レビュー

ゼンハイザー「MOMENTUM 4 Wireless」の実力は? Bluetooth&デジタル有線接続で徹底比較

ゼンハイザーの最新ノイキャンヘッドホン「MOMENTUM 4 Wireless」は、先代の「MOMENTUM 3 Wireless」の弱点を徹底的に洗い出し、細部まで徹底的に追求した注目の1台だ。

ドライバーの振動板の素材を変更したほか、アングルバッフル技術により音がダイレクトに耳に届くようにドライバーユニットの細かな位置・角度も変更。アクティブノイズキャンセリングはフィードフォワードとフィードバックの両方を採用したハイブリッド方式で、常時ONで最長60時間というスタミナバッテリーを実現した。

周囲の騒音レベルに合わせてノイズキャンセリング効果を自動調整するアダプティブノイズキャンセリングにも対応。外見デザインも変更されレトロからハイテクなイメージに生まれ変わった。

今回は、従来モデルとの比較も踏まえ、アナログ有線接続、USBでのデジタル接続、Bluetoothによるワイヤレス接続それぞれの音を詳しくレポートしていこうと思う。

ゼンハイザー「MOMENTUM 4 Wireless」。カラーバリエーションは写真のブラックのほか、ホワイトもラインアップ。市場想定価格は54,890円前後

ゼンハイザー「MOMENTUM 4 Wireless」。カラーバリエーションは写真のブラックのほか、ホワイトもラインアップ。市場想定価格は54,890円前後

「MOMENTUM 4 Wireless」は、先代の「MOMENTUM 3 Wireless」にあった折り畳み機構が省かれた

「MOMENTUM 4 Wireless」は、先代の「MOMENTUM 3 Wireless」にあった折り畳み機構が省かれた

キャリングケースは先代の「MOMENTUM 3 Wireless」よりもスリムに

キャリングケースは先代の「MOMENTUM 3 Wireless」よりもスリムに

キャリングケース内にはステレオミニ端子ケーブル、USB Type-Cケーブル、航空機用アダプターなどを収納できる

キャリングケース内にはステレオミニ端子ケーブル、USB Type-Cケーブル、航空機用アダプターなどを収納できる

物理ボタンは電源オン・オフとBluetoothペアリングで使用するボタンがひとつのみ。そのほかの操作はイヤーカップ右側のタッチコントロールを利用する形だ

物理ボタンは電源オン・オフとBluetoothペアリングで使用するボタンがひとつのみ。そのほかの操作はイヤーカップ右側のタッチコントロールを利用する形だ

アクティブノイズキャンセリング機能の細かい設定やイコライジングなどは専用アプリからコントロールできる

アクティブノイズキャンセリング機能の細かい設定やイコライジングなどは専用アプリからコントロールできる

アプリは多機能だがEQ機能がやや弱い

「MOMENTUM 4 Wireless」は、専用アプリの「SENNHEISER Smart Control」を使うことで、さまざまな機能を拡張できる。強化されたアクティブノイズキャンセリング機能に関しては、外音取り込みの割合の調整、そして環境に自動対応するアダプティブノイズキャンセリングのオン/オフを目視しながら操作できる。自宅から半径450mに入ったら、外音を取り込むなど、範囲を決めてヘッドホンの設定を自動変更する「サウンドゾーン」という機能もユニークだ。

また、好みの音を選ぶとそれに合ったEQカーブが得られる「サウンドチェック機能」というのも用意されているのだが、こちらは試してみたがイマイチしっくりこない。原因はイコライザーが3バンドしかないからだ。低音、中音、高音しかないので6種類あるプリセットのEQカーブにも無理があるように思える。ここはぜひ、10バンドにして、ヘッドホンのパーソナライズ機能も搭載していただきたいところだ。

アクティブノイズキャンセリングの外音取り込みの割合を手動で調整する機能も用意

アクティブノイズキャンセリングの外音取り込みの割合を手動で調整する機能も用意

範囲を決めてヘッドホンの設定を自動変更する「サウンドゾーン」は、半径と位置を決めることで利用できる

範囲を決めてヘッドホンの設定を自動変更する「サウンドゾーン」は、半径と位置を決めることで利用できる

接続管理画面で接続機器を2台まで指定できる、これは便利だ

接続管理画面で接続機器を2台まで指定できる、これは便利だ

6種類のプリセット設定のあるEQ機能。3バンドしかないのが少々残念

6種類のプリセット設定のあるEQ機能。3バンドしかないのが少々残念

アクティブノイズキャンセリング機能は効果抜群。音質も向上

「MOMENTUM 4 Wireless」は、「MOMENTUM 3 Wireless」と比較してアクティブノイズキャンセリング機能の外音取り込みが細かく調整できるようになった。「MOMENTUM 3 Wireless」は外音取り込みがオン/オフの2種類からしか選択できず、アダプティブノイズキャンセリング機能もなかったので、このあたりが音質にどのように寄与しているか気になるところだ。

まずは、先代の「MOMENTUM 3 Wireless」から試聴している。低音過多とも言えるほど、低音の量感があり、全体的に音がまるい印象だ。いっぽうの「MOMENTUM 4 Wireless」というと、バランスが適正化され低域の解像度がグンとアップ。音のエッジを立てずにニュアンスを出してきている。高域のヌケもよくなり、全域で音の輪郭がシャープに感じられる。

同価格帯のライバルとなるShure「AONIC 40」とも比較してみたが、アクティブノイズキャンセリングの性能は圧倒的に「MOMENTUM 4 Wireless」のほうが上回っている。音の傾向は「AONIC 40」の粒立ちがよく、明快なモニター的な音に対して、「MOMENTUM 4 Wireless」は中低域に厚みがあり、ボーカルをなめらかに聴かせてくれる。

「MOMENTUM 4 Wireless」は、USB Type-C接続でデジタル入力に対応、内蔵のDACを使ってハイレゾ再生も楽しめる。サンプリング周波数や対応ビット数などの詳細は未公開だが、アップル「iPad Air」と接続してAmazon Music HDの楽曲を再生できた。そのサウンドはS/Nがよくワイドレンジで、歪みがなく、ボーカルはなめらか、ピアノはクリアで弱点のない音を聴かせてくれた。「iPad Air」とBluetoothワイヤレスで接続に切り替えるとコーデックがAACになるため、やや音数が減って大人しい音になった。ダイナミックレンジも狭くなり、フラット寄りに聴こえる。

USB-Cのデジタル出力がある製品と接続すればヘッドホンのDACを使ってハイレゾ音源を楽しめる

USB-Cのデジタル出力がある製品と接続すればヘッドホンのDACを使ってハイレゾ音源を楽しめる

最後に、FiiO「M15」とaptX HDコーデックでBluetoothワイヤレス接続を試した。AACコーデック接続時に比べると、すべての音にフォーカスが合っているようなクッキリとしたサウンドで、ボーカルのニュアンスも再現された。低音の量感も満足できる。アクティブノイズキャンセリング機能も効いているので、小音量再生も得意。ワイヤレスでこの音質なら文句なしだ。「MOMENTUM 4 Wireless」のサウンドクオリティを余すことなく引き出すのなら、ぜひ高音質コーデックでの接続を試してみてほしい。

aptX AdaptiveやaptX HDなど、高音質なBluetoothコーデック対応のトランスミッターと組み合わせれば、自宅のシステムの音もワイヤレス接続で楽しめる

aptX AdaptiveやaptX HDなど、高音質なBluetoothコーデック対応のトランスミッターと組み合わせれば、自宅のシステムの音もワイヤレス接続で楽しめる

ゴン川野

ゴン川野

カメラとオーディオが専門のライター。モノクロフィルムの現像、カラーのプリントを経て、デジカメ時代に突入。現在は仕事もプライベートもミラーレスOLYMPUS OM-D E-M1MK2を愛用。「阿佐ヶ谷レンズ研究所」にて掲載記事をまとめて発信中。

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