牛島義之のアウトドアのススメ
鍋やスキレットのようにも使える便利な鉄板

ソロキャンプにイイ! 深さのある分厚い小型鉄板SOTO「GRID グリルS」


近年、ひとりでアウトドアを楽しむ「ソロキャンプ」が流行っています。自然の中でゆったりできれば、それだけで十分かもしれませんが、食事も必要最低限の調理器具で手早く作れておいしいなら、より楽しい時間になるはず。今回は、“ソロめし”作りによさそうな鉄板、SOTO「GRID グリルS」を紹介します。

深さのある小型鉄板

ソロキャンプで人気の高い調理器具に、「ヨコザワテッパン」をはじめとする小型鉄板があります。形はまさに“鉄の板”。厚みのある裁ち落としの鉄板をシングルバーナーに載せ、ワイルドに肉を焼く使い方がウケているようです。今回紹介する「GRID グリルS」は、厚みのある鉄板という点はトレンドの小型鉄板と同じですが、約4cmの深さと、フタが付属するのが違うところ。小型鉄板はいろいろなメーカーから発売されていますが、サイドが立ち上がっていてフタも付いているタイプは、このサイズ感ではほぼありません。焼き物だけでなく、蒸し焼きや鍋物も調理できるので、食事の楽しみがグンと広がるはずです。

業務用フライパンや中華鍋で使われる「黒皮鉄板」を採用。サイズは約270(幅)×258(奥行)×47(高さ)mm

業務用フライパンや中華鍋で使われる「黒皮鉄板」を採用。サイズは約270(幅)×258(奥行)×47(高さ)mm

厚みは約3.2mmで、サイドの高さは約4cm。厚みと深さのある鉄板なので、焼き物も汁のある料理も作ることができます

持ち運びしやすいよう、取っ手も装備(ミトンなどを用意しておくと便利)。重量は約2.6kgなので、中に料理を入れたまま運ぶのも苦労しないでしょう

ステンレス製のフタも付属。フタに付いている取っ手は、可倒式となっています

ステンレス製のフタも付属。フタに付いている取っ手は、可倒式となっています

実は、GRID グリルSは、同社のツーバーナー「レギュレーター2バーナー GRID」のオプションとしてリリースされたものですが、他メーカーのツーバーナーやシングルバーナーでも使うことができます。ただし、ゴトクが小さいバーナーに載せると不安定になるので、できるだけゴトクが大きいものを用意しましょう。また、ガスカートリッジがグリルの下にくるタイプのシングルバーナーは、グリルの輻射熱でカートリッジが加熱され、破裂する恐れがあります。使用前にシングルバーナーの取扱説明書をチェックし、鉄板が使用できるかを確認してください。

このサイズ感、重量なのでシングルバーナーに載せて使うことができます。今回は、筆者所有のコールマン「ピーク1ストーブ」を使用しました。ピーク1ストーブは現行品ではありませんが、鉄板の使用はOKです

なお、GRID グリルSは鉄製なので、使い始める前に出荷時に塗られている防錆塗装を取り除く「シーズニング」を行わなければなりません。シーズニングの方法は、まず、中性洗剤で洗ったあと本体を火にかけて乾かし、植物性オイルを全体に薄く塗り込みます。その後、本体を再び火にかけて野菜クズなどを炒めたら、火からおろして自然に冷めれば完了。最初の1回だけの作業なので、めんどうがらずに行いましょう。

野菜クズで炒めることで、鉄臭さを取り除きます。現地でシーズニングするのは大変なので、出かける前に済ませておくほうがいいでしょう

ソロめしを作ってみよう!

ここからは、GRID グリルSの特性を生かした3種類のソロめし作りにトライ。今回は、ソロキャンプにGRID グリルSがイイ!ということを確認するため、前述のシングルバーナーを使用します。

1品目は、小型鉄板を持っている人に人気のステーキを作ってみましょう。GRID グリルSは厚みがある鉄板なので、食材に均一に火が通りやすく、分厚い肉を焼くのに最適なはず。焼き上がりが楽しみです!

GRID グリルSを熱しますが、厚みがあるので少々時間はかかります。気温や風の状況によっても異なりますが、今回は2分足らずで熱せられました。あとは、油をひけば準備完了

厚さ2.5cmほどのステーキ肉を焼いてみます。GRID グリルSに置いた瞬間に「ジュー」と、おいしそうな音が。鉄板が十分熱くなっているので、火力は中〜弱火で焼いていきます

ゴトクが大きめのシングルバーナーを使用していますが、肉をトングでつかもうとすると少々GRID グリルSが動いてしまいました。バーナーによっては、このようにすべる可能性もあるので、革手袋を用意し、GRID グリルSを押さえながら調理したほうがいいでしょう

焼きはじめて約8分。肉の焼ける香りがしてきたので、裏返してみると……キレイな焼き色が付いていました

焼きはじめて約8分。肉の焼ける香りがしてきたので、裏返してみると……キレイな焼き色が付いていました

サイドに高さがあるので、油や肉汁が流れてテーブルに落ちる心配がないのも◎

サイドに高さがあるので、油や肉汁が流れてテーブルに落ちる心配がないのも◎

裏返してから約8分。そろそろ焼き上がりです

裏返してから約8分。そろそろ焼き上がりです

焼き上がったステーキを、カットしてみます。GRID グリルSに採用されている黒皮鉄板は傷に強いので、鉄板の上で肉を切ってもOK

ステーキに断面を見てみると、ちょうどいいミディアム! けっこう均一に火が通っている感じです。赤身のオージービーフを焼いたのですが、とてもやわらかく、ふっくらジューシーで、大満足なおいしさ

続いては、フラットな小型鉄板では作れない、GRID グリルSだからこそできるメニュー「牛鍋」。深さがあるので、汁のある料理も問題なし! さらに、肉厚の鉄板は蓄熱性が高いので、火を止めても余熱であたたか。食材に火がとおった後、火を止めてもアツアツで食べられます。

すき焼きではなく牛鍋。最初に具材と割り下を入れてしまえばいいので、牛鍋のほうがラクに作れます

すき焼きではなく牛鍋。最初に具材と割り下を入れてしまえばいいので、牛鍋のほうがラクに作れます

中火で約1分30秒、グリルの中央付近が沸き始め、さらに3分30秒ほど加熱を続けると全体がグツグツと煮えてきました

加熱を始めてから約15分で、完成。火を止めても余熱で熱されるため、白菜や春菊は「もう少し加熱したほうがいいかも」くらいで加熱を止めたほうが、食感がよくなります

最後に作るのは、焼き餃子。深さのある鉄板とフタが付属するGRID グリルSだから、蒸し焼きができます。焼き餃子といっても、市販のチルド餃子を使うので準備は簡単。でも、ビールなどの酒のアテに最高です!

中火にして鉄板に油を塗り、餃子を並べます。5分ほどしたら、50ccの水を投入

中火にして鉄板に油を塗り、餃子を並べます。5分ほどしたら、50ccの水を投入

フタをして約3分加熱したら、フタを開けて水分を飛ばしたら焼き上がり

フタをして約3分加熱したら、フタを開けて水分を飛ばしたら焼き上がり

フライ返しを無理矢理入れたせいで一部皮が剥がれてしまいましたが、焼き色は理想的! パリッとジューシーで、ビールが飲みたくなります

お手入れは、どうする?

鉄板がまだ熱いうちに水をかけると変形する可能性があるため、自然に冷めるまで待ってから水洗いしましょう。洗剤や金だわしを使ってもOK。焦げ付きなどの汚れをしっかり落としたら、鉄板を軽く熱して水分を飛ばし、薄く油を塗って保管します。

ステーキを焼いた後は、それなりに焦げ付いています

ステーキを焼いた後は、それなりに焦げ付いています

黒皮鉄板の黒皮とは鉄板の酸化皮膜のことなので、洗剤を使っても問題なし

黒皮鉄板の黒皮とは鉄板の酸化皮膜のことなので、洗剤を使っても問題なし

洗うと、このくらいキレイになりました

洗うと、このくらいキレイになりました

最後の仕上げは、サビ防止。火にかけて水分を飛ばしたら、熱いうちに油を薄く塗りましょう

最後の仕上げは、サビ防止。火にかけて水分を飛ばしたら、熱いうちに油を薄く塗りましょう

まとめ

今回、実際に使ってみて、やっぱり分厚い鉄板はただ肉を焼くだけでもおいしいことを実感できたので、この手の小型鉄板はひとつ持っておくと、ソロめしの満足度が格段に向上しそうだと思いました。ただ、いつも焼くだけというのは少々おもしろみがない。すでにソロキャンプをしていて、このように感じているなら、焼き物だけでなく、ちょっとした鍋、蒸し料理などが作れるGRID グリルSはうってつけでしょう。フラットな小型鉄板より持ち運ぶのにかさばりますが、調理方法にしばられないので、現地の食材を仕入れてその場でメニューをあれこれ考えられる楽しさもあります。まだ小型鉄板を持っていないなら、GRID グリルSは検討の価値あり!

牛島義之

牛島義之

アウトドア雑誌の副編集長職を経てフリーランスとして独立。以降、アウトドアをはじめ、グッズ、クルマ、旅行などレジャー関連を中心に執筆している。

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