コロナ禍が収束してしばらく経ち、人々の交流が盛んになってきました。春に向けて新しい出会いの機会が増えますが、そこで気を配りたいのが身だしなみ。男性ならまずヒゲの処理に気を遣いたいものです。そこで、コストパフォーマンスにすぐれた製品を探しているという人に提案したいのが、価格.comでも人気の「ブラウン シリーズ5 52-A1200s アズールブルー(以下、ブラウン シリーズ5)」。そのすぐれた技術や使用感をレポートします。
シェーバーは、価格が3,000円程度のエントリーモデルから3万円程度のハイエンドモデルまでピンキリ。ところが、初めてシェーバーを購入する人にとって、3万円というのはややハードルが高いでしょう。そこで筆者が提案したいのが、1万円以下の手ごろな価格で買えるミドルクラスのシェーバーです。
シェーバーは、より肌にやさしく深剃りができるよう年々進化していますが、T字カミソリのほうが深剃りしやすいという意見もあります。ただし、T字カミソリは刃が肌に直接当たりやすく、肌を傷つけやすいのがデメリット。できれば、普段はシェーバーを使用し、深剃りが必要な日にはT字カミソリで剃るといった使い分けも考えたいものです。
シェーバーとT字カミソリのどちらがいいか、と迷う人もいるかもしれまんが、1万円以下の手ごろな価格のシェーバーとT字カミソリを使い分けるのもよいでしょう
かくいう筆者は、T字カミソリよりシェーバーを使うタイプです。あまり外出する機会のない自営業のフリーランスで、ちょっとラフなケアをしているので、手軽に剃れるシェーバーを好んで使います。そこで、今回はシェーバーのヘビーユーザーからのちょっと厳しい視点で、人気の「ブラウン シリーズ5」を試用レポートします。
筆者はシェーバーひと筋。シェーバーに使い慣れると、意外と手軽に深剃りができます
今回試用した「ブラウン シリーズ5」は、価格.comの最安価格が8,000円程度(2025年3月7日時点)と、1万円を切る手ごろな価格ながら、ブラウンの上位モデルに当たる「ブラウン シリーズ7/8/9」に搭載されていた、ヒゲの濃さを読み取る人工知能テクノロジーが新たに採用されています。人工知能テクノロジーは、肌の状態を毎秒200回センシングし、ヒゲの密度に合わせてパワーを自動調整するというとても賢い技術です。
「ブラウン シリーズ5」の本体。本体重量は約173gと軽量で、取り回しがよいです。ボディカラーはミント、ブラック、ブルーがあり、それぞれ付属品が異なります
「ブラウン シリーズ5」のヘッドには、3連の密着ブレードを採用。上下に配置された2つのディープキャッチ網刃がヒゲの根元をとらえて、効率的にカットします。この3連密着ブレードにはサスペンションが内蔵されており、肌の凹凸に合わせてディープキャッチ網刃が細かく上下します。これにより、シェービング時の肌へのダメージを低減してくれます。
2つの網刃と真ん中のくせヒゲキャッチ刃。3つの刃は独立して上下に沈み込みます
電源ボタンを押すとスタンダードモードでスタート。人工知能テクノロジーが自動的に働き、ヒゲの密度に合わせてモーターのパワーを調整してくれます。ターボモードも使うと回転数が最大28.5%アップするため、より素早くシェービングできます。
「ブラウン シリーズ5」には伸びすぎたヒゲを短くしたり、もみあげなどをカットできたりする、キワぞりトリマー が付属しており、これらも活用すると、よりきれいに剃れます。
なお、同シリーズには、アルコール洗浄システムが付属する「52-A7000cc」、持ち歩きに便利なシェーバーケースが付属する「52-M1200s」、そしてアルコール洗浄システムと 長さが調節できるヒゲトリマーが付属する「52-M7500cc」などがあります。本体カラーを除くと、電気シェーバー自体の性能はすべて共通です。
シェービングヘッドとキワぞりトリマーの2つを付け替えて使用できます
実際に「ブラウン シリーズ5」でヒゲを剃ってみました。シェーバーヘッドを頬に当てて電源をオンにすると、モーターが回転。ブレードの内刃が左右に高速振動を始め、そのままゆっくりとヘッドを上下に動かしながら剃っていきます。筆者は頬のヒゲが薄くまばらですが、たまにチリッという音がしてヒゲがカットされているのがよくわかりました。
密度の低い頬のヒゲはピンポイントで剃ることが多く、ヒゲが短いときは効率よく剃れます。ところが、ヒゲの長さが5mm程度まで伸びていると、ヘッドを当ててもヒゲをうまくとらえられず、1ストロークではきれいに剃れないことも。この場合は、T字カミソリを併用するのがよいでしょう。
頬のヒゲをシェービングするときには、伸びすぎたヒゲを短くしておいたり、もみあげなどをカットするキワぞりトリマーも併用したりすると、よりきれいに深剃りできます
続いてあごヒゲや首回り。「ブラウン シリーズ5」は上位モデルとは異なり、シェーバーヘッド自体は動かず固定されますが、3連密着ブレードが肌の凹凸に合わせてそれぞれ独立して肌に密着するので、シェーバーヘッドが肌に当たる角度を調整しながらカットすると、きれいに剃れます。この場合も、長すぎるヒゲはやや剃り残しがありましたが、3連密着ブレードが肌に当たる角度を調整することで、しっかりカットできました。
そして、特に目立つ口ヒゲです。鼻の下のヒゲは密度が濃いため、少し長めでもバリバリと効率よく剃れました。あごヒゲのときと同様に手首で角度を調整しながら、ヘッドを当てると効率よく剃れます。剃り残しが多くなる鼻の下も、ディープキャッチ網刃がしっかりとキャッチしてヒゲを立てるので、きれいに剃れました。慣れてくると自分の顔の凹凸に合うシェービングヘッドの当て方や、グリップの持ち方がわかるようになります。
口ヒゲは毛が立っているためか、頬やアゴよりスムーズに剃れました
なお、ヒゲが濃い場合や急いでいるときなどはターボボタンを押すと、モーターの回転数が一気に上がります。ターボ動作時は明らかにパワフルに剃れるようでしたが、筆者のヒゲの濃さではターボモードを使う場面はほとんどありませんでした。ヒゲの濃い人でも、ターボモードを使えば、かなり効率的に剃れるでしょう。
電源ボタンの下にターボボタンを配置。ターボモードにすると青い二重三角アイコンが表示され、回転数がアップします
続いてキワぞりトリマーを使って、もみあげ周りをトリミング。まず、ヘッドを取り外し、キワぞりトリマーに取り替えます。ヘッドは爪をかけて引くだけで簡単に取り外せました。
あとはもみあげや襟足など、すっきりさせたい部分をトリミングしていくだけ。あごヒゲなどをデザインしたいときにも便利です。
キワぞりトリマーであご周りのヒゲや伸びた毛をケア。キワぞりトリマーは 付け替えタイプなので紛失しないように気をつけましょう
「ブラウン シリーズ5」について欲を言えば、ヘッドとトリマーが一体に なっているとよりよいと感じました。ブラウンのラインアップでは、「ブラウン シリーズ8/9」はヘッドとトリマーが一体型となっており、「ブラウン シリーズ5/6/7」は別となっています。ちょっとトリミングしたいときなど、いちいちヘッドを取り替えるのはやや面倒です。
また、「ブラウン シリーズ5」にはキワぞりトリマーを収納するケースがないのも残念。「ブラウン シリーズ8/9」などの上位モデルには付属しているので、このあたりは予算との兼ね合いを見ながら、製品比較をしましょう。
今回、「ブラウン シリーズ5」を2週間ほど試用しましたが、手ごろな価格ながらしっかりと深剃りできて、非常に使い勝手がよいと感じました。ヘッドの水洗いが可能で、シェービングクリームなどを使ってヒゲ剃りをしたときも、ぬるま湯をヘッドに直接かけて洗えるので衛生的。あとは定期的に潤滑油(別売)を刃に塗布すれば、切れ味がキープされます。
ヘッド部分は水洗いが可能。ヘッド内部の掃除ができるブラシも付属します
また、充電が切れても約5分間の急速充電で1回分剃れるのが便利。朝の忙しい時間などにバッテリーがなくなっていても、素早く充電して使えます。なお、バッテリーは約1時間でフル充電され、約50分間駆動します。
付属の電源コード。独自端子なので旅行などの場合、持ち運びが必要です。なお、電源コードを挿したままではシェーバーは動作しません
今回は2週間ほぼ毎日のように「ブラウン シリーズ5」で剃りましたが、しっかりと深剃りできて、しかも肌がヒリヒリすることはありませんでした。
本製品は1万円以下で購入できるシェーバーとしては、コストパフォーマンスにすぐれています。サスペンションを内蔵した3連密着ブレードや、肌の凹凸に沿うディープキャッチ網刃の効果により、必要十分な深剃りと肌へのやさしさを両立させているのは本格的。しかも水洗いに対応しており、お風呂に入りながら剃れたり、急速充電に対応していたりするのもうれしいところです。
最近は5枚刃を搭載したシェーバーもありますが、5枚刃だとどうしてもヘッドが重くなり、取り回しが悪くなりがち。その点、3枚刃を搭載した本製品は取り回しがよく、普段使いに便利だと感じました。
普段は「ブラウン シリーズ5」を使い、より深剃りをしたいときはT字カミソリを使うようにすれば、3万円程度するハイエンドのシェーバーでなくても、1万円以下で買える「ブラウン シリーズ5」で事足りそうです。ぜひ1台持っておくとよいでしょう。