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サウンドバー単体で360立体音響! ソニー「HT-A9000」 「HT-A8000」を解説

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ソニーのハイクラスサウンドバーに久々の新製品が登場です。今回発表されたのは、“BRAVIA Theatre Bar 9”こと「HT-A9000」と、“BRAVIA Theatre Bar 8”こと「HT-A8000」。発売日はいずれも2024年6月1日。市場想定価格は「HT-A9000」が21万円前後、「HT-A8000」が14万円前後(いずれも税込)となります。

ソニー最新サウンドバー「HT-A8000」(写真上)と「HT-A9000」(写真下)

ソニー最新サウンドバー「HT-A8000」(写真上)と「HT-A9000」(写真下)

なお、同時発表されたホームシアターシステム「HT-A9M2」、ワイヤレスネックスピーカー「HT-AN7」については下記の記事で詳しく紹介しています。

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体積はダウンしたのに搭載スピーカー数はアップ! 設置性と音質を強化した1本バータイプのサウンドバー

「HT-A9000」と「HT-A8000」は、いずれも別体のサブウーハーが付属しない1本バータイプのサウンドバー。それぞれ、2021年発売の「HT-A7000」と「HT-A5000」の後継モデルという位置づけです。

同社サウンドバーのフラッグシップモデルにあたる「HT-A9000」は、合計13基のスピーカーユニットを搭載。「HT-A8000」は2021年発売の「HT-A7000」と同等の合計11基のスピーカーユニットを搭載しています。

「HT-A9000」はセンター用45mm×90mm X-Balanced Speaker Unit×2と22mmツイーター×1、フロント用45mm×90mm X-Balanced Speaker Unit×2と10mmツイーター×2、サラウンド用46mm×54mm X-Balanced Speaker Unit×2とビームツイーター×2、トップ用フルレンジ46mm×54mm X-Balanced SpeakerUnit×2の計13基のスピーカーユニットを搭載。本体サイズを生かし、パッシブラジエーターで低域再生強化も図っています

「HT-A9000」はセンター用45mm×90mm X-Balanced Speaker Unit×2と22mmツイーター×1、フロント用45mm×90mm X-Balanced Speaker Unit×2と10mmツイーター×2、サラウンド用46mm×54mm X-Balanced Speaker Unit×2とビームツイーター×2、トップ用フルレンジ46mm×54mm X-Balanced SpeakerUnit×2の計13基のスピーカーユニットを搭載。本体サイズを生かし、パッシブラジエーターで低域再生強化も図っています

「HT-A8000」のスピーカー展開図。「HT-A9000」からサラウンド用ビームツイーター×2とパッシブラジエーターが省略されていますが、それ以外はほぼ共通です

「HT-A8000」のスピーカー展開図。「HT-A9000」からサラウンド用ビームツイーター×2とパッシブラジエーターが省略されていますが、それ以外はほぼ共通です

特に大きく変わったのがスピーカー構成で、新モデルではセンター・L/Rにフルレンジではなく2Wayスピーカー構造を採用。センターのツイーターには新開発の大型ツイーターを組み合わせることで人の声をよりクリアに再現できるようになったほか、ウーハー4基構成となったことでパワフルな低音も楽しめるようになったそう。また、サウンドバー本体の両脇にサイドスピーカーを新たに追加したのもポイントで、音の広がり感もこれまで以上にアップしているそうです。

X-Balanced Speaker Unitを用いたウーハーとドーム型ツイーターを組み合わせた2Wayスピーカー構造を新たに採用し、より高音質でクリアなサウンドを実現

X-Balanced Speaker Unitを用いたウーハーとドーム型ツイーターを組み合わせた2Wayスピーカー構造を新たに採用し、より高音質でクリアなサウンドを実現

サウンドバー本体の両脇にサイドスピーカーを新たに追加。側面からフルレンジのサラウンド成分を再生し、水平方向の自然な音の広がりを実現したそうです

サウンドバー本体の両脇にサイドスピーカーを新たに追加。側面からフルレンジのサラウンド成分を再生し、水平方向の自然な音の広がりを実現したそうです

これだけ搭載スピーカーが増えると本体サイズが気になるところですが、「HT-A9000」「HT-A8000」ともに先代モデルとなる「HT-A7000」「HT-A5000」よりもさらにコンパクトに。「HT-A9000」は横幅こそ「HT-A7000」と同じ1300mmですが、高さと奥行きが短くなったことで体積は約36%小型化、「HT-A8000」に至っては幅、高さ、奥行きすべてが「HT-A5000」よりも短くなり、体積は約30%小さくなったそうです。

「HT-A9000」(写真奥)の本体サイズは1300(幅)×113(高さ)×64(奥行)mm、「HT-A8000」(写真手前)の本体サイズは1100(幅)×113(高さ)×64(奥行)mmとなっており、高さと奥行きは両モデルで共通。メタル素材を使わずファブリック素材で覆うことで、よりリビングに調和しやすいデザインになりました

「HT-A9000」(写真奥)の本体サイズは1300(幅)×113(高さ)×64(奥行)mm、「HT-A8000」(写真手前)の本体サイズは1100(幅)×113(高さ)×64(奥行)mmとなっており、高さと奥行きは両モデルで共通。メタル素材を使わずファブリック素材で覆うことで、よりリビングに調和しやすいデザインになりました

「HT-A7000」(写真奥)と「HT-A9000」(写真手前)で本体サイズを比較したところ。横幅はほぼ同じです

「HT-A7000」(写真奥)と「HT-A9000」(写真手前)で本体サイズを比較したところ。横幅はほぼ同じです

真横から見ると「HT-A7000」(写真左)に比べて「HT-A9000」(写真右)は高さと奥行きが短くなっていることがわかります

真横から見ると「HT-A7000」(写真左)に比べて「HT-A9000」(写真右)は高さと奥行きが短くなっていることがわかります

「HT-A5000」(写真奥)と「HT-A8000」(写真手前)で本体サイズを比較したところ。「HT-A8000」は「HT-A5000」から全体的にコンパクトになりました

「HT-A5000」(写真奥)と「HT-A8000」(写真手前)で本体サイズを比較したところ。「HT-A8000」は「HT-A5000」から全体的にコンパクトになりました

大型化が進む薄型テレビは、できるだけスタイリッシュに見えるように一枚板のようなデザインを採用するモデルが増えてきています。最近のサウンドバー選びでは、こういったスタイリッシュなテレビと組み合わせた場合でも画面にできるだけ被らないように背が低いこと、テレビラックにも無理なく設置できる奥行きの短さなどが求められるようになってきました。「HT-A9000」や「HT-A8000」のダウンサイズ化はそういったニーズをうまくキャッチアップした進化と言えそうです。

サウンドバー単体で「360 Spatial Sound Mapping」に対応

「HT-A9000」「HT-A8000」は、スピーカー構成の変更による音質の強化はもちろんですが、サラウンド機能についても進化を遂げています。なかでも注目はサウンドバー単体で独自の立体音響技術「360 Spatial Sound Mapping(サンロクマル スぺーシャルサウンドマッピング)」に対応することでしょう。

「HT-A7000」や「HT-A5000」も、オプションのリアスピーカーを導入することで「360 Spatial Sound Mapping」に対応できましたが、最新の「HT-A9000」と「HT-A8000」はサウンドバー単体だけでファントムスピーカーを生成できるようになり、360立体音響をより身近に楽しめるようになりました。

ちなみに「HT-A9000」の場合、サウンドバー単体のファントムスピーカーは5基となっています。オプションのリアスピーカー「SA-RS5」とサブウーハー「SA-SW5」を接続した場合でファントムスピーカーが11基となるので、サウンドバー単体のほうが「360 Spatial Sound Mapping」の効果は劣りますが、オプションのリアスピーカーやサブウーハーを用意しなくても手軽に360立体音響を楽しめるようになったのは大きなポイントと言えるでしょう。

リアスピーカーがなくてもサウンドバー単体で「360 Spatial Sound Mapping」を楽しめるように。「HT-A9000」ではサウンドバー単体で5基のファントムスピーカーを生成できるそうです

リアスピーカーがなくてもサウンドバー単体で「360 Spatial Sound Mapping」を楽しめるように。「HT-A9000」ではサウンドバー単体で5基のファントムスピーカーを生成できるそうです

オプションのリアスピーカーやサブウーハーを追加することももちろん可能です。リアスピーカーやサブウーハーを追加した場合、ファントムスピーカーは最大で11基まで増えます

オプションのリアスピーカーやサブウーハーを追加することももちろん可能です。リアスピーカーやサブウーハーを追加した場合、ファントムスピーカーは最大で11基まで増えます

ほかにも、同時発表された4本スピーカーを用いたホームシアターシステム「HT-A9M2」にも搭載されている視聴位置に応じた音場生成の最適化機能を搭載。ステレオコンテンツをリモコンのボタンひとつで立体音響化して楽しめるアップミックス機能も、リアルタイム分析とAI解析を用いた音声抽出が追加された最新のものが導入されています。

スマートフォンアプリ「Sony |BRAVIA Connect」から利用できる視聴位置に応じた音場生成の最適化機能。スマートフォンのマイクを活用し、視聴位置に応じた最適化を行ってくれます

スマートフォンアプリ「Sony |BRAVIA Connect」から利用できる視聴位置に応じた音場生成の最適化機能。スマートフォンのマイクを活用し、視聴位置に応じた最適化を行ってくれます

「HT-A9000」と「HT-A8000」、同時発表された「HT-A9M2」には同じデザインのリモコンが付属。ステレオコンテンツを立体音響化するアップミックス機能は、リモコンに用意された「SOUND FIELD」ボタンで有効化できます

「HT-A9000」と「HT-A8000」、同時発表された「HT-A9M2」には同じデザインのリモコンが付属。ステレオコンテンツを立体音響化するアップミックス機能は、リモコンに用意された「SOUND FIELD」ボタンで有効化できます

発売に先駆けて「HT-A9000」と「HT-A8000」を体験させてもらいましたが、新たに追加されたサイドスピーカーと「360 Spatial Sound Mapping」の相乗効果か、1本バータイプのサウンドバーとは思えない音の自然な広がりが好印象でした。さすがにオプションのリアスピーカーやサブウーハーを接続した場合と比べて後方への音の回り込みなどは劣りますがYouTubeでステレオのライブコンテンツを流した際もしっかりと音に包まれるような没入感を得られ、アップミックス機能もかなりよくできていると感じました。

【まとめ】360立体音響をより身近にするサウンドバー

お手軽な1本バータイプのパッケージはそのままに、音質だけでなく昨今のテレビトレンドに合わせて設置性も高め、単体で「360 Spatial Sound Mapping」への対応も果たした「HT-A9000」と「HT-A8000」。シンプルに単体で導入するのはもちろん、オプションのリアスピーカーやサブウーハーを追加して将来的にアップグレードできるのもうれしいポイントです。同時発表されたホームシアターシステム「HT-A9M2」の価格にはなかなか手が届かないという人、シンプルに高音質&多機能なサウンドバーが欲しいという人にとって、「HT-A9000」と「HT-A8000」はいい選択肢になりそうです。

●ソニー「HT-A9000」の主な仕様
実用最大出力合計値(非同時駆動、JEITA):585W
本体サイズ:1300(幅)×113(高さ)×64(奥行)mm
重量:約5.5kg
HDMI:入力1系統、出力1系統(8K/4K120、eARC、ARCサポート)
対応音声フォーマット:DTS:X、DTS:X Master Audio、DTS-HD MasterAudio、DTS-HD High Resolution Audio、DTSExpress(DTS-HD LBR)、DTS 96/24、DTS、Dolby Atmos-Dolby TrueHD、Dolby Atmos-DolbyDigital Plus、Dolby TrueHD、Dolby Digital Plus、Dolby Digital、MPEG-4 AAC、MPEG-2 AAC、リニアPCM(2ch/5.1ch/7.1ch)
無線LAN内蔵/LAN端子:〇/-
アプリ操作対応:Sony | BRAVIA Connect(Wi-Fi経由)
Bluetooth受信:〇
Bluetooth対応コーデック:SBC、AAC、LDAC
その他:Apple AirPlay 2、Spotify Connect対応

●ソニー「HT-A8000」の主な仕様
実用最大出力合計値(非同時駆動、JEITA):495W
本体サイズ:1100(幅)×113(高さ)×64(奥行)mm
重量:約4.7kg
HDMI:入力1系統、出力1系統(8K/4K120、eARC、ARCサポート)
対応音声フォーマット:DTS:X、DTS:X Master Audio、DTS-HD MasterAudio、DTS-HD High Resolution Audio、DTSExpress(DTS-HD LBR)、DTS 96/24、DTS、Dolby Atmos-Dolby TrueHD、Dolby Atmos-DolbyDigital Plus、Dolby TrueHD、Dolby Digital Plus、Dolby Digital、MPEG-4 AAC、MPEG-2 AAC、リニアPCM(2ch/5.1ch/7.1ch)
無線LAN内蔵/LAN端子:〇/-
アプリ操作対応:Sony | BRAVIA Connect(Wi-Fi経由)
Bluetooth受信:〇
Bluetooth対応コーデック:SBC、AAC、LDAC
その他:Apple AirPlay 2、Spotify Connect対応

遠山俊介(編集部)
Writer / Editor
遠山俊介(編集部)
2008年カカクコムに入社、AV家電とガジェット系の記事を主に担当。ポータブルオーディオ沼にはまり、家にあるイヤホン・ヘッドホンコレクションは100オーバーに。最近はゲーム好きが高じて、ゲーミングヘッドセットにも手を出している。家電製品総合アドバイザー資格所有。
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