脚や肩に比べて忘れられがちですが、おしりも意外と酷使しているもの。「長時間パソコン業務に集中していて、気付いたらおしりの肉がこわばって痛くなっていた」という経験がある人も多いと思います。そんなおしりを手軽にケアできるのが、パナソニック「骨盤おしりリフレ EW-NA75」(以下、「おしりリフレ」)。エアーバッグがおしりや骨盤まわりを力強く締め付けて、筋肉の疲れをとったりコリをほぐしてくれるというマッサージ器です。さっそく「おしりリフレ」のマッサージを体験!
「おしりリフレ」はエアーバッグが入ったベルトを腰に巻き、エアーバッグが膨らんだりしぼんだりする圧力の差でマッサージしていきます。ベルトを巻く位置を変えることで、骨盤まわり、おしり、太ももの3か所をマッサージ可能。同社の製品で、同様にエアーの締め付けでふくらはぎや足をマッサージする「レッグリフレ」が人気ですが、そのおしりバージョンということですね。「レッグリフレ」のマッサージ効果には定評があり、筆者も実際に購入したほど。「おしりリフレ」に期待がつのります!
ベルトには12個のエアーバッグが入っています。サイズは1,310(幅)×290(高さ)×30(奥行)mmで、対応サイズは約80〜110cm
運転を開始するとエアーバッグが膨らみ、骨盤をあらゆる方向から締め付けます(写真は骨盤まわり「しめつけ」運転時)
ベルトを装着する時は、装着位置の目安になる「センターガイド」が体の中心に当たるように巻きます。ベルトを固定するのは面ファスナーなので、付け外しやサイズの調整も簡単。また、エアーの力を逃さない「X(クロス)サポートライン」やおしりの筋肉を下に逃さず支える「ヒップストッパー」によって下半身をしっかりサポートすることで、より効果的にマッサージできるそうです。
「センターガイド」と「ヒップストッパー」は凸になっており、体に当てた感覚で装着場所を調整することができます
ベルトは上下に分かれているので、上→下の順で巻き付けます
「X(クロス)サポートライン」の交差点がちょうどおしりの真ん中に来るように装着します(写真は骨盤まわりのマッサージに適したベルト位置)
ベルトを装着したら、操作器で運転モードと強さを選びます。マッサージの種類は、骨盤まわりの「しめつけ」「もみほぐし」、おしりの筋肉を下から上に押し上げる「ひきあげ」、太ももの「もみほぐし」という4種類で、強さは弱・中・強の3段階で選択可能。どのモードでも運転は10分で自動的に終了し、同じ部位へのマッサージは1日10分以内とされています。
操作器はスリムな形状なので片手で操作できます。サイズは50(幅)×170(高さ)×52(奥行)mm
「うつぶせ」「仰向け」「立ち」「座り」といった姿勢で使用できます。ただし、モードによっては推奨していない姿勢もあるので注意。なお、いずれの姿勢の場合でも、硬い床は避けてマットレスなどの柔らかい場所で使用しましょう。
うつぶせの姿勢は、おしりマッサージ時に向いています
仰向けは骨盤まわりのマッサージの際に適しているそう。軽くひざを立てます
骨盤まわりとおしりのマッサージは立ったままでもOK
座り姿勢は骨盤まわりや太もものマッサージの際に。太ももマッサージ時は、写真のように下のベルトをクロスして装着します
実際にマッサージを試してみましょう。まずは骨盤まわりの筋肉を360°締め付ける「しめつけ」モードを使ってみました。最初、座った姿勢で使用したもののあまり気持ちよく感じられなかったため、仰向けの“完全リラックス状態”に。すると、締め付けと開放を繰り返すうちに骨盤まわりのこわばりがほぐれるような感覚を味わえました。パワーは思っていた以上に強く、食後に「強」で使用すると苦しく感じたほど。
運転時は“シュコー、シュコー”というエアーの抜ける音や操作器の“ブーン”という音がするので、オフィスやほかの家族が寝ている寝室などでの使用には不向きかも
筆者が特に効果を感じたのは、生理痛が辛い時。横になって、骨盤まわりの筋肉をリズミカルにもみほぐすという「もみほぐし」(弱)で使用すると多少楽になりました。ヒーターなど温感機能は搭載していないもののマッサージで血行がよくなるためか、ベルトを巻いている部分がぽかぽかしてくるのも効果の1つかもしれません。
付属の「ほぐしパッド」をベルトと体の間に入れ込むことで、ひじで押されているような感覚を味わうことができます。疲れがひどく、エアーだけでは物足りない時にも使用するとよいでしょう。
ひじの形状を参考に作られた「ほぐしパッド」が2個付属。プラスチック製で硬さがあります
ベルトを巻き付けた後、刺激したいポイントに「ほぐしパッド」をすべり込ませます
刺激したい場所に「ほぐしパッド」がヒットした時は気持ちよさが倍増! ただ、ベルトをきつく装着した後に入れ込むと、運転を開始してから圧力に負けた「ほぐしパッド」がズレたり出てきたりすることがありました。併用する際は少しだけ余裕を持たせてベルトを巻くのがコツです。
体形の違いによってマッサージ効果の感じ方に差はあるのでしょうか。華奢な女性や、男性にも使用してもらいました。
華奢な女性の感想
「骨盤がゆがんでいるらしく、しょっちゅう骨盤まわりが痛みます。骨盤まわりのサイズは80cmないのですが、強で使用すると力強い締め付けがすごく気持ちいい! やせ型のせいか、もみ玉が動くマッサージ器だと骨に当たって痛く感じることがあります。ほぐしパッドを使用しないほうがマイルドなもみ心地で、私には合っているかな」
「左右から骨盤を押して整えてくれる感じがして、痛みが少し和らぎます」
男性の感想
「エアーだけの使用では“あー締め付けてるな”くらいで正直マッサージされているという感覚ではなかったのですが、ほぐしパッドを使うと気持ちよかったです。欲を言えば、もう少し上(腰のあたり)までマッサージできるとうれしいですね」
「ちなみに、体の前側に当たる部分にはエアーバッグが入っていないので、下半身が窮屈に感じることもありませんでした」
今回「おしりリフレ」を使用して思ったのは、おしりや骨盤まわりは気付かない間に疲れが溜まっているということ。特に症状を感じていない時も、「おしりリフレ」使用後はおしりの肉のこわばりが緩和されて下半身が軽くなった気がしたので、小まめなケアは有効だと思います。エアーのパワーも強く、「ほぐしパッド」を併用すればさらにマッサージ効果が高まるため、症状が重めの人でも満足できるのではないでしょうか。
また「おしりリフレ」は、生理痛の緩和や女性は特に気をつけたい下腹部の冷え対策にもひと役かってくれそうです。筆者の場合マッサージだけでも生理痛は楽になったのですが、下腹部をやさしくケアできるモードや、ヒーターなどの温感機能があればよりうれしいと思いました。