※本記事は、2014年に公開した記事を再編集したものです。なお、検証機材には、記事公開時に流通していた「MS-101」を使用しているので、最新モデルとは仕様が異なる場合があります。
時には、「日本人の心」なんて言われるみそ汁。筆者はひとり暮らしということもあり、鍋に作って飲むことはあまりないが、たまにみそ汁を飲むとほっとする。今回ご紹介するのは、コーヒー感覚でみそ汁を手軽に楽しむことができるマルコメの家庭用みそ汁サーバー「椀ショット 極 MS-101」(以下、椀ショット 極)だ。本体に専用の液みそと水をセットしてボタンを押すだけで、1杯からみそ汁を調理することができるという。
本体は給湯用水タンク一体型のコンパクト設計。サイズは約138(幅)×325(奥行き)×272(高さ)mmで、重量は約2.8kg。電源コードの長さは約1.4mとなる
「椀ショット 極」のみそ汁1杯の注出時間は約1分間。1度に約5杯分のみそ汁を調理でき、みそ汁の温度は、みそ本来の風味と香りが引き出されると言われる約75℃となっている。本体の大きさは家庭用のコーヒーメーカーくらいと意外とコンパクトで、思ったより場所はとらない。みそは、椀ショット専用のボトルに入った液みそを用意する。
使用できるみそは、椀ショット専用のボトルに入った液みそのみ。今回はスーパーでも手に入りやすい、「液みそ 料亭の味」を使用した(写真は旧タイプ)
別売りの具。右から「ねぎとわかめ」「助けて! しじみちゃん(しじみとねぎ)」「とうふとわかめ」を使用させてもらった。うしろに置いた「具ッドケース」(別売り)に入れておくと、カップに投入しやすい(写真は2014年2月に流通していたもの)
みそ汁を注出する際の手順は以下の通り。液みそのボトルと水を入れたタンクを本体にセットすれば、あとはボタンを押すだけと手軽で、操作も難しくはない。ちなみに、最初の使用前には、取扱説明書の手順に従ってすすぎ運転が必要となっている。
1.液みそのボトルに液みそポンプを装着して、本体にセットする
液みそのボトルをよく振った後、ボトルの中栓を外して、専用の液みそポンプを装着したら、液みそを本体にセットする。
液みそボトルの中栓を外したら、液みそポンプ側面の○枠に、ボトルのふたを合わせてセットし、固定用アームを両側から順にはめ、がっちりとかみ合っていることを確認する(写真で使用している液みそのボトルは旧タイプのもの。リニューアル後のボトルを使用する場合は、キャップを外してから、液みそポンプを取り付ける)
本体右側にあるボタンを押してボトルドアを開け、液みそを設置する。この時、液みそポンプに付いている矢印と、本体に付いている矢印が向き合うように設置する
2.水タンクに給水する
本体うしろ側にある水タンクに水を入れ、本体に再度設置する。タンクには水以外は入れないこと。
水タンクは本体うしろ側。持ち上げるように外して給水を行う
給水は、「ここまで」と印字してある満水目盛(約800ml)まで。満水目盛まで給水しておくと約5杯分のみそ汁ができる
3.電源を入れ、お椀をセットして調理ボタンを押す
セットが完了したら、あとは電源を入れてボタンを押す。調理可能の状態から、およそ1分でおいしいみそ汁が完成!
本体右脇にある電源ボタンを押すと「ピピッ」と音がして調理ボタンが赤く点灯する
約1分後に「ピー」と音がなり、調理ボタンが緑に点灯すれば、調理可能の合図
本体上面の調整部では、お湯や液みその量を調整して、できあがりの量や濃さを設定することができる。また、調理後にお湯や液みそだけを足すことも可能だ。お湯の量は3段階から選ぶことができ、少なめ(120ml)、標準(150ml)、多め(180ml)となっている。
三角のボタンがお湯や液みその量を調節するボタン。ボタン左側の量表示ランプが、設定量に応じて点灯する(左側ほど量が多い)。右側の+マークのボタンを長押しすると、お湯は約25ml、液みそは約2g追加可能
好みで具(今回は「ねぎとわかめ」)を入れ、お椀を目皿の上にセットする。注出口は奥のほうにあるので、お椀は本体につくくらいの位置に置くこと
調理ボタンを押すと、注出が始まる。注出ボタンはゴムのような素材でちょっと押しづらいと感じた。強めの力で押すとよいだろう
2週間ほどオフィスに設置し、「椀ショット 極」を使って、みそ汁を飲んだ社内のメンバーに感想を聞いてみた。
◆「正直インスタントと変わらないだろうと思っていたけれど、よい意味で“予想を裏切るおいしさ”。牛丼屋さんで出てくるみそ汁よりずっとおいしい。もちろんインスタントよりおいしいです。」
◆「具がイイ。ちょろっとトッピング程度のものかと思いきや、すぐにボリュームでますね。わかめは歯ごたえがあるし、“助けて! しじみちゃん”のねぎもウマイ!」
◆「温度がちょうどよい、でももうちょっと熱いのが飲みたい時もあるので、2段階調節とかできるとよいのでは」
◆「みそとお湯が交互に少しずつ出てくるせいか、インスタントよりもふんわりした味わいですね! 」
◆「1分間って、最初は意外と時間がかかると感じるかも。慣れてくればそうでもないけれど」
◆「普段はあまりみそ汁を飲まないけれど、このサーバーがあるとつい飲んでしまう。オフィスにぜひ導入してほしい! 」
みそ汁はランチのお弁当のおともとしてはもちろん、残業中に小腹が減った時にもちょうどよいので、「椀ショット 極」はオフィスでも好評だった
液みそは、液みそポンプを付けたまま冷蔵庫で保存できる。“毎日液みそポンプを外して洗いたい”という場合も、お手入れは簡単なので、そこまで負担にはならないだろう。液みそポンプを付けた状態での保存期間は何日間まで、と明記されてはいるわけではないが、液みそは開封したらなるべく早めに使い切るようにしたい。
ボトルに液みそポンプを付けたまま保存できる、液みそポンプ用キャップも付属。個人的は、毎日洗いたいかな……
お手入れ時は、アタッチメントを30〜40℃くらいのお湯に入れ、ポンピング動作を行って内部の洗浄をする。かたまりが詰まって液みその出が悪い場合も、この方法で改善することがある
もちろん「家庭で作る具沢山のみそ汁とは別モノ」という前提ではあるが、「椀ショット 極」で作ったみそ汁はおいしいと思う。飲んでみると、お湯とみその配分・温度・注出方法など、さすがによく考えられていることが感じられた。好みによって、お湯やみその量を自分で加減できるのもうれしい。
今回はオフィスでの使用だったので、残業中の小腹が減る時間や、ランチのお弁当に何か温かいものを付けたい時など、「椀ショット 極」は非常にありがたい存在だった。スナック菓子などを間食する代わりにみそ汁を飲めば、カロリーも抑えられそうだ。カップで売っているスープやみそ汁も悪くないのだが、1杯にかかる手間や価格を考えると、「椀ショット 極」のみそ汁の方が優秀!
ただ、1杯を注出するのは簡単だが、衛生面を考えるとそれなりの手入れは必要なわけで……。2人世帯で1日1〜2杯ずつしかみそ汁を飲まないが、毎日液みそポンプを洗いたいという人は、逆に手間に感じてしまうかも? できれば毎日液みそポンプを洗いたい派の筆者は、オフィスなど、1日に10杯分は使用するだろうという状況なら、継続して使用したい。今までは“コーヒーブレイク感覚のみそ汁ブレイク”なんていう発想はなかったが、「椀ショット 極」を実際に使用してみたら、予想以上に“アリ”なことに気がついた。周りからの評判も上々だったので、今では“「椀ショット 極」を本格的にうちのオフィスに導入してもよいのでは? ”と考えている。
美容・健康家電を中心に新製品レポートやレビュー記事を担当。時には体を張って製品の実力をチェックします。