「ムダ毛」は、女性を悩ませる問題の1つ。筆者はかつてムダ毛は剃っていたのですが、肌が弱いためカミソリ負けでヒリヒリし、3日もすれば伸びかけたムダ毛がチクチクするという不満がありました。何より、ムダ毛はどこにでも生えていて、この広い範囲を処理するのはとにかく面倒! ということで筆者が向かったのは、脱毛サロン。「脇だけなら安いし」と思ったのですが、脇がきれいになると、次は腕や脚のムダ毛が気になるように。あそこもここもとなると、予算が……。さらに、痛みが少なく比較的コストの安い「光脱毛」は、ムダ毛がまた生えてくると言われ、ますます悩んでいました。
そこで、目を付けたのが「Lumea(ルメア)プレシジョンプラス SC2008」(以下、 SC2008)。基本的には光脱毛サロンと同じ手法でムダ毛を目立たなくさせるという家庭用美容機器です。でも、“家庭用美容機器は効果が弱い……”という残念な声も耳にします。そこで今回はSC2008を1か月使って、ムダ毛がどこまでなくなるか確認してみることにしました。
ルメアシリーズのケア方法は、現在脱毛サロンでも主流の「光脱毛」と呼ばれるタイプです。これは、黒い色素にだけ反応する「光」を毛根にむけて照射することでダメージを与えるという方法。黒いものにしか反応をしないので、肌には負担をかけず、肌の奥にある毛根だけにダメージを与えることができます。
油性ペンで書いた線の一部を SC2008で3回照射。さらに濡れタオルで拭いたところ、照射した部分の黒インクのみ反応し消えています。オレンジ、黄、赤のインクにはまったくダメージがありません
ちなみに、光美容器ルメアは、処理できるエリアの違いなどから色々なモデルが発売されています。そのなかでも、今回試用する SC2008は処理できるエリアが最も多く、コードレスで使用できるモデルです。脇や腕、脚はもちろん、顔やビキニエリア(Vライン)にまで対応しています。じつは、いろいろなメーカーから光美容器は発売されているのですが、デリケートな顔やビキニエリアには使用できないものがほとんどでした。その点、 SC2008なら、これ一本でほぼ全身が処理できます(※ただし、男性の顔、耳、乳首、乳輪、外陰部、肛門、へそ内部、男性器、目の周り、眉毛の周りは使用不可となっています)。
SC2008の本体サイズは150(幅)×235(高さ)×85(奥行)mm。重量は538gで少々ズッシリ感がありますが、しっかり握れる形なので長時間使用してもあまり疲れない。ボディカラーは写真のピンク×ホワイトのみ
光を照射するライト部分は「安全リング」に囲まれており、正しい角度で肌に当てないと光が照射されない安全設計
強い光を照射するためか、本体は熱をもちやすい。そのため、本体上下に2か所の放熱口があり、電源を入れるとファンが作動し「フオーッ」というドライヤーの「弱」程度の音が鳴る
もう1つうれしいのが、 SC2008の耐久性です。じつは「光美容器」という家電は強いフラッシュを照射するため、どの製品もランプに使用限界があります。 SC2008のランプの耐性は約14万回とのこと。これは、全身のお手入れを約280回できる回数だそうです。ルメアは最初の2〜3か月は2週間間隔に一度、その後は1〜2か月に一度照射すればよいので、なんと20年以上ランプが持つ計算になります。光美容器は「永久脱毛」ではないので、数年たつと細いムダ毛がまた生えてくることもあります。しかし、これだけ耐久性があるなら、少々ムダ毛が復活しても安心できますね。
光を照射する特殊ランプは、約14万回使用できるそう。照射口のアタッチメントは外せるので掃除も簡単。「顔用」「ビキニエリア用」のアタッチメントが付属します
実際に SC2008を使用してみましょう。 SC2008はコードレスタイプなので、まずは充電が必要。充電時間は約1時間40分ほどで、フル充電の状態ならば、最大出力の「5レベル」で約370回照射が可能です。ちなみに、筆者がヒジ下を処理した際は、片腕でだいたい40回ほどの照射で完了し、脇、腕、脚くらいならば、一度の充電で余裕をもって処理できました。ただし、コードを接続した充電中は電源が入らないので、照射前は充電を忘れないようにしましょう。筆者は一度数日充電を忘れてしまい、途中でバッテリーが切れたことがありました。「充電しながらの照射」ができないので、一定量充電できるまで数十分待機する事態に……。
本体底部にアダプターを差し込んで充電する。一度の充電時間は約2時間40分。フル充電時では最大レベルで約370回光を照射できるそうです
SC2008の電源を入れたら、次は照射パワーを選択。レベルは1から5まであり、数字が高いほど強いパワーで光を照射します。パワーが大きいほど脱毛の威力は上がりますが、その分色素が加熱されるので肌を傷める可能性もあり、注意が必要です。取扱説明書には「日本人の肌に推奨するのは3から4」とありました。
照射前に、あらかじめカミソリでムダ毛を剃っておきます。剃り残しがあると、肌を傷める可能性があるので注意が必要。また、毛根に光を照射するので、毛抜きなどでムダ毛を抜くのも厳禁
光のレベルは5段階から選択可能。最初は弱いパワーからはじめ、痛みがなければ徐々に強いパワーに移行するとよいらしい
レベルを決めたら、いよいよ照射。あらかじめカミソリでムダ毛を剃った部分に SC2008を当てます。このとき、製品がきちんと直角に当たっていれば背面の「Ready」ランプが緑色に光るので、照射ボタンを押して光を発射すればOKです。 SC2008の便利なところは、ボタンを握ったまま次のエリアまでスライドさせると、光が一定の間隔で「パシッ…パシッ…パシッ…」と連続で照射される点。いちいち照射後の SC2008を「肌から離して」「次のエリアの肌に当てて」「角度を調整して」「発射ボタンを握る」という手間が必要なく、広いエリアを素早く施術できました。
正しい角度で本体を肌にあてると背面の「Ready」ランプが緑色に光り、安全ロックが外れます。この状態で照射ボタンを押せば、照射完了
照射ボタンを押しっぱなしにしたまま本体をゆっくりスライドさせると、数秒ごとに連続して照射されます。何度も本体を持ち上げて、肌に当てるという動作が必要がないのは◎
気になる照射時の痛みですが、太くて元気なムダ毛がある部分は輪ゴムで弾かれたような「パチン」という音とともに軽い衝撃を感じます。また、パチンと音がでるときは、焦げ臭いニオイがただよい、「毛根がダメージを受けている〜!」と実感することができました。一方、薄いムダ毛のエリアは、レベル5にしても、「肌が一瞬温かくなる」程度の感覚でした。
ちなみに、説明書によると最初の4回から5回は2週間に一度間隔で照射。それ以降は1〜2か月に一度程度照射すればよいとのことです。
基本的に毛根を「加熱」することでダメージを与えるので、施術後にちょっとヒリヒリしたり違和感がある場合も。その際には保冷材などで冷やします。また、照射後の肌はデリケートになっているので“強い刺激や日焼けは厳禁”とあります