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Netflixとマーベルがタッグを組んだ話題の超大作!

Netflixオリジナルドラマ「Marvel アイアン・フィスト」の制作と全世界配信開始の舞台裏をレポート

世界最大の映像配信サービスを手がけるNetflix。日本でも2015年9月にサービスが開始されたが、そんなNetflixの最大の目玉と言えるのが、Netflix独占配信となるオリジナル作品の数々。なかでも、2017年上半期にもっとも注目されているタイトルが、マーベルによるアメコミが原作の「Marvel アイアン・フィスト」だ。

Netflixは3月17日の世界同時配信スタートの裏側を世界中のプレスに公開する「Netflix Lab Day 2017」を開催。2日間のツアーで明かされた「Marvel アイアン・フィスト」の制作と全世界配信開始の舞台裏をレポートする。

「Marvel アイアン・フィスト」の制作・配信舞台裏をレポート

「Marvel アイアン・フィスト」の制作・配信舞台裏をレポート

「Marvel アイアン・フィスト」の高画質の秘密とは

「Marvel アイアン・フィスト」の全世界配信開始の2日前となる3月15日、プレス陣が訪問したのが米サンフランシスコに拠点を置くドルビーラボラトリーズだ。

米ドルビー社と言えば映画音響のドルビーサラウンドの普及とともに、近年はHDR(ハイ・ダイナミック・レンジ)の映像技術の生みの親として「ドルビービジョン」の技術を提供するベンダー。

Netflixは日本国内でも2016年よりNetflixオリジナルドラマをドルビービジョン方式で制作・配信。「Marvel アイアン・フィスト」は、4KだけでなくHDRとしても最上級のドルビービジョン対応と、Netflixとしても最高画質タイトルとなる。

サンフランシスコのドルビーラボラトリーズを訪問

サンフランシスコのドルビーラボラトリーズを訪問

米ドルビーラボラトリーで披露されたのは「Marvel アイアン・フィスト」の画面の色彩調整を行うカラーグレーディングを行うカラリストの制作現場。Netflixで配信が行われているマーベル作品4作を始め、さまざまなTVシリーズを手がけるトニー・ディアモール氏に、その制作テクニックをうかがうことができた。

カラリストの仕事とは何か? というと、元々は1本のドラマ・映画であってもシーン毎に撮影するカメラや機材が異なるため、その差を1本の作品として統一した色彩として整えるテクニカルな仕事だ。だが、現在のカラリストの仕事は作品にとっての監督の意図、シーンの意図に応じた色彩をコントロールする役割を持っている。

「Marvel アイアン・フィスト」のカラリストであるデラックス社のトニー・ディアモール氏

「Marvel アイアン・フィスト」のカラリストであるデラックス社のトニー・ディアモール氏

実際に「Marvel アイアン・フィスト」の制作が行われた編集室には、HDR対応マスターモニターであるドルビーの通称“パルサー”が2台並べ、HDR版とSDR版でどう見えるかを確認しながら作業が行われている。この“パルサー”はコントラスト比80000:1、ピーク輝度4000nitのスペックで、主にハリウッドの映像制作の現場でしか導入されておらず、日本には現時点で1台もないという代物だ。

編集機材はBlackmagic Design社の統合編集ソフト「DaVinci Resolve」で、「Marvel アイアン・フィスト」のシーンを例に調整テクニックが披露された。

マスターモニターはドルビーの”パルサー”

マスターモニターはドルビーの”パルサー”

「Marvel アイアン・フィスト」をドルビービジョンの最高画質で上映

「Marvel アイアン・フィスト」のHDRらしい映像の素晴らしさは、ドルビーのHDRマスターモニター”パルサー”の画面から随所で確認できる。

たとえばシーズン1、エピソード1で主人公のダニー・ランドが刺客に追われ、チャイナタウンのカーニバルに紛れ込み逃げるシーン。祭りのなかで花火の閃光がHDRでは文字通り”まぶしい”。そのピークのレベルは市販のテレビと比べても圧倒的だ。しかし、カラリストの仕事として重要なのは、派手さだけでなく作品としての完成度。シーンとして何が主役かを考えて演出が行われる。カーニバルの雑踏に紛れる主人公ダニーに文字通りスポットが当たるように光の色彩を調整したり、必要に応じて映像の一部をぼかす(たとえばチャイナタウンのシーンでは看板の文字を隠したい)といった修正も、現在ではカラリストの仕事としてプレス陣の目の前で実演された。

「Marvel アイアン・フィスト」で編集を実演

「Marvel アイアン・フィスト」で編集を実演

米ドルビーラボラトリーで開催されたプレスツアーのハイライトとなったのが、米ドルビーラボラトリーにある劇場「ドルビーシネマ」での「Marvel アイアン・フィスト」エピソード1の上映だ。ドルビーシネマは日本にはまだ存在しないHDR対応の映画館で、米ドルビーラボラトリー社内にあるドルビーシネマは、その世界標準のリファレンスと呼ぶべき存在。

まさしく理想の劇場で鑑賞した「Marvel アイアン・フィスト」のエピソード1は、画面に吸い込まれるような4K/HDRの精細感で、劇場映画を超えるほどの超高画質。Netflixオリジナル作品となるとほとんどが映像配信での視聴となるが、作品制作はハリウッドの劇場映画と同レベルで制作が行われているのだ。

ドルビー社内にあるドルビーシネマ

ドルビー社内にあるドルビーシネマ

「Marvel アイアン・フィスト」のエピソード1を鑑賞

「Marvel アイアン・フィスト」のエピソード1を鑑賞

現地時間3月17日午前0時、世界190か国に22言語で配信開始

プレスツアーの2日目、「Marvel アイアン・フィスト」配信前日にはNetflix本社にてNetflixでマーベル作品を担当するNetflixオリジナルコンテンツ担当バイスプレジデントのシンディ・ホランド、マーベル・スタジオでオリジナルプログラミングシニアバイスプレジデントのカリム・ズレイク氏、アイアン・フィスト撮影監督のマヌエル・ビレター氏による記者会見も開催された。

Netflixとマーベル・スタジオの製作面もインタビュー

Netflixとマーベル・スタジオの製作面もインタビュー

世界各国のプレスから質問が集まったのは、マーベル・スタジオが映画で展開するMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース、「アベンジャーズ」に代表される)と、Netflixの展開しているマーベル原作のドラマシリーズ(「デアデビル」「ジェシカ・ジョーンズ」「ルーク・ケイジ」)とのつながりだ。

マーベル・スタジオのカリム・ズレイク氏による回答としては、Netflixで展開する作品はMCUとクロスせず、Netflixのドラマシリーズとして制作される「Marvel ディフェンダーズ」で完結することが改めて語られた。Netflixのドラマシリーズの作品群の”隣人を守る”というコンセプトを「ディフェンダーズ」でより深化させていくという訳だ。

現地時間3月16日夜、プレス陣はNetflix本社に設けられた「Marvel アイアン・フィスト」の世界同時配信を前にNetflixの配信スタッフの集まる”WarRoom”へと招待された。会場では「Marvel アイアン・フィスト」の世界観をイメージさせる飾り付けとともに、配信関連のテクニカルスタッフも集結。Netflixの配信スタッフと世界22か国語にローカライズした画面が表示され、配信開始に向けたカウントダウンを実施。「アイアン・フィスト」主演のフィン・ジョーンズによるビデオメッセージも上映され、お祭りムードのなかで3月17日午前0時から全世界への配信がスタートした。

配信直前にスタッフが集まる

配信直前にスタッフが集まる"WarRoom"

フィン・ジョーンズのビデオメッセージも上映

フィン・ジョーンズのビデオメッセージも上映

作中の舞台である”Chikara Dojo”コーナーも

作中の舞台である”Chikara Dojo”コーナーも

日本語版もNetflix本社でチェック済み

日本語版もNetflix本社でチェック済み

Netflixとして最高の条件で制作・配信開始された「Marvel アイアン・フィスト」。日本のNetflixでも3月17日より配信中なので是非ともチェックしてみてほしい。

「Marvel アイアン・フィスト」

Netflixとマーベル・コミックス共同製作のオリジナルドラマシリーズ第4弾。N.Y.の大富豪に生まれ飛行機事故で行方不明となっていたダニー・ランドの故郷N.Y.への帰還から、炎を操る神秘の技“アイアン・フィスト(鋼鉄の拳)を手に入れるまでの過去と、犯罪組織との壮絶なバトルを描く。主演はフィン・ジョーンズ。

「Marvel アイアン・フィスト」
折原一也

折原一也

PC系版元の編集職を経て2004年に独立。モノ雑誌やオーディオ・ビジュアルの専門誌をメインフィールドとし、4K・HDRのビジュアルとハイレゾ・ヘッドフォンのオーディオ全般を手がける。2009年より音元出版主催のVGP(ビジュアルグランプリ)審査員。

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