レビュー

iPhone 6s徹底レビュー! 1週間使ってわかったいいところと気になるところ

3キャリアのiPhone 6sの価格を比較

最後に料金の情報をまとめたい。まずは端末価格と実質負担額(2年間契約で受けられる割引を差し引いた金額)。端末価格は、機種変更とMNPのどちらも同じだ。端末代金が一番安いのはauで97,080円、一番高いのはソフトバンクで106,560円。割引額で違ってくる実質負担額は、MNPの場合はNTTドコモが一番安い。機種変更の場合は、3キャリアで大きな差はない。

料金プランは、5分以内の国内音声通話が無制限で利用できる新料金プランが加わったのがトピックスだ。基本料金は1,836円で3キャリアとも同じだが、組み合わせられるパケット定額のデータ容量が異なる。auは3GBが選べるのに対して、NTTドコモとソフトバンクは5GB以上しか選べない。その結果、auが一番安いプランを実現している。

新料金プランは、1回あたりの電話の時間が短い人に適したプランだが、5分を超えると20円/30秒の電話代がかかる。1分で40円、10分で400円、20分で800円なので、1回の電話が長い人は、通話時間に制限のないプランを選んだほうがいいだろう。なお、NTTドコモは、通話時間に制限のないプランと2GBのパケット定額を組み合わせたほうが安くつく。ソフトバンクは旧料金プランの「ホワイトプラン+パケットし放題フラット for 4G LTE」が最安だ。

キャンペーンも手厚い。「iPhone 5s」を下取りした場合、NTTドコモは9,720円の割引に加え、月々サポート適用額が最大16,200円(月額675円)に増額される。auは下取り価格が21,600円と高く、さらに「au WALLET プリペイドカード」へ10,000円チャージ(入金)されるので、割引額は実質31,600円となる。ソフトバンクは下取りのみで金額は25,560円だ。

MNPの場合はキャンペーンがさらに手厚くなるものの、適用条件が少しだけ厳しくなる。かけ放題プランを選んだ場合、auの場合は「データ定額5」(5GB)以上に加入しなければならず、スーパーカケホ+データ定額3の最安の料金プランでは割引が受けられない。いつものことではあるが、料金はかなり複雑だ。現在加入している料金プラン(特に旧料金プランで利用している人)や、固定回線とのセット割、家族でデータ容量をシェアする場合など、考慮すべき点が多い。

中身はマイナーバージョンアップの域を超えるほど進化している

iPhone 6s/6s Plusは、2年前に発売されたiPhone 5sのユーザーが主な買い替えターゲットになる。サイズの大きさが気になるかもしれないが、iPhone 6sなら違和感なく乗り換えられるはずだ。iPhone 6s Plusはさすがに大きく感じるだろうが、文字や写真、動画は断然見やすい。光学式手ブレ補正の有無はあるが、iPhone 6sの電子式の手ブレ補正も優秀なので、iPhone 6sであっても高画質な写真や動画は撮影できる。

新しい3D Touchは、対応アプリが増え、どんどん新しい使い方ができるようになるはずだ。カメラも画素数がアップし、Live Photosというユニークな機能が追加され、さらに4K動画の撮影に対応するなど、従来モデルから一気にパワーアップしている。細かい点だが、1日に何回も利用する指紋センサーの「Touch ID」の読み取りスピードがアップしているのも地味ながらうれしい改善点だ。iPhone 6s/6s Plusは、見た目は従来モデルからほとんど変わっていないが、中身の進化は、マイナーバージョンアップの域を超えている。

三浦善弘(編集部)
Writer / Editor
三浦善弘(編集部)
出版社で月刊誌やWebメディアの編集・記者を経験し、2013年にカカクコム入社。「価格.comマガジン」にて、PCやスマートフォン分野を担当。取材歴は20年以上。現在は「価格.comマガジン」全体を統括する。
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