ちょっと気が早いですが、筆者の今夏の目標は「ノースリーブを素敵に着こなすこと」! しかし、そこに立ちはだかるのが “たぷたぷ”の二の腕という大きな壁。エステの「二の腕痩身コース」などに通ってみたいけど、そんなお金も時間もありません。
そこで目を付けたのが、ヤーマン「RF ボーテ キャビスパ HRF-2」(以下、ボーテ キャビスパ)。余分な脂肪やセルライトを液状化して体外に排出するというトリートメント「キャビテーション」が行える家庭用ボディケア美容器です。本当にそんなことが自宅でできるのでしょうか? そこで今回は、ボーテ キャビスパを二の腕に4週間使用してみました。その効果はいかに!?
検証前の二の腕はご覧の“たぷたぷ”具合。もっとも太い部分の外周は26cmでした。一説によると二の腕の理想的な太さの目安は、身長(cm)×0.15。身長166cmの筆者の場合24.9cmなので、1cm以上太めです。4週間後、この二の腕がどのように変化しているのでしょうか
ボーテ キャビスパは、「キャビテーション」という痩身トリートメントが自宅で簡単に行えるボディケア美容器。ですが、「キャビテーション」という言葉を初めて知る方も多いはず。まずは、「キャビテーション」が何なのかを簡単に説明します。
「キャビテーション」とは、超音波振動によって脂肪細胞内に極小の気泡を発生させ、その気泡がぶつかり合うことで脂肪の細胞膜を破壊。余分な脂肪やセルライト(※)を液状化して体外に排出できるようにするものだそう。脂肪細胞自体を排出するためリバウンドの心配も少なく、“切らない脂肪吸引”なんて呼ばれることもあるとか。そんなことが本当に自宅でできるとしたら……ボーテ キャビスパ、すごいかも!
(※)脂肪組織に老廃物や水分が溜まって固まったもの。皮膚表面が凸凹に見える状態になることが多い
つづいて、ボーテ キャビスパの構造を見ていきましょう。ボーテ キャビスパは、「キャビテーション」を行う「超音波」、皮膚をケアに適した状態にする「RF(ラジオ波)」、筋肉をトレーニングする「EMS」の3種類を発する電極ヘッドを搭載。電極ヘッドを皮膚にすべらせるように当てることでケアします。
1台で3種類のケアができ、それぞれの機能を単独でも、組み合わせても使用可能。エステでは「超音波(キャビテーション)」、「RF(ラジオ波)」、「EMS」がそれぞれ別メニューとなっていることが多いそうですが、ボーテ キャビスパならすべて同時に行えるので、ケアの時間も短くてすみますね。使用できる部位は、腕、脚、お腹、背中。IPX7(JIS規格)に相当する防水性能を有しているので、入浴中やシャワーを浴びながらでも使用できます。
本体サイズは83(幅)×105(高さ)×95(奥行)mmで、重量は約307gです
充電式で、写真は充電台に乗せた状態。3時間の充電で、約40分間使用できます
操作部。SONIC(超音波)、RF(ラジオ波)、EMSボタンのほか、RF(ラジオ波)とEMSのレベル調整ボタンが配置されています
使用しているモードの印字部分にライトが点灯し、写真右はすべてのモードを使用している状態。複数のケアを選択した場合、すべてのケアが同時に始まり、同時に終了します
本体裏の電極ヘッド。超音波、RF(ラジオ波)、EMSはそれぞれ図の部分から発せられます
ボーテ キャビスパの構造がわかったところで、「超音波」、「RF(ラジオ波)」、「EMS」についても説明しておきましょう。
・超音波
「キャビテーション」を行います。1秒間に28,000〜40,000回(330kHz)の超音波振動によって脂肪の細胞内に極小の気泡が発生。気泡が脂肪細胞の中でぶつかりあうことで細胞膜を破壊し、脂肪やセルライトを液状にして体外に排出することが可能に。ボーテ キャビスパの場合、レベルの調整はできません。
・RF(ラジオ波)
肌の角質層を温めることで、肌をよりトリートメントに適した状態にします。肌表面を引き締める効果も期待できるそう。レベルは3段階で調節可能。レベルを上げると、温度が高く感じられます。
・EMS
体を動かす際に脳に送られている電気刺激と同様の電気刺激を直接筋肉に伝えることで、意志とは関係なく筋肉を動かし、筋肉を鍛えることができます。レベルは6段階で調節可能。レベルを上げると刺激が強くなります。EMSのみ使用する場合は、筋肉を“ギューッ”と持続的に収縮させる周波数を、RF(ラジオ波)と併用する場合は“トントン”と筋肉を刺激する周波数をそれぞれ採用。
では実際に、ボーテ キャビスパを使用してみましょう。使用法は、「ジェルを塗る(入浴時は不要)」→「モードを選択してレベル調整をする」→「肌にすべらせる」の3ステップ。今回は「超音波」、「RF(ラジオ波)」、「EMS」すべてを使用しました。ケアは1か所につき10分が目安で、運転は10分後に自動で停止します。
二の腕にボディジェル(水や化粧水でも可)を塗ります
乾いた肌にボーテ キャビスパでケアをすると痛みを感じることもあるので、満遍なく肌にのばしましょう
人差し指と中指でグリップをはさんでしっかりと持ったら......
操作ボタンで好みのモード、レベルを選びます
電極ヘッドを肌に垂直に当てて、すべらせるようにケアします。二の腕の場合はひじから肩に向かって流すように行いましょう。すべらせる速度の目安は、1秒間に約5cm。今回は、とくにたるみの気になる内側部分を念入りにケアしました
ケアが終了したら、手で脇の下をやさしく押します
個人差があるかもしれませんが、使用中に感じられたのはRF(ラジオ波)による温かさと、EMSによる筋肉への電気刺激のみ。RF(ラジオ波)は、皮膚の表面というよりもその下の角質層が温かくなる不思議な感覚でした。EMSは低周波治療器を当てているような感覚で、レベル3以上だとかなり刺激的と感じましたが、使用後に筋肉痛になることはなかったです。
メーカーによると、入浴中に全身を温めながらケアすることでより効果が期待できるそう。筆者も入浴中に使用してみましたが、個人的にはジェル使ったほうが電極ヘッドのすべりがよく好みでした。ちなみに、ケア終了アラームは付いていないので、EMSを使用しない場合は終了のタイミングが分かりにくいかも。アラームや、残り時間を確認できるランプなどがあれば、より使用しやすいと感じました。
ジェルなどを使用すると、本体のくぼみに詰まってしまうことも
防水仕様なので、その場合もさっと水洗いができるのは便利です
使用後は、本体に付いたジェルや水分をしっかり拭き取ってから充電しましょう
充電を開始すると、RF(ラジオ波)とEMSのレベルを表示するライトがすべて点滅。ライトが点灯に切り替わったら充電完了の合図です
二の腕に4週間ボーテ キャビスパを使用した結果を報告します。“たぷたぷ”だった二の腕は、どのように変化しているのでしょうか。ちなみにこの期間、暴飲暴食や寝る前にたらふく食べることは控えましたが、運動の頻度や量は普段と変えていません。
使用前
使用後
使用前
使用後
使用後の二の腕、明らかに引き締まって見えないでしょうか? 気になって念入りにケアしていた腕の内側がとくに“しゅっ”としたような気がします。「劇的に細くなった」「はっきり筋肉がついた」というわけではないですが、全体的にすっきりとした印象になりました。
1番太い所の太さは25.3cm。7mmも細くなっていました! 理想的な太さである24.9cmを達成する日も近いかも?
4週間の検証の結果、ボーテ キャビスパは筆者の二の腕に「効果あり」という結論になりました。ケアをしている最中は変化を感じることがなかった分、写真で見てずいぶん印象が変わったことに驚き!
ただ、ボーテ キャビスパで複数の箇所をケアするとなると骨が折れるな、というのが正直なところ。もちろん、エステに比べると通う手間もお金も少ないです。しかしその代わり、継続する強い意志が必要。また、いくら意思があっても、メーカーが推奨している1日の使用時間は30分程度と、毎日全身を一気にケアするというのは現実的ではありません。効果を実感できただけに、1度にケアできる範囲が広くない点が残念。しかし逆を言えば、気になる部分だけ手軽にケアがしやすいということ。パーツ痩せを目指している方や、「部分的なセルライトが気になるけれど、エステに通うほどではない」という方にとっては、うってつけのアイテムではないでしょうか。