最近、目の疲れのせいか頭がすっきりせず、仕事中もこめかみや眉間をぐりぐりと揉むのがクセになってしまった。そんな状況を解決したいと目を付けたのが、コイズミ「エアーマスク KRX-4000」(以下、エアーマスク)だ。目元に装着して使用するケア機器で、エアの圧力と温感ヒーター、振動で目のまわりやこめかみの疲れをリフレッシュさせてくれるという。さっそく使ってみた。
「エアーマスク」に搭載されている目元ケアの機能はエアの圧力による「締め付け」、ヒーターによる「温め」、バイブレーションによる「振動」の3つだ。運転モードは3つの機能の複合モード、「締め付け」「温め」「振動」の中から2つを組み合わせたモード、それぞれの機能の単独モードという計7種類が用意されている。モード内で「締め付け」が4パターン、「温め」の温度が高/低の2段階、「振動」が8パターンで選択可能。ケアの時間は5、10、15分から設定することができる。
マスクのサイズは215(幅)×80(高さ)×103(奥行)mmで、重さは約510g。コントローラーとマスクは取り外し不可で、2つをつなぐチューブ状のコードは約1.2mだ
運転状況はディスプレイで確認可能。写真は「モード1」運転中で、「締め付け」がパターン1、「温め」の温度は高、「振動」はなし、ケアの残り時間が5分という状態を示している
モードとパターンの切り替えはディスプレイ下のボタンで行う。下の3つのボタンはMP3ファイル再生(後述)の際に使用
エアバッグ、バイブレーター、ヒーターはマスクに内蔵されている。マスクの内側はやわらかいナイロン素材。ベルトはゴム製なので、アイマスクのように頭からかぶって装着可能だ
2電源方式を採用しており、付属のACアダプタでコンセントにつなぐか、コントローラーに単三形アルカリ乾電池4本を入れて使用する。使用環境によって多少変化するが、新品の乾電池で使用した場合「モード1(「締め付け」「温め」「振動」複合モード)」で約3時間稼動可能だという。
ACアダプターの差込口はコントローラーの底面にある
乾電池はコントローラー裏のカバーを外してセットする
それでは、「エアーマスク」の目元ケアを体験しよう。まず、「締め付け」「温め」「振動」をそれぞれ単独で試してみた。ちなみに、「エア」と「振動」の強さは選択できないのでベルトの締め付けの具合でコントロールしよう。小さめに調整しておくとフィット感が強くなり、ケアの効果もより感じやすくなるだろう。
注意しておきたいのが、マスクはまぶたに密着するため、コンタクトレンズをした状態での使用は禁止ということ。まつげエクステやアイメイクをしている場合も使用は避けたほうがよい。女性の場合、使用のタイミングは就寝前のリラックスタイムがメインになりそうだ。
マスクは上半身を起こした状態でも下がってこない。重く感じることもなかった
「締め付け」
こめかみと眉間、まぶたに当たる部分に入ったエアバッグが膨らんだりしぼんだりを繰り返すことで、“ぐぐーっ”と指圧されているような圧力を与えてくれる。頭痛持ちで、こめかみや眉間をぐりぐりやってしまうという人には最適だ。
「温め」
低めの温度だとじんわりとした温かさ。使い切りの蒸気が出るホットアイマスクのような眠りを誘う気持ちよさなので、リラックスしたい時によさそうだ。温度を「高」にするとしっかりと目元を温めてくれる。眠くなるというより、目元の血行を促進してリフレッシュできる感覚に近い。
「振動」
マスクが触れている部分全体に、脳にまで響くようなパワフルな振動刺激が伝わる。強めのマッサージが好きな筆者でも「もう少しマイルドでもいいかも」とさえ思ったほどだ。1分ほどで十分目元の疲れがほぐれた気がした。
目元を温めつつ「締め付け」と「振動」が交互に運転する「モード1」も試してみた。疲れた部分を温めながらケアされることで、ヘッドスパを受けているようなリッチな気分が味わえる。また、「振動」はかなりパワフルなので、「モード1」のように「締め付け」と交互に訪れるほうがバランスがよいと感じた。
動画は、「エアーマスク」が「モード1」で運転している様子。しっかりふくらむエアバッグと、マスクが動いてしまうほどの振動のパワフルさがおわかりいただけるはずだ。動作音は大きめなので、人の多い場所や静かなオフィスでの使用は避けたほうがいいかもしれない。
横になった姿勢で使用すれば、よりケアの気持ちよさに没頭することができる。ただ、耳のそばで運転音が鳴るため、「静かにリラックス」という感じではない。「静かに目元の疲れを癒したい」という場合は、「温め」のみの「モード6」(ほぼ無音)で使用するとよいだろう。
ついうとうとしてしまうが、マスクを装着したまま何時間も熟睡してしまわないように注意
「エアーマスク」はMP3ファイルを取り込めるため、音楽を聴きながら目元ケアすることもできる。内蔵メモリーは2GBで、最大約500曲を保存可能。
付属のUSBケーブルでパソコンに「エアーマスク」をつなぐと、「リムーバルディスク」として認識される。そこに用意しておいたMP3 ファイルをコピーするだけでOK
MP3は取り込んだ順で再生される。ファイルが大量な場合は、それを踏まえて取り込む順番を調整するとよいだろう。
コントローラーにイヤホンを装着するとディスプレイに「music」と表示され、下半分のボタンが操作できるようになる
ゆったりした音楽を再生してよりリラックスするもよし、ロックを聴きながら午後の仕事に向けて気合を入れるもよし
これまで筆者は、いくつかの目元をケアする製品を試してきた。どれも目のまわりにやさしい振動が伝わりリラックス効果を感じることはできたが、疲れがひどい時は「まぶたの上を揉んで欲しい。もっと力強く揉んで欲しい」と感じること多かった。しかしその不満は「エアーマスク」によって解消! モードが豊富で、タイマーが3段階で設定できるのも◎だ。また、少しコストは上がってしまうかもしれないが乾電池でも使用できるので、「ソファに横になって使いたいのにコードの長さが足りない」という心配もない。さらに、音楽などを取り込めばケア中に退屈する心配もないだろう。
マスクの密着感は高くパワーも強いため、コンタクトをした状態では使用できないなど一長一短ではあるが、この気持ちよさには変え難い。「エアーマスク」は目元の疲れに悩み、これまでいろいろなマッサージ機を試しているものの満足のいく製品に出会えていないという方に試してみてもらいたい製品だ。