新製品レポート
安くなっても性能に妥協なし! 11.2MHz DSD対応

この性能でこの小ささ! 注目のDAC内蔵ポタアン「Mojo」を見てきた!

アユートは2015年10月24日、東京・中野で開催された「ヘッドフォン祭2015秋」にて、英国の高級オーディオメーカーであるCHORDのDAC搭載ポータブルヘッドホンアンプ「Mojo」の新製品発表会を行った。発売は11月14日。価格は73,440円(税込)。同社のポタアンとしては第1弾製品である高級機「Hugo」が人気を集めているが、第2弾製品のMojo は、スマートフォンやデジタルプレーヤーとの親和性をさらに高めるため、Hugoよりも小さなボディに、Hugoに匹敵する機能を搭載。価格も安くなっており、今後、注目を集めるポタアンになりそうだ。

CHORDのMojo

CHORDのMojo

Transportableではない“Portable”を目指したMojo

Mojoは、スマートフォンでも高音質を楽しめるように設計されたDAC内蔵ヘッドホンアンプ。モバイルで高音質というテーマのもとに設計された第1弾の高級機「Hugo」(実売25万円)に続くモデルで、Hugo同様にFPGAと呼ばれるプログラマブルICを使ったDAC回路を採用し、Hugoを超える対応フォーマットを実現しながら、より安くコンパクトに仕上げたのが大きな特徴だ。

公称の本体サイズは82(幅)×22(高さ)×60(奥行)mmで、まさに手のひらにおさまる小型サイズ。重量は約180gと軽い。また筺体には航空機グレードのアルミ素材を採用し、頑丈な作りとなっている。国内で販売されているDAC搭載ヘッドホンアンプと比べてみても、その小型軽量で頑丈なボディは他に負けていない。いっぽう、Hugoではどうだったのかというと、本体サイズは132(幅)×23(高さ)×97(奥行)mmで重量332gと、かなり大きめ。これは「iPhone 6 Plus」と比較してみると一目瞭然で、フットプリント(設置面積)は数%大きく、厚みは3倍以上もあり、重量はほぼ倍で缶飲料と変わらない重さだ。モバイル向けとして登場したHugoだが、その大きさも重さもはけっして小さくなかった。Mojoは、そんなHugoでカバーしきれなかった携帯性をより高めたものだ。

発表会に駆けつけたCHORDのCEOジョン・フランクス氏はこう説明する。「ワールドワイドでHugoの音質については高く評価してもらえたが、モバイル用途としては大きいという声が多かった。据え置きDAC/ヘッドホンアンプとして評価してもらっている面もある。そういう意味では、“Transportable”ではあったけど、“Portable”とはいえなかった。スマートフォンの普及もあり、性能を維持し価格を抑えつつよりコンパクトにしたモデルが必要と感じ、Mojoの開発をスタートさせた。ただ、これを24年間いっしょに製品開発してきたDACデザイナー(FPGAのプログラム担当)に相談したら、“impossible”と言われたけどね」。

Mojoとは、mobile joyからとったもので、そこからわかるとおり、外出先でも手軽に高音質で音楽を聴けることを目的として作られている。

Hugoの携帯性について、「Transportable(≒持ち運びはできる)」ではあったが、「Portable(≒携帯機器)」ではなかったと説明したスライド

高性能FPGAで簡単操作 さまざまな高音質ファイルに対応

そんなMojoは、先述の通り、最大768kHz/32bit PCM、DSD256(11.2MHz/1bit)の再生に対応している。これは、Hugoの最大384kHz/32bit PCM、DSD128(5.6MHz/1bit)を上回る性能だ。小型化すると性能も低くなるケースも多いが、逆にMojoは性能を底上げしてきたのだ。その秘密が、FPGAにHugoに搭載されたものより新しい最新世代のXilinx社「Atrix7 FPGA」を採用したこと。ICの実装面積は4倍大きくなったものの、パワフルな処理性能と、従来に比べて半分という消費電力を実現しており、使い勝手と電池の持ちをよくしている。

DAC回路の頭脳に当たる部分にプログラマブルICと呼ばれるFPGAが使われている。FPGAはXilinx社「Atrix7」

DAC回路の頭脳に当たる部分にプログラマブルICと呼ばれるFPGAが使われている。FPGAはXilinx社「Atrix7」

特に、使い勝手という点で注目したいのが、機能の強化だ。Hugoになかった自分好みに調整した音量のメモリー機能に加えて、音声入力の自動検知など、モバイル用にあると便利な細かいことにもきっちり配慮している。そのほか、入力音源の周波数切り替え時に発生するポップノイズを抑える仕組みも採用した。

さらに、操作系が電源スイッチと音量調整用のアップ/ダウンスイッチだけと、インターフェイスが簡略化されているのも大きなポイントだ。ちなみに、Hugoと同様、入力音源のサンプリングレートによって、電源LEDの発光色がかわるギミックも備えている。

なお、音声出力は3.5mmヘッドホン出力で、4Ωから800Ωまでのヘッドホンをドライブできる。ただし、ジャックを2つ備えており、自分の好きな音楽を共有できる。

Mojoの主な特徴

Mojoの主な特徴

MojoのUIは電源スイッチとボリューム調整(アップ/ダウン)スイッチとなっている

MojoのUIは電源スイッチとボリューム調整(アップ/ダウン)スイッチとなっている

3.5mmヘッドホン出力を2系統装備し、同時出力にも対応。自分の好きな楽曲を一緒に聴ける

3.5mmヘッドホン出力を2系統装備し、同時出力にも対応。自分の好きな楽曲を一緒に聴ける

入力は3系統 iOS/Androidとも接続可能

入力はmicro USB×1(最大768kHz/32bit)、コアキシャル×1(最大768kHz/32bit)、光角型×1(最大192kHz/24bit)。また、ハイレゾ音源を楽しむときは、アプリ側にドライバーを内蔵するオーディオプレーヤー、オンキヨーの「HF Player」やeXtream Software Developmentの「USB Audio Player PRO」を利用することで、Android OSでも高音質音源を再生可能だ。

側面にある入力コネクターは、コアキシャル、microUSB(データ用)、microUSB(充電用)、光角型。iOS端末やAndroidデバイスを接続するときは、データ用microUSBポートを使用する(iOSの場合は、Lightning-USBカメラアダプターが必要)。なお、Hugoにあった、アナログRCA、Bluetoothなどは搭載されていない

なお、今後はMojo向けのアクセサリーにも注力。その第1弾としてiPhoneとダイレクトに接続できるアタッチメントを早ければ11月にリリース予定。そのほかにも、開発中のガジェットとして、Mojo本体につなげてメモリーカード内に保存されている音楽を読み出せるカードリーダー、Wi-Fi経由で接続できるモジュールなども計画中とのこと。

銭袋秀明(編集部)

銭袋秀明(編集部)

編集部の平均体重を底上げしている下っ端部員。アキバをフィールドワークにする30代。2015年4月、某編集部から異動して価格.comマガジン編集部へ。今年こそ、結果にコミット!

関連記事
ページトップへ戻る