2019年1月6日から11日にかけて、アメリカのラスベガスで開催された「CES 2019」。そこで行われた、音響メーカー「BOSE」のイベントに参加してきました。
CES 2019のBoseイベントで、ARサングラス「Bose Frames」を体験
イベントで披露されたのは、スピーカーが内蔵されているオーディオサングラス「Bose Frames」と、これとクルマを連動させた次世代サービス「スマートドライブ」でした。
スピーカーとバッテリーが内蔵されている「Bose Frames」は、耳をふさがずに音楽を聴くことができるほか、マイクを搭載しているので、SiriやGoogleアシスタントなどの音声認識システムを使ったり、ハンドオフ通話することもできる
「Bose Frames」は、昨年2018年の暮れにアメリカで発売されたばかりのオーディオサングラスです。アメリカでの販売価格は199ドル95セント(1ドル109円として、およそ21,800円)。ツルの部分にバッテリーとスピーカーが備わっており、音楽をストリーミングで楽しむのならば3.5時間ほどバッテリーが持つそうです。重量は約45g。Bluetoothスピーカーが備わっているだけでなく、SiriやGoogleアシスタントなどの音声アシスタントの利用やハンドオフ通話が行えるマイクも搭載され、加速度などを検知するモーションセンサーも備わっています。Bose Framesは、ただ音楽を聴くだけではなく、さまざまな可能性を秘めたウエアラブルデバイスです。
そんなBose Framesの機能を、クルマと組み合わせたサービスとして開発が進んでいるのが「スマートドライブ」です。今回は、開発中のスマートドライブのサービスを体験することができました。
今回のBOSEイベントでデモが行われたのは、「Bose Frames」を利用してクルマで観光案内をしてくれるというものでした
体験した内容は、クルマで街中をドライブして観光スポットにさしかかると、サングラスが音声で観光案内をしてくれるというものです。案内の有無は、使用者が頭を振るなどの「ヘッドモーション」によって選択することができます。
やや大きめの「Bose Frames」は、メガネの上からでも装着できます
まず、クルマへと乗り込む前に、スマートフォンと「Bose Frames」をリンクさせます。ちなみに「Bose Frames」は、度がついていない&サイズが大きいということで、通常のメガネの上からでも装着することができました。なお、サングラスを上下にひっくり返すと電源がOFFになるので注意してくださいとの説明がありました。
「Bose Frames」を使って、ラスベガスの街を観光。音声はとてもクリアに聴くことができて、耳をふさがないので運転中でも安心です
クルマに乗って、ラスベガスの街中へ出発! とあるポイントでクルマを停めると、サングラスから「観光案内が必要かどうか?」との質問が流れます。頭を縦に振ることで「YES」と意思表示すると、クルマが止まった横にあるレストランやレコードショップ、火を噴くカマキリのいるショッピングモールなどの説明を行ってくれました。
「Bose Frames」を使った観光案内は、クルマだけに留まらず、徒歩による敢行などにも大いに活用できそうです
今回のデモは、停車中のクルマの中で行われましたが、音声なので走行中にドライバーが利用しても、さほど危険はないはず。たとえば京都など、観光エリアが密集するところで使うことができれば、相当に便利なのではないでしょうか。また、クルマではなく、徒歩で巡る観光地で使うのも大いにありなのではないかと思います。
ちなみに、頭を縦に振る身振りは、それなりに早いスピードで行ってもうまく作動してくれるなど、個人的にはほとんどストレスを感じることはありませんでした。また、音声は非常にクリアで、説明の声だけでなく音楽でも「さすがBOSE!」と思えるほどに高品位なサウンドを楽しむことができます。さらに、サングラス自体の重さは、ほとんど普通のメガネと変わらず、かけている負担はほとんど感じません。ただしひとつだけ、サイズがちょっと大きすぎるのが気になるところです。日本で販売するときは、アジア人向けのサイズや形に修正する必要があるでしょう。
アメリカでは、2019年1月に発売開始されたばかりの「Bose Frames」。日本での発売はまだこれからですが、待ち遠しいですね
現在のところ、「Bose Frames」は発売が始まったばかりで、アプリ系も開発中なのだそう。「Bose Frames」には、今回体験した「スマートドライブ」以外にも、さまざまなサービスの可能性を秘めています。日本上陸は、もう少し先になるでしょうけれど、その日が来るのを楽しみに待つとしましょう。