選び方・特集
2019年発売の最新6機種+定番2機種を機内に持ち込んでテスト!

【2020年1月】最新ノイズキャンセリングヘッドホンを飛行機内で3度目のガチ比較!

【2020年1月】最新ノイズキャンセリングヘッドホンを飛行機内で3度目のガチ比較!

電車や飛行機の騒音を低減して快適に音楽リスニングができる“ノイズキャンセリング”対応のヘッドホン・イヤホン。2019年秋には、アップルから「AirPods Pro」も登場し、2万円を超えるようなワイヤレスイヤホン・ヘッドホンの上位クラスの製品では、ノイズキャンセリング対応がすでに定番化しつつある。

だが、ノイズキャンセリング機能による騒音低減効果は、製品によって効果の強弱、また騒音の種類による得意・不得意もある。そこで、長時間の騒音に悩まされる航空機の中で、最新6機種+検証済み2機種の性能比較を実施した。今回搭乗したのは1月上旬の成田空港〜カナダ・バンクーバーにあるバンクーバー国際航空の約8時間40分のフライトだ。

成田空港−バンクーバー間のフライトで検証

成田空港−バンクーバー間のフライトで検証

今回、機内に持ち込んで検証したのは、2019年に登場した最新のワイヤレス・ノイズキャンセルヘッドホンでも激戦価格帯である2万円以上の製品。2万円台半ばから3万円台半ばのソニー「WH-XB900N」、パナソニック「RP-HD610N」、Skullcandy「CRUSHER ANC」、4万円台から5万円という高価格帯のゼンハイザー「PXC 550-II Wireless」、BOSE「NOISE CANCELLING HEADPHONES 700」、B&W「PX7」をチョイスした。また、騒音低減効果の比較用として、1年前に検証したソニー「WH-1000XM3」、昨年12月に検証した「AirPods Pro」も持ち込んでいる。

検証は主翼付近の座席で実施した

検証は主翼付近の座席で実施した

レビュー方法は、前回までと同じく実際にフライトに搭乗して機上でノイズキャンセリング効果を確かめるのみ。飛行機内の飛行中の主な騒音である“ゴー”と響く重低音、特にエンジンが近いと聞こえやすい“ブーン”と響く中域ノイズ、エアコンの騒音やNC効果などによる“シー”という騒音についてコメントしている。なお、専用アプリによるノイズキャンセリング調整機能を有した製品については、アプリを事前に導入した上で検証している。

2万円台から3万円台半ばのソニー、パナソニック、Skullcandyの3機種

今回機内みに持ち込んだノイズキャンセルヘッドホン6機種の中で、低価格グループにあたるのがソニー「WH-XB900N」、パナソニック「RP-HD610N」、Skullcandy「CRUSHER ANC」の3製品。ただ、ワイヤレスヘッドホン全体の市場で見ると「WH-XB900N」、パナソニック「RP-HD610N」はミドルレンジ、そして3万円半ばにもなるSkullcandy「CRUSHER ANC」はもうひとつ上のクラスの製品だ。

2万円台から3万円台半ばの3機種

2万円台から3万円台半ばの3機種

ソニー「WH-XB900N」

2019年10月発売と今回レビューした製品のなかでも比較的新しいモデルがソニーの「WH-XB900N」だ。重低音をテーマにした個性派シリーズ「EXTRA BASS」で展開されているモデルで、シリーズのなかでもノイズキャンセルを加えた上位モデルにあたる。ノイズキャンセルとともに「外音コントロール」も可能。こちらは21段階から選択できる。

ソニー「WH-XB900N」

ソニー「WH-XB900N」

実際に機内で「WH-XB900N」の効果を試してみると、今回持ち込んだ他機種と比べてノイズキャンセル効果は芳しくない。ヘッドホンを装着しても、騒音がかなり素通りするようなイメージだ。低域の“ゴー”という音は若干低減される程度で聴こえてしまうし、中域の騒音も“カー”という高めの帯域でラジオのような騒音が常に聴こえ続ける。高域のホワイトノイズは気にならないが、中域のノイズがうるさすぎて聴こえにくいだけで、音楽を流していても中域の“カー”という騒音が突き抜けてくる。

やはり「WH-XB900N」は、重低音ブランド「EXTRA BASS」の機種であって、最高のノイズキャンセリング性能を求めて購入する機種ではない。あくまで街中の乗り物などの騒音レベルを想定したノイズキャンセリング効果であると改めて強調しておきたい。

パナソニック「RP-HD610N」

パナソニックの「RP-HD610N」は1年前に検証した「RP-HD610N」の後継モデル。ノイズキャンセリング機能はフィードフォワード/フィードバックを組み合わせたハイブリッド式を採用している。ボタン操作による3段階の強度調整、周囲の音を取り込めるボイススルー機能にも対応する。

パナソニック「RP-HD610N」

パナソニック「RP-HD610N」

飛行機内でのノイズキャンセル効果は、“ゴー”という重低音の騒音は低減するが、空気を震わせる音圧のある重低音が残るところが気になる。中域の騒音は比較的よく抑えているし、高域も“シー”という音がわずかに聴こえる程度。重低音の音圧が残る騒音低減効果は異質だが、不快感のある中域の騒音を抑えているので、その点さえ許容であればまずまずの効果だと言えるだろう。

なお、「RP-HD610N」はノイズキャンセリング強度をモードA/モードB/モードCと切り替えられるが、フライト用としては最も強度の高いモードAのみで問題ナシだ。

Skullcandy「CRUSHER ANC」

Skullcandy「CRUSHER ANC」は、重低音成分に応じて“センサリーベース”が振動して没入感のある音楽体験を提供するヘッドホン「CRUSHER」シリーズと、1年前に検証したノイズキャンセルヘッドホン「Venue」を組み合わせたようなモデルだ。搭載するノイズキャンセル技術は「Venue」から一新。「Venue」がアナログ回路を使った方式だったのに対し、「CRUSHER ANC」ではデジタルハイブリッド方式へと進化を遂げている。

Skullcandy「CRUSHER ANC」

Skullcandy「CRUSHER ANC」

実際に飛行機内で装着してみると、ノイズキャンセリング効果は予想以上に優秀だった。“ゴー”という重低音はほとんど気にならない1/5程度のレベルにまで落ちるし、“ブーン”という中域も尖りが取れて遠くで聴こえるようになり、騒音に集中して初めて気になる程度に。高域のノイズも軽く抜けるようなイメージで遠くに響く。“シー”というホワイトノイズは若干残っているが、問題になるほどでもない。

飛行機内の音楽体験としては、「CRUSHER ANC」の重低音によるズンズンとメリハリを利いた効果が機内エンターテイメントとの相性もよし。これで3万円台半ばと考えると、なかなかコスパにすぐれるモデルと言えそうだ。

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