レビュー
プレフィルターの手入れは1年に1度でOKな「クリエア EP-LVG110」

フィルターを自動掃除してくれる日立の加湿空気清浄機の実力を自宅でチェック!

中国での大気汚染がますます深刻化する中、日本への影響が気になる昨今。PM2.5をはじめ、花粉やウイルスなど、これからの季節ますます需要が高まる空気清浄機だが、十分な効果を発揮させるために欠かせないなのが“お手入れ”だ。なかでも、フィルターのお手入れは怠りやすい。数年単位で交換不要のものもあるが、プレフィルターだけはこまめな掃除が求められる。その手間を「自動おそうじ機能」で代行してくれるのが日立の加湿空気清浄機「クリエア EP-LVG110」(以下、EP-LVG110)だ。自宅に2週間設置し、使い勝手や性能をチェックしてみた。

サイズは360(幅)×673(高さ)×291(奥行)mm、空気清浄運転時の適用床面積〜48畳

サイズは360(幅)×673(高さ)×291(奥行)mm、空気清浄運転時の適用床面積〜48畳

自動でフィルター掃除してくれる構造とは

EP-LVG110の清浄方法は、吸い込んだ空気をフィルターでろ過し、キレイにして放出するというもの。この手の空気清浄機の場合、一般的にニオイを除去する脱臭フィルター、細かい汚れを捕集する集じんフィルター、そして大きな汚れをキャッチするプレフィルターで構成されている。そのうち、脱臭フィルターと集じんフィルターは長期間交換不要となっていることが多いが、プレフィルターは数週間に1度掃除機で吸うなどの手入れが必要だ。EP-LVG110は自動でプレフィルターを掃除する機構を装備しているのが特徴。普段の手入れは空気清浄機におまかせし、1年に1回手動で溜まったゴミを廃棄すればいい。

背面と側面から部屋の空気を吸引する

背面と側面から部屋の空気を吸引する

背面パネルを外すと一番最初に現れるのがプレフィルター。背面パネルの裏側には、自動掃除するためのユニットが搭載されている

プレフィルターに密着して上下に動くことで、フィルターのゴミを取り去る。自動お掃除の詳しい仕組みは、後ほど説明

プレフィルターの奥には、集じんフィルターと脱臭フィルターを装備。集じんフィルターは0.3μmの微粒子も99.97%以上キャッチするHEPAフィルターを採用しており、アレル物質の活動を抑制する成分が練り込まれている。両フィルターとも、約10年間交換不要

フィルターを通過してキレイになった空気は、上部から放出される。最大11m3/分の風量で、8畳の部屋を約6分で清浄する能力を持つ

最大風量の「ターボ」になると、長さ1mの紙テープもたゆむことなくなびいた

最大風量の「ターボ」になると、長さ1mの紙テープもたゆむことなくなびいた

EP-LVG110には、加湿機能も装備されている。特徴的なのは、加湿フィルターの給水方法だ。一般的な加湿空気清浄機の加湿フィルターは円形で、水車のように回りながらトレイにある水を吸い上げて給水するタイプが多いが、EP-LVG110は四角い形状の加湿フィルターを採用。ポンプで水を引き上げて、フィルターの上部から水を含ませる。給水量を的確に調整できるので、必要な湿度にコントロールしやすいという。加湿モードは、湿度が50%程度になる通常の「加湿モード」と少し高めの約60%に保持する「肌保湿モード」を用意。

給水タンクは側面から引き出す。容量は約2.5L

給水タンクは側面から引き出す。容量は約2.5L

横長の給水タンクは、天面全体がフタとなっている。タンクの高さが抑えられているため、深さのないシンクでも水が入れやすい。また、構造がシンプルなうえに、給水口が広いので手入れのしやすさも◎

給水タンクの上に加湿フィルターが装備されている。フィルターが水に常時浸らないのは、衛生的にも望ましい

給水タンクの上に加湿フィルターが装備されている。フィルターが水に常時浸らないのは、衛生的にも望ましい

自宅で2週間使ってみた所感

さっそく、EP-LVG110を約11畳のLDKで使ってみることに。空気清浄のみでも運転できるが、乾燥するこの季節は加湿+空気清浄で実行しよう。風量も手動で変えられるが、空気の状況をニオイセンサーやダストセンサー、温度・湿度センサーで検知し、適切な運転を行う自動モードにしておけば安心だ。花粉やPM2.5が気になる時期には、適切な風量やセンサー感度などで対応する専用モードもある。

操作部はタッチパネル式となっており、触れるとメニューが浮かび上がる

操作部はタッチパネル式となっており、触れるとメニューが浮かび上がる

EP-LVG110の最大の特徴である「自動おそうじ」もONにしておこう。これで、プレフィルターの手入れはおまかせできる

かなりセンサーの精度は高いように感じた。設置場所から少し離れたキッチンで料理を始めると、風量がアップして素早くニオイを除去。前面右上のランプの色で空気の状態がわかるようになっているのだが、敏感に反応している様子がチェックできた。また、風量が強くなった時には近くにいると風の音が少し気になるが、ほとんどが小さな風量で運転されているので静か。テレビ視聴や人との会話の妨げになることはないだろう

部屋の湿度が50%超えの日が続いたため、あえて「肌保湿モード」で運転してみた。EP-LVG110は壁際に設置していたが、部屋の中心部でも湿度はほぼ60%を保持。とはいえ、室温が高いと過加湿になりカビが気になるので「肌保湿モード」は短時間に止め、大半を通常の「加湿モード」で運転した。そのため、給水タンクの水は1日間持続。ただし、給水タンクの容量が約2.5Lと適用床面積(加湿空清運転時:〜30畳)にしては小さめなことから、乾燥が激しいシーズンや部屋の広さによっては給水頻度が多くなるかも

そして、運転開始から約48時間経った時、自動お掃除機能が稼働(下の動画参照)。プレフィルターが掃除されている約7分間は、空気清浄や加湿運転はストップする。

動画を見るとわかるように、背面パネル裏側に装備されたユニットが上下に動いている。プレフィルターの表面に付着したゴミを、そぎ落とすように取り除いているのだ。若干稼働音がするため、近隣への音が気になる場合は夜中に運転が始まらないように考慮しよう。

自動フィルター掃除で溜まったゴミの処理は年に1度程度なので、2週間の使用では必要ないが、やり方をチェックしておこう。廃棄するタイミングは、「ごみすてランプ」の点灯で知らせてくれる。

ユニットの取り外しは、ロックボタンを解除するだけなので簡単

ユニットの取り外しは、ロックボタンを解除するだけなので簡単

フタを開けて、中のゴミを捨てるだけでOK。掃除機を出してきて、こまめにフィルターのゴミを吸い込んでいた手間を考えれば楽チン過ぎる。ユニットは水洗いも可能

まとめ

空気をキレイにしてくれる空気清浄機だが、人の手が必要になるフィルターの手入れを怠ると能力が最大値で保てないだけでなく、不衛生にもなりかねない。しかし、“めんどう”という気持ちから推奨されている手入れの期間を大幅に超えてしまうことも少なくないはず。そういった点から、「自動おそうじ」は非常に優位性が高い機能と言える。

また、水車型でない加湿フィルターも評価したい。水に浸らないだけでなく、取り出しやすいため加湿フィルターの手入れも“やってみようかな”という気分にさせてくれる。基本的に、このような人の手がかかる部分の構造は、どのメーカーも似たり寄ったりで、見た目から懸念してしまう機構は仕方ないものだと思っていた。そういう諦めていたところをカバーしたEP-LVG110は、理想的な空気清浄機と言えるのではないだろうか。機能面やメンテナンス性など、どれを取っても全体的に平均点が高い一台と言えるだろう。

神野恵美

神野恵美

雑誌記者・編集者などを経て、2004年に渡仏。2006年に帰国後はさまざまな媒体において、家電をはじめ“ライフスタイル”的切り口で多ジャンルの記事を執筆。

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