JVCケンウッドは、ワイヤレスヘッドホン「HA-SD70BT」と、ワイヤレスイヤホン「HA-FD70BT」「HA-FX99XBT」の3製品を11月上旬以降順次発売する。Blueoothの伝送に最適化した独自の高音質化技術「K2テクノロジー」を搭載し、ワイヤレスでもハイレゾ並みのクオリティで楽しめるのが特徴だ。
ネックバンドタイプのカナル型イヤホン「HA-FD70BT」
今回登場した3モデルには、昨日(11月1日)発表されたオーディオレシーバー「SU-ARX01BT」と同じ「K2テクノロジー」が採用されている。Bluetoothを使ったワイヤレス製品ながら、使用するコーデックに合わせて補正を行うことで、ハイレゾ相当(192kHz/24bit)の音声信号で出力。サポートするコーデックは、SBC、AAC、aptXと幅広い。
オンイヤータイプのワイヤレスヘッドホン「HA-SD70BT」
「HA-SD70BT」は、同社のハイレゾ・ニューウェーブ系ブランド「N_W」の「SOLIDEGE」シリーズにラインアップされた密閉型のポータブルヘッドホン。ドライバーユニットは、同シリーズのヘッドホン「HA-SD7」と同等とのことで、チタンコート振動板を採用した40mm口径のドライバーユニットを搭載する。スイーベル折りたたみ機構を備えるため、コンパクトに折りたたんで持ち運ぶことが可能だ。
音を聴いてみた。Bluetoothヘッドホンだと、低音がこもり気味で高音の抜けが悪かったりするが、K2テクノロジーがオフのノーマルモードでも、全体的にクリアでニュートラルなサウンドを実現している。ドライバーユニットのよさだろうか、ノーマルモードでも十分な音質だった。そこでK2をオンにして聴いてみる。すると音の密度感や響きが増すのが印象的。オンからオフに切り替えながら何度か聴いてみると、オフのほうが何か物足りない印象を抱く。具体的にこれとは断言できないが、K2テクノロジーの効果は実感できる。
ハウジング側面に搭載された各種ボタン
再生周波数帯域は6〜40,000Hz。リチウムポリマーバッテリーを内蔵し、駆動時間は約20時間で、充電時間は約5時間。本体重量は約277g。カラーラインアップは、ブルーとブラックの2色。発売日は11月下旬で、市場想定価格は27,000円(税別)。
ネックバンドタイプのワイヤレスイヤホン「HA-FD70BT」。イヤホン本体はステンレス製
「HA-FD70BT」は、「N_W」ブランドの「SOLIDEGE」シリーズにラインアップされたネックバンドタイプのワイヤレスイヤホン。イヤホン部はカナル型の「HA-FD7」と同じもので、ハウジングの先端にダイナミックドライバーを仕込んだトップマウント方式を採用する。ネックバンドのルックスはオーディオレシーバー「SU-ARX01BT」を踏襲しているものの、ケーブルの被覆は布巻きではなくラバー状となっている。
各種操作ボタンは右チャンネル側に搭載されており、充電用microUSBポートもそこにまとめられている
音を聴いてみると、前述のヘッドホン「HA-SD70BT」と似たクリアでニュートラルなサウンド。ただ、トップマウント方式やステンレスハウジングゆえ、より音がダイレクトに感じられ、クリアさやシャープさが印象的だった。K2テクノロジーをオンにしてみると、1音1音のディティールがより際立ってくる。響きに関してはさほどかわらない気がしたが、K2テクノロジーによって本機の細かな描写能力がより引き出されているように思う。
再生周波数帯域は8〜40,000Hz。リチウムポリマーバッテリーを内蔵し、駆動時間は約7時間で、充電時間は約2時間。本体重量は約38g。マイクを搭載し、ハンズフリー通話も行える。カラーラインアップは、ブルーとブラックの2色。発売日は11月上旬で、市場想定価格は25,000円(税別)。
ハウジングはアルミ製。10mm口径のダイナミックドライバーを搭載する
「HA-FX99XBT」は、「重低音&タフ」をコンセプトとした「XX (XTREME XPLOSIVES)」シリーズにラインアップされる「HA-FX99X」のワイヤレスモデル。高磁束高磁力ネオジウムドライバーユニットやバスブースト回路を搭載し、重低音サウンドを追求した。前述の「HA-FD70BT」と同じネックバンドタイプだが、こちらは先端部にプラスチックを使っているので、着け心地は若干異なる。
ネックバンドの先端部に光沢感のあるプラスチックを使い、デザインよく仕上げている
機能面では、K2ボタンがない代わりに好みのサウンドを選べる「SOUNDボタン」を搭載。このボタンを押すごとに「ノーマル」「バスブースト」「K2」を切り替え可能。なお、K2テクノロジーは、K2モードのときのみ有効で、それ以外のときはオフになる仕様だ。
「SOUND」ボタンで音質を切り替えられる
まずノーマルモードで聴いてみる。第一印象は豊かな低音が特徴的。全体的に低重心だが、中高域もしっかり出ており、低域から高域までよく出ているサウンドになっている。次にバスブーストをオンにしてみた。すると迫力がさらにアップしEDMなどの打ち込み系楽曲の重低音が、ガツンと前に出てくるようになる。最後のK2モードは、基本的にノーマルモードのサウンドに近いが、音の密度感や響きがよりよくなったように感じた。
再生周波数帯域は5〜40,000Hz。リチウムポリマーバッテリーを内蔵し、駆動時間は約8時間で、充電時間は約2.5時間。本体重量は約48g。マイクを搭載し、ハンズフリー通話も行える。発売日は11月上旬で、市場想定価格は25,000円(税別)。