創業75年以上を誇る米国の老舗オーディオブランドJBL。近年はワイヤレスイヤホン・ヘッドホン・スピーカーに力を入れており、特にワイヤレススピーカーの「GO」シリーズと「CLIP」シリーズは、手ごろな価格と気軽に持ち運んで使えるコンパクトボディ、そしてポップでカラフルなカラバリ展開で日本でもかなり人気となっている。そんな「GO」シリーズと「CLIP」シリーズが、4年ぶりにフルモデルチェンジ、この春ついに発売となる。
今回登場するのは、「GO」シリーズとしては4代目となる「GO 4」と、「CLIP」シリーズとしては5代目にあたる「CLIP 5」。発売日は2024年4月11日で、JBL公式ストア価格は「GO 4」が7,700円、「CLIP 5」が9,900円(税込)。
「GO 4」は全9色のカラーバリエーションを用意。写真手前から、ファンキーブラック、スウォッシュピンク、ウィンブルドングリーン、スクワッド、レッド、ブラック、ブルー、ホワイト、パープルだ。ちなみに、パープルは公式ストア限定となっている
いずれも、プロダクトデザインを一から見直し、最新世代のプラットフォームにアップデートすることで、サウンド・機能性の両面で進化を遂げたという。なかでもサウンドに関しては、気軽に持ち運びできるコンパクトさはそのままに、スピーカーユニットやパッシブラジエーターを拡大し、アンプの最適化でスピーカーの実力を余すことなく引き出すことで、前モデル比で最大20%の音圧強化を実現。コンパクトさだけでなく、JBLらしいパワフルサウンドを楽しめるようになったそうだ。
「GO 4」「CLIP 5」ともに口径45mmのフルレンジ・ドライバーを搭載。パッシブラジエーターも新設計のものが導入された
こちらは「GO 4」や「CLIP 5」のドライバーユニットやパッシブラジエーターを確認できるスケルトン模型
機能面に関しては、最新のプラットフォームを採用したことで、「GO」シリーズ・「CLIP」シリーズとして初めて独自の専用アプリ「JBL Portable」に対応。また、Bluetooth LE Audioをサポートしており、複数のデバイスに同時配信・再生できるAuracast機能を用いたマルチ接続再生も利用できるようになった。ほかにも、スマートフォンなどの親機となるデバイスを同時接続できるマルチポイント接続や、再生音楽の周波数帯域ごとのバランスを調整することでバッテリー消費を抑えて音楽再生時間を延ばす「プレイタイムブースト」など、便利な新機能も追加されている。
「JBL Portable」に対応したことで、マルチ接続再生やイコライザー設定などを利用できるようになった。ちなみに、マルチ接続再生は「GO 4」や「CLIP 5」、「XTREME 4」などの最新プラットフォームを採用したモデルなら、異なるシリーズを組み合わせて使用できるそうだ
このほか、ワイヤレススピーカー本体の防水・防塵性能は、従来モデル同様にIP67を確保。「CLIP 5」については、カラビナ構造の開口部を従来モデルの16mmから23mmに拡大することで、太いポールなどにも引っ掛けやすくなったという。
カラビナ構造の開口部が広がり、タオルハンガーや物干し竿といった太いパイプにも引っ掛けやすくなった
JBLブランドを展開するハーマンインターナショナルが実施した日本の音楽聴取に関する調査によると、音楽ストリーミングを利用するユーザーは20〜40代では4割に達し、若年層を中心に日本市場でも音楽ストリーミングが浸透してきているという。
また、音楽ストリーミングを利用していると回答したユーザーのうち72%はワイヤレスイヤホンを活用しているそうで、同社のポートフォリオにおいて完全ワイヤレスイヤホンが急拡大している点とも合致している。
いっぽう、ユーザー実態をさらに詳しく調査すると、ポータブルスピーカーを使っている人は17%だったそうで、スマートフォンのスピーカーで聴くと回答した33%の約半分程度の割合に留まっていることがわかったという。
スマートフォンのスピーカーとはいえ、スピーカーリスニング自体を楽しむ人は一定数おり、今後そういったユーザーにポータブルスピーカーのメリットとともにイヤホンとの棲み分けを提案し、スマホ直聴き派にポータブルスピーカーデビューを積極的にうながしていくという。
若年層を中心に音楽ストリーミング利用している人は増えており、ワイヤレスイヤホンを使った音楽リスニングもかなりメジャーになりつつあるが、ポータブルスピーカーを使った音楽リスニングはまだまだ少数派。スマホ直聴きの割合を考えると、ポータブルスピーカー市場はまだまだ拡大できる余地がありそうだ
JBLのアンバサダーを務める水曜日のカンパネラ・詩羽さんを使ったビジュアルイメージや、スニーカーを中心としたフリマアプリ「スニーカーダンク」とのコラボレーションキャンペーン、ゴールデンウィーク中の渋谷スクランブル交差点ジャック広告の展開など、若年層に向けたプロモーション展開を予定しているという
メディア向けイベントには、JBLのアンバサダーを務める水曜日のカンパネラ・詩羽さんも駆け付けた。「GO 4」のお気に入りカラーはスウォッシュピンクだそう
今回登場した「GO 4」「CLIP 5」は、若年層でも手の届く価格でJBLらしいサウンドをしっかりと楽しめ、全9色のカラーバリエーション展開で自分らしさも表現でき、まさにポータブルスピーカーデビューにうってつけの1台だ。防水防塵性能も有しており、これからのお出かけシーズンにも大いに活躍してくれるだろう。音楽リスニング環境としていままでイヤホン・ヘッドホンしかなかったという人や、スピーカー直聴きの音質に満足できなかった人は、スマホでの音楽リスニングの頼れる相棒として1台迎えてみてはいかがだろうか。