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2016冬スマホ。人気が高まるSIMフリーモデルでは「ZenFone 3」「honor 8」の2機種が火花を散らす

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ますます人気が高まるSIMフリースマートフォン

いよいよ11月に入り、今年もスマートフォンの冬商戦が始まった。本日11月2日より、通信キャリアモデルのスマートフォンでは一番人気のソニー「Xperia XZ」が、主要3キャリアから発売され、9月から発売開始されたアップル「iPhone 7」に対抗するAndroidスマホの旗手として注目を集めている。通信キャリアモデルとしては、「iPhone 7」以外に、これといったライバルがいないほどの人気を集める「Xperia XZ」であるが、今年の年末スマホ商戦が、昨期ともっとも大きく異なるのは、有力なSIMフリーモデルが台頭していること。実際、価格.comの「スマートフォン」カテゴリーにおける人気ランキングでは、「iPhone 7」や「Xperia XZ」を上回る人気を持ったSIMフリースマートフォンが、上位を占めており、これらのSIMフリーモデルに、キャリア版モデルから乗り換える人も増加の一途をたどっている。

図1:「スマートフォン」カテゴリーにおける人気ランキング上位6製品(2016年11月2日時点)

図1:「スマートフォン」カテゴリーにおける人気ランキング上位6製品(2016年11月2日時点)

図1は、価格.comの「スマートフォン」カテゴリーにおける人気ランキング(アクセス数をベースにしたランキング)の上位6製品を示したもの。これを見ると、上位6製品中、通信キャリアモデルはソニーの「Xperia」3製品のみで、残りの3製品はすべてSIMフリーモデルとなっている。ベスト10まで広げて見ても、10製品中5製品がSIMフリーモデルであり、今やSIMフリーモデルの人気は確実なものとなっている。なお、2位の「Xperia XZ SO-01J」はドコモ版、6位の「Xperia XZ SOV34」はau版の「Xperia XZ」であり、ハードウェアとしてはほぼ同じモデル。また、5位の「Xperia X Performance SO-04H」は、ドコモ版の夏モデルとなる。ちなみに、人気の「iPhone 7」であるが、価格.comの人気ランキングでは、9位にドコモ版の「iPhone 7 128GB」がランクインしている以外は、ベスト10圏外という状況だ。

図2:「スマートフォン」カテゴリーにおける人気5製品の人気ランキング推移(過去3か月)

図2:「スマートフォン」カテゴリーにおける人気5製品の人気ランキング推移(過去3か月)

図2は、「価格.comトレンドサーチ」で見た、「スマートフォン」カテゴリーにおける人気5製品の人気ランキング推移を示したもの。これを見ると、夏から人気が続いている、ソニー「Xperia X Performance SO-04H」と、モトローラ「Moto G4 Plus」の2機種に、9月以降に発売となったSIMフリーモデルASUS「ZenFone 3」、Huawei「honor 8」がからみ、さらに本日発売となった、ソニー「Xperia XZ SO-01J」が加わるという展開になっていることがわかる。冬モデルという意味で注目なのは、「ZenFone 3」「honor 8」「Xperia XZ」の3製品と言っていいだろう。

ASUS「ZenFone 3」

ASUS「ZenFone 3」

このうち、2016年11月2日時点で1位をキープしているのが、ASUSの「ZenFone 3」である。ASUSは、日本国内市場におけるSIMフリースマホをリードしてきたメーカーで、前モデルの「ZenFone 2」も、2万円台で購入できるリーズナブルな価格設定と、しっかりした基本設計で高い評価を得た製品だ。後継機となる「ZenFone 3」は、「ZenFone 2」よりもスペックを大きく上げ、高性能モデルとしての登場となった。5.2インチのフルHD IPS液晶ディスプレイに、最新のオクタコアCPU「Snapdragon 625」、3GBメモリー、32GBのストレージを備え、メインカメラは3つのAF機能を備えた約1600万画素など、非常にスペックが高い。さらに本機は、モトローラ「Moto G4 Plus」にも搭載され話題となった「デュアルSIMデュアルスタンバイ(DSDS)」にも対応しており、2枚のSIMカードを挿しての同時待ち受けが可能となっている。言ってみれば、最先端の技術が詰め込まれたAndroidスマホであり、当然ながら、発売前からその前評判は高かったが、10月7日に発売されるやいなや、一気に人気ランキングの首位を取るほどの人気となっている。

Huawei「honor 8」

Huawei「honor 8」

この人気のASUS「ZenFone 3」の対抗馬として注目されるのが、Huaweiの「honor 8」だ。ハードウェアの仕様は「ZenFone 3」によく似ており、5.2インチのフルHD液晶ディスプレイに、オクタコアCPU「Hisilicon Kirin 950」、4GBメモリー、32GBのストレージ、1200万画素カメラなどを備える。「ZenFone 3」のようにDSDSには対応しないが、本機の特徴はそのカメラ機能にある。同社が6月に発売し話題となった「HUAWEI P9」にも搭載されたデュアルレンズカメラを搭載しており(ライカブランドではない)、いっぽうのカメラをRGBの色センサー、もういっぽうのカメラをグレースケールのコントラストセンサーとして使うことで、陰影の深い写真を撮影できるのだ。なお、「honor 8」に関しては、国内では楽天モバイルが独占販売しており、販路はかなり限られるが、それでも9月28日の発売以来、かなりの人気を呼んでいる。

ユーザー評価の分かれる「ZenFone 3」と「honor 8」。ポイントは「コスパの高さ」

図3:「スマートフォン」カテゴリーにおける人気5製品のユーザー満足度推移(過去3か月)

図3:「スマートフォン」カテゴリーにおける人気5製品のユーザー満足度推移(過去3か月)

この2機種は、スペック的にも価格的にも近く、今期のSIMフリースマートフォンの中でも、1、2を争う人気モデルとなっているわけだが、興味深いのは、ユーザー評価がかなり分かれているところだ。図3は、「スマートフォン」カテゴリーにおける人気5製品のユーザー満足度推移を示したものだが、これを見ると、SIMフリースマホの中でも、モトローラ「Moto G4 Plus」とHuawei「honor 8」の満足度は比較的高いのだが、ASUS「ZenFone 3」の満足度は比較的低い。2016年11月2日時点のユーザー満足度は、Huawei「honor 8」が4.63なのに対して、ASUS「ZenFone 3」は4.16となっており、カテゴリー平均をわずかに上回る程度になっている。これだけの注目モデルでありながら、このような結果になっているのはどうした理由からだろうか。

図4:ASUS「ZenFone 3」のユーザー評価(2016年11月2日時点)

図4:ASUS「ZenFone 3」のユーザー評価(2016年11月2日時点)

「ZenFone 3」のユーザー評価を詳しく見ていくと、「レスポンス」や「デザイン」の評価は高いが、それ以外の要素の評価がどれもあまり高くない。極端に悪い要素もないのだが、どことなく「普通」といった感じがともなう評価になっている。各ユーザーの評価コメントを見ると、やはりDSDSに期待して本機を購入したという人が多く、こちらについては評価は高いのだが、ただ本機の場合、2つあるうち1つのSIMスロットが、microSDカードスロットとの共用となっており、DSDSを使った場合、SDカードが使えなくなるという点が評価を分けているようだ。

それよりも問題になっているのは、その価格。価格.comの最安価格でも41,000円となっており、多くの場合、43,000円近い価格をつけている。ただし、本機のグローバルモデルは2万円台で販売されており、この日本国内向けモデルの価格の高さを指摘する声は多い。「日本版の値段には納得が出来ませんが機能的には満足です」「ASUSには頑張って欲しいと思いますが、この機種については、今のところ、43000円の価値は残念ながら感じられません」など、製品の完成度については満足しているが、日本版モデルの価格が高すぎるという厳しい意見が多く見られる。なかには、「日本価格が高かったので、motoやzte BLADEなどに一瞬気が移りましたが、一年保証もつくEXPANSYSで思い切って輸入。ze520klの価格でフリップカバーもゲットです」など、価格の安いグローバルモデルを購入したという人もおり、こうした人はおおむね本機を「高コスパ」と評しているようだ。

図5:Huawei「honor 8」のユーザー評価(2016年11月2日時点)

図5:Huawei「honor 8」のユーザー評価(2016年11月2日時点)

いっぽうの「honor 8」の評価であるが、こちらは全体的にソツがなく高い印象。「レスポンス」や「デザイン」はもとより、「画面表示」や「バッテリー」なども評価が高く、欠点らしい欠点が見当たらない。各ユーザーの評価コメントを見ても、「さらに進化。そして時代が変わろうとしてるのを感じさせる一台」「今回Huawei製品をはじめて買いましたがデザインやスペックもそうですが、こんなにユーザーに配慮する機能満載だとは思いませんでした。とにかくかゆい所に手が届きまくるんです」「デザインや使いやすさ、ディスプレイ、カメラ性能、4G RAM 、コスパを考えるとこの機種は本当におすすめです」など、総合的によくできた完成度の高い製品とする意見が多い。DSDSには対応していないが、そこにこだわらないのであれば、「現状では最高のスマホです」とする人が多く、「ZenFone 3」とほぼ同じ43,000円(税別)程度の価格でありながら、コストパフォーマンスは高いという声が多い。なお、本機は楽天モバイルのみの独占販売となっているが、12月1日までは35,800(税別)のキャンペーン価格が適用されるため、実質的にはこちらのほうが安いということになる。

このように、今冬のSIMフリースマートフォンの双璧をなす注目モデル、ASUS「ZenFone 3」とHuawei「honor 8」であるが、意外にも、コストパフォーマンスの面で大きく評価が分かれるという結果になっている。ただ、これも、通信キャリア版のスマートフォン、たとえばソニー「Xperia XZ」やアップル「iPhone 7」などに比べると、ほぼ半額程度の本体価格であり、SIMフリーであることから、月々の通信料金も安く抑えられることを考えると、いずれもコストパフォーマンスはかなり高いと言える。これら製品を今回購入したユーザーの中には、こうしたキャリア版のスマートフォンから乗り換えたという人も多く、「ZenFone 3」については、これまでキャリア版のスマートフォンと、ガラケーを2台持ちしていたという人が、DSDSに対応したことでこれ1台に乗り換えたというケースも多いようだ。しかし、そんなSIMフリースマートフォンの中でも、コストパフォーマンスに対する意識はかなり強まっている。上記の満足度の差は、それが如実に表れた形と言えそうだ。

いずれにしても、今冬のスマートフォン商戦は、かつてないほどにSIMフリーモデルが市場を席巻しそうな勢いになっており、これまで通信キャリアモデルとして安定した人気を誇ってきた、ソニー「Xperia XZ」やアップル「iPhone 7」も、かなり厳しい戦いを強いられそうだ。

鎌田 剛(編集部)

鎌田 剛(編集部)

価格.comの編集統括を務める総編集長。パソコン、家電、業界動向など、全般に詳しい。人呼んで「価格.comのご意見番」。自称「イタリア人」。

製品 価格.com最安価格 備考
ZenFone 3 SIMフリー 39,899 DSDSに対応。高性能を身にまとった5.2型Androidスマートフォン(SIMフリー)
honor 8 SIMフリー 45,000 デュアルレンズカメラを搭載。高性能を身にまとった5.2型Androidスマートフォン(SIMフリー)
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2017.2.28 更新
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