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「HEOS」対応デノンのワイヤレススピーカーに再注目!「Denon Home 150 NV ST」

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デノンがネットワークオーディオ対応のワイヤレススピーカーのセット「Denon Home 150 NV ST」を発表した。発売は2024年5月24日で、市場想定価格は61,600円(税込)。

Bluetooth、AirPlay 2での音楽再生のほか、SpotifyやAmazon Musicの再生にも対応する「Denon Home 150 NV ST」。本体色は白のみ。2本セットで販売される

Bluetooth、AirPlay 2での音楽再生のほか、SpotifyやAmazon Musicの再生にも対応する「Denon Home 150 NV ST」。本体色は白のみ。2本セットで販売される

少し機能を省略して少しお買い得になったワイヤレススピーカー

「Denon Home 150 NV ST」とは、既発売製品で1本ずつ販売されている「Denon Home 150」のステレオセット(2本組)だと思ってほぼ間違いない。AirPlay 2やBluetoothに対応するほか、インターネットに接続しておけば、Amazon Musicのハイレゾ再生もできる一体型のアンプ内蔵スピーカーだ。

「Denon Home 150 NV ST」はオーセンティックなアンプ内蔵2ウェイスピーカー。この手の製品としては少し高価だが、それはハイファイ(高忠実度再生)を目指した結果だろう

「Denon Home 150 NV ST」はオーセンティックなアンプ内蔵2ウェイスピーカー。この手の製品としては少し高価だが、それはハイファイ(高忠実度再生)を目指した結果だろう

いわゆるBluetoothスピーカーっぽい製品だが、バッテリーは内蔵していない。一応アナログ音声入力(3.5mmステレオミニ)を持っているが、スマホと接続するか、SpotifyやAmazon Musicを直接再生するのが基本的な使い方だろう

いわゆるBluetoothスピーカーっぽい製品だが、バッテリーは内蔵していない。一応アナログ音声入力(3.5mmステレオミニ)を持っているが、スマホと接続するか、SpotifyやAmazon Musicを直接再生するのが基本的な使い方だろう

「Denon Home 150 NV ST」は「Denon Home 150」の機能を少しだけ省略してさらに2本セットにしたことで、やはり少しだけお得に購入できる、という製品だと言える。なお、「Denon Home 150 NV ST」の本体色は白のみ。白、黒が用意される「Denon Home 150」とは併売される。

「Denon Home 150 NV ST」で省略されているのは以下の2点。

●ボイスアシスト機能
●トップパネルの発光機能

どちらも使う人は使うが、使わない人は使わない、という機能だろう。こうして2台セットで販売されるのは、ひとつ売るよりふたつ売りたい、というだけではない理由があるようだ。それは、2本のステレオモードで使ったほうが「ピュア」な音質を望めるから。

「Denon Home 150 NV ST」(ならびに「Denon Home 150」)を1本で使う場合、内部のDSP(デジタル・シグナル・プロセッサー)で音を広げる処理を施しているという。先述のとおり、オーセンティックな2ウェイスピーカーであるがゆえに、無指向性スピーカーのような大きな音の広がりは期待できない。それゆえのデジタル処理だろう。

いっぽうで「Denon Home 150 NV ST」(ならびに「Denon Home 150」)を2本の「ステレオペアモード」で使う場合、DSP処理は入らないそうだ。理由はもちろん、スタンダードにステレオ再生をすれば、2本のスピーカーで広い音場を再現できるからだろう。

これは最近のデノンのサウンドバーに搭載された「Pure」モードと同じこと。余計な処理をしないハイファイ再生ができるのは2本ペアで使ったときであるため、ペアでの販売を推進したいということのようだ。

音離れのよいスムーズな音場再現

「Denon Home 150 NV ST」を改めてD&Mホールディングスの試聴室で聴いてみると、小型スピーカーのよさがしっかり表れた音離れのよさに感心した。音がスムーズに広がり、広いステレオ空間を描く「スピーカーの存在を意識させない」というやつだ。Bluetoothスピーカーとして考えると少し高価ではあるのだが、音質は一般的なBluetoothスピーカーより断然上。ステレオで使うならば、価格以上の価値があるだろう。

ここで注目したいのは、2023年末に独自のネットワークオーディオ機能「HEOS(ヒオス)」が大幅にアップデートしたこと。以前から「HEOS」対応機器はAmazon Musicでハイレゾ音源を再生できるという大きなメリットを持っていたのだが、いかんせん使い勝手がよくなかった。それが上記のアップデートを経て、楽曲の検索性と使い勝手が劇的に向上したのだ。

新しい「HEOS」の検証については、また別途記事を公開する予定だ。Amazon Music対応のプレーヤーも兼ねた「Denon Home 150 NV ST」に改めて注目してみてほしい。

「Denon Home Sound Bar 550」とのセットモデルもアップデート

「Denon Home Sound Bar 550」と「Denon Home 150」のセットモデルだった「Denon Home Sound Bar 550 Set」は生産終了。代わりに「Denon Home Sound Bar 550」と「Denon Home 150 NV ST」がセットになった「Denon Home Sound Bar Surround Set」が発売される

「Denon Home Sound Bar 550」と「Denon Home 150」のセットモデルだった「Denon Home Sound Bar 550 Set」は生産終了。代わりに「Denon Home Sound Bar 550」と「Denon Home 150 NV ST」がセットになった「Denon Home Sound Bar Surround Set」が発売される

さて、「Denon Home 150 NV ST」からボイスアシスト機能とトップパネルの発光機能が省略された理由は、「Denon Home 150」ならびに「Denon Home 150 NV ST」は同社サウンドバー「Denon Home Sound Bar 550」とセットでも使えるからということが念頭にあるようだ。

デノンのサウンドバー最上位モデルである「Denon Home Sound Bar 550」には特殊な機能があり、「Denon Home 150」、サブウーハーの「Denon Home Subwoofer」とワイヤレスで連携し、最大4.1chシステムへ拡張できるのだ。

このとき、「Denon Home 150」は「Denon Home Sound Bar 550」のサラウンドスピーカーとなり、ボイスアシスト(音声操作)機能は使えなくなる。また、基本操作は「Denon Home Sound Bar 550」に集約されるので、トップパネルが見やすく光る必要もない。

このように、事実上使わない機能となりうる部分を省略し、ステレオペアとしたのが「Denon Home 150 NV ST」というわけだ。

というわけで、「Denon Home Sound Bar 550」と「Denon Home 150 NV ST」がセットになった「Denon Home Sound Bar Surround Set」も2024年5月24日に発売される。市場想定価格は128,150円(税込)

「Denon Home Sound Bar Surround Set」の「Denon Home 150 NV ST」は黒。黒の「Denon Home 150 NV ST」は単品販売されないことには注意

「Denon Home Sound Bar Surround Set」の「Denon Home 150 NV ST」は黒。黒の「Denon Home 150 NV ST」は単品販売されないことには注意

ここでも注目したいのは、「Denon Home Sound Bar 550」も独自のネットワークオーディオ機能「HEOS」に対応すること。「Denon Home 150 NV ST」と同様、Amazon Musicでハイレゾ音源の再生もできるわけで、音楽プレーヤーも兼ねていると考えれば、実は結構コストパフォーマンスにすぐれたモデルだ。

SpotifyやAmazon Musicを使っていて、音楽も映画も楽しみたい、そういう人にとっては「Denon Home Sound Bar Surround Set」、あるいは「Denon Home Sound Bar 550」という選択肢はなかなか有力になるだろう。

特に「Denon Home Sound Bar Surround Set」で聴く4ch“リアルサラウンド”の没入感は圧巻。もちろんそれなりに高価なのだが、擬似的にサラウンド再現を図るモデルとは一線を画することは間違いない。

左がトップパネルに発光機能がある「Denon Home 150」で、右が「Denon Home 150 NV ST」。暗所で本体操作をする場合に便利な機能ではある

左がトップパネルに発光機能がある「Denon Home 150」で、右が「Denon Home 150 NV ST」。暗所で本体操作をする場合に便利な機能ではある

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2022/03/19 07:05
柿沼良輔(編集部)
Writer / Editor
柿沼良輔(編集部)
AV専門誌「HiVi」の編集長を経て、カカクコムに入社。近年のAVで重要なのは高度な映像と音によるイマーシブ感(没入感)だと考えて、「4.1.6」スピーカーの自宅サラウンドシステムで日々音楽と映画に没頭している。フロントスピーカーだけはマルチアンプ派。
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