レビュー
音質を重視した耳かけ式のワイヤレスモデル

クリプシュ初のBluetoothイヤホン「R6 Bluetooth」の装着感と音質をレビュー

ここ最近イヤホンの新モデルを多数リリースしている米国の老舗スピーカーメーカーKlipsch(クリプシュ)。今度は同社初というBluetooth接続を採用したワイヤレスイヤホン「R6 Bluetooth」が登場した。ワイヤレスながらも音質にこだわった設計なうえ、良好な着け心地も実現した製品だ。今回は、そんなクリプシュ初のBluetoothイヤホンをチェックしたい。

クリプシュのR6 Bluetooth

クリプシュのR6 Bluetooth

有線モデル「Reference R6i」のBluetooth版

R6 Bluetoothは、同社のカナル型イヤホンのスタンダードモデルといえる「Reference R6」のBluetooth版だ。有線モデルのRefrerence R6は、クリプシュの高級スピーカー「Referenceシリーズ」と同じ音響エンジニアリングと工業デザインを取り入れつつ、クリプシュの伝統的なサウンドをイヤホンで再現したというモデルで、その思想をワイヤレスでも実現したのが、今回紹介するR6 Bluetoothになる。クリプシュはこれまで、イヤホンは有線タイプしかなかった。クリプシュサウンドをケーブルフリーでも楽しめるようになったのは大きなポイントだ。

音質の要となるとなるドライバー部とハウジングも、Reference R6と同様の作り。繊細な高域とボリューム感のある中低域のバランスにすぐれるという6.5mm径のダイナミックドライバー「KG-065 Dynamic moving coil マイクロドライバー」を採用したのに加えて、ハウジングのデザインもほぼ共通している。ワイヤレスながらも有線のイヤホンにも劣らないクオリティを重視しているかがうかがえる構成だ。

ハウジングデザインもほぼ共通。斜めに角度が付けられたノズルも同じだ

ハウジングデザインもほぼ共通。斜めに角度が付けられたノズルも同じだ

ワイヤレス接続はBluetoothのバージョン4.0に対応し、プロファイルはA2DP/AVRCP/HFPを、コーデックはSBC/AAC/aptXをサポート。ワイヤレスでも高音質な再生ができるように、AACやaptXが使用できるのがうれしいところだ。ワイヤレスだと気になるバッテリー時間は、連続再生時間が約8時間、連続待受時間が約250時間で、実用上問題ないスペックといえるだろう。iOS端末ではバッテリー残量表示に対応するのはわかりやすい。

このほかの主な仕様は、周波数特性が10Hz〜19kHz、出力音圧レベルが110dB、インピーダンス(1kHz)が18Ω、遮音性が-22dB。重量は23.5g。

見た目より軽い装着感。エラストマー素材を用いたソフトな肌触り

次に見ていきたいのが本体デザイン。装着方法はいわゆる耳かけ式で、Bluetoothレシーバーはイヤーハンガー部に設けられている。本体は見るからにして大きめだが、耳にかけてみると想像よりかなり軽い印象。本体重量は23.5gとReference R6より約10g重いのだが、付けたときのバランスがいいためか、体感は軽く感じられた。さらにイヤーハンガー部にはソフトな肌触りがするエラストマー素材を用いることで快適さをアップさせている。長時間つけていても痛くなることはなかった。

ちなみに、エストラマー素材というと、マウスの表面加工を思い出し、そのうちベタベタになることを心配するかもしれないが、マウスに比べて接触時間も短いためそこまで気にする必要はないだろう。なお、R6 Bluetooth自体はスポーツにも耐えうるフィット感があるが、スポーツ向けのモデルではないそうだ。

右ユニット。エストラマー素材が施された表面

右ユニット。エストラマー素材が施された表面

イヤーハンガーを耳にかけて装着するため、いわゆるShure掛けになる

イヤーハンガーを耳にかけて装着するため、いわゆるShure掛けになる

後ろから見た様子

後ろから見た様子

このほかの機能も充実しており、ネックケーブルには、iPhoneやAndroidで音楽再生操作と通話が可能な3ボタンのリモコンマイクを装備。マイクはcVcによるノイズキャンセリング性能により、環境ノイズがあるところでもクリアな通話ができるという。聴くだけでなく、コミュニケーションデバイスとしても積極的に活用できる

3ボタンのリモコンマイク

3ボタンのリモコンマイク

電源や充電用USBポートは右ユニット側に用意されている。装着前に電源をいれるほうがスムーズだ

電源や充電用USBポートは右ユニット側に用意されている。装着前に電源をいれるほうがスムーズだ

音質インプレッション

プレーヤーはソニーのハイレゾオーディオプレーヤー「NW-A25」を使用し、高音質なワイヤレス転送ができるaptXで接続して試聴した。

実際に聴いてみて感じたのは、比較的ニュートラルでドライなサウンドであること。ドライといってもキレのよさが際立つ、元気な音のほうで、メリハリや勢いのよさで楽しませてくれるイヤホンだ。ハキハキと聴こえてくるボーカルも雰囲気にあっている。

気になるのは、弦楽器の表現がやや単調に聴こえてくることと、クラッシュシンバルの鳴り方がかためなこと。逆に一部の金管楽器では高域が刺さるものの、いっぽうで金管楽器の高らかに鳴る音色はよくでている。

そういうノリがあるため、特にウェットな空気感のある曲では雰囲気がでてこないと感じるところもあるかもしれないが、メリハリのしっかりしたサウンドで聴く曲も独特な味わいがあっていい。

まとめ

クリプシュが初めて送り出すBluetoothイヤホンを使ってみて感じたのは、気持ちよく使えるワイヤレスイヤホンであること。このイヤホンは「音質とワイヤレスによる快適性の両立」をコンセプトに作られているが、クリプシュサウンドを十分堪能できる音質、プレーヤーから本体までをケーブルフリーで使える手軽さ、さらに良好な着け心地という特徴を見ると、コンセプトをうまくカタチにした製品になっていると言っていいだろう。Bluetoothイヤホンの枠組みの中だけでなく、有線タイプを含めた1万円クラスのダイナミックドライバーのカナル型イヤホンの中でも十分健闘できるクオリティを持つ製品だ。

R6 Bluetoothの価格.com最安価格は15,800円(2016年3月17日時点)とやや高めだが、リモコンマイク付きの有線モデルReference R6iの価格.com最安価格が7,740円(2016年3月17日時点)であることを考慮すると、そんなに高額な印象はない。ワイヤレスでも気持ちよくクオリティの高い音を楽しみたいユーザーには、ピッタリなイヤホンといえるだろう。ぜひ機会があれば試聴してみてほしい。

銭袋秀明(編集部)

銭袋秀明(編集部)

編集部の平均体重を底上げしている下っ端部員。アキバをフィールドワークにする30代。2015年4月、某編集部から異動して価格.comマガジン編集部へ。今年こそ、結果にコミット!

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