価格.comマガジン編集部員に今年買っていちばんよかった(ベストバイ)モノを聞いてみました。年末年始のお買い物の参考になれば幸いです。今回は「生活家電」「自動車」「ファッション」「マネー」「生活雑貨」カテゴリーの製品を紹介します。
エコバックス「DEEBOT T10 OMNI」(左)と、アイロボット「ブラーバ ジェット m6」(右)
買った人:鎌田剛(価格.com編集長)
正確には2023年末に購入したんだけど、まあ1年前ってことで(ほぼ)今年のベストバイはこちら!
我が家には、現在2歳の男児がいます。子どもがいなかった当時は、掃除といえば、コードレススティック掃除機でちょいちょいちょいという感じで間に合っていたのですが、息子が食事時にいろんな食べ物や飲み物やらをこぼすこと、こぼすこと(あるある)。そのたびに床をウェットティッシュなどで拭いていたのですが、そのうちに、家中の床があちこち何となくベタベタするような感じに……。おそらく、息子がこぼした何らかの液体が、僕らの足に付着し、それが家中の床にこびりつき……、という負のスパイラルに陥っていたのです。
そこで、ロボットの拭き掃除機の導入を検討することに。最初はアイロボットの「ブラーバ」をお試しでレンタルしてみたりしていたのですが、昨年の年末、エコバックスが特別セールを実施しており、当時の価格で14万円前後だった本製品が、なんと半額程度の7万円台で購入可能という情報を見るにあたり、即決で買ってしまいました。
何しろ、本機は、1台でゴミ清掃+拭き掃除の両方ができるうえに、ゴミ自動収集+モップ自動給水・洗浄の機能が付いた充電ドックが付属するという、いわゆる「全部入り」のロボット掃除機。当時中国系のメーカーが15万円以上の高価格帯で売り出しており、さすがにここまではいらないだろうと思っていたのですが、それが7万円台で買えるとなれば、話は別! 恐ろしいほどの高コスパです。
最近の中国のロボット掃除機の高い機能性は理解していたものの、実際に本機を導入してみて、その便利さに驚きました。何しろ、家中の床掃除を行ってくれるうえに、困っていた床の拭き掃除もしっかりやってくれ、しかもメンテナンスの手間は、1週間に一度くらいの吸水・排水くらい。マッピングの精度も高く、掃除の仕上がりも十分納得。本機を稼働させた後、裸足で床の上を歩くと、明らかにさらさら感が違うという感触です。まさに家事を代行してくれる便利な家電と言えます。
なお、2歳になる息子は、なぜか掃除機が大好き。ロボット掃除機の本機も導入当初はやたらとからみまくり、勝手にボタンを押して起動させたりして困っておりましたが、今は慣れて、その行方を見守るようになりました。
買った人:しえる
子どものころ、母がせっせと加湿器を焚いているのを見て、「いる?」と思っていました。乾燥なんて実感したことがなかったのです。そう、30歳を超えるまでは……。最近なんだか手がカサついてるな、と気づいてはいたものの、スルーしていました。しかし昨年の冬、カサカサを通り越してついにあかぎれまで起こすはめに! これが乾燥なのかとようやく思い知り、加湿器の購入を決意しました。
加湿器の種類を調べた結果、こまめなお手入れが不要な“スチーム式”がよさそうとなり、人気の高い象印に決定。2024年1月に、そのときの最新モデル、かつ最大容量の「EE-DD50」を購入しました。
100円均一で買ったキャスター付きの台に載せています
なお、2024年9月に後継モデルの「EE-DE50」が発売されています。
加湿器を稼働させると、部屋の湿度は23%(低すぎる)から39%に上昇。手のカサカサもましになりました!
ちなみに、部屋の快適な湿度は40〜60%と言われており、その基準にはなかなか達しません。というのも、「EE-DD50」の適用畳数は13畳(プレハブ洋室)なのですが、我が家ではLDKがぶち抜きとなった約20畳の部屋で使っているため、そもそも上限を超えているのです。しかし2024年9月に、17畳までいけるハイパワーな「EE-TA60」が発売されたとのこと! こちらを買い足して、今のものは別の部屋で使うか検討中です。
ちなみに、購入後毎日絶え間なく使い続けた結果、春にはカルキ汚れがえらいことになっていました。クエン酸洗浄を1回しただけでは全然取り切れませんでしたが、丸3日ほど、計10回以上洗浄を繰り返してみた結果キレイになったので、諦めずにやってみてください!
意外と小さい。地味なガンメタカラーはむしろオタク心をとらえるストイックな雰囲気
買った人:田中 巧
デジモノの隠れたキーアイテムとして個人的に注目しているUSB PD充電器。この製品は100Wの出力が購入の決め手ですが価格は1万円以下で安くはなかった。“高性能の充電器=デカくて重い”と考えがちですが、これは手のひらサイズで重量は204gでほぼスマホくらいのサイズ感。1日持ち歩きしても許せるレベルで、技術の進歩を感じました。
さすがの出力100W、ノートPC、Nintendo Switch、タブレット、スマホ、イヤホン、カメラ、モバイルバッテリーなど、だいたいのものが最高速度で給電可能。3ポートを同時に使っても出力不足は起こらず。仕事中、移動中、取材中、睡眠中、私の半径数メートル以内に必ずいる愛用の品でした。よい充電器があるとデジモノQOLはちょっと向上しますよ。
買った人:堀 哲也
今年買ってよかったと感じたのは、ブラウンの電動歯ブラシ「オーラルB iO5S」です。
私は元々「オーラルB」のユーザーで、最初に購入したときもその磨き上がりのよさに感動したことを覚えていますが、今回買い替えた本機もその期待を裏切らないものでした。
新しい「iOシリーズ」になったことで、ブラッシングパワーがグンとアップし、歯磨き後のすっきり爽快感も向上しています。スマートフォン連携など高度な機能は使いこなしていませんが、普通に歯を磨くだけで十分によさが実感できます。
欠点は、本体も交換ヘッドもお値段がそれなりであること。確かに、満足度が高く、性能の向上も感じられるのですが、これが歯ブラシであることを考えると求めやすいとは言いがたいかなあ。とはいえ、歯の健康のことを考えれば、価格以上に価値ある投資だと思います。
買った人:鈴木ゆり子
先月、長男が七五三を迎えました。親子ともども小ぎれいな装いに身を包んで神社を参拝し、予約した写真スタジオで数万円かけて記念写真を撮りました。1週間後、できあがったアルバムを開いた私は、その場に凍りつきました。私がいるはずの場所に写りこむ、冴えない二重顎の中年女性……。誰だ?テメェ……。膝から崩れ落ちそうになるのを必死にこらえました。
別にね、若く見えなくてもいいんですよ。特別かわいくなくてもいいんですよ。ただ、家族写真を“黒歴史”にしたくないだけなんですよ。
美に対する意識高い系女子が買うものだと思っていたやつを買う日が来るとは……
こうして、生まれて初めて美容家電に手を出しました。「EMSで表情筋を刺激してリフトケアを叶える」という本製品。FASE、BODY、SCALPの3モードを搭載し、強さも5段階で設定できます。まず、FACEモードを選択し、恐る恐る使ってみると……ビリビリとした刺激がほほ肉に響いてイイ感じ。こめかみに向かって引き上げると目じりの筋肉がピクピクとけいれんして、確かに表情筋にアプローチできている実感があります。最初はいちばん弱いモードを選択しましたが、すぐに物足りなくなって5段階の3がちょうどよくなりました。おでこに当てれば、眉毛の筋肉にビリビリきます。最近気になっていたおでこの3本シワが何とかなりますように……。使用直後はほほ肉がわずかに上がり、目もカッと見ひらけるようになった気がしました。
顔が濡れてないと使えません。お風呂あがりか、顔にミストを吹き付けて使用するのがよさそう
面倒だなと思ったのは、使用する部位が水で濡れていないといけないこと。本体は防水(IPX5)なのでお風呂でも使用できますが、水没は厳禁。私はお風呂場に落とすのが怖いので、スプレーで顔に水をかけて使用しています。頭皮向けのSCALPモードはお風呂上りにちょうどよいですが、BODYモードは……濡れた身体をキープしながらケア……となると風邪をひきそうでなかなか使いにくいのが正直なところ。とりあえずはFACEモードで継続して、二重顎にほほのたるみ、ほうれい線を退治したい!
「ヴェゼル」でまず目を引くのがクーペライクのスマートなデザイン。それでいて、大径タイヤとタイヤ周りのピアノブラックの加飾が堂々とした雰囲気を醸し出しています
買った人:宮澤保生
家族がいると、ゆったりした室内空間と広い荷室のあるクルマが欲しくなるものです。周りのパパ友も次々とミニバンやSUVに乗り換えていて、そろそろうちもと考えました。「ヴェゼル」は、初代モデルから気になっていた車種で、これを機にSUVブームに乗っかるのもよいかなと思いました。
「ヴェゼル」は、垂直基調でクーペライクな外観ながら、ゆったりした室内空間を備え、それでいて車体サイズは大きすぎず小さすぎない扱いやすいクルマです。アイポイントが高くて車幅感覚がつかみやすいですが、それでいて腰高感はあまり感じられないという、全体的なバランスが抜群によいです。
そして「ヴェゼル」を語るうえで欠かせないのが、静粛性とモーターによるなめらかな走行感、さらに燃費性能のよさです。とにかく静かで、運転していて疲れにくいです。燃費も、私の走り方だとWLTCモード燃費はゆうにクリアします。都市型コンパクトSUVの売れっ子だけあって、よくできています。
コロナ禍が明けて数年が経ち、アウトドアブームの真っただ中ですが、アウトドアとはまったく無縁だった私も、「ヴェゼル」に乗り換えてから、キャンプやゴルフに出かける機会が増えました。ちょうどよいサイズと快適さで、行動の範囲を広げてくれる。そんな「ヴェゼル」は間違いなく今年のベストバイです!
買った人:金原望弥
小誌で腕時計を担当する筆者のベストバイはティソ「PRX パワーマティック80」です。普段は、ダイヤルが白もしくは黒の定番色を選ぶのですが、今回は初めて青の一本を携えてみることに。なぜかというと、イイ意味で(?)ミーハーな筆者は、腕時計の潮流である“カラーダイヤル”にガッツリとなびいていたから。とはいえ、失敗はしたくない! なので、緑やオレンジといったチャレンジングな色味ではなく、親近感のある青をチョイスしました(しかも黒寄りの青)。
いざ着けてみると、どんな格好にもすんなりとなじむ適応力の高さを見せつつも、濃紺が腕元のアクセントになってくれました。青ダイヤル、いいじゃーん! スタイリッシュなデザインも気に入っていて、着用感も良好。パワーリザーブ80時間の高スペックを持ち合わせながら、手に取りやすい価格帯で、コスパの高さを絶賛実感中です。きっかけは置いといて、長い付き合いになりそうな一本に出合えました。
紺のジャケットとよく合います!
買った人:野 洋介
愛用していた「M2002R CA」がくたびれてきたこともあって、久しぶりにニューバランスが欲しくなった今年。「990 v6」(高い!)や、「998(アメリカ製)」(もっと高い!)などと迷う過程も楽しみつつ、「M2002R」のリピート購入に落ち着きました。今回は、いかにもニューバランスっぽいグレー(「ST」)をチョイス。結果、履く日はちょっと気分が上がるいい買い物になりました。
決め手はいくつかあって、まず推したいのが先代の「CA」でも実証済みの「履き心地のよさ」。少々ごつめのフォルムの割には軽く、片足の実測値は324g(サイズは26.0)。見た目がいかにも軽そうな手持ちのVANS「エラ」(こちらは25.5)と比べても20gほど軽いのにはちょっと驚きました。加えて、「着地時の衝撃を吸収し、その反発を脚に還元する」という、何やらすごそうな触れ込みの「N-ERGY」と「ABZORB」という2つの高機能ソールを搭載。これが効いているのか、「週末、家族の用事に付き合っていたら1.5万歩を超えてしまった」なんて日でも変な疲れ方とは無縁です。
あと、冒頭にあげたモデルのようにちょっといいニューバランスだと3万円をゆうに超えてくる中で、「M 2002R」は一部のゴアテックスやレザーのモデルをのぞいて2万円前後で買えるのもうれしいところ。筆者の「ST」も19,800円だったので、普段使いでガンガン履くことにもさほど抵抗がありません。
最後は「見た目」。ここは、もしかしたら好みが分かれるかもしれませんが、ほどよくボリューム感があって、ちょっと“野暮ったさ”を感じるあたりが筆者にはツボでした。今のところ欠点らしい欠点はないのですが、唯一気にしているのが、商業施設のキッズスペースや保育園の送迎など「靴を脱ぐシチュエーション」で意外とかぶること。まだ現行の「ST」とは出合っていませんが、先代の「CA」のときは某温泉地の足湯で遭遇し、取り違えのリスクに少々焦った経験も……。
「ST」含め「M2002R」の作りはやや細めなので、ハーフサイズ〜1サイズアップぐらいがおすすめかもしれません
「三菱UFJカード」は今夏、「オーケー」をはじめとしたスーパーマーケットを中心に5.5%還元の対象店を大幅に拡大。スーパーでメリットの大きいカードとなりました
申し込んだ人:満園 徹
「買った」わけではないのでベストバイではないのですが、しみじみと「申し込んでよかったな」と感じているので、本企画に割り込みをさせていただきました。
それが、「三菱UFJカード」(年会費無料)。基本のポイント還元率は「0.5%」と平均的な水準ですが、対象店で利用すると、還元率が「5.5%」にアップする点を最大の特徴にしているクレジットカードです。「1%」でも高還元とされる中、「5.5%還元」のインパクトはすごい。以前から筆者にとっても気になる存在でした。
ただ、5.5%還元の対象店が筆者には刺さらなかった。セブン‐イレブンとローソンを利用する際は、7%還元となる「三井住友カード(NL)」で決済、そして、松屋(松のや、マイカリー食堂含む)、コカ・カーラ自販機、ピザハットオンラインはほとんど利用することはありません。つまり、5.5%還元の対象店の利用機会が限られるため、このカードを持つメリットをさほど感じていなかったのです。
ところが、2024年8月に状況は一変、5.5%還元の対象店が一気に3倍に拡大されたのです。何より筆者にとっては、週に3回は足を運ぶディスカウントスーパーの「オーケー」が加わったことが大きかった。
首都圏を中心に約150店ある「オーケー」は、「エブリデー・ロー・プライス(毎日が低価格)」をコンセプトに掲げているだけあって、基本的に多くの商品が割安。「オーケーで買い物するだけでおトクなんだから、それ以上求めたらバチが当たるよな」と感じていた筆者は、5.5%還元の対象店に「オーケー」が加わったことに、軽い興奮を覚えました(ただし、国際ブランドとしてAmexを選ぶと、オーケーをはじめ複数の店舗が5.5%還元の対象店から外れる点は要注意です)。
すぐに申し込み、8月に届いて以来、「三菱UFJカード」をスマホケースのポケットに忍び込ませ、日常的に使っています。
ポイントの貯まり具合は「期待どおり」のひと言。毎月3万〜4万円程度買い物をする「オーケー」での使用が中心ですが、2024年11月末時点で貯まったポイントは2,042P。このカードの利用で貯まる「グルーバルポイント」は「1P=5円」(Amazonギフトカードに交換した場合)の価値があるので、10,210円相当になります。ポイント付与が3回だけだったことを考えると、十分満足いくポイント数です。
将来、ポイントアップの対象店から「オーケー」が外れたり、還元率が5.5%から引き下げられたりしないことを、願うばかりの年の瀬です。
包まれるような新感覚の寝心地で話題の「ヒツジのいらない枕」
買った人:遠山俊介
気がつけば40代の大台まであと1年。若かったころに比べると、体のいたるところにだいぶガタがきています。なかでもここ最近特にひどいのが、肩・首まわりのコリ。朝起きた直後なんかはガチガチの状態で、マッサージガンを使ってもまったくコリが解消できませんでした。
寝起きが特にひどかったので、「もしかして、枕が合っていないのかも」と思い、ネットで最新枕の情報を調査開始! 気になる製品がいくつかあったのですが、“これまでにない包まれるような寝心地をあなたに”というキャッチコピーに惹かれ、最終的に購入したのが「ヒツジのいらない枕 -至極-」でした。
この枕、イヤホンのイヤーピースなどにも使われているTPE素材でできているのですが、柔軟性があって頭の形にしっかりとフィットしつつも、適度な反発力があるおかげで体圧をうまく分散。首ラインも沈みこみすぎずにやさしく支えてくれるため、使い始めてから肩や首まわりの張りがだいぶ低減されました。あまりにも寝心地がよすぎるため、朝の目覚めもよくなった気がします。通気性が高いので、寒い冬場は頭を置く際にちょっぴりヒヤっとすることもありますが、導入効果は大満足です。
枕を新調しただけで効果てきめんだったので、次なる一手として最近は「リカバリーウェア」を物色中。年末・年始の連休を使い、アラフォー男子のボディメンテにますます精を出したいと思います!