Wi-Fi化したスタンダード機とポップな新シリーズが登場

買うならどっち? ブルーエアの最新空気清浄機を徹底比較チェック

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北欧テイストのデザインと高い空気清浄能力が特徴の空気清浄機ブランド、ブルーエア(Blueair)。一般に海外の家電は、機能の本質的なクオリティを追求し、シンプルな仕様で長く使えるようにしている製品が多い。ブルーエアもその例に漏れないが、同社の強みはこれに加えてスマート化への取り組みも先進的に行っていることだ。2016年1月からは日本でも、Wi-Fi対応の空気モニター「Blueair Aware」と、それに連携して自動運転ができる空気清浄機「Blueair Sense+」の展開をスタートした。スマホを単にリモコンとして使用するだけではなく、「情報」の活用で空気清浄機の新しい価値を生み出すという本質を突いた取り組みに、筆者は大いに感激した。

<関連記事>「“空気の見える化”を提案! Wi-Fi対応の空気清浄機「Blueair Sense+」と空気モニター「Aware」の効果は?」はこちら!

そんな注目のブルーエアから今秋登場した新製品が、今回ご紹介する2シリーズだ。ひとつは、同社のスタンダードシリーズ「Blueair Classic」。登場から6年間変わらなかった定番モデルだが、このたびWi-Fi機能と高性能センサーを内蔵してブラッシュアップした。もうひとつは、カタチも機能もシンプルさを追求し、強力な空気清浄機能とより手頃な価格を両立した新シリーズ「Blue by Blueair」である。

非常にシンプルなフォルムが特徴的な「Blue by Blueair」(左)は、今秋から追加された新しいラインアップ。いっぽう、定番シリーズ「Blueair Classic」(右)はWi-Fiに対応しリニューアルした

2機種の違いは? 自宅でみっちり2週間使ってみた

見た目にも特徴の異なる両シリーズの違いを体感すべく、今回は筆者の自宅で2週間試用してみた。それぞれの製品がどんなライフスタイルにマッチするのか、ぴったりなユーザー像を探ってみよう。ブルーエアの製品が気になっている方で、新製品のどちらを選ぶか迷っているなら、この記事で頭の中の迷いをスッキリ「清浄」してみてはいかがだろうか。

先に、簡単に2シリーズのプロフィールをご紹介したい。まずBlueair Classicは、高品位な空気清浄性能を売りにしている同社のスタンダードシリーズ。今回、6年ぶりの新モデルとして「680i」(推奨フロア面積:〜44畳)「480i」(同:〜24畳)「280i」(同:〜16畳)が登場した。3モデルの差異は、基本的には大きさの違い。スペック的には、風量、つまり時間あたりの空気清浄能力に差がある。3モデルのどれを選ぶかは、利用する空間の広さで決めればよいだろう(なお、本体の大きさが異なることで、空気の取り入れ方向と排出方向にも若干の違いがある)。

いっぽうのBlue by Blueairは、今秋から追加された新しいシリーズ。300mm四方の設置面積ですむコンパクトなスクエアボディで、センサー等を搭載せず、ユーザーが運転強度を手動調整して使う非常にシンプルな製品だ。本体周囲の360°から空気を取り入れる構造で、表面積が4.4平方メートルにも達する大きな筒型フィルターを搭載し、コンパクトながら高い空気清浄能力が自慢。ダストフィルター搭載の「Blue Pure 221 Particle」と、ニオイフィルターも搭載した「Blue Pure 221 Particle and Carbon」の2モデルをラインアップする。両モデルの相違点は、製品にセットされているフィルターの種類だけ。なので、たとえばBlue Pure 221 Particleを購入して、フィルター交換時にフィルターに「Particle and Carbon」を選択すれば、Blue Pure 221 Particle and Carbonと同等の性能になる。

高い空気清浄性能で本格的なBlueair Classicの価格は、680iが130,000円、480iが90,000円、280iが70,000円(いずれも税別)

カジュアルデザインが特徴のBlue by Blueairの価格は、Blue Pure 221 Particleが54,500円、Blue Pure 221 Particle and Carbonが58,500円(いずれも税別)。交換フィルターの単体価格は、Particleフィルターが8,000円、 Carbonフィルターが12,000円(いずれも税別)

今回の比較検証では、Blue by Blueairシリーズから、ダストフィルター搭載のBlue Pure 221 Particleを選択。Blueair Classicシリーズからは、空気清浄能力が3モデルの中でもっともBlue Pure 221 Particleに近い「480i」を選んで試用してみた。ここからは、「基本性能/スペック」「デザイン」「魅力」の3点から2シリーズの比較に入る。

【1】基本の空気清浄機能とスペックを比較

最初にそれぞれの性能とスペックを見ていこう。Blueair ClassicはWi-Fi接続機能とPM2.5/VOC/温度/湿度が検知できるセンサーを搭載しているが、Blue by Blueairにはそれらの機能は非搭載であることが、基本スペックの大きな差だ。詳細は以下の図をご参照いただきたい。

Blueair Classicは、ホコリを検知しての自動運転に対応することはもちろん、後述する専用アプリを使って、スマホからPM2.5/VOC/CO2(VOCから算出)/温度/湿度を数値とグラフで確認することもできる。いっぽうのBlue by Blueairは、Wi-Fi機能やセンサーは搭載しない。しかし、480iとBlue Pure 221 Particleを比較すると、外形寸法での概算だが、Blue Pure 221 Particleは体積が480iの約70%とコンパクトながら、適用床面積や最小運転時の清浄空気供給量は同1.4倍、CADR値も480iを上回るというパワフルな設計だ。人間のキャラクターにたとえると、「Blueair Classicは頭脳派」「Blue by Blueairは体力派」といえるだろう。

*VOC=揮発性有機化合物。ホルムアルデヒドやトルエンなど、ガス性の化学物質。
*CADR=米国家電協会(AHAM)が定めた、クリーンエア供給率。 空気清浄機が1分間に供給できるキレイな空気の量を表す指標。

【2】デザイン対決! 高品質VSポップ、どっち派?

次は本体のデザインを比較してみよう。Blueair Classicは従来同様のテイストで、金属製の筐体を採用している。寸法比率からサーバーコンピューターのようにも見える見た目だが、シンプルで洗練度が高く、主張しすぎない適度な存在感が心地いい。重量は今回試用した2モデルを比べると、480iはBlue Pure 221 Particleのちょうど2倍にあたる14kgとヘビー級。しかし金属ならではの質感が美しく、長年使用しても変色しにくいなどの利点がある。

いっぽう、新シリーズのBlue by Blueair は、キューブ型を基調としながら、操作ボタンや天面の吹き出し口に「丸」形状を取り入れたデザイン。筐体には樹脂系素材を利用しており、全体的に“ポップ&カジュアル”といった印象だ。デザインには好みがあるので一概に決めつけるのはよくないと思うが、Blueair Classicが落ち着いた中高年世代に好まれそうであるのに対し、Blue by Blueairは比較的若い世代にウケがよさそうだと感じた。

Blueair Classicは金属製でツヤのある美しい外観。構造体もほぼ金属製で頑丈なつくり

Blueair Classicは金属製でツヤのある美しい外観。構造体もほぼ金属製で頑丈なつくり

Blue by Blueairは、素材の大半が樹脂系素材。丸みのあるキューブ型フォルムで、ポップでカジュアルなデザイン

【3】トータルの魅力対決! それぞれの長所は?

かなり特徴の違う両モデルを2週間使ってみると、それぞれに異なる魅力があることがわかった。以下、モデルごとに詳しく紹介していこう。

スマホと連携させて“賢く”コントロールできる「Blueair Classic」

まずはBlueair Classicから。各種センサーによる自動運転機能は、やはり便利だ。前世代モデルもホコリとニオイを検知するセンサーを搭載していたが、機能性としてはやや大雑把な印象だった。しかし今回の480iは、PM2.5を検知しての自動運転が可能で、本体操作/表示パネル部でもサインで知らせてくれる。

PM2.5を検知して自動運転を開始する、と操作パネル部のランプが点灯する

PM2.5を検知して自動運転を開始すると、操作パネル部のランプが点灯する

さらに、Wi-Fi機能を利用すれば、専用アプリ「Blueair Friend」を使ってスマホから本体の操作が行える。それだけではなく、PM2.5/VOC/CO2(VOCから算出)/温度/湿度の値をリアルタイムで確認することも可能だ。実際に筆者宅で使ってみたところ、1週間を通してもPM2.5はほぼゼロに近いクリーンな状態であることがわかった。せっかく導入した空気清浄機なのでブンブン稼動させたいところだが、測定でクリーンな状態であることがわかればむやみに運転しないほうが省エネだし、騒音もなくてよい。Wi-Fi機能でスマホと連携したおかげで、部屋の空気状況が可視化され、状況に応じた賢い使い方ができるのはうれしい。

意外だったのはVOCと二酸化炭素の量。特に食事の準備後や起床後は、「少し汚れている」のレベルに達していた。Blueair Classicでは二酸化炭素は除去できないが、数値としてわかれば、自分で窓を開けて外気を取り入れることができる。スマホの数値を監視しながら窓を開けると、3分程度で二酸化炭素量は最もクリーンな状態に近づき、その時点で換気は終了。むやみに窓を開けっぱなしにするのとは異なり、換気を最小限にとどめることができる。

スマホと連携したコントロールが可能になり、便利さがグンとアップ。アプリでは空気の状態を「1日」「週」「月」単位のグラフでも表示でき、現在の空気の状態を相対的に把握することができるので、空気清浄対策が必要かどうかの判断もしやすい。

アプリではVOCのグラフを表示でき、1日の変化も一目瞭然。グラフ上の(i)マークをタップすると、空気の状態と対策方法を知ることもできる

Blueair Friendアプリのもうひとつの特徴は、外気の状態も表示してくれることだ。全国に点在する観測点のデータが利用でき、最寄りの観測点を登録しておくと、自宅周辺の空気の質をすばやくチェックできる。筆者宅の場合、約100m離れた場所に観測点があり、大体30分ごとに情報が更新されていた。観測項目は、PM2.5、NO2、O3で、AQIは総合指数。外気のPM2.5の数値をチェックすることで、窓を開けて喚起してよいかどうか判断できる。空気清浄機は、室内の空気をクリーンにするのが仕事だが、汚れた空気を入れないという「予防」ができればそれに越したとはない。

最寄りの観測点はアプリで簡単に選択可能。右は筆者宅最寄りの観測点データで、AQIの変化も一目瞭然。たとえば、室内のPM2.5が多くて外気がキレイな状態の場合、空気清浄機をフル運転するよりも、窓を開けて換気したほうがスピーディーなケースもあるに違いない。「情報」を駆使した賢い使い方に応えてくれる仕様だ。

*AQI=Air Quality Index。EPA(米国環境保護庁)による空気の質を表す指標

誰でも使えるシンプル操作が魅力の「Blue by Blueair」

続いてBlue by Blueairのほうは、構造も操作もきわめてシンプルだ。フィルターは四角い筒状で、360度から空気を吸い込む仕組みにより、空気清浄が行える面積は非常に広い。構造は、フィルター部の上に扇風機のようなファンを乗せて吸い出すというシンプルなものだ。操作は、側面中央に設けられた、「Blue」のロゴが入った丸いボタンを押すだけ。これは正確にはタッチセンサーで、押すと「弱→中→強→停止→弱……」と運転強度を切り替えられる。この運転強度は白色LEDの点灯数で明示されるので、子どもからお年寄りまで迷うことなく操作できるはずだ。

本体上部がファン部で、下部のフィルター部が吸い込んだ空気を上方向に吹き出す

本体上部がファン部で、下部のフィルター部が吸い込んだ空気を上方向に吹き出す

本体下半分がフィルター部になっており、周囲360°から空気を吸い込む。写真右が筒型のフィルター

本体下半分がフィルター部になっており、周囲360°から空気を吸い込む。写真右が筒型のフィルター

ホコリを検知するセンサーは搭載していないので、普段は「弱」運転にしておいて、ホコリが気になったら「中」または「強」に切り替えるなど、自分で判断して操作する必要がある。Blueair Classicに比べると非常に単純な仕組みだが、操作が明快で誰もが簡単に使えるのはメリットだ。価格も、480iとBlue Pure 221 Particleを比べた場合、前者が90,000円、後者が54,500円(いずれも税別)と、Blue Pure 221 Particleのほうが4割程度も安いので、その分を電気代や交換フィルターに回せると考えれば、ブンブン稼動させてもよいだろう。

実際に使ってみると、Blueair Classicのように空気の質が判断できないので、いつ運転させるかの判断は適当になってしまう。しかし反対に、細かな数値を気にしなくて済むという面もあるので、気楽と言えば気楽。長く付き合うなら、これくらいのほうが快適かもしれない。なおメーカーは推奨していないが、上方に空気を吹き出す構造なので、部屋干ししている洗濯物を乾かす際の“補助”のような役割にもなりそうだ。

また、本体は7kgと比較的軽量なので、部屋間を移動させることも可能。リビング、寝室、書斎、子ども部屋など、空気の汚れが気になる部屋に移動させながら使うのもよいだろう。上方に吹き出された空気が天井を伝って部屋中を循環しているのが体感でき、部屋の隅に淀む空気もキレイになっていると思うと、気分も爽快だ。

行儀は悪いが……何日か経つと、このように足の先でこずいて操作するようになる

行儀は悪いが……何日か経つと、このように足の先でこずいて操作するようになる

まとめ。どっちを選ぶ? それぞれのおすすめユーザー像

センサーと連携する自動運転機能については、すでにBlueair AwareとBlueair Sense+の組み合わせで実現しているが、Blueair Classicではそれが一体型になっているのが魅力だ。「空気をキレイにする」という空気清浄機としての作業だけでなく、「無駄なく的確に空気の質をコントロールする」という次元にステップアップしている。たとえば家族がぜん息を持っているなど、室内の空気環境をしっかり改善したいという方にはおすすめしたいし、空気清浄の度合いを数値で合理的に判断したい方にもうってつけのハイテク機だ。最小運転時の騒音が小さく、寝室での連続運転にも適しており、デザインや質感も高いので、40〜50歳代のこだわり世代にも最適な製品といえそうだ。

対するBlue by Blueairは、シンプル&コンパクトでパワフル。すきまが多く花粉などが侵入しやすい家屋、小さなお子さんが活発に活動してホコリの立ちやすい家庭など、常時稼動させておきたいニーズに最適だろう。デザインコンセプトや比較的手頃な価格設定でコストパフォーマンスが高いという面では、20歳〜30歳代の若い世帯、簡単な操作性や軽量性を重視する高齢世代、出費を抑えたい単身者にもよい。

進化とラインアップの増加で消費者の選択肢が広がったブルーエアの空気清浄機。ますます話題になりそうだ。

鴻池賢三

鴻池賢三

オーディオ・ビジュアル評論家として活躍する傍ら、スマート家電グランプリ(KGP)審査員、家電製品総合アドバイザーの肩書きを持ち、家電の賢い選び方&使いこなし術を発信中。

製品 価格.com最安価格 備考
Blue by Blueair Blue Pure221 パーティクル BLA221DL120PAW 33,780 360度全方向吸引できるデザイン&コスパモデル(パーティクル)
Blue by Blueair Blue Pure221 パーティクルアンドカーボン BLA221DL120PACW 42,120 360度全方向吸引できるデザイン&コスパモデル(パーティクルアンドカーボン)
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2017.3.23 更新
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