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AirPodsはどれを買えばよい? あなたにおすすめのモデルはコレ【2025年10月】

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アップル製品のユーザーがイヤホン、ヘッドホンを検討するとき、まず候補にあがるのが「AirPods(エアポッズ)」シリーズでしょう。しかし、同シリーズは、完全ワイヤレスイヤホンだけでも数世代のモデルやバリエーションがラインアップされており、ユーザーにとってはどのモデルを選ぶべきか迷いがち。2025年秋には3年ぶりの刷新となる「AirPods Pro 3」も発売されており、改めて製品選びについて気になるタイミングです。

本記事では、そんな「AirPods」シリーズのラインアップを改めておさらいしつつ、各製品の特徴や、選ぶ際のポイントを確認していきましょう。

なお、記事内の価格は、2025年10月時点におけるApple Store(オンライン)のもので、税込価格になります。

「AirPods」シリーズを選ぶメリットとは?

昨今は、サードパーティー製品の完全ワイヤレスイヤホンやヘッドホンも市場が成熟しており、iPhoneと連携させた際の機能や、使い勝手についても、かなりよくなりました。そういう意味で、“AirPodsシリーズならでは”と言える体験は、シリーズが発売された当初と比べると少なくなってきてはいます。音質やデザインの好みなどを優先する場合、必ずしもAirPodsを選ぶ必要はないかもしれません。

いっぽう、アップル製品との相性のよさは、純正品である「AirPods」シリーズが一線を画す存在であることは今も変わりません。たとえば、iPhoneとのペアリングや、複数のアップル製品との切り替えがスムーズだったり、「探す」ネットワークでの捜索ができたりなど、OSレベルでの機能連係が保証されていることは、アップル製品ユーザーにとっての大きなメリットです。

また、モデルによって差がありますが、付け心地の軽やかさや、アクティブノイズキャンセリング(ANC)の性能、心拍センサーによるワークアウトの測定、ヒヤリングの補助機能などが目当てになる可能性も大いにあります。これらのポイントは、モデルごとの特徴として順にチェックしていきましょう。

2025年10月のラインアップを確認

2025年10月時点のApple Store(オンライン)にて、「AirPods」シリーズとしては以下の4モデルが展開されています。

・AirPods 4:2024年9月発売、インイヤー型、H2チップ搭載
・AirPods 4 ANC(アクティブノイズキャンセリング)搭載モデル:2024年9月発売、インイヤー型、H2チップ搭載
・AirPods Pro 3:2025年9月発売、カナル型、H2チップ搭載
・AirPods Max (USB-C):2024年9月発売、オーバーイヤーヘッドホン、H1チップ搭載

完全ワイヤレスイヤホンとしては、インイヤー型の軽やかな付け心地が特徴の「AirPods(エアポッズ)」と、上位モデルに相当するシリコン製のイヤーチップを備えたカナル型の「AirPods Pro(エアポッズプロ)」の2シリーズがラインアップされています。

前者は、2024年9月に発売された「AirPods 4」と、アクティブノイズキャンセリング(以下、ANC)に対応した「AirPods 4 ANC搭載モデル」も選択できます。後者は、2025年秋に発売された「AirPods Pro 3」が最新モデルです。

いっぽう、ヘッドホンタイプの製品は「AirPods Max(エアポッズマックス)」のみです。2020年12月に発売された製品がベースになっており、搭載するチップセットがやや古い「H1」のまま。ただし、2024年9月に新色が追加されたタイミングで新たにUSB Type-Cポートが採用されるなど、マイナーチェンジを遂げており、発売当初の同名製品とは仕様が異なっています。

以下、それぞれのモデルの特徴をチェックしていきましょう。

値段重視で選ぶなら「AirPods 4」をチェック

「AirPods」をとにかく安く入手したい場合には、シリーズ最安の「AirPods 4」が有力候補です。2024年9月に発売されたモデルで、価格は21,800円。イヤホン本体の再生時間は最大5時間。充電ケースを併用すると最大30時間です。

「AirPods 4」は、シリコン製のイヤーピースを備えていないインイヤータイプの製品で、密閉しない軽やかな付け心地が特徴。比較的長時間の装着が必要な場面でも、耳の不快感を最小限に抑えやすいでしょう。ただし、イヤーピースの交換ができないため、耳のサイズが小さい人は、購入前に実店舗で試着をして確かめることをおすすめします。

イヤホン本体でのコントロールは、軸の部分をギュッとつまむ感圧センサー式です。スワイプ操作での音量調整などには対応していません。

サウンドに関しては、最安モデルでありながらも「空間オーディオ」と「ダイナミックヘッドトラッキング」をサポート。耐汗・耐水性能もIP54準拠にアップデートされており、コストパフォーマンスは高いです。なお、充電ケースに搭載されたポートはUSB Type-Cです。

注意点としては、環境音を打ち消すANC機能をサポートしていないことがあげられます。そのため、静かな室内などでの視聴は快適に行える半面、電車での移動中や皿洗いをしながらの音楽再生など、ノイズが大きい環境でのリスニングでは、音量を大きくせざるをえません。こうした環境下では、耳に負担をかけやすく、コンテンツの内容もよく聞こえないという事態になりがちです。

また、後述する「AirPods 4 ANC搭載モデル」と比べると、実はANC以外にも対応していない機能が複数あるので、その点を理解してから検討するとよいでしょう。

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電車や家事でも使うなら「AirPods 4 ANC搭載モデル」

インイヤー型の軽やかな装着感を維持しつつ、ANC機能を搭載したのが「AirPods 4 ANC搭載モデル」です。価格は29,800円で、前述したANCなしモデルと比べると8,000円高くなります。イヤホン本体の再生時間は最大5時間、ANCをオンにすると最大4時間。充電ケースを併用した場合の再生時間は、最大30時間。ANCを有効にした場合には最大20時間です。

そんなANC搭載モデルを選ぶメリットは複数あります。まず、文字通りANC機能が使えるので、電車やバスでの移動時にも音楽に集中できますし、皿洗い、掃除機など大きな音のともなう家事をしているときなどでも、通話を楽しめます。

また、「外部音取り込みモード」に切り替えることで、周囲の環境音をカットせずに使用できます。その切り替えを自動で行う「適応型オーディオ」や「会話感知」機能もサポートしており、切り替えの手間を最小限にできることもポイントです。

さらに、「探す」機能の中でも「AirPodsのケースからサウンドを再生する」「近くにあるAirPodsを探す」に対応しています。紛失時に製品を捜索しやすいことは、大きな魅力です。

充電ケースは、下位モデルと同じくUSB Type-Cポートを搭載したうえで、Qi規格のワイヤレス充電をサポートしています

充電ケースは、下位モデルと同じくUSB Type-Cポートを搭載したうえで、Qi規格のワイヤレス充電をサポートしています

繰り返しになりますが、「ANC」「外部音取り込みモード」「探す」は、ANCなし「AirPods 4」には備わっていません。そのため、基本的には8,000円の差額を惜しまずに、「AirPods 4(ANC搭載モデル)」を選択したほうが、満足度は高いでしょう。なお、選択時の注意点としては、ANCなしモデルと同じく、耳のサイズが小さい人は、購入前の試着をおすすめします。

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ANC性能にこだわるなら「AirPods Pro 3」

上位モデルの「AirPods Pro 3」は、イヤーピースを備えたカナル型の完全ワイヤレスイヤホンです。2022年9月に発売された「AirPods Pro 2」から約3年ぶりとなる待望の後継モデルで、価格は39,800円で据え置かれました。イヤホン本体のバッテリー持ちはANCをオンにした状態で最大8時間。充電ケースを併用してANCを利用した場合には合計最大24時間です。

「AirPods Pro 3」を選ぶメリットで重要なのは、
(1)イヤーピースの調整ができるため耳の形に合わせやすい
(2)イヤーピースで密閉されていてノイズキャンセリングの効果が高い
の2点です。

まず「AirPods Pro 3」には、シリコン製のイヤーピースが採用されており、耳のサイズに合わせてイヤーピースを交換することで、フィット感を調整できます。同梱されるイヤーチップのサイズが増え、XS/S/M/Lの4サイズに加え、XXSも追加されました。

そして、ノイズキャンセリングに関しては、音を打ち消す従来のANCに加え、フォーム材が入った新設計のイヤーチップを採用したことでパッシブノイズキャンセリング(物理的に環境音を遮断する効果)も強化。ノイズキャンセリングの精度は、第1世代モデルのそれと比べて4倍に、前世代の約2倍に進化したとされています。

なお、ノイズキャンセリングの精度は、「AirPods Pro 3」>「AirPods Pro 2」>「AirPods 4 ANC搭載モデル」の順に高いです。もし、騒音の大きな地下鉄でリスニングをするのならば、「AirPods Pro 3」がベターでしょう。

操作方法にタッチセンサーが採用されているのもポイント。具体的には、スワイプ操作で音量調整などが行えるようになっています。

また、「AirPods Pro 3」は心拍センサーを搭載したこともトピック。スマートウォッチで行えるようなワークアウトの測定が可能です。関連して、防水性能がIPX7(水深1mで約30分間の水没に耐える性能)に向上しており、エクササイズ中でも安心して使えます。

充電ケースには、ストラップを装着できるので、サードパーティー製の保護ケースなどを併用せずとも、落下や紛失を予防しやすくなっています。また、Qi規格のワイヤレス充電をサポートし、MagSafeに対応していることも見逃せません。

ヘッドホン型ならば「AirPods Max(USB-C)」

ヘッドホン型ならば「AirPods Max(USB-C)」の一択です。ただし、ラインアップの中における最上位モデルであり、価格は84,800円。一般的なワイヤレスヘッドホンの中でも高級機に位置づけられるため、万人向けではなく、オーバーイヤー型のデザインや装着感にこだわりがある人向けと言えるでしょう。

「AirPods Max(USB-C)」は、2020年12月に発売された機種がベースとなっています。2024年9月に新カラーの追加とともに、USB Type-Cポート搭載モデルへとマイナーチェンジを遂げてはいますが、搭載するチップセットはベースとなった当初のモデルと同じく「H1」のまま。そのためANCや「外部音取り込みモード」には対応するものの、「適応型オーディオ」や「会話感知」などの自動調整機能には非対応です。

操作性に関しては、Digital Crown(デジタルクラウン)やノイズコントロールボタンによる操作が行えることがポイント。特にDigital Clownによる細やかな音量調節は、ほかの製品にはない体験です。

また、楽曲再生時のバッテリー持ちは、ANCを有効にした状態で最大20時間。非使用時には、付属する専用キャリングケースに入れておくと、電力消費を抑えるモードに切り替わります。

ちなみに、ホワイトで統一されている「AirPods」シリーズ中、唯一カラーが選択できることは「AirPods Max(USB-C)」ならでは。具体的には「ミッドナイト」「スターライト」「ブルー」「パープル」「オレンジ」の5色を選べます。ファッションやカラーにこだわりたい人ならば、検討候補となるでしょう。ただし、防水防じんや耐汗性能を備えていないので、屋外では急な雨に注意が必要です。

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以上のように「AirPods」シリーズは、名称こそ似ているものの、選択する製品によって体験が大きく異なってきます。形状がインイヤー型かカナル型か、あるいはヘッドホン型(オーバーイヤー型)か。電車での移動中や家事をしながら音楽や音声コンテンツを聴くのに便利なANCへの対応状況・精度など、主要なポイントを見極めつつ、想定する利用スタイルにあった製品を検討してみてください。

関原元気(編集部)
Writer / Editor
関原元気(編集部)
出版社にてメンズファッション誌やWebメディアの編集に長年従事し、現在は「価格.comマガジン」にて、PC、スマートフォン、スマートウォッチ分野を担当。ユーザー目線で、デジタルガジェットの面白さを届けます。
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