レビュー
実用性重視のマイク性能に注目!

Jabraの最新完全ワイヤレスイヤホン「Elite 7 Pro」「Elite 7 Active」「Elite 3」を一挙レビュー

近年、完全ワイヤレスイヤホンブランドの中で存在感を高めているブランドが、GNオーディオが手がけるJabraだ。デンマークに本社を置くGNオーディオは、業務用ヘッドセットを手がけるメーカーで、その創業は186年前(和暦で呼ぶと明治2年)という業界屈指の老舗。完全ワイヤレスイヤホンを展開するJabraブランドも、通話に強い完全ワイヤレスメーカーとして日本でも徐々に認知度を上げている。

そんなJabraの最新完全ワイヤレスイヤホン「Elite 7 Pro」「Elite 7 Active」「Elite 3」の3機種が9月より順次登場している。今回は3機種すべてを触れつつ実機レビューをお届けしたい。

Jabraの最新完全ワイヤレスイヤホン「Elite 7 Pro」「Elite 7 Active」「Elite 3」を一挙レビュー

Jabraの最新完全ワイヤレスイヤホン「Elite 7 Pro」「Elite 7 Active」「Elite 3」を一挙レビュー

通話マイクも最強の全部入りモデル「Elite 7 Pro」

「Elite 7 Pro」は音質、そして通話性能も重視した完全ワイヤレスイヤホンの最上位モデルで、ANC(アクティブノイズキャンセル)にも対応。11月上旬時点の価格.com最安価格は2万円台半ばだ。

最上位モデルの「Elite 7 Pro」

最上位モデルの「Elite 7 Pro」

「Elite 7 Pro」最大の特徴は、4つのMEMSマイクとイヤホン片側に1基ずつ搭載した高性能音声認識(VPUセンサー)を搭載すること。このセンサーは強風などの風切り音を検出すると骨伝導センサーに切り替えて、あごの振動から通話音声を検出するという驚きの機能を備えている。バッテリー持続時間はイヤホン単体で最大8時間、充電ケース併用で最大30時間、急速充電にも対応している。IP57の防水、防塵、耐汗性能も有しており、まさに最上位モデルにふさわしいハイスペックモデルだ。

「Elite 7 Pro」のイヤホン本体。jabraのロゴが入ったパネル部分が物理ボタンになっている

「Elite 7 Pro」のイヤホン本体。jabraのロゴが入ったパネル部分が物理ボタンになっている

「Elite 7 Pro」の実機を使ってみたが、重量は片側5.5gと軽く、サイズもANC搭載の完全ワイヤレスイヤホンとしてはかなりコンパクト。耳に完全に収まる形状で、フィット感も優秀だ。ANC、そして音質についても「Jabra Sound+」のアプリを使ってカスタマイズできる。

ANC、音質パーソナライズもできる「Jabra Sound+」アプリ

ANC、音質パーソナライズもできる「Jabra Sound+」アプリ

まずは屋外に持ち出して「Elite 7 Pro」のANCをパーソナライズした上で体験してみると、率直にいって騒音低減効果はあまり強くはない。電車内の轟音も多少残り気味だし、人の声なども若干音量を下げる程度。どちらかというと小さめの騒音を抑え込む効果が強いようだ。

騒音下でバーを操作してANCの効き目をパーソナライズ

騒音下でバーを操作してANCの効き目をパーソナライズ

屋外でノイズキャンセリング性能をチェック

屋外でノイズキャンセリング性能をチェック

音質については「Jabra Sound+」のアプリでさまざまカスタマイズできる機種ではあるが、ニュートラルの設定で聴くと情報量が豊富で、躍動感とライブ感を重視したチューニングであることがわかった。日本人の歌声もハッキリと聴こえ、カスタマイズ次第でいろいろと楽しめそうだ。

「Jabra Sound+」のアプリを通して聴力検査のような音質パーソナライズも可能

「Jabra Sound+」のアプリを通して聴力検査のような音質パーソナライズも可能

通話機能についてはMacとペアリングしてZOOMでテストしてみたが、通話は実用性重視のチューニングになっているようだ。ちなみに、PC接続時には外音取り込みとなり、ANCへの切り替えはできなかったが、デフォルトで周囲の音がハッキリ聴こえ、これがテレワーク環境としてけっこうわかりやすかった。マイクで拾う自分の声は、声の輪郭がしっかりしていて、聴き取りやすさ重視。周囲の雑音、喧騒の音も抑えてくれて、狙い所がハッキリしている。装着時に屋外で通話してみても、風の音などを抑えて非常にクリアなのも好印象。これが高性能音声認識(VPUセンサー)の実力だろう。

「Elite 7 Pro」はまさにJabraの機能を全方位に入れたモデルだ。価格.com最安価格で2万円台半ばという価格も納得感がある。特徴的な部分はやはり通話マイクだと思うが、オールラウンドで使えるモデルとしてなかなか出来のよい製品と言える。

スポーツ特化以上に多機能な「Elite 7 Active」

Jabraの完全ワイヤレスとしてはミドルクラスとなるのが、11月11日発売の「Elite 7 Active」で、この機種のテーマはずばりスポーツだ。指にかかるようなリキッドシリコンラバーコーティングの筐体、「Jabraシェークグリップ」と呼ばれる独自の形状で装着感を追求。4つのMEMSマイクがセンサー搭載ではない、というのが上位機種との差分だ。バッテリー持続時間はイヤホン単体で最大8時間、充電ケース併用で最大30時間。IP57の防水、防塵、耐汗性能も備えている。

ミドルクラスの「Elite 7 Active」

ミドルクラスの「Elite 7 Active」

さて、「Elite 7 Active」の実機の特徴はリキッドシリコンラバーコーティングの筐体。イヤホンの筐体部分だけ見ると「Elite 7 Pro」と基本的な形状は同じだが、表面処理が異なり、シェークグリップという耳でホールドしやすい表面仕上げに特徴アリといったところ。実際、指で持っても滑りにくい。重量は約5.5gと「Elite 7 Pro」とほぼ同じ。IP57の防水、防塵、耐汗のタフネス性能もあるが、実はそこはほかの2機種と同じだったりする。

大きな違いは表面コーティング。指で触れても滑りにくい

大きな違いは表面コーティング。指で触れても滑りにくい

「Elite 7 Active」でも「Jabra Sound+」のアプリを使えるので、ANCをパーソナライズした上で体験してみると……ANCの強さは「Elite 7 Pro」と同程度。騒音低減効果はさほど強くなく、電車などの轟音も残るが、ガヤガヤしたような小さめの騒音には有効。もちろん外音取り込みもあるので、ワークアウト用というコンセプトに合致した使い方はこちらだろう。

「Elite 7 Active」もアプリからパーソナライズした上でノイズキャンセリング性能をテスト

「Elite 7 Active」もアプリからパーソナライズした上でノイズキャンセリング性能をテスト

「Elite 7 Active」の音質は、強めの低音と音のライブ感、そして一定レベルで聴こえる中域のクリアさで、根本的に「Elite 7 Pro」と似通っている。そして音質についても「Jabra Sound+」のアプリを使ってカスタマイズ可能だ。

自宅でMacとペアリングして「Elite 7 Active」のマイク音質もテストしてみると、通話の挙動も「Elite 7 Pro」と同じ。外音取り込みが標準で、周囲の音もハッキリと聴きやすい。音声に対するノイズキャンセリングについては「Elite 7 Active」も働くようで、人の声もかなりクリアだった。

「Elite 7 Active」は、スポーツ仕様の機種という位置付けだが、アプリ、音質を始め「Elite 7 Pro」との共通点が多い。明確に異なると紹介できる点は、イヤホン本体の表面処理と、「Elite 7 Pro」にある高性能音声認識(VPUセンサー)が省かれていること。「Elite 7 Active」は、11月上旬の価格.comの最安価格で21,800円。スポーツ用はもちろん、それ以外でも通話マイク重視でなければこちらを選んでもよさそうだ。

シンプルな完全ワイヤレス入門モデル「Elite 3」

Jabraの完全ワイヤレスイヤホンのエントリーモデルとして登場する機種が、「Elite 3」。ANC対応ではないというのが「Elite 7 Pro」「Elite 7 Active」との大きな差分だが、実は「Elite 3」のみaptXコーデックに対応していたりもする。バッテリー時間は、イヤホン単体で最長7時間、充電ケース併用で最長28時間。IP55準拠の防塵防水性能も備えている。11月上旬時点の価格.com最安価格は9,000円と、1万円を切る製品となっている。

Jabra最新完全ワイヤレスイヤホンでもっともエントリーに位置するのが「Elite 3」

Jabra最新完全ワイヤレスイヤホンでもっともエントリーに位置するのが「Elite 3」

「Elite 3」も実機を触れてみると、機種の外見デザインは「Elite 7 Pro」とよく似ているが、筐体形状は少し異なり背も高い。ただイヤホン本体の重量でいうと4.4gと、今回紹介した製品の中では最軽量。装着時の耳への収まりのよさ、密閉度については相変わらず優秀だ。

「Elite 7 Pro」のデザインに似ているが若干形状が異なる

「Elite 7 Pro」のデザインに似ているが若干形状が異なる

ANCはないのでテストできるのは外音取り込み(ヒアスルー)のみとなるが、実際の耳で聴く以上に小さな音を強調してハッキリと聴かせるタイプだ。

音質については、「Jabra Sound+」のアプリを使えるが、パーソナライズの機能はない(6種類のプリセットイコライザーは利用可能)。ただ、シリーズで唯一のaptXコーデック対応のモデルである。実際に音質を聴いても、ほかの2機種と比べて音色が若干異なっており、強めの低音は相変わらずだが、中域に厚みがあり高域の伸びもナチュラル志向だった。特に「Elite 3」に“音声”のイコライザープリセットを設定した音は、けっこう好きな人も多そうだ。

「Elite 3」のマイク音質もテストしてみた。「Elite 7 Pro」「Elite 7 Active」とは恐らくマイク周りのシステムが違うのか、音質差がそれなりにあった。声はさほどクリアではないが、通話での実用性は問題ない。ただ、騒音を少し拾いやすいようで、通話特化モデルとは呼びにくい。

「Elite 3」は外見やアプリこそ上位2機種との共通点があるが、機能面ではやはりエントリークラスだった。ただ、11月上旬時点の価格.com最安価格が9,000円であることを考えれば、機能面のバランスもよく、コスパは悪くない。Jabraのフィット感をしっかり体験できる入門クラスとしては大いにアリなのではないだろうか。

折原一也

折原一也

PC系版元の編集職を経て2004年に独立。モノ雑誌やオーディオ・ビジュアルの専門誌をメインフィールドとし、4K・HDRのビジュアルとハイレゾ・ヘッドフォンのオーディオ全般を手がける。2009年より音元出版主催のVGP(ビジュアルグランプリ)審査員。

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