選び方・特集
2019年発売の最新6機種+定番2機種を機内に持ち込んでテスト!

【2020年1月】最新ノイズキャンセリングヘッドホンを飛行機内で3度目のガチ比較!

4万円台から5万円台のゼンハイザー、BOSE、B&Wの最新モデル

ノイズキャンセリングヘッドホンの最高峰が揃う価格帯が4万円台から5万円の高価格帯クラスだ。元々BOSEとソニーの2社が最高クラスのノイズキャンセルで得意としていた価格帯であり、今回の検証ではBOSEの最新モデル「NOISE CANCELLING HEADPHONES 700」も登場。ライバル機もプレミアム価格帯で勝負するゼンハイザー「PXC 550-II Wireless」、B&W「PX7」の2機種だ。

4万円台から5万円クラスの3機種

4万円台から5万円クラスの3機種

ゼンハイザー「PXC 550-II Wireless」

ゼンハイザーから11月に登場したノイズキャンセリングヘッドホンの最新モデルが「PXC 550-II Wireless」。周囲のノイズレベルを自動認識するアクティブノイズキャンセル技術を搭載しつつ、伝統的なゼンハイザーサウンドも提供。外音取り込み機能にも対応している。

ゼンハイザー「PXC 550-II Wireless」

ゼンハイザー「PXC 550-II Wireless」

機内でのノイズキャンセル性能は、“ゴー”という重低音の騒音も、“ブーン”という中域の騒音も、体感上1/2程度の低減で、強力なタイプではない。ただ、騒音の尖りは取れるし、騒音含めて適度に空気感のある聴こえ方になるので、周囲の騒音含めてストレスなく耳あたりがよい。音楽を流していても、音楽とともに騒音も確かに聴こえるのだが、軽めのノイズキャンセルをかけて騒音も残してバランスを取る方向性で上手くコントロールしているようだ。

「PXC 550-II Wireless」はヘッドホン自体の側圧がゆったりしているところも快適。決してノイズキャンセルの性能は最強ではないが、リラックスしてリスニングできるモデルだ。

BOSE「NOISE CANCELLING HEADPHONES 700」

ノイズキャンセルヘッドホンの老舗BOSEが、ノイズキャンセルヘッドホンの最上位機種の最新世代として投入したモデルが「NOISE CANCELLING HEADPHONES 700」だ。無骨なデザインだった「QuietComfort 35 wireless headphones II」世代と比べるとデザインも未来的。ノイズキャンセルは6個のマイクを搭載して通話時の処理も兼ねる独自の技術。騒音低減効果の調整はアプリから全10段階で設定でき、3つをプリセットボタンから呼び出せる。

BOSE「NOISE CANCELLING HEADPHONES 700」

BOSE「NOISE CANCELLING HEADPHONES 700」

飛行機内の騒音に対するノイズキャンセリング効果はすばらしく、重低音の騒音は1/6以下程度だろうか。中域も騒音を遠くから低めの帯域でわずかに聴こえる程度に抑えてくれる。高域のノイズはあまり気にならない。ただ、周囲の環境に応じてノイズキャンセリングの効果を切り替えている弊害か、飛行機内では時折風が強く吹き付けるようなノイズが入り、装着感や設定をいろいろ試しても解決できなかった。

実際に飛行機内に装着していて気付いたが、他機種と比べてイヤーカップのサイズが小さいため、装着ズレに対してけっこうシビアだったりする。最も騒音低減の効果を得られたのは顔を真正面に向けて静止している時で、首を上下させると生じる微妙なズレでもノイズキャンセルの効き具合が落ちる。ノイズキャンセルの安定感では旧世代の「QuietComfort 35 wireless headphones II」の方が扱いやすかったように思えた。

B&W「PX7」

Hi-Fiオーディオ発のブランドとしてヘッドホンでも高価格帯の製品を展開しているB&Wの最新ノイズキャンセリング対応ヘッドホンが「PX7」。ノイズキャンセリング用マイク4基と通話用マイク2基を搭載し、aptX Adaptiveコーデックにも対応している最新世代のヘッドホンだ。ノイズキャンセリング効果は「環境適応型」と呼ばれるもので、3種類の強度を切り替えられる。外音取り込みの「アンビエント・パススルー」にも対応する。

B&W「PX7」

B&W「PX7」

飛行機内のノイズキャンセル効果は、ノイズキャンセルの効果をHiに設定して検証。重低音は遠くで鳴るような聴こえ方で、聴感上は1/3程度に抑えてくれる。若干耳に残る、芯が残ったような騒音低減効果だ。中域の騒音低減は効果的でわずかに聴こえる程度に落ちるし、高域はノイズもほとんど気にならないが、ホワイトノイズは少し耳につく。

ただし、ノイズキャンセル効果にともなう“気持ち悪さ”が今回検証した6機種の中で唯一、ハッキリと不快感が出る形で現れた。ノイズキャンセルの効果をLowやAutoに変更すれば不快感は避けられるが、騒音低減効果も弱くなる。飛行機よりも電車などの日常使いを想定したモデルだろう。

定番モデルを再検証。ソニー「WH-1000XM3」vsアップル「AirPods Pro」は?

今回新たに持ち込んだ6機種のレビューは以上の通り。だが、実際にノイズキャンセリングヘッドホンを購入する人は、定番のソニー「WH-1000XM3」、そしてノイズキャンセルイヤホンとして最高評価のアップル「AirPods Pro」と比べてどうなの? と考えるはず。今回はこの2機種も機内に持ち込んで再検証してみた。

定番モデルのソニー「WH-1000XM3」とアップル「AirPods Pro」

定番モデルのソニー「WH-1000XM3」とアップル「AirPods Pro」

まず、ヘッドホンのソニー「WH-1000XM3」を再検証。やはりノイズキャンセル効果は非常にすばらしく、“ゴー”と響くような重低音の騒音は感覚的に元の騒音から1/8くらい、遠くでわずかに聴こえるレベルに低減。中域の騒音もほとんど聴こえないレベルだし、音の尖りがないので、聴感上の騒音低減効果もすばらしい。今回新たに検証した6機種と比べても、依然トップと呼んでいいだろう。

ソニー「WH-1000XM3」

ソニー「WH-1000XM3」

イヤホン型のアップル「AirPods Pro」の効果も、ヘッドホン製品に混じって検証しまたが、やはり突き抜けてすばらしい。重低音の騒音も非常に上手くカットして1/10ほど、体で感じる振動と区別が付かないほどに低減。中域ノイズの効果はさらにすばらしく、聴感上は無音と呼んでもいいほど。高域は騒音以前に“シー”というホワイトノイズがきつい。だが、その分を差し引いてもヘッドホン全機種に太刀打ちできてしまう性能なのだ。

アップル「AirPods Pro」

アップル「AirPods Pro」

では、ヘッドホンのソニー「WH-1000XM3」とアップル「AirPods Pro」、どちらが優秀か? と問われると、両機種の弱いポイントを伝わると分かりやすい。

ソニー「WH-1000XM3」は重低音の騒音低減でアップルに負けるし、中域のファンのような騒音が弱点。アップル「AirPods Pro」は重低音の騒音低減は優秀、中域の騒音低減は極めて優秀、ただし高域ホワイトノイズが入る。それを踏まえて、どちらを選ぶか、といったところだろう。ただし、航空機の機内用として考えると「AirPods Pro」はイヤホン本体の連続再生が最大4.5時間(ノイズキャンセルON)と、連続再生時間がまったく足りない。結局は、連続再生時間30時間のソニー「WH-1000XM3」に軍配が上がることになりそうだ。

折原一也

折原一也

PC系版元の編集職を経て2004年に独立。モノ雑誌やオーディオ・ビジュアルの専門誌をメインフィールドとし、4K・HDRのビジュアルとハイレゾ・ヘッドフォンのオーディオ全般を手がける。2009年より音元出版主催のVGP(ビジュアルグランプリ)審査員。

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