上の写真の回転ブラシを見てください! 軸が 2つに分かれており、それぞれが円すい形になっています。これは、パナソニックが開発した「からまないブラシ」。実に53年ぶりの刷新で、掃除機使用中に起こる“毛がらみ”を解決するといいます。その効果と構造のヒミツをご覧ください!
記事後半では、からまないブラシを搭載したコードレススティック掃除機を使い、猫を飼っている家を掃除した様子をレポート。ブラシの実力とともに掃除機の使いやすさなどもチェックします
からまないブラシの構造について解説する前に、まず、論より証拠! 実際に掃除機がけをして、本当に髪の毛などがからまないのかを検証してみましょう。からまないブラシを搭載した最新モデル「パワーコードレス MC-SBU840K」と、からまないブラシを採用する前のモデル「パワーコードレス MC-SBU830J」で比較します。
右が、からまないブラシを採用したコードレススティック掃除機「パワーコードレス MC-SBU840K」。2020年7月20日に発売されたばかりの最新モデルです。左は、2019年に発売された前モデル「MC-SBU830J」
なお、パワーコードレスは2018年に登場したハイパワーモデルで、コードレススティック掃除機ながら最大吸込仕事率約200Wを実現しているのが特徴。2世代目の「MC-SBU830J」(2019年発売)ではモーターを小型で高性能なものに変更するとともに、ボディなどの素材を見直すことで、吸引力を保持したまま初代より重量が約40%軽くなりました。さらに、延長管を3.5cm短くすることにより、操作性も向上。この基本構造はそのままに、からまないブラシを搭載したヘッド(ノズル)を採用したのが新モデルです。
新旧モデルの差はヘッドとカラーバリエーション。そのほかの基本構造は同じです
裏面を見ると、明らかな違いがわかります。2つの円すい形のブラシを備えているのが、からまないブラシの特徴。ブラシの構造に合わせ、ヘッドの細かい部分も変更されています
ちなみに、コードレススティック掃除機は日本電機工業会の規格で吸込仕事率の表示が定められていないため、大半のモデルが記していません。そんな中、パナソニックはすべてのコードレススティック掃除機に吸込仕事率(日本電機工業会の試験方法に基づいたもの)を明記。自信があるからこそできることだと思いますが、ユーザー側からしてもスペックが明確になっているほうが比較しやすいので助かります。
「パワーコードレス MC-SBU840K」にはホワイト(左)とエレガンスブラウン(右)の2色がラインアップされています
前置きが長くなりましたが、いよいよ検証スタート! まずは、フローリングに散らした髪の毛を吸い取ります。
普通に掃除する時と同じように、ヘッドを前後左右に動かしながら掃除機がけします(下の動画参照)
掃除機がけしたあとブラシを見てみると……前モデルには毛がからみついているのに対し、新モデルには1本もからみついていません
続いて、カーペットも用意。カーペットに付いた犬の毛とフローリングに落ちている髪の毛を掃除機がけするのですが、メーカーが準備したものが成功するのは当たり前なので、筆者が持参した猫の毛もフローリングにばらまかせてもらいました。何度も予行練習したであろう状況とは異なるゴミを吸い込んでも、からまないブラシに毛はからまないのか、いざ、検証!
パナソニックが検証用として準備してくれたもの。フローリングに髪の毛、カーペットに犬の毛が落ちています
疑っているワケではないけれど、イレギュラーなことをしても対応できる実力があるのかを確かめたく、ブラッシングで抜けた猫の毛を袋に入れて持参(メーカー担当者に「持ってきたの?」とびっくりされました。笑)。フローリングに散らしてみました
カーペット→フローリングの順で掃除機がけしたあと、ブラシを確認するという一連の流れを動画で撮影してきました(下の動画参照)。ピンぼけしているところもありますが、ヤラセなしのノーカットでお届け!
上の動画の最後にも映っていますが、ブラシを再度確認しても一切毛はからんでいませんでした
毛がからみにくいことは確認できましたが、砂やホコリなどの細かいゴミも出るもの。これまでのブラシとは異なる構造のからまないブラシでキレイに吸い取ることはできるのでしょうか。
セスキ炭酸ソーダを撒いたフローリングを掃除機がけします(下の動画参照)
セスキ炭酸ソーダを撒いた幅がヘッド3つ分くらいあったので、3往復しましたが、同じところで複数回動かすことなくキレイに除去できました。隅にもフローリングの溝にもまったく取りこぼしはありません
からまないブラシは毛をからみにくくするだけでなく、壁際のゴミにもアプローチできる配置となっているのだそう。また、ヘッド(ノズル)の前側も薄くし、ブラシが壁際に届きやすくしているといいます
以上の検証により、毛がらみを防ぎつつ、基本的な掃除性能も高いことがわかりました。次は、からまないブラシが誕生するまでの開発ストーリーと、からませない構造のヒミツを紹介しましょう。着想から実装まで、実に3年の月日がかかったそうです。
吸引力や静音性、軽量化など掃除機の基本性能は年々進化し、掃除機がけの際の体への負担やストレスもずいぶん軽減されてきてきました。ただ、掃除機のお手入れについては人が行わねばならないのは相変わらず。ゴミを圧縮し、廃棄の回数やゴミの舞い上がりを低減したり、ダストボックスの分解を簡単に洗えるようにしたりと改善はされているものの、作業自体が不要になるわけではないため、それほどラクになった印象はありません。その中でも特にやっかいなのが、ブラシにからみついた「毛」の存在。ゴミ取れ性能が低下してしまうのでこまめに取り除くのが望ましいのですが、ハサミなどで切り取るわずらわしさなどからつい後回しにして忘れられてしまうことが多いようです。
からまないブラシを採用する前のモデル「MC-SBU830J」を自宅で使用したもの。お手入れをまったくしなかったため、ブラシに髪の毛がびっしりからんでいます
掃除機の永遠の課題ともいえる毛がらみ問題には各メーカーが思考をめぐらせており、ブラシを取り外しやすくする機構や、ヘッドに装備されたブレードで毛をカットする機能、ブラシをヘッドから引き抜くとからんだ毛が取れる機能などを備えたモデルがこれまでに登場しています。しかし、これらの機能を用いてもブラシやノズルにからんだ毛を完全に取り切ることはできません。
ヘッド底面には回転ブラシのほか、走行性を高めるためのローラーや隙間があるもの。こうした部分にも毛がからんでしまうので、ブラシにからんだ毛をカットしたり、取り除く機能を備えていたとしてもお手入れは必要です
パナソニックもこの課題に、ブラシ付きノズルを採用した1967年から着手しています。からんだ毛の処理をラクにするだけではなく、毛がからむという根本的な問題を解決すべく、ゴムに素材を変えたり、ブラシ径を太くするなど、実に50年以上考案し続けているのだそう。もちろん、ブラシをなくしてしまえばカンタンにクリアできますが、掃除性能が低下してしまうため、“回転ブラシを備えながら毛をからませない”を実現することが絶対条件となったのです。
1987年に採用されたゴムブレードタイプ。ブラシの毛を廃し、ゴムにすることで毛のからみを抑制。効果はあったものの、床面の細かい凹凸にゴムが入り込まないため、起毛タイプよりゴミの掻き出し性能が低く、また、やわらかい床面を傷つけてしまうおそれもあったため姿を消します
写真は試作品ですが、1997年にはモーターをブラシに内蔵することでブラシ径を太くしたDDノズルを開発。ブラシ径が太い分、短い毛がからみにくくはなったのですが、一定の長さ以上のものはからんでしまい、根本的な解決にはいたりませんでした
このように紆余曲折しながら、ようやくたどり着いたのが “からんだ毛を動かす”という方法。パナソニックの掃除機は、ゴミを中央に集め効率よく吸引するV字型の「V字ブラシ」を採用しているため、からんだ毛も中央部に集まるのですが、よく見てみると両端にも密集していたのだそう。その原因を調べたところ、左右に振りながら掃除機がけをすることで横の力がかかり、ブラシの両端にからんだ毛が集まることがわかったのです。このことから、からんだ毛を動かせば除去できるのでは? と、これまでにない発想が生まれました。しかし、ブラシの毛やノズル内の風の強さを変えるなど試行錯誤したものの、理想とするレベルでの効果は得られなかったといいます。
ブラシの毛の長さを徐々に変えたり、横からの吸気を強くすることで中央に毛を集めるなど、からんだ毛を動かす策をあれこれ考えたものの、毛がらみ解消と高い掃除力を両立できない日々が続きます
こうして壁にぶち当たっている時に、昔、先輩たちがスケジュール共有で使用していた“コップ”がヒントをもたらしました。円すい形状のコップは複数個重ねていても、スッと抜き取ることができます。そこから、コマ回しで使うコマなどもヒモを巻きすぎると外れてしまうことに気付き、ブラシを円すい形や傾きにすればからんだ毛を動かしやすいのではないかというアイデアが浮かんだのだそう。
クリーナー技術部の堀部さんによると、スケジュール共有のコップを取った時に円すい形ならからんだ毛が動かしやすいのでは? とひらめいたといいます
ブラシを円すい形にすると、想像どおり、キャッチした毛は形の細いほうに移送されていきました。しかし、一般的な構造のまま、ブラシの片側の径を細くしただけだったため、中央の吸込口付近で毛が溜まってしまい、円すい形のメリットを生かしきることができませんでした。では、吸込口を端にズラせばいいのでは? と考えたものの、結局、毛がブラシ先端に集まり、からんだ毛を取り除くまでにはいたらず。さらに、掃除機をかける際、円すい形のブラシは斜めに進んでしまい、非常に操作しづらいという致命的な課題も出てきてしまったのです。
1本のブラシではからんだ毛を動かすところまではうまくいったものの、問題のほうが多かったといいます
つまり、円すい形のブラシは吸込口の付近にスペースが必要で、かつ、左右を均等にしなければならないということ。試作を重ねた結果、円すい形のブラシを2つ装備すれば中央に空間ができ、左右のバランスも同じになることから、2つのブラシを搭載する「ダブルブラシ」が誕生しました。
いくつかある試作のひとつ。大枠の構造は、「パワーコードレス MC-SBU840K」に実装されている「からまないブラシ」とほぼ同じ
吸込口付近に空間を設けた、2つの円すい形のブラシという大枠は決まっても、キャッチした毛をスムーズに動かし吸い取れるように細かい調整が続いたといいます。まず、毛がより大きく移動できるように、2つのブラシは水平ではなく斜めに配置。このほか、起毛の配置角度や毛量などを緻密に計算して設計されています。
パナソニックが以前より採用しているV字状のブラシ配置にすることで中央にゴミが集まりやすくするとともに、巻き込んだ毛を中央に移動させる力が強くなるように、ブラシを取り付ける角度を端側になるほど大きくしているのだそう
ブラシの毛量は従来の1.6倍に。密度を高めることで毛が奥まで入りにくくしているのだそう。また、毛自体も新しく開発。従来モデルでは接触面を増やし、よりゴミを掻き取りやすくする「Y字ブラシ」を採用採用していましたが、からまないブラシはY字ブラシだけでなく、Y字ブラシよりも固い丸い断面のブラシを混合し、じゅうたんなどのゴミ取れ性能を向上させています
前面と床面の両方にブラシが当たるように、斜めに配置されているのもポイント。2面で摩擦が生じることで毛が巻きしめられ、意図する方向に移動させやすくなるといいます
そして、前面にあるカバーに装備された3つのリブも毛の移送をうながします。毛がリブに当たることで動くのですが、中央のリブは毛が内側により移動するように、ブラシに対して斜めの角度に配置しているとのこと。そのイメージをわかりやすく、リブの代わりに定規を使い説明したのが下の動画です
なお、軸の両側を固定する一般的なブラシとは異なり、からまないブラシは片側しか固定されておらず、中央部は浮いた状態。かつ、斜めに配置され、回転もするため、保持力や強度、耐久性に不安感を抱かれるかもしれませんが、その点においても何度も検証してクリアしているといいます。
独立した2つのブラシを回転させるため、2つのモーターを搭載
このほか、ブラシの両端にからまる毛を低減するため隙間ができない構造としたり、ローラーの表面をなめらかにすることで毛がらみを防ぐ、特殊加工も施されています。
ヘッド(ノズル)裏に装備されているローラーをなめらかにして引っかかりをなくすことで、毛の巻き込みを低減。また、ブラシの横によくある隙間や溝を極力作らないようにし、そういったところにも毛がからみつくのを防ぎます
ブラシに毛がからみにくいこと、ゴミ取れ性能も高いことはこれまでの検証で証明されていますが、掃除機は使いやすさも重要。戸建てで猫を2匹飼っている筆者の友人に、パワーコードレス MC-SBU840Kを使ってもらいました。
猫は2匹とも短毛ですが、暑い時期なので抜け毛はやはり気になるとのこと。また、家族に女性が2人いるため、長めの髪の毛がよく落ちているといいます
普段使っている掃除機のブラシを見せてもらったところ、猫の毛は見当たらなかったものの髪の毛がからみついていました。やはり、手入れしていなければ毛がらみは起こるようです
掃除してもすぐに猫砂が飛び散ってしまう、猫のトイレまわりから掃除スタート
運転モードは「強」(連続運転時間約6分)、「自動」(連続運転時間約18〜30分)、「ロング」(連続運転時間約40分)の3段階に切り替え可能。今回は、自動モードで掃除します
ブラシが回転しない設定にすれば運転時間は延びますが、ゴミをしっかり掻き取れるように回転はオンのまま掃除機がけします
まず、フローリングに散らばった猫砂を吸い取ります。ヘッドを1度前進させただけでゴミが吸い込まれるので、何度も動かす手間はありません。ヘッドの自走も引っ張られるほど強くないため、自分が動かしたい方向にスムーズに進められます
ラグの掃除は、ちょっと横着に片足で押さえながら。床質を感知し、吸引力が調整されるので動かしづらさはありません
あっという間に猫のトイレまわりの掃除が終了。壁際まで飛び散った猫砂も、ひと粒残らず取り除くことができました
家主のOKが出なかったため撮影はしていませんが、このあと、台所、居間、廊下を掃除しました。机や椅子の脚があっても、手首をひねるだけでヘッドが動かしたい方向に向くので、椅子などを移動させずに掃除機がけ完了
次は、友人の部屋を掃除。この部屋で2匹の猫たちがよく過ごしており、友人も在宅時はほとんどを部屋にいるそうです
その間、猫を抱っこしたり、なでたりすることが多いので、床からベッドの上まで猫の毛がよく落ちているといいます
モノが置かれていないフローリング部を掃除している途中に、家具と家具の間なども掃除。特に、手首をひねるとヘッドの向きが即座に変えられる可動のよさが気に入ったようで「この動かしやすさは、本当にいい!」と大絶賛でした
ヘッドを外して「子ノズル」の状態にすると、もっと細い隙間も掃除できます。LEDライトも搭載しているので、ゴミが見やすいのも◎
ヘッドの着脱の際も腰をかがめる必要はありません。ヘッド後部にあるペダルを踏んで、本体を持ち上げるだけで分離。もとに戻す時も、はめるだけでOKです
通常スタイル(本体+延長管+ヘッド)ので重量は約2.6kgありますが、掃除機がけしている際はそれほど腕への負担を感じなかったそう。その証拠に、普段はあまり掃除しない場所もどんどん掃除していきます(笑)。ヘッドの高さが約5.5cm(筆者計測)なので入るかな? と心配した家具の下も、無事に掃除することができました
続いて、ベッド下へ。こうした場所は目で確認しながら掃除機がけするのは難しいのですが、MC-SBU840Kにはゴミが残っていると赤く点滅して知らせてくれるクリーンセンサーが搭載されているので安心。また、自動モードではクリーンセンサーがゴミの量を検知し、吸引力を自動制御してくれるので、ムダなバッテリー消費を抑えつつ、効率よく掃除できます
ベッド下を掃除している時に手首をひねってみると、ヘッドの向きが変わりました。人は動かないまま、左から右へ、ベッドの下全体を掃除機がけできてラクちん!
掃除機がけしたあとのフローリングは、拭き掃除をしたかのような仕上がりに。裸足で掃除機がけしていた友人は、ザラつきがない! とよろこんでいました
ちなみに、MC-SBU840Kは自立はしませんが、本体上部に滑り止めゴムが装備されているので壁や家具に立てかけておけます。掃除中にモノを移動させたい際などに役立ちそう
最後に、階段を掃除機。延長管を外し、ハンディスタイルにすると掃除機がけしやすい!
そして、上の段に進めようとした時にちょっとしたコツを発見! ハンディスタイルでの総重量は約2.5kg(本体1.8kg、ヘッド614g/筆者計測)あるため、体ごと階段を上がれば問題ないのですが、手だけで持ち上げようとすると重くて持ち上がらず。しかし、ハンドル下の部分に手首を当て、テコのようにするとスルッと持ち上がりました。ちゃんと考えられてるんですね!
ひととおり掃除を終えてダストボックスを見てみると、猫砂やホコリのほか、髪の毛や猫の毛がいっぱい溜まっていました
ゴミ捨ては、本体からダストボックスを取り外して行います。ダストボックスにあるボタンを押すと底面が開き、中のゴミが廃棄されるので、手が汚れにくいのがうれしい
ただ、このタイプの場合、底面が開く勢いでゴミが舞い散ることも。試しに紙の上でゴミ捨てをしてみたところ、ある程度まとまって落ちてきたので、ダストボックスをゴミ箱やゴミ袋の中に入れて行えば、舞い上がりはそれほど気にならなそうです
ダストボックスは分解して水洗いも可能。細かいパーツの着脱がないので、分解/組み立てもカンタンです
そして、忘れちゃいけないのがブラシのチェック! 毛がからんでいないか見てみましょう。
からんでいたらどうしよう……とドキドキしながらチェックしましたが、ブラシだけでなく、ローラーにもまったく毛がらみしていません!
なお、からまないブラシは取り外しできません。お手入れする際にはカバーを外して行います。カバー上部にあるパーツをスライドさせ、カバーを持ち上げるだけなので手間には感じないでしょう
水で濡らし、固く絞った布などでブラシを拭いてキレイにしましょう
今回は、4つの部屋と廊下、階段を普段あまり掃除しないところまで掃除機がけしましたが、バッテリーが途中で切れることはありませんでした。あと2部屋ほど残っていますが(家主の許可が下りず、掃除できなかった部屋)、この2階建ての一戸建なら1度の充電で家中の床を掃除できそう。もしかすると、アタッチメントを使って、もっと隅々まで掃除することも可能かもしれません。
MC-SBU840Kには「ペタすき間ノズル」「すき間用ノズル」「ロングホース」「ふとん清潔ノズル」が付属
すき間用ノズルは、小物などが置いてある棚の掃除などに最適
すき間用ノズルとロングホースを組み合わせれば、ソファーの隙間の掃除もしやすい! 自動車内の掃除にも役立ちそう
奥行のあるブラシを備えたペタすき間ノズルは、ゴミを払うようにして掃除機がけるのがいい! 角度も変えられるので、いろいろなところに使えそうです
ペタすき間ノズルでラックを掃除していたところ、天井のほうにホコリなのか蜘蛛の巣なのかわかりませんが、ゴミを発見。ヘッドを付けた状態で持ち上げるのは大変ですが、ペタすき間ノズルは軽いので、この状態なら高所も掃除できるでしょう。なお、筆者は片手で持ち上げることはできたものの、左右に動かすのは両手持ちにしないとムリでした
寝具のケアには、ふとん清潔ノズルを使います。ふわふわしたかけ布団は、布団がノズルに張り付いてしまい動かしづらくなることが多いのですが、MC-SBU840Kは吸引とノズル設計のバランスがいいのか非常に動かしやすかったです
ふとん清潔ノズルはローラーが回転することでたたき効果を発揮し、ブラシでゴミをかき出して掃除する構造となっています。欲を言うなら、ベッドにも人の髪の毛は落ちますし、犬や猫が載ってくることも多いので、ふとん清潔ノズルもからまないブラシのような構造にしてほしい!(起毛の回転ブラシがないので、現状のものでも絡みにくいのかも?)
これら4つのアタッチメントは、すべて充電台に収納可能。なお、掃除機の充電にはバッテリー残量ゼロの状態から満充電まで約3時間かかります
この記事では、コードレススティック掃除機「パワーコードレス MC-SBU840K」を中心に紹介してきましたが、MC-SBU840Kと若干機能や付属品が異なる「パワーコードレス MC-SBU640K」をはじめ、サイクロン式キャニスター型掃除機「プチサイクロン」の2機種(MC-SR580K/MC-SR38K)と紙パック式キャニスター型掃除機「Jコンセプト MC-JP830K」にも「からまないブラシ」が搭載されています。
「パワーコードレス MC-SBU640K」の掃除機の性能はMC-SBU840Kと同じですが、子ノズルにLEDライトが搭載されず、ロングホースや充電も付属しません。また、カラーバリエーションもシャイニーブラウンのみとなります
ダストボックス内部のゴミの付着を抑えることで、約2年間お手入れ不要を実現した「プチサイクロン」にもからまないブラシを採用。上位機「MC-SR580K」(左)にはクリーンセンサーや子ノズルのLEDライトが搭載されるほか、アタッチメント数もMC-SR38Kより3つ多くなっています
本体重量2kgという業界最高水準の軽さを誇る、紙パック式キャニスター型掃除機「Jコンセプト MC-JP830K」。ホワイト(左)とベージュ(右)の2色が用意されています
モノ雑誌のシロモノ家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。アウトドアからオタク系まで意外と幅広くイケちゃいます。