平面駆動イヤホンや全世界250台限定ヘッドホンなど注目製目白押し

「秋のヘッドフォン祭」がついに開幕! 初日新製品発表会をまとめてレポート

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ヘッドホン・イヤホンの祭典「秋のヘッドフォン祭2016」がついに開幕! 本稿では、初日に行われた新製品発表会の模様を中心にレポートする。

AUDEZEから平面磁界駆動型イヤホン「iSINE」シリーズが登場

平面磁界駆動ヘッドホンを多数手がける米国AUDEZE(オーデジー)社の発表会では、世界初となる平面磁界駆動型イヤホン「iSINE」シリーズがお披露目された。シリーズラインアップは、「iSINE 10」と「iSINE 20」の2モデル。ボイスコイルのワイヤーの長さがそれぞれ異なっており、インピーダンスはiSINE 10が16Ω、iSINE 20が26Ωとなっている。

AUDEZEのマーク・コーエン氏

AUDEZEのマーク・コーエン氏

いずれもインイヤータイプで、セミオープン型の平面磁界ドライバーを搭載する。ドライバーサイズは30mm径。BAドライバーと比べるとひずみが1/10程度、900Hz〜10KHzまでの周波数特性がフラット、インイヤータイプながら音場が広いと言う特徴があるという。また、ケーブルは交換可能となっており、3.5mmステレオミニプラグの通常ケーブルのほか、Lightning端子に直挿しできるCipherケーブルもラインアップ。CipherケーブルにはDACとDSPが内蔵されており、iOSデバイスのDACをバイパスして駆動できるほか、DSP内にイコライザーを保存することができ、どのiOSデバイスに接続しても同じ音が楽しめるという。

iSINE 20

iSINE 20

Lightning端子に直挿しできるCipherケーブル

Lightning端子に直挿しできるCipherケーブル

発売は12月上旬を予定。国内での価格は現時点で未定だが、米国ではiSINE 10が399ドル、iSINE 20が599ドルとなっている。なお、2017年1月に開催を予定している「CES 2017」で、同社の平面磁界駆動型ハイエンドヘッドホン「LCD-4」と同じ技術を搭載したイヤホンを発表予定とのこと。こちらにも要注目だ。

デノンはフラッグシップヘッドホン「AH-D7200」の発表会を開催。USB-DAC/ヘッドホンアンプの新モデル「DA-310USB」の情報を初公開

デノンは、2017年1月中旬に発売するフラッグシップヘッドホン「AH-D7200」を中心とした発表会を開催した。

AH-D7200

AH-D7200

「AH-D7200」は、同社ヘッドホン50周年を記念して開発されたフラッグシップヘッドホン。名機「AH-D7000」の発展形として開発され、すべてのパーツを新たに設計し直したという意欲作となっている。今回の発表会では、今後発売を予定しているKIMBER KABLEのリケーブル2タイプがお披露目。銅線タイプは約10万円、銀コートタイプはかなりお高くなりそうとのことだ。

銀コートタイプのリケーブル(写真左)と銅線タイプのリケーブル(写真右)

銀コートタイプのリケーブル(写真左)と銅線タイプのリケーブル(写真右)

また、発表会の後半には、USB-DAC/ヘッドホンアンプの新モデル「DA-310USB」の情報も初めて明らかにされた。「DA-300USB」の後継機種として開発されている製品で、デジタルアンプソリューション「DDFA」を採用したフルデジタル・プロセッシング・ヘッドホンアンプを搭載したのが最大の特徴。DDFAは最新世代のものを世界で初めて採用したという。なお、詳細については11月に発表を予定しているとのこと。

DA-310USBでは、最新世代のDDFAを世界で初めて採用したという

DA-310USBでは、最新世代のDDFAを世界で初めて採用したという

finalはLABシリーズ最新作「LABII」の発表会を開催

finalの発表会では、全世界限定200台というチタン製イヤホン「LAB II」について詳しい解説が行われた。

LAB II

LAB II

LAB IIは、「今までに無いものを作る」をコンセプトとしたLAB (laboratory) シリーズの第2弾となる製品だ。メカニカルイコライザーを金属積層型の3Dプリンターを用いて造形することで、今までの製造方法では不可能であった形状を実現。この独特の形状により高域特性を改善したほか、背面をフルオープンとし、前面の音導管が振動板前後の干渉を防ぐことで、低域特性も改善しているという。ちなみに、金属積層型の3Dプリンターで作るのはあくまでも最初の筺体成形作業のみとなっており、ここから製品の形になるまでは、すべて人の手によって行なわれているという。

3Dプリンターを用いて筺体を造形している様子

3Dプリンターを用いて筺体を造形している様子

搭載されている15mm径のダイナミック型ドライバーユニットも新開発となっており、6μという超極薄のPET素材の採用や、磁気歪みを低減させるためにヨークとポールピースの形状を変えるなど、かなりこだわっているという。こちらも高い精度が求められるため、専用冶具を使って人の手で一つひとつ手作業で製造しているとのこと。LAB IIが限定200台しか製造されず、価格が453,600円と非常に高価な理由は、こういった部分にあるという。なお、LAB IIの製造で蓄積したノウハウを活用し、もう少し手の届きやすい製品開発を進めているということなので、こちらにも期待したいところだ。

ダイナミック型ドライバーも、専用冶具を使って川崎の本社内で製造しているという

ダイナミック型ドライバーも、専用冶具を使って川崎の本社内で製造しているという

ULTRASONEは「Jubilee 25 Edition」「Edition 8 EX」を初披露

ULTRASONEの発表会では、10月21日に発表されたばかりのヘッドホン「Jubilee 25 Edition」「Edition 8 EX」が初お披露目となった。

発表会の様子

発表会の様子

Jubilee 25 Editionは同社の創立25周年を記念した、全世界250台限定モデル。高級素材のマカッサル・エボニーをハウジングに使用したほか、イヤーパッドとヘッドパッドには高い柔軟性と耐久性を誇るエチオピアン・シープスキンレザーを使用している。Edition 8 EX は、Editionシリーズの次世代スタンダードとして開発されたモデルだ。

いずれも、「Edition5」で採用された「S-Logic EX」が導入され、臨場感や空間表現の再現性向上が図られている。なお、S-Logic EXを採用したことで、ハウジングやイヤーパッド部は若干厚みのある設計になっているという。また、コネクター部にLEMO端子を初めて採用したのもトピックだ。発表会後には、ブースにJubilee 25 Editionの貴重な1台が試聴機として展示され、多くのユーザーが試聴に訪れていた。

Jubilee 25 Edition。マカッサル・エボニーにシルバーのアクセントを配したハウジングは本当に美しい

Jubilee 25 Edition。マカッサル・エボニーにシルバーのアクセントを配したハウジングは本当に美しい

Edition 8 EX 。Editionシリーズの次世代スタンダードとして開発された

Edition 8 EX 。Editionシリーズの次世代スタンダードとして開発された

beyerdynamicはT90の後継機「Amiron Home」を、KOSSは「PORTA PRO」の限定モデルを発表

ティアックは、同社が取り扱うbeyerdynamicとKOSSの新製品発表会を開催した。

Beyerdynamicの新製品としては、ホームリスニング向けヘッドホン「T90」の後継モデルにあたる「Amiron Home」が発表された。オープン型のヘッドホンで、ドライバーには改良型テスラドライバーを搭載。専用チューニングを施したことで、余計な振動と高周波数帯での共鳴を抑えることに成功したという。発売予定は2017年第一四半期で、価格は検討中とのことだ。

T90の後継モデルに当たるAmiron Home。ケーブルは両出しでリケーブルにも対応する

T90の後継モデルに当たるAmiron Home。ケーブルは両出しでリケーブルにも対応する

KOSSの新製品は、オープン型ヘッドホン「PORTA PRO」の限定モデル「PORTA PRO PREMIUM RHYTHM BEIGE」が発表された。1970年台に始まったPROシリーズのモニターヘッドホン「PRO/4AA」と同じベージュカラーを採用したのが最大の特徴。国内では5000台限定販売となる。国内での価格は現時点で未定だが、米国で発売されているパッケージ内容からいくつか削ることで価格を抑えているという。こちらは近日中にアナウンスされる予定だ。

ロングセラーモデルのPORTA PROだが、今回は限定カラーとして登場する。写真右のPRO/4AAのカラーリングをモチーフにしている

MrSpeakersは「ETHER Flow」シリーズの技術の仕組みを解説

MrSpeakersは、ヘッドホンのフラッグシップモデル「ETHER Flow」シリーズの発表会を開催。従来モデルとの違いなどを解説した。

ETHER Flowシリーズ

ETHER Flowシリーズ

ETHER Flowシリーズは、これまでのETHERシリーズ同様、オープン型の「ETHER Flow」と、密閉型の「ETHER C Flow」の2つをラインアップ。いずれも、「Truw Flowテクノロジー」呼ばれる特許技術を搭載したのが特徴となっている。マグネット固定用のトレイで阻害されていた空気の流れを見直すことで、ゆがみを従来の半分以下に抑えたという。

ETHER Flow(写真左)とETHER C Flow(写真右)

ETHER Flow(写真左)とETHER C Flow(写真右)

緑色に塗られた部分を樹脂で埋め、空気の流れをコントロールしてやることで高音質化を実現している

緑色に塗られた部分を樹脂で埋め、空気の流れをコントロールしてやることで高音質化を実現している

なお、発表会では既存のETHERシリーズからのアップデートサービスもアナウンスされたが、価格やスタート時期については、詳細が決定次第発表するとのことだ。

Astell&Kernは、JH Audioとコラボした「Michelle」の発表会を開催

Astell&Kernは、JH AudioとのコラボしたユニバーサルIEM「Michelle」の発表会を開催した。

JH AudioとのコラボしたユニバーサルIEM のMichelle

JH AudioとのコラボしたユニバーサルIEM のMichelle

Michelleは、Roxanne、Layla、Angie、Rosieに続く、THE SIRENシリーズのユニバーサルIEMだ。名称は、ガンズ・アンド・ローゼズの「My Michelle」が由来。3Dプリント技術を用いたシェルが使われており、これまのでのTHE SIRENシリーズに比べて非常にコンパクトに仕上がっているのが特徴となっている。また、ケーブルには2ピンコネクターが使われており、対応ケーブルによるリケーブルにも対応している。なお、パッケージには3.5mm3極アンバランスケーブルと、2.5mm4極AKバランスケーブルの2種類が同梱される。

3Dプリンターでシェルを作っている様子。これまでも試作機等では使われていたが、量産版に本格的に使うようになったのは今回のMichelleが初

従来のTHE SIRENシリーズに比べて非常にコンパクトになっており、耳の小さな人でもスッポリと収まるという

従来のTHE SIRENシリーズに比べて非常にコンパクトになっており、耳の小さな人でもスッポリと収まるという

ドライバー構成は、低域、中域、高域各1基のBAドライバーを搭載した3ウェイとなっている。3ドライバーを搭載、2ピンコネクターケーブルを採用ということで、同じJH Audioが手掛ける「TriFi」と似ている部分はあるが、TriFiは低域2基、高域1基の2ウェイ構成となっているので異なるという。

国内での発売は11月後半以降になるという。価格は現在最終調整を行っているところだが、米国発表時の価格は499ドル(税抜)なので、THE SIRENシリーズの中でもかなり手の届きやすい価格帯で出るのは間違いなさそうだ。

遠山俊介(編集部)

遠山俊介(編集部)

PC・家電・カメラからゲーム・ホビー・サービスまで、興味のあることは自分自身で徹底的に調べないと気がすまないオタク系男子です。最近はもっぱらカスタムIEMに散財してます。

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2017.7.20 更新
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