今年は急激な円安や物価高の影響により、“お買い物”にはなかなか厳しい1年となりました。そんな中でも価格.comマガジン編集部員は今年もいろいろなものを購入しました。その中から今年買って一番よかった(ベストバイ)モノを聞いてみました。年末年始のお買い物の参考になれば幸いです。今回は「AV家電」カテゴリーの製品を中心に紹介します。
買った人:堀 哲也
リビングでテレビを見ていると、突然電源が切れ、再起動するという事象が頻発。この12月、10年ぶりにテレビを買い替えました。いろいろと検討した結果、チョイスしたのは4K液晶テレビ「BRAVIA XRJ-65X95J」。最新の2022年モデルではなく、2021年モデルです。
市場には有機ELやminiLEDなどを採用した、より高画質なモデルもありますが、かなり値が張るのも事実。残念ながら手が出ませんでした。近年はテレビを見る時間が少なくなっていることもあり、画質よりもサイズ重視で、通常の液晶テレビを選択したのは悪くなかったと思っています。
自宅に設置してみると、65V型は想像以上に大きいものですね。家電量販店で製品を見ていたときは、65V型は今やスタンダードなサイズであるかのように感じたのですが、自宅に設置すると大迫力です。これまで使用してきたテレビは40V型クラスだったこともあり、大きさの差に圧倒されました。
さて、「BRAVIA」をチョイスした大きな理由となったのは、Google TVの搭載でした。音声操作がしやすくネット動画も手軽に視聴できるようになり、メディアストリーミング端末の組み合わせよりも快適です。まだ届いたばかりということもあり、無性にテレビに話しかけたくなり、「OK, Google」や「アレクサ」などとひんぱんに話かけては、こまめに音量を調節してみたり、コンテンツを検索してみたりなどして楽しんでいます。
ただ、使っていて気になっているのがサウンド。最近のテレビは内蔵スピーカーでも十分にいい音になってきていますが、サブウーハー内蔵の本機でもやはり低域は苦手なようで、物足りなさを感じます。映像に迫力があるだけに、これには少し残念。いずれはサウンドバーを導入して満足度を高めてみたいと考えています。
買った人:桜庭智之
引っ越しを機に、もう購入から15年も経つ古い液晶テレビの買い換えをようやく検討し始めた筆者。なぜ、そんなに買い換えなかったのかというと、単純にテレビ番組をあまり見ないからです。ひんぱんに見るのは、テレビにつなげたパソコンからYouTubeやAmazonプライムビデオなどのネット動画配信サービスばかり。でも、さすがに15年はもう限界でしょうと、価格.comで探し始めます。今回は、置き場所がかぎられているため32V型の小さなテレビが欲しかったのですが、価格.comの「液晶テレビ・有機ELテレビ」の人気売れ筋ランキングの上位モデルを見ると、価格が手ごろでよさそうな製品が見つかりました。
購入したのは、東芝映像ソリューション(現TVS REGZA)の「REGZA 32V34」なのですが、メーカーリリースや価格.comのレビューを見ると、どうやらネット動画配信サービスを快適に利用できるモデルとのこと。さっそく視聴してみると、まさしくそのとおりでした。Wi-Fiを設定すれば、リモコンに配置されている「ダイレクトボタン」を押すだけでネット動画配信サービスが立ち上がるので、わざわざパソコンを起動する手間が省けます。このボタンは思った以上に便利で、今までは民放のニュース番組くらいは見ていたのですが、それもYouTubeで見るようになってしまいました。動画の起動は速いですし、色味も鮮やか、価格も安いのでとても満足しています。
リモコンに配置されている「ダイレクトボタン」
SNSなどで大きな話題となったオーディオテクニカ「サウンドバーガー(AT-SB2022)」。12月1日の再販でついに手に入れることができました。手持ちのBluetoothヘッドホンやスピーカーを組み合わせて手軽に使えるので、アナログレコードを再生する機会が増えています
買った人:遠山俊介
いつでも手軽に音楽を楽しめる“音楽ストリーミングサービス”が音楽の聴き方として定着してきたいっぽうで、近年のレトロブームを追い風に、“アナログレコード”が再注目されています。針を落として音を出すという独特のご作法や、アナログレコードならではの味わいのあるサウンド、存在感のあるジャケットによる映えやモノとしての所有感など、音楽ストリーミングサービスでは得られないアナログレコードならではの体験が若者の間でウケているようで、最近はアナログレコードで新譜を出すアーティストなども増えてきており、アナログレコードブームは当面続きそうです。
私もこういった仕事柄、アナログレコードの再生環境を整備しており、気になるアーティストの新譜や海外限定発売のものを取り寄せるなど、いろいろとアナログレコードを買い漁っているのですが、いっぽうで住宅街にある一軒家でスピーカーを使ってアナログレコードの音を出すというのはやっぱりハードルが高く、アナログレコードを思う存分楽しめる環境というのには程遠い状況でした。
そんな折、オーディオテクニカから創業60周年を記念し、「サウンドバーガー(AT-SB2022)」というBluetooth対応のポータブルアナログレコードプレーヤーが7,000台限定で復刻販売されるという一報が到着。写真を見た瞬間、“このレトロポップなデザイン、かっこよすぎ!”と一瞬で一目ぼれしてしまいました。11月7日のオンライン販売初日、自宅のパソコンから購入を試みたのですが、あまりの人気ぶりにアクセスが集中したようで、最後の決済までついにたどり着くことができず、あえなく撃沈。12月1日に行われた再販でようやく手に入れることができました。
「サウンドバーガー(AT-SB2022)」自体にスピーカーは内蔵されていないのですが、本体にバッテリーとBluetooth機能が内蔵されており、Bluetoothイヤホンやヘッドホン、スピーカーなどのBluetoothオーディオ機器を用意するだけでシンプルにアナログレコードを楽しめるのがうれしいですね。自室だけでなくリビングや寝室などに持ち運んで手軽にアナログレコードを楽しめるので、これまでのアナログレコード再生環境に比べて使うまでのハードルがグッと下がりました。最近の私のお気に入りはBluetoothヘッドホンとの組み合わせ。だいぶ冷え込みが厳しくなりましたが、「サウンドバーガー(AT-SB2022)」とヘッドホンで耳元から温まるアナログレコードライフを満喫しています♪
買った人:柿沼良輔
2022年は「アンプ」と名のつくものを5台購入。振り返ってみれば、人生の中で最も散財が激しい年になりました。購入した「アンプ」はどれもすばらしいのですが、「ベストバイ」としてあげたいのはヤマハのAVアンプ「RX-A4A」です。
そのほかの4台はパワーアンプなので、いわば「ひとりでは何もできないやつ」。そんな中、単独で生活を豊かにしてくれたのが「RX-A4A」でした。リビングルームの音質強化用として購入したわけですが、予想以上の活躍にとても満足しています。
この「RX-A4A」はヤマハ独自の“音場創生”技術「シネマDSP」の最上位バージョン「HD3(エッチディーキュービック)」に対応していることがポイント。本機能対応品の中ではいちばんお安いのです。「シネマDSP HD3」には部屋の初期反射音を精密に測定し、制御する「YPAO-R.S.C.」という機能が含まれていて、これが何の音質対策もしていないリビングルームで、とてもよく効きます。音が気に入らなければ部屋のほうを直すのがマニアの王道ですが、昨今のAVアンプの補整機能はたいしたもの。一度試していただきたい機能です。
日常生活で再生するコンテンツは2ch音声が多いのですが、さりげなく“音場創生”をしてサラウンドスピーカーからも音を発してくれるエンタメ性はヤマハならでは。普段の再生モードは「Standard」が中心です。
テレビと「RX-A4A」はARC/CECで連携。音量調整はテレビのリモコンでできるし、Apple TV 4Kのリモコンを操作すれば自動で入力切替えもしてくれます。めちゃくちゃ便利ですよ!
というわけで「RX-A4A」はラックの中に収納しています。扉を閉めた状態でも、基本操作にはなんら問題ありません。インテリアにこだわる人に知っていただきたい、地味だけどものすごく役立つ使い方です
買った人:和田友梨
コロナ禍となって以降、知人たちとは直接会うよりも、電話でやり取りをすることのほうが多くなりました。最初はイヤホンを使って通話していたものの、話す時間が長くなるにつれて、耳を塞いでいることによる不快感がじわじわ気になり出し……。その対策として購入したのがShokzの骨伝導ヘッドセット「OpenComm」でした。
同製品を使っていて特によいと感じる点は、とにかく軽く、装着感がよいこと。フィット感がやさしく、3〜4時間にわたる長電話でも快適に使用できています。正直なところ、音質面はちょっと心配していたのですが、通話メインで使うには十分でした。相手の声もクリアに聞こえますし、こちらの声もしっかり届いているようです。
すっかりお気に入りのデバイスになり、最近は、Web会議でも使用するようになりました。ただ惜しむらくは、マイクミュート時に「ピー、ピー」とビープ音が鳴ること。Shokz公式サイトによれば、このビープ音は仕様として、音量調整や消音はできないそう。今後のバージョンアップに期待しています。
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