新製品レポート
730Lの業界最大容量! 日立の新「真空チルド Xシリーズ」登場

業界初! “プラチナ触媒”で食品の鮮度を保つ冷凍冷蔵庫「新 真空チルド」とは?

日立アプライアンスは、冷蔵庫の新モデルとして、「真空チルド シリーズ」より「R-X7300F」(Xシリーズ最上位モデル)などを発表。8月13日より順次発売を開始した。新モデルの進化ポイントは、「高鮮度保存」と「大容量」がキーワード。「高鮮度保存」では、これまでも好評の真空保存機能にも業界初となる新技術を加えた。また、「大容量」では“業界最大”を実現。はたしてどのような進化をとげたのか。先の製品発表会で行われたデモンストレーションとともに、その機能、性能をくわしく紹介していく。

その名にもある“真空チルド”機能(ケース内を真空状態にして食品の酸化を抑える)がウリの「真空チルド シリーズ」のXシリーズ最新モデル「R-X7300F」。大容量730Lを実現したフラッグシップモデルだ。本体カラーは写真の「グラデーションブラウン」のほか、「クリスタルミラー」「クリスタルシャンパン」の計3色。価格はオープンで、実売予想価格は43〜35万円前後(税別)

業界初の「プラチナ触媒」で、野菜も肉も魚も新鮮さを守る! その仕組みとは

最初に、「高鮮度保存」についてチェックしていこう。

ここで大きなポイントとなるのが、「プラチナ触媒」だ。同社ではこれまで食材の鮮度を保つため、接触すると食材から発生するエチレンガスやニオイ成分を分解し、食材の呼吸を抑制する炭酸ガスを発生する「光触媒」を採用。食材の呼吸を抑制することで食材は眠るような状態になり、鮮度や栄養素を保ちやすくなるのだという。この、“野菜を眠らせる=スリープ保存”機能が進化。新モデルでは、光触媒に代わり、家庭用冷凍冷蔵庫では世界初となるプラチナ触媒を採用。プラチナ触媒は、従来モデルで採用されている光触媒と比較し、炭酸ガスに反応する表面積が約30倍広くなっている点が特徴。炭酸ガスをより多く生成できるようになったことで、より高い保鮮度効果が得られるようになった。

プラチナ触媒は、野菜の成熟を促進するエチレンガスやニオイ成分が接触するとそれを分解し、野菜の呼吸活動を抑制する炭酸ガスを発生する。プラチナ触媒の採用は、同社と北海道大学触媒化学研究センターとの共同研究によって実現した。写真右は、プラチナ触媒の原料となるもの

プラチナ触媒は光触媒と比べ、匂い成分やエチレンガスに反応する表面積が約30倍広いのが特徴。エチレンガスの分解量は約6倍、炭酸ガスの発生量は約2.1倍になっている。また、触媒にLED光源を必要としなくなったことも大きなポイントだ

このプラチナ触媒は、新モデルでは野菜室だけでなく「真空チルドルーム」にも採用されている。

プラチナ触媒の効果で“野菜室まるごと”新鮮保存! 「新鮮スリープ野菜室」

プラチナ触媒の効果として、最初に野菜室「新鮮スリープ野菜室」をチェック。これまでの光触媒を使った野菜室の「スリープ保存」は、炭酸ガスの発生量の問題やエチレンガスの分解にLED光源が必要であることなどから、野菜室の下段スペースでしか「スリープ保存」ができなかった。しかし、プラチナ触媒を採用した新モデルでは、これらの問題をクリア。野菜室のすべてがスリープ保存に対応する「新鮮スリープ野菜室」へと進化した。

野菜の鮮度を保つ「スリープ保存」可能エリアが野菜室全体に広がり、野菜室の上段・下段・たて収納スペースのどこに保存しても「スリープ保存」状態にできるようになっているという。「新鮮スリープ野菜室」のプラチナ触媒は、野菜室上段ケースのロックハンドル内に収納されている

従来モデルに比べスリープ保存に対応するスペースが約2.3倍になった野菜室には、“買い物かご約3.9個分”の野菜が収納できるという

光触媒とプラチナ触媒の炭酸ガス発生量の違いを確認するためのデモンストレーション展示。撮影した時点では、光触媒のケース内の測定器は5466ppm。これに対し、プラチナ触媒が入ったケース内は8765ppmを示していた

新モデルで「スリープ保存」した葉物野菜と、スリープ保存機能のない冷蔵庫で保存した葉物野菜の違い。いずれも7日間経過したものだそう。「スリープ保存」のほうはシャキっとしており葉もみずみずしいが、そうでないほうはぐったりしており、その違いは歴然

「新鮮スリープ野菜室」には、炭酸ガス濃度を維持しながら水分も保持する「うるおいカバー」と、野菜室の結露を抑制し湿度の高い環境をつくる「うるおいユニット」を装備。また、カバー下部には余分な水分を吸収して結露の発生を防ぐ「蒸散ボード」を備えた。これらの複合効果により、野菜のみずみずしさを守りながらも結露しにくいという理想的な環境が実現できているのだという

プラチナ触媒でさらに栄養素の減少を抑えられるようになった「真空チルドルーム」

続いて、保存性能がさらに向上したという「真空チルドルーム」を見ていこう。 「真空チルドルーム」は、小型真空ポンプによって「真空チルドルーム」内の空気を吸引し、約0.8気圧の真空状態にすることで食品の酸化を抑え肉や魚の鮮度と栄養素を守るという、同社独自の技術による人気機能だ。新モデルでは、この「真空チルドルーム」にも野菜室と同じプラチナ触媒を採用。炭酸ガスを多く発生させ、食材表面をコーティングし酵素の働きを抑制することで、より食品の保鮮性能を向上させることができたという。

「真空チルドルーム」は、冷蔵室下段にあり、引き出し型。ルーム内は0.8気圧になるようにコントロールされており、引き出しをちょっとでも開くと開くと“シュッ!”と外部の空気を引き込む音がする。ここにもプラチナ触媒が採用された

真空チルド保存の性能実験結果。一般的な冷蔵室で保存したものと比較展示。見た目の色や形状が異なっているのがわかる。ロールケーキは、一般的な冷蔵庫で保存したほうは乾燥し硬くなってしまい、指で押してもへこまないほどだったが、真空チルド保存のケーキは、まだふわふわ感をキープしていた

48人分のケーキも寿司桶もそのまま入る大容量、かつ省エネ!

最後に、“730Lの大容量”と新開発の“省エネ技術”をチェック。

定格容積730Lの「R-X7300F」の庫内の幅は約780mmと、寿司桶やパーティ用のケーキなど大型の食品も楽に入れることができるようになっている。野菜室は先にも紹介したように、買い物かご3.9個分の野菜を保存可能(R-X7300F、R-X6700の場合)。しかも、ケースがフルオープン仕様を採用したことで、奥の方の野菜も取りだしやすく、使い勝手も良好。効率的に野菜を保存できる。さらに、野菜室と冷凍室下段には、電動引き出し機能を備えているので、食品で引き出しが重くなっても簡単に開けることができて便利だ。

なんと48人分の大型ケーキがまるごと収納可能。ちなみに、ケーキを載せた台の幅は70cmとのこと

なんと48人分の大型ケーキがまるごと収納可能。ちなみに、ケーキを載せた台の幅は70cmとのこと

省エネ機能面では、業界初(2015年7月 同社調べ)の「マルチバルブ制御」を搭載。パワフル運転と省エネ運転など、異なる状況でも2つの冷凍サイクルを自動で制御する機能に、1つのバルブで5つの冷凍サイクルが切り替えられるというこの「マルチバルブ制御」機能が新搭載されたことで、より高い省エネ効果が得られるようになったという。

使用状況にあわせて適切な冷却サイクルに切り替える省エネ技術を搭載

使用状況にあわせて適切な冷却サイクルに切り替える省エネ技術を搭載

新モデルは、「大容量」「野菜の保鮮」というユーザーニーズから生まれた

市場のニーズと開発経緯についての説明を行った同社取締役 家電事業部長 兼 輸出管理本部副本部長の松田美智也氏は、同社が行ったユーザーアンケートの結果、定格内容積670Lモデル購入者の40%以上が、「購入時に最も重視した項目は大容量である」と回答しており、これにより、冷凍冷蔵庫は今後も、より大容量化へのニーズが高まると考えられると説明。

さらに、定格内容積401L以上の冷蔵庫を使用する30%以上のユーザーが、次回購入時の重視点に「野菜の保鮮性能」をあげているほか、定格内容積301L以上の冷蔵庫を使用するユーザーの野菜室の収納実態として、野菜の種類によって野菜室の上段、下段、縦収納など、スペースを分けて保存していることがわかった。このほか、「真空チルド機能が購入のポイントになっている」という声も多くあったという。

670Lモデルの購入者の約8割が「さらに大容量を購入したい」と回答したという。また、野菜室は種類ごとに分けて収納していることもわかったという

なお、同仕様の「Xシリーズ」として、容量670Lの「R-X6700F」と620Lの「R-X6200F」を8月13日より、容量565Lの「R-X5700F」と517Lの「R-X5200F」を8月27日より発売する。

また、「電動引き出し&フルオープン」非搭載の「Gシリーズ」として、容量620Lの「R-G6200F」、565Lの 「R-G5700F」を8月27日に、517Lの「R-G5200F」と475Lの「R-G4800F」を9月27日より発売。「Sシリーズ」として、容量 501Lの「R-S5000F」、470Lの「R-S4700F」、415Lの「R-S4200F」を10月1日よりそれぞれ発売する(価格はいずれも オープン)。

高橋美幸(編集部)

高橋美幸(編集部)

家電製品アドバイザー。家電製品を中心にレポート・レビュー記事を担当。趣味は、バイクとカメラと作業中の家電の働き具合を監視すること。特に洗濯機。

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