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ごはんの味が違う! 業界初の“重さ”で水量を計るIH炊飯器が登場

2016年9月21日、アリスオーヤマは、同社初のIH炊飯器となる「銘柄量り炊きIHジャー炊飯器 RC-IA30-B」(以下、RC-IA30-B)を発表した。「RC-IA30-B」は計量機能を備えており、米の量や銘柄に対して最適な水の量で炊飯できるのが特徴。同社によると、計量機能が搭載された炊飯器の発売は業界初だという。また、本体は分離式になっており、炊飯していない時は、おひつとIH調理器の1台2役で使用可能だ。発売は9月30日を予定しており、市場想定価格は29,800円(税別)となる。

「RC-IA30-B」。写真はIH調理器(左)とおひつ(右)に分けた状態

「RC-IA30-B」。写真はIH調理器(左)とおひつ(右)に分けた状態

米の量に対して最適な水の量を自動計算する機能を搭載

米をおいしく炊くのに、水加減は重要な要素。いくら米粒自体のうまみや甘みが強くても、炊き上がりがやわらかすぎたり硬すぎたりしては、それらを味わうどころではなくなってしまうからだ。

アイリスオーヤマによると、炊飯の際に、基準となる水の量に約4.5%を越える過不足がある場合、ごはんのおいしさが損なわれるという。しかし、目分量の水でごはんを炊く場合、最適な水量に合わせるのは難しい。同社の調査では、水位線を目安にした目視での計量で、常に約4.5%以内の範囲に納められる人は、3合で約55%、1合では約20%だったという。「ごはんを1合だけで炊くとあまりおいしくない」と言われるのは、水加減の難しさも関係している可能性が高いのだ。

そこで、アイリスオーヤマが開発したのが、計量機能だ。釜に入れた米の量に対して必要な水量を炊飯器が自動計算する仕組みで、米の計量が正確でない場合や、合数単位以外の場合でも対応可能(0.5号以上の場合)。注水の際、ちょうどよい水量の基準値との差が5cc以下になるように液晶表示と音でガイドしてくれるため、最適な水加減で炊飯できるという。

本体サイズは225(幅)×280(奥行き)×212(高さ)mm、重量は4.2kg。炊飯容量は0.5〜3合で、炊飯時の消費電力は800Wとなる

内釜には、厚さ3.1mmの釜を銅でコーティングした「極厚銅釜」を採用。高い熱伝導率と蓄熱性で釜全体に均等に熱を伝え、ふっくらとした炊き上がりに仕上げられる

米や水の重量測定を行う重量センサーは、IH調理器の底部に配置されている

米や水の重量測定を行う重量センサーは、IH調理器の底部に配置されている

炊飯器側との通信は、IH調理器側の手前中央あたりにある無線通信部(矢印)で行う

炊飯器側との通信は、IH調理器側の手前中央あたりにある無線通信部(矢印)で行う

銘柄ごとに合った水分量や加熱方法もボタンひとつで調整できる

「RC-IA30-B」には、米の銘柄ごとに異なる粒の大きさや味わいに応じて、水量と加熱方法を調整する炊き分け機能も搭載されている。事前に米の銘柄を指定しておけば、注水時に表示する必要な水の量も銘柄に合わせて計算。水位線では難しい水量の調整もできるという。さらに、水分を多く含む新米や、「かため」「やわらかめ」などの好みに合わせて炊き上げる設定も可能だ。

同量の米に対して、銘柄ごとに適した水量の展示。これを見ると、「米の量が同じだからといって、水の量が同じでよいはずがない」と感じる

銘柄、炊き上がりの好みを設定した炊飯法は以下のとおりだ。

「メニュー」「米銘柄」「かたさ」ボタンを操作して、炊飯メニューを選択する。写真は「こしひかり」「白米」「普通」を選択している状態

計量操作部は、本体前面に配置されている。「計量」ボタンを押すと、計量機能の数値がゼロに戻り、測定が始まる

計量操作部は、本体前面に配置されている。「計量」ボタンを押すと、計量機能の数値がゼロに戻り、測定が始まる

米を入れる

米を入れる

米が入った状態でもう1度「計量」ボタンを押すと、液晶に必要な水量が表示される

米が入った状態でもう1度「計量」ボタンを押すと、液晶に必要な水量が表示される

洗米して釜を戻し、水を入れていくと、液晶の数字が5cc刻みで減っていく。指定した水量が近づくとアラームが鳴るので、入れすぎる心配は少ない

適量の水を投入すると、液晶表示が「OK」に(左)。万が一、水を入れすぎた場合は、アラート音が鳴って、減らす水の分量を教えてくれる。「OK」表示を確認したら、あとは「炊飯」ボタンを押すだけ

発表会では、「RC-IA30-B」を使って、銘柄ごとに最適な水量で炊き分けた炊き立てのごはんを試食することができた。試食したのは、うまみと粘りが強いと言われる「こしひかり」、粒がしっかりとしていて甘みがある「つや姫」、やわらかさと粘りが特徴の「ゆめぴりか」。口に含むと、それぞれの米の特徴をはっきりと感じることができた。

3つとも、筆者が普段から好んで食べている銘柄。食べ比べをしているせいもあるだろうが、ここまで銘柄ごとの個性を感じられたのは初めて。いつもの目分量の水で炊いたごはんと味わいが違うあまり、今回の試食で個人的に好きな銘柄ランキングが更新された

「IH調理器」との1台2役で使える

「RC-IA30-B」の特徴は、ごはんを簡単においしく炊けるだけではない。炊飯時以外は、下部を取り外してIH調理器として使用することができる。銘柄ごとの炊き分けまでできるIH炊飯器とIH調理器の1台2役なんて、なかなかのお得感だ。1口コンロの部屋に住んでいる1人暮らしの方などは、とても便利に使えるのではないだろうか。なお、分離している時には、上部には通電しないため、炊飯器ではなく「おひつ」としての使用となる。

IH調理器の温度は、約160〜200℃の5段階で調節可能。温度が上がりすぎないようになっているため、揚げ物調理にも対応できる

炊飯器部分は持ち上げるだけで、簡単に分離可能。逆に言うと、炊飯器を保温状態で移動したい場合は、底を抱えて移動させる必要がある

上部と下部は非接触給電と赤外線通信で連動するため、分離時に端子の抜き差しは必要なし。電源コードはマグネット式で、長さは約1.5mとなる

大泉瑠梨(編集部)

大泉瑠梨(編集部)

美容・健康家電を中心に新製品レポートやレビュー記事を担当。時には体を張って製品の実力をチェックします。

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