イギリス全土に120以上の店舗を構えるカカオブランド「ホテルショコラ」が、本国イギリスで2018年から発売し、すでに15万台の販売台数を達成したチョコレートドリンクメーカー「Velvetiser(ベルベタイザー)」が日本に初上陸。ホテルショコラのカフェで味わえる本格的なショコラドリンクが自宅で手軽に作れるという、2020年12月中旬発売予定の本製品を見てきました!
ホテルショコラの日本国内1号店は2018年11月に上陸。写真は2019年11月にオープンした東京・表参道の路面店。2020年10月30日時点で、日本国内に10店舗が展開されています
店内にはチョコレートやカカオビールなど、カカオを使ったお菓子やドリンクがたくさん揃えられています
常設されたカフェカウンターでショコラドリンクをオーダーすることも可能。ここで味わえるものと同じ味が、今回発表されたチョコレートドリンクメーカー「ベルベタイザー」で作ることができるだそう
日本でショコラドリンクというと、カフェなどで味わう飲み物というイメージが強いですが、イギリスをはじめとするヨーロッパ諸国では就寝前に子どもがホットミルクやホットチョコレートを飲んだり、朝食にクロワッサンと一緒にホットチョコレートを用意するというように、非常に家庭的な飲み物なのだそう。しかし、そんなお国柄であってもチョコレートドリンクメーカーは販売されておらず、温めた牛乳にチョコレートを入れて溶かすという昔ながらの方法で作られているといいます。そんな中登場したのが、ホテルショコラの「ベルベタイザー」。ホテルショコラの職人的知見に基づき、イギリスの高級家電ブランド「Dualit(デュアリット)」がエンジニアリングやデザインを手がけただけに、機能面・デザインともに精度が高く、美しい仕上がりとなっています。
ベルベタイザー(HC01-JP)のサイズは119(幅)×218.5(長さ/取っ手含む)×202.2(高さ)mm。コッパー、ホワイト、チャコールの3色をラインアップします。予定価格は10,000円(税込)。ホテルショコラ表参道店などの国内全店舗と公式オンラインストア、二子玉川蔦屋家電で発売予定となっています
電気ケトルのように、電源プレート+本体という構造となっています。消費電力は500W
なお、使用するチョコレートフレークは、ホテルショコラ専用のものが推奨されています。筒状のパッケージに入った既存のタイプ(タブタイプ)を使用することもできますが、新たに登場した個包装のタイプを使えば、計量の手間がありません。ホットショコラやアイスショコラを1杯作るのに、1袋使用します。
ベルベタイザーの分量に合わせて個包装された「チョコレートフレーク シングルサシェ」。ミルクチョコレートやダーク、ミントやラテ、ビーガン対応チョコレートなど、15種類のフレーバーが用意されており、今後も種類を増やしていくといいます。価格は1袋あたり250円(税込)
個包装に入っているチョコレートフレークの1種。正直なところ、他メーカーのチョコレートフレークでも代用はできますが、カカオの質や含有量などが異なるため、ホテルショコラのカフェで味わえるものとは別物になります
ベルベタイザーの構造は、非常にシンプル。本体にウィスク(泡立て器)を装備して使用します。ゆえに、作り方も簡単で、本体に牛乳と専用のチョコレートフレークを入れてボタンを押すだけ。運転が始まると牛乳が加熱されるとともにウィスクが回転してかくはんします。最適な温度になるタイミングでヒーターはオフになり、自動でかくはんも止まるようになっているので、焦げ付くことなく仕上がり、運転中も見守る手間はありません。
本体の内側を見てみると、パーツ類はなく、まさに鍋という感じ。お手入れしやすいように、コーディング加工がほどこされているといいます。また、外側が熱くならないように二重構造になっているとのこと
牛乳とチョコレートフレークをかくはんするため、ウィスクを装着
ウィスクはマグネットで固定されるようになっているので、方向などを気にすることなく装着できます。これで準備完了!
ベルベタイザーではホットショコラやアイスショコラだけでなく、チョコレートソースやチョコレートムース、チョコレートマティーニなどのカクテルも作ることができますが、まずは、基本となるホットショコラを作ってみましょう! 今回は牛乳を使いますが、豆乳、ナッツミルク、アーモンドミルクを使ってもOKです。
本体内部にラインが記されているので、牛乳を計量する手間はなし。ホットショコラの場合、「MAX」の位置(220ml)まで牛乳を注ぎます。ちなみに、MAXの下にある線はアイスショコラなどを作る際に使用する「MIN」の量を示すもの。使用したのはプロトタイプだったため、ラインのみの状態でしたが、製品には「MIN」と記されるそうです
次に、専用のチョコレートフレークを投入
今回はカカオ70%の「クラシック 70%」というサシェ(個包装)を使用
フタをかぶせ、電源プレートに載せ、本体下部にあるスタートボタンを押したら運転が始まります
本来はフタを装着して使用しますが、かくはんの様子を見るため、今回は特別にフタを外して運転してもらいました。下の動画を見ていただければわかりますが、運転音は非常に静かです。
運転時間は牛乳の温度によって若干異なりますが、冷蔵庫から出した冷たい牛乳を使用した場合、完成まで約2分30秒かかるそうです。
さて、一連の動作は牛乳を温め、かくはんしているだけのように見えますが、実は、細かいこだわりがいくつも施されています。まず、重要なのが温度。70℃以上の温度になるとカカオバターが分離してしまうため、研究の結果導きだした最適な温度「68℃」で作られます。しかも、68℃になるまで加熱するのではなく、66℃くらいでヒーターをオフにし、余熱で68℃になるようにいるのだとか。ヒーターをオフにしてからもウィスクは回転し続け、最適な温度に達したところで停止するようになっています。また、かくはんで泡立ち過ぎると口当たりのよさが損なわれるため、速度を落としてゆっくりとかくはんするようにしているのだそう。これらのこだわりにより、なめらかなベルベッドのような口当たりの仕上がりになるといいます。
運転が停止したらフタを取り、カップに注ぎます
マグネットで固定されたウィスクは、本体を下に向けても飛び出ることはありません。ウィスクを事前に取り出す手間もなく、即座に片手で注げるので、使い勝手は非常にいい印象
できあがったホットショコラがこちら! 試飲してみましたが、ひとくち目からなめらか。牛乳とチョコレートがしっかり混じり合い、最後の最後まで変わらない味わいです
カフェで販売しているものと同じ味ということだったので、帰りにこっそり購入して飲み比べてみましたが、たしかに同じ味でした!
お手入れに関しては、本体とウィスクを洗浄するだけ。焦げ付きがないので、簡単に洗うことができますし、サッとすすいで連続して使用することも可能です。
ちなみに、アイスショコラを作る際には「MIN」のラインまで牛乳を入れ、チョコレートフレークを投入して運転スタート。運転が停止したら「MAX」のラインまで冷たい牛乳を入れ、氷を入れたグラスに注げばアイスドリンクが楽しめます。
チョコレートフレークのフレーバーを変えれば、作り方は同じでも異なる味わいに
アイスショコラをそのまま飲むのではなく、リキュールやブランデーを入れたシェイカーに注ぎ、シェイクしてカクテルにするのもアリ!
カカオ65%にブラッドオレンジのノートが調合された「オレンジ」フレーバーを使ったカクテルは、チョコレートの上品な甘さと鼻を抜ける柑橘系の香りが爽やかで飲みやすかったです
また、ベルベタイザーの「MIN」のラインまで牛乳もしくは生クリームを入れ、チョコレートフレークのサシェ(個包装)を2袋投入すれば、ショコラソースが完成。また、このソースをグラスに注ぎ、冷蔵庫で2〜3時間冷やすとチョコレートムースとして味わえるそうです。
温かいショコラソースをパンケーキやフルーツ、ポップコーンにかけたり、逆に、ソースに浸して食べるなど楽しみ方は自由!