話は前後してしまったが、ここでは「GreenFan Japan」のメイド・イン・ジャパンならではの“使い勝手のよさ”を確認いただくべく、最初の組み立ての段階から紹介していく。
箱を開けると、これだけのパーツが詰められている。この手の作業が苦手な方は、この時点でひるむかもしれないが、まったくそんな心配は無用だ。組み立てには工具も必要なく、力も不要だ
取扱説明書のていねいさに驚く。正直なところ、おおむね、家電製品の説明書はどこかはしょってあったり、簡略化されたイラストがわかりにくかったりするのだが、「GreenFan Japan」の説明書は、非常にわかりやすく“思いやり”が感じられる
これなら、普段こういった作業をあまりしない人でも、迷うことなく組み立てられるはず
ポールはジョイント式になっているのだが、ただ、差し込めばOK
ジョイント部のパーツがそれぞれ微妙に太さが変えられており、間違った組み立てができないようになっている。ちゃんと差し込むことができていればまったくぐらつくことはない
なお、中間ポールを使わずにショートサイズで使用することも可能だ
通常時の「GreenFan Japan」
こちらは、中間ポールを使用しないショートサイズの状態の「GreenFan Japan」。高さは約50cm程度なので、机の上やキャビネットなどの上に置いて使うのにピッタリ
羽根の取り付けも、工具はいっさい不要でカンタン
しかも、それぞれの留め具には、どちらに回すと絞まるかというマークが付けられており、もはや、間違えるほうが難しいといった具合だ(笑)
ファンガードは、軽くスライドするとロックする機構で、脱着が非常にカンタン。あわせる部分に磁石が配置されているので、自然と吸い付く感じ!
バッテリーケースのフタも、コインで開閉できるようになっている。これなら、“工具なんて家にない〜”という女性も安心だ
地味な部分だがとても感心したのが、ACアダプターのプラグ部分
プラグ部分が取り外せるようになっており、使用するコンセントによって向きを変えられるようになっているのだ
数少ないタップの口数を大きいACアダプターでやむなく塞いでしまうことに……という思いをしなくて済むわけだ
本体の操作は、本体モーター部の上部にある4つのボタンか、付属のリモコンで行う。これらでできるのは、電源のオン/オフ、風量調整(4段階)、首振りのオン/オフ、タイマー設定(1〜4時間/1時間刻み)となる。操作部はかなりスタイリッシュでシンプル。なので、逆に一瞬、戸惑ってしまうのだが、慣れてしまえば問題ないレベル。それぞれの設定は、本体ベース部のライトで確認できるようになっている。これは、デジタル製品を扱いなれた層にはすんなり理解できたのだが、筆者の両親のようなシニア層には、若干わかりにくいようだった。もうちょっとだけ、それぞれが何のゲージなのかわかるようなマークがあってもよかったかもしれない。まぁ、これも慣れてしまえば問題のないだろうレベルではある。
かがまなくてよい位置に操作部があるのは◎
ボタンを押しながら、台座部のLEDランプが見えるので、操作しながらどの設定なのか確認できるのも便利だった。ちなみに、手前のLEDライトが風量を、奥がタイマー時間を示す。また、運転中に電源ボタンを長押しすれば、バッテリー残量も確認できるようになっている
「GreenFan Japan」の最小消費電力は1.5W。この消費電力の少なさも、本製品の大きな特長となっており、これは、ACモーター搭載の従来の扇風機と比較すると、約20分の1程度だ。同社の調査によれば、1日8時間連続運転し続けた場合、ひと夏(約90日)の電気代は、約24円だという(最弱運転時。電気料金は1kWhあたり22円で計算)。
また、「GreenFan Japan」は静音性にも優れており、最弱運転時の動作音は13dB、最強運転時の動作音は45dBだという。実際に使ってみても、最弱運転時ではかなり静かな場所でも、その運転音はほとんど気にならないほどであった。
正直なところ、実際にいろいろな場所で使ってみるまで、「GreenFan Japan」がこんなにていねいに作られた製品だとは思っていなかった。デザインのスタイリッシュさと斬新さが目立ってしまい、扇風機としては高価な価格設定も、戦略の1つ?と、わずかながら思っていた。今となっては、“誤解をしていて申し訳ない!”と謝りたいほどだ。
まず、風の質。本当に、部屋のどの場所で使っても、息苦しくない風が届く。これは、ほかの扇風機では感じたことのない心地よさだった。しかも、その風を、自分の好きな範囲に設定して吹かせることができるようになっていた。これが、ものすごく快適だった。そして、この風が、コードレス仕様になったことで好きな場所で受けられること。しかも、充電方法も実にスマート。さらに、ポールを抜けばサイズを変えてサーキュレーターとしても大活躍する。
消費者としては、“安くていいもの”がもちろんありがたいのだが、いっぽうで、“いいものなら高くてもナットクできる”のだ。「GreenFan Japan」は、それをものすごく感じることができる製品だった。ちなみに、もはや普遍的ともいえる完成度なので本編で触れ忘れてしまったが、やはり、このデザインは秀逸。リビングに置いて、主張しないのにインテリアのようにサマになる扇風機って、他にないのでは?
首の部分を短くすれば、高さは50cm程度。床だけでなく、チェストやテーブルの上などに置いても違和感なく使えるので、サーキュレーターとしても活躍。洗濯物の室内干し時にも!
組み立てもカンタンなら、分解もカンタン。羽根やガードは水洗いできるのが、アレルギー体質&キレイ好きの筆者としてはかなりうれしいところ(中性洗剤の使用もOK)