レビュー
ペット飼いが気になる“ペットのニオイ問題”は解決できるか?

アイリスオーヤマ「ペット用空気清浄機」の実力を検証してみた!

ペットと暮らしていると気になるのが「ペット臭」ではないでしょうか。我が家にも犬がいますが、自分の犬のニオイは鼻が慣れてしまっているためか、なかなか気づかないものです。ところが先日、3日ほど家を留守にしたところ、ドアを開けた途端にうっすらと香る「犬を飼っている家のニオイ」が。自分の犬のニオイは“イヤなニオイ”だとは思わないでしょうが、客人にとってはただの「獣臭」です。さすがに、これではいけないなと反省……。

そんななか、アイリスオーヤマから「ペット用空気清浄機」という、非常にタイムリーな空気清浄機が発売されました。さっそく、実際にペットのいる我が家で1か月試用してみることに。“ペット用”としての実力をチェックしてみました。

シンプルで圧迫感のないデザインは好印象

今回試用したのはアイリスオーヤマの「ペット用空気清浄機 PM2.5ウォッチャー PMMS-AC100-P」(以下、PMMS-AC100-P)。その名の通り、ペットのニオイを軽減するだけでなく、PM2.5の量をモニターできるという製品です。見た目は、好印象。白くてシンプルなデザインで、薄型な上に、背面は壁ギリギリに設置できるので、部屋に置いても圧迫感もありません。

デザインはとてもシンプル。サイズは、約40(幅)×16.4(奥行き)×53.6(高さ)cmで、重量は約5.5kg。空気清浄適用床面積は17畳までなので、一般的サイズのリビングにも設置できます

重量は約5.5kgと軽いとは言えませんが、製品横に移動用の取っ手があるので、部屋から部屋など、家のなかを移動させる分には問題ありませんでした

操作ボタンは製品上部に集約。また、大き目の液晶画面では部屋の空気の汚れ具合がわかる「PM2.5」「ハウスダスト」濃度を表示できる

また、PMMS-AC100-Pで気に入ったのは、ファンタイプの空気清浄機能であること。最近の空気清浄機は、吸い込んだ空気をフィルターに通してろ過する「ファン式」のほか、電気でゴミやホコリを吸着させる「電気(イオン)集塵式」、そして両方の機能を併用したハイブリッド型があります。犬の抜け毛が多いわが家では、できるだけシンプルで壊れにくく、そして性能がわかりやすいファン式がよかったのです。最近の高機能空気清浄機は加湿機能が搭載されるなど、多機能化しているものもあります。ただし、その分掃除などのメンテナンスも面倒。いっぽうファン式なら、汚れたフィルターを交換するだけとメンテナンスもわかりやすく単純。シンプルな構造のPMMS-AC100-Pはかなり好印象です。

2日目で明らかに部屋の空気が変わった

我が家は、犬のケージの横にPMMS-AC100-Pを設置し、稼動してみることに。運転モードは、周囲の空気中の汚れに反応して吸い込み強度を制御する「おまかせ」を選択しました。電源を入れたところ、いきなり「ふおー」とPMMS-AC100-Pが反応。PMMS-AC100-P上部にはPM2.5とハウスダストの量を表示するモニターがあるのですが、開始時点でハウスダストは0にも関わらず、PM2.5は50近い数値が表示されています。50がどれくらいの数値かピンとこないのですが、製品上部には「70以上は外出を自粛」と書いてあるので、あまりいい数字ではないようです。

我が家はリビングの続き部屋にある、犬のケージ横にPMMS-AC100-Pを設置。横は20cm、上部60cm以上のスペースが必要ですが、製品裏は壁にくっつけても大丈夫

ところが、PMMS-AC100-Pを運転したまま寝たところ、次の日の朝にはPM2.5の数値は「4」まで低下。運転音も、ほぼ無音になりました。この、汚れが数値化され、部屋がキレイになっていることを視覚化してくれるのは、非常に便利かつ楽しい経験でした。また、PMMS-AC100-P使用中に複数の友人を招いたところ、犬のケージがある部屋でも「まったく犬のニオイがしない」とコメントされました。さらに、夏はゴミ捨て日前はキッチンが生ゴミ臭くなることがあったのですが、この臭いもほとんどしなくなったのには驚きました。

液晶画面で部屋の汚れの推移まで確認できるのが非常に面白い。また、モニターはバックライトで明るく表示することも可能。PMMS-AC100-P導入時は46だったPM2.5の数値が、翌日には4までキレイに!

ちなみに、我が家ではほぼ常に「おまかせ」モードを使用していましたが、窓を開けたり、犬がPMMS-AC100-Pの前を勢いよく移動すると、とたんに「ふおー」とPMMS-AC100-Pが勢いよく空気を清浄し始めます。音がすると「あ、今空気が汚れたんだな」とわかるので、部屋の汚れる原因がわかるのも便利。ちなみに、PM2.5の数値はPM2.5だけでなく、空気の汚れ全般に反応するようで、台所で火を使った調理をしてもよくPM2.5の数値が100を超える反応していました。

正直、最初は「本当にちゃんと汚れをモニターできるのか?」と疑っていましたが、むしろシビアすぎるほど空気の汚れに反応します。筆者は花粉症なのですが、目がかゆいときにPMMS-AC100-Pを見ると、かならずPM2.5の数値が50以上になっていました。一方、ハウスダストに関しては、家の中でスモークを炊いても最大で「2」までしか数値が上がりませんでした。

本製品は空気ろ過式なので、一番重要となるのがフィルター。使用フィルターは左から「集じんフィルター(HEPAフィルター)」「特殊加工活性炭フィルター」「プレフィルター」「使い捨てフィルター」の4種類

メンテナンスは、1か月に1回使い捨てフィルターを新しいものに入れ替え、プレフィルターに掃除機をかける。製品正面のフタを開けて、フィルターをポンポンと入れるだけなのでメンテナンスもラク。また、薄いプレフィルターは最初から12枚同梱されている

1か月使用したプレフィルターの汚れ具合。犬の毛がところどころ付いているものの、過酷な使い方をした割にはかなりキレイに見える

使い捨てフィルターは、1か月でゴッソリと犬の毛まみれに。こちらはクシャクシャと丸めて捨てるだけなので、メンテナンスも簡単

パワフルだけど音の大きさは……

汚れに対する反応もよく、空気の浄化能力の高い本製品ですが、1つ残念だったのは「駆動音」。本製品は「おまかせ」モード以外に「静音」「標準」「強」、そして10分だけ強力に空気を吸い込む「ペットモード」があります。「静音」モードでは、近くにいてもほとんど音がしないのですが、「標準」モードでは「ふおーん」と、ドライヤーの弱モードほどの音がします。これが、静かな室内でテレビを観ているときなどは意外にうるさく感じられるのです。

さらに「強」にすると、小型掃除機並みの音が発生。同じ部屋で「強」モードで駆動すると、テレビのセリフがほぼ聞き取れません。もちろん、強よりも強力な「ペットモード」では、さらに音が大きくなります。このため、寝ている間の寝室での使用には向かないかなと感じました。

犬にとって騒音はストレスになるため、我が家では犬の散歩に行く前に「ペットモード」にし、犬が外出中にケージ周りを強力に空気清浄をする。あるいは、寝る前にリビングなど寝室以外の部屋を空気清浄するなど、人やペットがいないタイミングでPMMS-AC100-Pを使いわけていました。

静音での動作時は、ほぼ無音。風も、手をかざすと「空気が動いているな」とわかる程度の微風です

静音での動作時は、ほぼ無音。風も、手をかざすと「空気が動いているな」とわかる程度の微風です

標準動作時は「ふおーん」と弱いドライヤーほどの音がします。風も、送風口130cm上あたりまで手で感じることができました

強で動作すると、かなりうるさい駆動音です。そのかわり、風量を調べるために置いた紐が天井まで吹っ飛ぶほどの風量。天井まで強く風感じられるほど強力に空気を清浄します

PMMS-AC100-Pの動作動画。動画開始時点では「静音」モードで、途中から「標準」「強」に順次切り替えている

過酷な環境下でも予想以上の清浄力!

さて、日常生活でもかなりの力を感じましたが、せっかくなのでさらに過酷な環境で使用してみることにしました。「部屋の空気が汚れる」といえば、やはり脂の多い焼き魚ではないでしょうか。じつは、我が家には炭火焼き用のテーブルがあるのですが、普段はあまり活用されていません。というのも、炭自体は無煙なのですが、魚や肉の脂が炭に垂れると、あっというまに家じゅう煙だらけになるのです。あまりにも煙が凄いため、部屋のなかは霧がかかったように白くぼやけ、室内の空気清浄機能搭載エアコンを動作させても、あまり役にたちません。また、炭火焼きから3日ほどは、家中がなんとなく煙臭いのも気になっていました。

PMMS-AC100-Pの前で、脂の多い鮎を焼いてみました。鮎の下の炭から煙が上がり始めているのがわかりますか?

PMMS-AC100-Pの前で、脂の多い鮎を焼いてみました。鮎の下の炭から煙が上がり始めているのがわかりますか?

ところが、魚を焼いて部屋のなかが白っぽくなるまで煙まみれにした後、PMMS-AC100-Pをペットモードで作動させたところ、10分でほとんどの煙が一掃されていました。さらに、炭火焼きをした次の日も、ほとんど煙のニオイがしません。ちなみに、煙で室内が白っぽくなった時点では、PM2.5モニターの数値は最大値である「199」でしたが、ペットモードを10分使用したあとは「75」、そして翌日朝には「2」という数字になっていました。この数字には、毎回、炭火焼きの惨状を知る家族もビックリです。

エアコンの換気モードを切り、部屋を閉め切ったところ30分後には部屋が煙で真っ白に。もちろん、PMMS-AC100-Pの数値もPM2.5が「199」と、最大の数値を振り切っています

ペットモード(ターボモード)でPMMS-AC100-Pを動作させて10分後、白く煙っていた部屋が、ほとんど通常状態まで戻っていました。PM2.5モニターも、ペットモード開始の10分前からいきなり汚れの数値が落ちて行っているのがわかります

まとめ

最近の空気清浄機のなかには、静音性を重視することでパワーを犠牲にしている製品もあります。しかし、PMMS-AC100-Pはこの真逆を行くスタイルの製品。駆動音の大きさは否めませんが、実際にパワフルな空気清浄性能を目にすると、この音にも納得できます。

最近は、除菌や加湿といった機能を搭載した、高機能な空気清浄機も多く発売されています。しかし、ペットを飼っている家庭など、空気清浄機に「パワフルさ」を求めているユーザーならば、本製品のようなパワー重視の単機能空気清浄機がいいのではないでしょうか。

また、パワーだけでなく空気の汚れを数値化してモニターできるのも便利。とくに、PMMS-AC100-Pは非常に敏感に空気の汚れに反応するので「ふおーん」と駆動音が大きくなるたびに「あ、今の動作をすると部屋が汚れるのだな」と気づかせてくれます。また、掃除機をかけた後は、掃除前と比較するとあきらかにPM2.5の数値が下がるのもうれしいところ。そのため、PMMS-AC100-P使用中は掃除をするのも楽しく感じられました。

倉本 春

倉本 春

パソコン雑誌編集者からドッグカフェオーナーという、異色の経歴を経た家電ライター。家電を活用することで、いかに家事の手を抜くかに日々頭を悩ませている。

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