筆者は、2週間に1回は愛車を洗車しています。そのため、クルマを洗浄できる取り回しのよい高圧洗浄機を探していました。ケルヒャーのモバイル高圧洗浄機「OC 5 Handy(ハンディジェット)」は、「本気で試してみたい」と思っていた1台で、今回、実機を使ってレビューする機会を得ました! ここでは、その実力をじっくりとチェックしていきます。
ケルヒャーのモバイル高圧洗浄機「OC 5 Handy(ハンディジェット)」
「OC 5 Handy」は、コンセントがなくても使えるバッテリー式を採用した、ハンディタイプのコードレス高圧洗浄機です。自吸用ホースやペットボトルアダプターが付属しており、コンセントだけでなく、水道が近くになくても使えるのが特徴です。
重さはわずか約0.76kg(アクセサリーを除く)で、片手でヒョイッと持ち上げられます。ただ、これだけ軽量でコンパクトだと、さまざまな不安が頭をもたげるのも事実です。洗浄力は十分なのか? ペットボトル給水では、すぐに水がなくなってしまうのではないか? 洗車中にバッテリーが切れないのか? こればかりは論より証拠、実際に試してみるのが一番です。
基本パーツは、本体、本体の先端に付ける5in1ノズル(写真は本体装着済み)、ペットボトル装着時に使用するペットボトルアダプター、自吸用ホース&ホースクリップ、洗剤液を入れる洗浄剤タンク、バッテリーパックです
パーツを含め、全体的にコンパクトなので、洗車時に使用している18Lのバケツにすっきり収まりました。これなら、収納場所に困りません
本体は約0.76kgと軽量ですが、2Lの水が入ったペットボトルを装着すると、さすがに重さを感じます。装着方法は、本体にペットボトルアダプターを取り付けて、そこにペットボトルをセットするだけ。直感的に使えるシンプルさが好印象です
自吸用ホースを使えば、バケツから給水することもできます。とはいえ、今回は筆者が求めていた機動力を重視して、ペットボトル給水で洗車にチャレンジします
さっそく、水圧をチェック。有線の高圧洗浄機に比べると水圧は控えめですが、クルマやバイクの洗車には実用的なレベルで、自宅の外壁や窓、網戸、ベランダなどにこびりついた汚れも落とせそうです。
最大吐出水量は150L/h(自吸時)となっていますが、2Lペットボトル使用時の場合はどうなのか、ピンときません。そこで洗車を始める前に、2Lペットボトルの水がどのくらいの時間でなくなるのか、試してみました。なお、本体の先端に装着する5in1ノズルは、洗浄する場所・用途に合わせて標準/ポイントジェット/傾斜/広角/泡洗浄という5種類のモードに切り替えられる仕様のため、この検証では「標準」モードに設定しました。
場所や用途に合わせて、標準/ポイントジェット/傾斜/広角/泡洗浄の5モードを切り替えられる5in1ノズル。ノズルを回転させてモードを切り替える仕組みです
グリップ下部にバッテリーパックを、本体中央部分に2Lペットボトルを取り付けて、いざ、吐出開始! なお、ノズルの下に見える白いタンクは洗浄剤を使うための洗浄剤タンクです
トリガーを引くと、2Lペットボトルの水が勢いよく吐出。洗車に十分な水圧を実感します
トリガーを引いて吐出し続け、2Lペットボトルの水が底をつくまでの時間を計測したところ、約54秒でした。これは約2.2L/分に相当することになります。「標準」モードで計測したため最大値には及ばないものの、おおむねカタログ値の水準を確認できたと言えるのではないでしょうか。洗車に慣れている人なら、クルマの外装全体に水をかけるには十分な時間だと思います。
とはいえ、洗車は水洗い→泡洗浄→水洗いの3ステップで行うのが一般的。1回の洗車において給水は3回程度必要になりそうです。この給水が許容できるものかどうか、バッテリーの切れの心配がないかについては、実際の洗車で確かめてみます。
では、洗車を開始します。まずは、「標準」モードでボディ側面に水をかけていきます。
電源ケーブルや自吸用ホースがなく、取り回しがしやすいのはもちろん、水圧が十分にあるので、同じ場所に立ったまま、車両の前方から後方まで水をかけられ、効率よく洗車できます。
同じポイントから、車両の前方から後方まで水をかけられるのは、ホースを引きずってクルマの周りをぐるぐる回る洗車スタイルに比べて、スマートでラク
ホイール洗浄時は、「ポイントジェット」モードに切り替え。直線的でパワフルな吐出で、ホイールの汚れがよく落ちます。ブレーキパッドのカスがホイールにこびり付きやすいクルマもありますが、これなら安心だと感じます
ルーフ洗浄には、水が斜め下に吐出される「傾斜」モードが有効でした。筆者の愛車は背が高めですが、脚立を使うことなく、ボディ側面のステップに足をかけるだけでルーフを洗浄できました
続いて、洗浄剤タンクに洗浄剤を入れた状態で、「泡洗浄」モードに切り替えます。クリーナーには、ケルヒャー純正の「3in1 ウルトラフォームクリーナー」を使用しましたが、泡立ちがよく、車体への密着時間が長いので、汚れを浮かせながら、高圧水でスムーズに洗い流せました。
「3in1 ウルトラフォームクリーナー」は、ケルヒャー純正の洗車・バイク洗浄用洗剤です。「OC 5 Handy」の水圧で汚れともども洗い流していきます
水洗い→泡洗浄→水洗いの3ステップで、フロントドアに付いた水垢や泥汚れをきれいに落とせました。「OC 5 Handy」の水圧の実用性を実感しました
十分な水圧と取り回しのよさのおかげで、予想より早く、約10分で洗浄工程をひととおり終えました。その間、2Lペットボトルに途中で給水したのは、4回。ホイール洗いなどもしたせいか、事前に予想した3回よりも多くなりましたが、このくらいの給水頻度であれば、苦になりません。
完全コードレスならではの取り回しのよさは想像以上で、電源ケーブルやホースをまたいだり、車体の反対側に回り込むのに四苦八苦したりといったストレスとも無縁です。洗車が一気にラクになることを実感できました。
なお、今回の洗車で吐出した水の量は合計10Lほど。「OC 5 Handy」が実際に稼働していたのは、先の吐出量から計算すると約10分の洗浄時間のうち、約4〜5分と考えられます。本機のバッテリー持続時間はカタログスペックで約23分ですから、あらかじめフル充電しておけば、洗車途中にバッテリーが切れる心配もまずないことがわかりました。
「OC 5 Handy」。予想どおりのなかなかよいアイテムでした
思っていたとおり、コードレスならではの取り回しのしやすさを実感したレビューとなりましたが、「OC 5 Handy」を使ってみて気づいたのは、洗車中だけでなく、事前の準備までシンプルになり、洗車に臨む心理的ハードルがグンと下がる効果もあることです。
筆者は元々洗車が好きなほうですが、それでも、準備が億劫に感じることはあります。「今日は洗車しようかな」と思いついたときに、すぐに洗車を始められる手軽さは、掃除機をキャニスター型から、コードレススティックに切り替えたときに感じる「感動」に近いかもしれません。
あえて本機の弱点をあげるとすれば、バッテリーパックのフル充電に約5.5時間かかることでしょうか。入念に洗車をしたいとき、自宅の外壁を広範囲に洗浄したいとき、もしもバッテリーが切れてしまったら、予備バッテリーがない限り、しばらく時間をおいてから作業を再開しなければなりません。バッテリーの持続時間に不安を感じる人は、別売の予備バッテリーの購入も検討しておくのがよいでしょう。
パワフルな洗浄力と、取り回しのよさを両立した「OC 5 Handy」を導入することで、愛車の洗車がもっと気軽で、楽しい作業になりそうです。