Dell(デル)のノートパソコンは、高コスパモデルから高価な高性能モデルまでラインアップが豊富。でも、種類が多すぎて「自分にはどれが合っているんだろう?」と悩んでいませんか?
この記事では、普段使いやゲーム用など使い方と予算に合わせたDellのおすすめノートパソコンを紹介します。Dell主要シリーズの違いをわかりやすく解説するほか、ノートパソコン選びに失敗しないためのポイントも指南します。ノートパソコンに詳しくなくとも、どの製品を買うべきか、明確にわかるようになりますよ。
【価格.comマガジンがおすすめする理由】
・普段使いにぴったりの過不足ない仕様
・クラス最安と言える低価格
【ただし、こんな人には向きません】
・動画編集のほか、高負荷なアプリを同時に立ち上げるなど、重めの作業をすることがある人
価格.comマガジンが最もおすすめするDellのノートパソコンは、「Dell 15 Ryzen 5 7530U」です。16GBメモリー、512GB SSD搭載モデルの価格.com最安価格は7万円前後(税込)。これは同スペックの製品としては最安レベル。インターネットの閲覧やちょっとした事務作業には十分すぎるほどのCPU、メモリーのスペックですから、コストパフォーマンスは抜群です。
動画や写真編集など、プロ向けアプリを使う、あるいは処理の重いゲーム用として考えているのでなければ、「Dell 15 Ryzen 5 7530U」を選んでおけばひとまず間違いありません。
もちろん、低価格であることには理由があります。たとえば、USB Type-C端子は2つ(5Gbps)、Type-A端子は1つだけ。やや少なめなので、多くの外部機器をつなぐ場合には物足りないかもしれません。
価格が抑えられていることには理由があり、カメラの解像度が720/30fps対応で低め、ディスプレイ輝度は250nitでやや控えめ、バッテリーは3セルバッテリーでやはり控えめ、など各所に努力の跡が垣間見えます。これらはただちに不満を感じるような大きなポイントではないため、特段のこだわりがなければ”これでいい”と即断しても問題ないでしょう。
Dellはノートパソコンを以下4つのシリーズに分類して展開しています。
・一般向けの「Dell」シリーズ
・法人向けの「Dell Pro」シリーズ
・より高度、高負荷な作業に対応する「Dell Pro Max」シリーズ
・ゲーミングブランドの「Alienware(エイリアンウェア)」シリーズ
ここで注目すべきは一般ユーザー向けの「Dell」シリーズです。「Dell Pro」や「Dell Pro Max」シリーズは法人やプロフェッショナル向けと言える位置づけで、「Alienware」はゲーミング向け。用途が明確ならばこれらを選ぶこともありえますが、基本的には「Dell」シリーズの中から予算と用途に応じたモデルを選ぶとよいでしょう。
厳密に言えば、「Dell」シリーズには内容に応じて「Dell」「Dell Plus」「Dell Premium」という3つの価格帯が存在しています。
「Dell Plus」ではタブレットとしても使える「2 in 1 」ノートパソコンがラインアップされ、「Dell Premium」では薄型・軽量の高級モデルがラインアップされるなど、それぞれに特徴がありますが、ベーシックな「Dell」が最もコストパフォーマンスにすぐれています。
「Dell」はエントリーからミドルクラスまでラインアップも幅広いので、こだわりがなければ末尾に「Plus」や「Premium」の付かない「Dell 15」(数字はディスプレイのサイズ)といった型番のモデルを検討すれば間違いありません。
また、Dellのノートパソコンは直販サイトでの注文時、好みに応じて仕様をカスタマイズすることもできます。これはBTO(Built To Order:受注生産)と呼ばれるシステムで、「あと少しデータ保存容量(SSD)が大きければ……」というような要望に応えてくれる便利なサービスです。納品に時間がかかる場合もあることには注意しましょう。
いっぽう、一部製品では「即納モデル」も用意されています。こちらを選べば、「最短当日出荷」でノートパソコンを購入可能です。
ノートパソコンは性能が高いものほど高価になります。性能が高ければ万能に使えますが、ネット検索や動画視聴など普段使いのために高性能は必要ありません。そこで、用途を大きく4つに分け、自分に合ったモデルを考えてみましょう。
・ネットや動画視聴がメインの場合
10万円を切る価格の格安ノートパソコンがおすすめ。画面サイズはノートパソコンを使う場所の広さや、後述する持ち運びの頻度で考えるとよいでしょう。
・自宅のデスクやリビングで使う場合
比較的画面サイズが大きい15インチや16インチモデルを選ぶとよいでしょう。大きな画面は視認性が高く、事務仕事がしやすいだけでなく、動画視聴の臨場感も得られやすくなります。外へ持ち出す機会が少ないならば、大きめの本体も気になりません。
・仕事や勉強で持ち運ぶ場合
薄型や軽量のモデルを選ぶとよいでしょう。ノートパソコンの重さは1〜2kg程度が一般的。ひんぱんに持ち歩くのであれば、1.3kg未満のモデルが望ましいと言えます。画面サイズは小さいほうが重量は軽くなる傾向があるため、13インチや14インチが有力候補になります。
・動画編集で使う場合
高性能ノートパソコンが必須です。動画編集に代表される高い処理能力が求められる(高負荷な)作業をする場合、格安ノートパソコンでは処理が追いつきません。以下に紹介する最低限確保すべき「スペック」を参考に、さらなる高性能モデルを選びましょう。
ノートパソコンのスペックは複雑そうに見えますが、Dellのノートパソコンを検討するうえで知っておきたい項目は3つのみ。それが「CPU」「メモリー」「ストレージ」です。Dellの公式サイトでの製品購入ページでも選択を迫られますから、ここだけは押さえておきたいところです。
「CPU」は、処理速度を左右する最重要パーツです。文書作成や動画視聴など一般的な作業を快適にこなすには、インテル製なら「Core i5」以上、AMD製なら「Ryzen 5」以上が「ひとまず安心」と言える目安です。また、同じシリーズでも世代が古いと性能が劣るため、インテルは第13世代以降、AMDは第5世代(7000番台)以降を選ぶと安心です。AI機能を使いたい場合は、NPU(AI処理専用チップ)搭載モデルを選び、「TOPS」という性能指標にも注目しましょう。
「メモリー」は、同時処理できるデータ量に関わるため、容量16GB以上がおすすめ。16GB以上であれば、複数のアプリを同時に使う場面でも快適に動作します。
「ストレージ」は、データ保存の容量です。512GB以上あれば事務作業には十分で、画像編集では最低限のライン。
これらのスペックは、あくまで一般的な用途での基準です。動画編集をするなら、さらに高性能なCPU、メモリーに加え、大容量のストレージを選ぶのが望ましいでしょう。
●<基準1>事務作業や動画視聴をストレスなく行える基本性能があること
目安は
CPU:Core i5(第13世代)以上、Ryzen 5 7000番台以上
メモリー:容量16GB以上
SSD:容量512GB以上
●<基準2>写真や動画を高精細に表示できる画面解像度(フルHD以上)があること
●<基準3>ディスプレイなど周辺機器との十分な接続性(USB Type-C端子、HDMI端子の搭載)があること
製品 価格.com最安価格 | 画像 | ショップリンク | CPU | メモリー | 画面サイズ | 解像度 | 重量 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
| ![]() | Ryzen 5 7530U | 16GB | 15.6インチ | フルHD(1920×1080) | 1.63kg | |
| ![]() | Ryzen 3 7320U | 16GB | 15.6インチ | フルHD(1920×1080) | 1.63kg | |
| ![]() | Core 5 120U | 16GB | 14インチ | WUXGA(1920×1200) | 1.54kg | |
| ![]() | Core Ultra 5 226V | 16GB | 14インチ | WUXGA(1920×1200) | 1.61kg | |
| ![]() | Ryzen 7 250 | 16GB | 16インチ | WUXGA(1920×1200) | 1.98kg | |
| ![]() | Core Ultra 7 258V | 32GB | 16インチ | WQXGA(2560×1600) | 1.87kg | |
| ![]() | Core 5 210H | 16GB | 16インチ | WQXGA(2560×1600) | 2.57kg | |
| ![]() | Core Ultra 7 255H | 32GB | 16.3インチ | WUXGA(1920×1200) | 2.06kg |
冒頭で「価格.comマガジンがおすすめする究極のDellノートパソコン」として紹介したのがこの「Dell 15 Ryzen 5 7530U」16GBメモリー、512GB SSD搭載モデルです。
普段使いに過不足のないスペックながら価格が抑えられた高コストパフォーマンス機で、重量1.63kgと比較的軽量なことと、SDメモリーカードスロットを搭載しているのも特徴です。
いっぽう、USB Type-Cは5Gbps対応(最新規格ではない)端子が2つ、Type-A端子は1つのみ。やや少なめであることには注意しましょう。
・事務作業用としてはかなり快適です。
・処理速度は速く、さくさくと動くので非常に満足。
・ノングレアタイプのIPSディスプレイなので照明の映り込みがなくきれい。
※2025年8月29日時点の、デル「Dell 15 Ryzen 5 7530U」の製品ページに寄せられたユーザーレビューの一部を抜粋・編集しています。
本記事でいちばんのおすすめモデルとしている「Dell 15 Ryzen 5 7530U」の低価格バージョンと言えるのがこの「Dell 15 Ryzen 3 7320U」。8GBメモリー、512GB SSD搭載モデルで、CPUとメモリーのスペックを下げることによって、さらなる低価格を追求した構成です。
価格のために性能を下げているわけですが、文書作成やインターネット閲覧などがメインであれば、まったく問題のないレベル。データ保存のためのストレージ容量は小さくしていないので、実用性は十分です。とにかく価格を優先したいという人におすすめです。
「Dell 15 Ryzen 5 7530U」と同じく、USB Type-Cは5Gbps対応(最新規格ではない)端子が2つ、Type-A端子は1つのみ。やや少なめであることには注意しましょう。
ノートパソコンをひんぱんに持ち出すつもりならば、コンパクトな14インチディスプレイ搭載の「Dell 14 Core 5 120U」がおすすめ。持ち出しやすい14インチモデルながら、SDカードスロットやHDMI端子を搭載し、装備は比較的充実しています。
「Dell 15 Ryzen 5 7530U」のコンパクト版というわけではなく、価格が上がる分、ディスプレイ性能(解像度や輝度)やカメラ性能も上がっているところもポイントです。
気になる点はUSBポートが少ないこと。Type-Aは2つありますが、Type-Cは1系統のみであることには留意しましょう。
ノートパソコンとしても、タブレットとしても使える「2 in 1」モデルが欲しいならば「Dell 14 Plus 2-in-1 Core Ultra 5 226V」 がおすすめ。14インチモデルのため、元々携帯性が高い製品ですが、タブレットモードならばさらに持ち運びに便利です。
USB Type-Cのほかにも、Thunderbolt 4(40Gbps対応)ポートを持つこともうれしいポイント。高速データ転送に利用できるほか、さまざまな外部接続機器をつなげる拡張性も持っています。とにかく「なんでもできる」ように備えておきたい、という人にぴったりのモデルと言えるでしょう。
事務作業の視認性や動画視聴の体験を重視するならば、16インチディスプレイを搭載した「Dell 16 Ryzen 7 250」がおすすめ。
同価格帯の製品としては比較的性能の高いCPUを採用しているため、事務処理や動画再生を快適にこなせるはずです。メモリーなどのスペックも過不足ないといったところですが、USB Type-Cポートは1つのみ。拡張性は高くないことに留意しましょう。
クリエイティブ用途を考えているならば、インテルの高性能CPU「Core Ultra 7 258V」を搭載する「Dell 16 Plus Core Ultra 7 258V」がおすすめ。メモリーは32GB、ストレージは1TB、画面解像度がWQXGA (2560×1600)とCPU以外のスペックも充実しています。
高速データ転送が可能なThunderbolt 4端子が備わっているので、写真や動画などの大容量ファイルも扱いやすく、さまざまな外部機器と連携できる拡張性もあります。
重量は1.87kgと軽くはないものの2.0kgは下回っており、室内の持ち運びなら対応できそう。カタログの駆動時間が19時間と長いので外出先での作業も安心です。WebカメラがフルHD対応なのでリモート会議で重宝することでしょう。
マイナスポイントはUSB Type-A端子が1つのみであることくらいで、トータルバランスのよいパソコンに仕上がっています。
ゲーム用途を考えているならば「Alienware 16 Aurora ゲーミング ノートパソコン Core 5 210H」がおすすめ。Dellのゲーミングブランドである「Alienware」シリーズのエントリーモデルです。
16インチと大きめのディスプレイ、比較的高い性能のプロセッサー・グラフィックスカードを搭載したバランスのよい構成はPCゲーム初心者にぴったりと言えます。
注意すべき点はリフレッシュレートが最大120Hzであること。プロセッサーやグラフィックスカードの仕様はBTO(Built To Order:受注生産)でカスタマイズ(グレードアップ)可能ですが、さらに高リフレッシュレートが必要な場合、別モデルが望ましいでしょう。
高度な画像処理や動画編集などを仕事で使いたい、という人には「Dell 16 Premium Core Ultra 7 255H」がおすすめ。家庭用ノートパソコンである「Dell」シリーズの高価格帯(Premium)モデルです。
高性能グラフィックスカード(GeForce RTX 5050)が基本になっているだけでなく、BTO(Built To Order:受注生産)によるカスタマイズの幅が広いことも特徴です。メモリーやストレージの容量を増やせるだけでなく、16インチディスプレイは4K(3840×2400)の有機EL(タッチ式OLED)を選択可能。フルHD対応カメラやマイク、2ウェイ(高域再生専用ユニットが付いた)スピーカーなど、細かな仕様も充実した1台です。
Dellのノートパソコンは、公式サイトからの購入が基本です。家電量販店で販売しているモデルもありますが、バリエーションが少なく、本記事でおすすめしたモデルはすべて公式サイト直販モデルです。公式サイトではセールもひんぱんに開催されているため、気になる製品は価格.comで「お気に入り登録」しておくとよいでしょう。価格が下がったタイミングでプッシュ通知を受け取れます。
「即納」対応モデルであれば、決済完了後1〜3営業日(遠隔地除く)で製品が届きます。BTO(カスタマイズ)製品を選んだ場合は、2週間程度が製品到着の目安です。
基本的にMicrosoft Officeは付属していません。BTO(カスタマイズ)の項目から、オプション(有料)で選べる場合もあるので、注文時に確認しましょう。
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