超強力ヘッドホンアンプから大容量バッテリー、フルサイズSDカード対応まで!

iriverから1台で色々な楽しみ方ができる新DAP「Astell&Kern KANN(カン)」登場

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2017年4月13日、アユートはiriver「Astell&Kern (アステルアンドケルン)」ブランドの新製品発表会を開催。ハイレゾDAPの新モデル「KANN(カン)」を国内正式発表した。ここでは、実機や発表会の写真を交えながら、新製品の特徴を紹介しよう。

DAPに高性能ヘッドホンアンプをプラス。これまでにない新機軸のプレーヤー

今回発表されたKANNは、“ポータブルオーディオの楽しみ方の幅を広げてくれるプレーヤー”という新しいコンセプトから誕生したプレーヤーだ。製品名のKANNは、ドイツ語の“KANN”が由来。英語で可能を意味する“Can”に相当し、数々のパフォーマンスを表現するために、この名称を採用したという。

Astell&Kern KANN。カラーバリエーションは「Astro Silver」と「Eos Blue」の2カラーを用意

Astell&Kern KANN。カラーバリエーションは「Astro Silver」と「Eos Blue」の2カラーを用意

ちなみに、同社はこれまで、「AK380」「AK320」「AK300」といったハイエンドなポータブルオーディオ層に向けたCore Lineと、「AK70」が属するポータブルオーディオのエントリー層に向けたCasual Lineの2つの製品ラインを展開していたが、今回発表されたKANNは、これら2つのラインとは異なる新ライン「New Performance Line」で展開される。

KANNはNew Performance Lineと呼ばれる新しい製品ラインで展開される予定

KANNはNew Performance Lineと呼ばれる新しい製品ラインで展開される予定

KANNは、DACチップに現行のAKシリーズ第3世代モデルに採用されている旭化成エレクトロニクス製「AK4490」をシングルDAC構成で搭載し、PCM384kHz/32bitやDSD256 (11.2MHz/1bit)のネイティブ再生をサポートしたり、200Femto秒の低ジッターを実現したVCXO Clock(電圧制御水晶発振器)を搭載するなど、AKシリーズならではの高音質に対する妥協のない姿勢を受け継ぐいっぽう、これまでのAKシリーズにはなかった多彩な機能を内包しているのが大きな特徴となっている。

これまでのAKシリーズにない多彩な機能性を備えるいっぽうで、DACチップに旭化成エレクトロニクスのAK4490を採用するなど、AKシリーズ第3世代モデルと共通部分も多い

なかでももっとも特徴的といえるのが、高性能ヘッドホンアンプの搭載だ。KANNは、本体上部に3.5mmアンバランスと2.5mmバランスの2系統のヘッドホン出力を備えており、ノーマルとハイの2種類のゲイン切り替えに対応。アウトプットレベルは、ノーマル設定でアンバランス 2.0Vrms/バランス 2.0Vrms、ハイ設定でアンバランス 4.0Vrms/バランス 7.0Vrmsとなっている。これは、AK300シリーズ専用アンプ「AK380AMP」に迫る数値だ。DAP単体でもヘッドホンアンプを必要とする高インピーダンスなヘッドホンをしっかりドライブできるというのは、ほかのAKシリーズにはない大きな特徴といえるだろう。

AK300シリーズ専用アンプとなるAK380AMPに匹敵するアウトプットレベルを実現

AK300シリーズ専用アンプとなるAK380AMPに匹敵するアウトプットレベルを実現

また、アナログ出力部分では、ヘッドホン出力とは別にライン出力を搭載している点もユニークなポイントだ。ヘッドホン出力とは、出力部分だけでなく回路も完全に独立しているということで、これまでよりも純度の高いライン信号を取り出せるという。こちらも、ヘッドホン出力同様に、3.5mmアンバランスと2.5mmバランスの2系統の出力を用意。アンバランス出力は、接続する機器にあわせて0.7V、1V、1.25V、2Vrmsの4段階で出力を設定できるという。

本体上部には、ヘッドホン出力2系統とライン出力2系統の合計4系統の出力が並ぶ。ヘッドホン出力とライン出力は完全独立設計だ

発表会ではMark LevinsonのアンプとJBLのスピーカーを使った総額1000万円以上という超高級据え置きシステムと接続するデモンストレーションも行われた

氷層の断面をイメージした新デザインの本体。バッテリー容量も増え、SDメモリーカードのダブルスロットも復活

これまでのAKシリーズとはまったく異なるコンセプトを持つKANN。本体外装に氷層の断面をイメージしたという凹凸のあるアルミ素材を採用し、「光と影」というデザインコンセプトを持つこれまでのAKシリーズから、デザイン面でも大きな進化を遂げている。

アルミ素材を使った外装は、氷層の断面をイメージしたという

アルミ素材を使った外装は、氷層の断面をイメージしたという

KANN(Eos Blue)の背面

KANN(Eos Blue)の背面

KANN(Astro Silver)の背面

KANN(Astro Silver)の背面

フロント部は、800×480ドットの4.0型タッチパネルタイプ液晶ディスプレイに加え、新たに物理的なコントロールキーを配置。タッチパネルとの併用により、操作性をさらに高めている。また、AKシリーズのアイデンティティともいえるボリュームダイアルも刷新。ガスライターのサイドローラーのような横に回転するタイプへと生まれ変わった。

フロント部分。タッチパネル下部に物理コントロールキーが新たに用意された

フロント部分。タッチパネル下部に物理コントロールキーが新たに用意された

大きく変わったボリュームダイアルのデザイン

大きく変わったボリュームダイアルのデザイン

本体サイズは約71.23(幅)×25.6(奥行)×115.8(高さ)mmで、重量は約278g。フロント部分にコントロールキーを廃止したことで、これまでのAKシリーズに比べると若干大型化しており、高性能ヘッドホンアンプを搭載したことで、厚みも増えている。

これまでのAKシリーズに比べると、本体はやや大型化

これまでのAKシリーズに比べると、本体はやや大型化

AKシリーズの本体サイズと重量を比較したスライド

AKシリーズの本体サイズと重量を比較したスライド

いっぽうで、本体が大きくなったことで、内蔵バッテリーが6,200mAhへと大容量化している点は見逃せない。連続再生時間も最大14時間と、高性能ヘッドホンアンプを搭載したモデルとして考えるとかなり健闘している。急速充電にも新たに対応し、1時間の充電で約6.5時間の再生が行えるという点も地味にうれしい。

バッテリー容量が大幅に増加

バッテリー容量が大幅に増加

1時間の充電で約6.5時間の再生が行える急速充電にも新たに対応

1時間の充電で約6.5時間の再生が行える急速充電にも新たに対応

また、本体下部に充電/データ転送用のUSB Type-C端子に加え、micro USB端子を別途搭載しているのもポイントだ。本体の充電を行いながら、USB DAC機能やOTGケーブルを使ったUSB出力機能を利用できるようになり、ポータブル用途以外でのコネクティビティも格段に向上している。

さらに本体下部には、メモリー容量拡張用のSDメモリーカードスロットも用。第1世代AKシリーズ以来となるデュアルスロット仕様となっており、microSDメモリーカードとフルサイズのSDメモリーカードをそれぞれ1枚ずつ内蔵できるようになっている。

なお、サポートするSDメモリーカードの容量は現時点では256GBまでで、容量256GBのSDメモリーカードとmicroSDメモリーカードを用意すれば、64GBの内蔵メモリーと合わせて最大576GBまでメモリー容量を拡張できるとアナウンスされている。フルサイズのSDメモリーカードについてはすでに容量512GBのものが販売されているが、これについては対応状況を調査し、利用できるかどうか再度アナウンスしたいとのことだ。

本体下部には、外部接続用のUSB Type-C端子とmicro USB端子、microSDメモリーカードスロット、フルサイズのSDメモリーカードスロットを用意

SDメモリーカードを用意すれば、内蔵メモリーと合わせて最大576GBまで拡張できる

SDメモリーカードを用意すれば、内蔵メモリーと合わせて最大576GBまで拡張できる

さらに、IEEE 802.11 b/g/n(2.4GHz)無線LANも搭載。スマホからのコントロールやNAS/PC内の楽曲が再生可能なDLNAベースの独自機能「AK Connect」もフルサポートする。このほか、Bluetooth も搭載。SBCやaptXといったコーデックに加え、CDを上回る最大48kHz/24bitまでの音声信号を伝送できるaptX HDコーデックもサポートしており、対応するヘッドホンなどと組み合わせて、高音質なワイヤレス再生も楽しめるという。

無線LANやBluetoothも搭載。Bluetoothは高音質コーデックのaptX HDもサポートする

無線LANやBluetoothも搭載。Bluetoothは高音質コーデックのaptX HDもサポートする

これまでのAKシリーズにはなかった新機軸のDAPということで、かなり注目度が高そうなKANN。本日の発表会時点では、日本での発売日と価格についての正式発表はなかったが、代理店を務めるアユートの斉藤氏によると、発売日はAstro Silverが5月中旬、Eos Blueが6月頃で、価格は12万円台を想定しているとのこと。日本での正式な発売日や価格についても近日中に発表できるとのことなので、続報に期待したい。

遠山俊介(編集部)

遠山俊介(編集部)

PC・家電・カメラからゲーム・ホビー・サービスまで、興味のあることは自分自身で徹底的に調べないと気がすまないオタク系男子です。最近はもっぱらカスタムIEMに散財してます。

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2017.8.9 更新
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