レビュー
スマートフォンと連携したらさらに便利に!!

フローリングにはこれだ! ゴミを吸うと同時に水拭き掃除もしてくれるエコバックスのお掃除ロボ

主婦を対象としたアンケートで常に”欲しい家電トップ3”にランクインするロボット掃除機。近年は数千円台で手に入る製品も登場していますが、それなりに満足できる仕上がりを得るためには5万円以上の製品を買ったほうがいいというのが、これまで仕事でいろいろな製品を使ってきた筆者の所感です。しかし、今回、約43,000円(2017年6月26日時点の価格.com最安価格)の、とても気になるロボット掃除機を発見しました。エコバックス「DEEBOT(ディーボット)M88」です。DEEBOT M88は、ゴミを吸い取るだけでなく水拭き掃除もでき、スマートフォンによる遠隔操作も可能な多機能モデル。これだけの機能を備え、4万円強の価格はお得な気がします。もちろん、掃除をきちんとしてくれるなら……ですが。実力のほどを自宅で調査してみました。

吸う・拭く掃除が同時にできる構造とは?

ゴミの吸い取りと拭き掃除が同時に行えるDEEBOT M88ですが、基本は一般的なロボット掃除機と同じ。前方両サイドにあるブラシで本体中央にゴミを集め、吸引口から吸い込みます。この普通の集じんに加えて水拭きも行いたい場合は、本体にモップとなるパーツを装着すればOK。また、吸引方式が2種類用意されているのもおもしろいポイントです。吸引口のパーツが2つ用意されており、回転ブラシがある状態とない状態に変更可能。カーペットなどでは回転ブラシを生かしてゴミを取り込み、ブラシにからまりやすい髪の毛などが多いところでは回転ブラシを廃して吸引のみでゴミを取り除くといったように、床面や状況にあわせて使い分けできるようになっています。

本体サイズは340(幅)×77.5(高さ)×340(奥行)mm。高さが低めなのでソファや棚の下などにも入って掃除してくれそう

2つのサイドブラシでゴミを集め、中央にある回転ブラシがそのゴミをかき込み、ダストボックスへと送り込みます

回転ブラシを取り外し、別のパーツに付け替えるとブラシなしで掃除できます。犬や猫を飼っている場合、この状態にして清掃すればブラシへの毛がらみがなくなるのでいいかも!

拭き掃除も同時に行いたい場合は、モップを装着。水拭きの仕組みは、のちほど紹介します

拭き掃除も同時に行いたい場合は、モップを装着。水拭きの仕組みは、のちほど紹介します

ゴミが溜まるダストボックスは、トップカバーを開けたところにあります。容量は380mlで、他のロボット掃除機と比べても大きめ。1回の掃除でゴミがいっぱいになることはないでしょう

ダストカップには3層のフィルターが装備されています。このフィルターが微細じんをキャッチしてくれるので、排気もクリーンなのだそう

今や1万円代のロボット掃除機にも装備され、自動お掃除の精度を高めるために欠かせないセンサー。DEEBOT M88には清掃中に壁や家具をはじめとする障害物にぶつかるのを最小限に抑制する「衝突防止センサー」と、階段などで作動する「落下防止センサー」が搭載されています。また、掃除が完了すると自動で充電ドックに帰還する機能も完備。

前面をぐるりと囲うようにある黒い部分が衝突防止センサー。赤外線で障害物を感知し、減速することで衝突の衝撃を抑えます

たとえ家具などにぶつかったとしても、前方にはクッション性の高いバンパーが付いているので衝撃は緩和されます

落下防止センサーは本体裏面に搭載されており、「床がない」と判断するとバックして進行方向を切り替え、落下を防ぎます

バッテリー残量ゼロの状態から満充電まで約4〜5時間かかります。最長稼動時間は約90分と、比較的長め

バッテリー残量ゼロの状態から満充電まで約4〜5時間かかります。最長稼動時間は約90分と、比較的長め

エコバックスは、1998年に中国・蘇州に設立したロボット家電メーカー。床掃除ロボットや窓掃除ロボット、さらには部屋から部屋へ移動するロボット空気清浄機「ATMOBOT 650」など、さまざまなハウスキーピングロボットを製造しています。日本ではまだ知名度は高くありませんが、中国市場では65%のシェアを誇り、世界35か国に展開しているほどの実力派。今回興味を持ったDEEBOT M88は2017年2月に発売されたばかりの新モデルで、ゴミを吸い取ると同時に水拭きを行う「モップシステム」が搭載されているところにグッときました。というのも、これからの季節、裸足で歩くことが増えてくるからです。裸足でフローリングを歩くと、どうしても皮脂や汚れで床面がベタベタになってしまいます。こまめに雑巾がけを行えばいいでしょうが、仕事をしているとなかなか対応できません。そんな事態にならないように、DEEBOT M88に床掃除をおまかせしちゃいたい、というのが本音です。

基本の“ゴミ取り性能”をチェック!

さっそく、16畳のフローリングと6畳のカーペットの部屋を掃除してみましょう。モップは装着せず、一般的なロボット掃除機と同じゴミを吸い取る性能をチェックします。なお、DEEBOT M88には、障害物を認識しながら掃除経路を変えて不規則に動く「ランダム清掃パターン」と、直線的に往復しながら走行する「直進走行パターン」という2つの清掃パターンが用意されていますが、今回はランダム清掃パターンで掃除することにしました。

本体かリモコンにある「AUTO」ボタンを1回押すと、ランダム清掃パターンで掃除がスタート。直進走行パターンにしたい場合は、リモコンの「AUTO」ボタンを3秒以上長押しします

運転を開始させると、部屋を斜めに横断して壁に向かって前進。そして壁にぶつかると、今度は壁沿いに移動しはじめました

壁と棚のすき間にあるゴミは、左右に体を揺らしながら上手にかき出してくれました。扉の下のくぼみ部分にも侵入し、隅々までブラシが届いている印象です

ダイニングテーブルの下は入り込むまで苦労しましたが、脚まわりをたどるようにして侵入成功! その華麗な動きと脚まわりもしっかり掃除してくれている姿に感心しました

床面がカーペットに変わっても、走行スピードは落ちません。パワフルに掃除してくれているようです

床面がカーペットに変わっても、走行スピードは落ちません。パワフルに掃除してくれているようです

清掃の様子を終始見ていましたが、物にぶつかると方向転換し、進んで来た方向とは違う経路に前進するといったように動いていました。その動きに明確な規則性は見出せませんでしたが、壁だと判断すると壁沿いに動き、障害物を感知すると方向を変えるようです。また、障害物に近づくとスピードをゆるめてコツンと軽く当たる時もあれば、直前で止まって方向転換することも。部屋の隅などは、あえてゴツゴツ当てながらゴミを取っているようで、状況によって動きを使い分けている印象です。

このように掃除すること、約40分。掃除を終えて、充電ドックに迷うことなく帰還。このスムーズさは、お見事です! なお、何度か試したところ、掃除完了後に充電ドックに戻れた回数は10回中8回でした。充電ドックからかなり離れた場所を掃除している時は失敗しやすいようで、筆者宅の場合、玄関の清掃後に充電ドックに戻ろうとしたもののキッチンに迷い込んでしまい、到着できず……となってしまいました。しかし、これはロボット掃除機ではよくあること。80%の確率で無事に帰還できているならかなり優秀といえるのではないでしょうか。

さて、40分掃除した結果をダストボックスを開けて確かめてみましょう!

綿ボコリをはじめ、食べかす、砂ボコリがぎっしり! ある程度圧縮された状態になっているので、開ける際の微細じんの舞い散りも少ない印象です

予想以上のゴミの量で、日ごろいかに掃除をサボっていたか反省すると同時に、あらためてDEEBOT M88の掃除能力の高さを実感! 清掃中、ラグに引っかかったりするなどしてエラーで停止することがなかったのもありがたいことでした。DEEBOT M88は“巻き込んだ”と察知するとサイドブラシの回転をやめるなどして脱出を試みてくれるため、清掃中にエラー音を出して助けを求めてくることは数回に1回程度。あまり手がかからない子です(笑)。

水拭き掃除できると、もっとキレイになる?

次はモップを装着し、水拭き掃除まで一緒にやってみましょう。吸うだけの清掃よりもキレイになるのか、気になります。まずは、水拭きができるようにモップの準備! といっても、本体裏に水を入れたタンクとモップを取り付けるだけなので簡単です。

モップは、水を入れるタンクに装着する仕様となっています

モップは、水を入れるタンクに装着する仕様となっています

80mlの水を入れることができますが、注水口は2.3(横)×0.8(縦)mmほどなので(筆者計測)、水道から直接水を注ぐのは難しいでしょう。付属の軽量カップを利用して、投入してください

試しに、モップを取り付けたタンクを斜めにしてみたところ、水色のクロスが徐々に湿っていきました。なお、水が染み出すのは水色の部分のみ。白色のクロスは濡れません。つまり、表面がザラザラした水色のクロスで水拭きをし、その後ろにある白色のやわらかいクロスで乾拭きして仕上げるという仕組みです

本体にモップを装着したら、準備完了!

本体にモップを装着したら、準備完了!

清掃の結果が見えやすいようにフローリングに擬似ゴミを撒き、ランダム清掃パターンで掃除してみました。DEEBOT M88の通ったあとが見るからにキレイになって、気持ちいい!

擬似ゴミを撒いたほうがゴミの取れ具合がわかりやすかったので、水拭きあり、なしで除去性能を比較してみました。下の動画を見れば一目瞭然ですが、吸い取るだけの掃除では取りきれなかったゴミが、水拭きありだと1回の通過でキレイに! 特に粉っぽいゴミはわだちが付きますが、車輪よりも後ろに位置するモップを装着しておけば車輪に付いて床に再付着したゴミも拭き取ってくれます。

とはいえ、手放しで「キレイになった」とはいきませんでした。モップを装着した状態で同じ個所を6回ほど走行しても、わずかに汚れは残っています。といっても、普通に生活している分には、今回検証するために撒いた擬似ゴミのように盛大に床上に落ちていることはほとんどないので、通常のホコリや砂ゴミ程度なら“吸う+水拭き”のDEEBOT M88で十分にキレイになるでしょう

水拭きをすれば床がスッキリするだけでなく、細かい砂ボコリも取れるので、掃除性能がアップすることは間違いなさそうです。ただし、力強くこするわけではないので、こびりついた汚れやしつこいベタベタ汚れまでは落とすことはできませんでした。なお、モップは取り外して洗濯できるので清潔な状態で拭き掃除できます。

水色のクロスはザラザラしているおかげか、大きめのゴミがくっついていました。なお、モップは50回程度洗浄した後は、買い替えが推奨されています

もしも、日常生活で調味料を大量にこぼしてしまったりして、通常の自動お掃除ではゴミが取りきれなかった場合には、円を描きながら狭い範囲をピンポイントで掃除する「スポット清掃モード」が役立ちます。また、壁際のゴミを集中的にキレイにする「壁際清掃モード」も搭載。

予想以上に便利だったスマホ連携機能

ここまででも、すでにDEEBOT M88に満足していますが、スマートフォンと連携すればもっと高機能な掃除ができるようになります。専用アプリをスマートフォンにインストールすると、清掃モードが増えるほか、清掃開始時刻や週単位のスケジュールが設定可能に。上で紹介した「スポット清掃モード」や「壁際清掃モード」もアプリでないと実行できません。さらに、外出先から遠隔操作も行えます。

DEEBOT M88とスマートフォンとの連携は、Wi-Fiを介して行います。アプリを使い、DEEBOT M88の進行方向をコントロールすることも可能

遠隔操作ができれば、外出中に急に決まった当日の来客にも万全の状態で対応できます。帰宅した際にはキレイになっているので、余裕をもって来客を迎え入れられますね! ただ、我が家の場合は犬を飼っているため、ロボット掃除機が突然動きだすと驚いてしまうかも……という心配もあります(笑)

専用アプリで特に便利に感じたのは、充電状況がわかることでした。ロボット掃除機やコードレス掃除機など充電が必要な掃除機は、バッテリー残量が表示されないものが多く、使用中にバッテリー切れになることがあります。しかし、DEEBOT M88のようにアプリで残量がチェックできれば、「そろそろバッテリーがなくなるから、優先的に掃除したい場所を掃除しよう」とか、「まだ100%充電できていないから、稼働時間も短いだろう」といったように、状態にあわせたベストな選択が可能に。今回のレビューでも、充電していたつもりがうまく充電できておらず、残量が9%しかないという事態も発生! つくづく、“見える化”って大切だと実感しました。

まとめ

日常生活の中で、自然と発生するホコリやゴミであれば、吸い取るだけの掃除でも十分だと思います。しかし、水拭きがあると仕上がりが段違い! ザラザラとした微細なゴミの取り残しもモップが拭き取ってくれるので、個人的にはフローリングの部屋は水拭きありの状態で使用したい気持ちです。掃除機がけしてから雑巾がけ、というのは非常に理にかなった掃除ではないでしょうか。ただ、少し気になったのは落下防止センサーが、わずかな段差だと動作しないということ。筆者宅には階段はありませんが、玄関に約2cmの段差があります。廊下を掃除していたDEEBOT M88が、結構な確率で玄関(靴を置いているところ)に下りてしまうのです! 下りても戻ってくれればいいのですが、DEEBOT M88が乗り越えられる段差は約1.8cm。微妙なところで届かず、玄関をさまよっていることが何度かありました。
※知人宅で検証させてもらいましたが、階段では落下しませんでした。一般的な階段ほどの段差があれば落下防止センサーが機能するので安心してください。

靴を並べてバリケードを作ってみましたが、DEEBOT M88に押されてバリケードの効果を発揮せず……。2cm程度の段差は大きな課題点かもしれません

玄関に下りてしまうという予想外の事態を除けば、DEEBOT M88は非常に優秀。10万円以上する超高級機種と比較すると掃除性能は若干足りないかもしれませんが、“ほぼ完璧”なら十分ではないしょうか。1〜2万円で購入できるロボット掃除機とは比べ物にならない実力ですし、「ロボット掃除機ってこんなものか」とがっくりすることも少なそう。清掃中のエラーが少ないこと、水拭きまでできることを考えたら、4万円以上の価値はあると感じました。

ペットを飼っていても、ロボット掃除機は使用できます。わが家の愛犬も興味津々。たまにお昼寝をじゃまされて、迷惑そうな顔をしていますが……(笑)

田中真紀子

田中真紀子

毎日をより楽しく、より便利にしてくれるモノ・コトを中心に執筆するフリーライター。特にアラフォー&ママならではの視点に定評あり。得意ジャンルは育児用品と家電製品。

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