長年使いこんだ楽器からヒントを得た「人工熟成響棒」を採用

音楽表現力をさらに高めた、JVCの新作ウッドコーンスピーカーが登場!

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JVCケンウッドは、JVCブランドより木の振動板を採用したウッドコーンスピーカーの新モデルを発表。フルレンジドライバーを搭載する「SX-WD9VNT」と、ウーハーとツイーターを搭載する2Wayタイプの「SX-WD7VNT」の2モデルを12月中旬より発売する。市場想定価格は、「SX-WD9VNT」が69,800円(税別)、「SX-WD7VNT」が59,800円(税別)。いずれもウッドコーンスピーカーでは久々の単品販売モデルで、同社で好評を博しているコンポ「EX-HR9」と「EX-HR7」に付属しているウッドコーンスピーカーをベースに、さらに音質を引き上げたモデルとなっている。

左がフルレンジドライバー搭載の「SX-WD9VNT」、右が2Wayタイプの「SX-WD7VNT」

左がフルレンジドライバー搭載の「SX-WD9VNT」、右が2Wayタイプの「SX-WD7VNT」

人工熟成処理で音楽表現をさらに向上!

JVCのウッドコーンシリーズが生まれてから今年で14年目。JVCではアンプとスピーカーをセットに音作りを行っており、ウッドコーンスピーカーは主にコンポの一部として販売されている。過去に単品販売されていたウッドコーンスピーカーもあるが、2013年以降は新モデルがなく、それも現在は生産が終了。しかし、単品でも欲しいという要望が多く寄せられるようになり、その声に応えて登場したのが本製品となる。

今回、単品販売される製品は、好評を博しているコンポ「EX-HR9」と「EX-HR7」のスピーカー部がベース。見比べてみるとわかるが、「SX-WD9VNT」は「EX-HR9」との、「SX-WD7VNT」は「EX-HR7」のスピーカー部とうりふたつ。大きな進化点は、キャビネット内部に新しく採用された、人口熟成の施されたチェリー材の響棒(キャビネット内部に配置された音色を整えるための木片のこと)だ。これにより、音場空間の拡大、解像度の向上、低音の重厚さの改善など、音楽表現に磨きがかかっている。

人工熟成とは、長年愛用した楽器や使いこまれた木製スピーカーが時間の経過とともに音が変わるという木材の経年効果を、人工的に再現する加工方法。具体的な方法は企業秘密とのことだが、同社によれば特定条件下での加熱処理としており、10〜20年くらいの熟成を想定して処理を行っているという。

エンクロージャー内には、チェリー響棒のほか、スプルース縦目響棒、竹響板などがされている。その中で人工熟成処理を施したのはフルレンジユニットの下の響棒のみだ

ちなみに、同社は2015年にオーディオ・ホームシアター展「音展」に、丸ごと人口熟成を施したウッドコーンスピーカーを参考出品している。来場者の評判はよかったものの、丸ごとのため作業工程において「不良率が高い」「熱処理する窯(かま)に数台しか入らない」といったことが起こり、割高で大量生産には向かないものだった。

そこで、今回の2モデルでは、人工熟成処理を施すのは響棒1本としたうえ、ベストポジションを追求することで、丸ごと人口熟成モデルに劣らない品質を実現しているという。フルレンジモデルと2Wayモデルともに響棒を下側に配置するのは同じだが、この位置は、研究の結果によるものだという。

「SX-WD9VNT」内部の人工熟成チェリー響棒

「SX-WD9VNT」内部の人工熟成チェリー響棒

そのほかにも、メイプル材チップの吸音材を再調整するとともに、内部配線の処理方法も変更。さらに、スピーカー接続端子が固定されている4本のネジのうち、左上のネジ1本をステンレス素材に変えた。これらの変更により音の輪郭を鮮明にしたほか、広い音響空間も再現している。

「SX-WD9VNT」は、チェリー材の異方性振動板を採用した90mmのフルレンジユニットを搭載。大型マグネットを採用することで、低域の躍動感を高めた。また、低重心な低音再生を実現させるべく、ユニット磁気回路部に八角形のメイプル材ウッドブロックも備えている。定格入力は12.5W(最大50W)で、定格インピーダンスは4Ω。再生周波数帯域は55Hz〜30kHzで、出力音圧レベルは82dB/W・m。

本体サイズは120(幅)×161(高さ)×264(奥行)mmで細長い形状となっている。重量は2.2kg

本体サイズは120(幅)×161(高さ)×264(奥行)mmで細長い形状となっている。重量は2.2kg

ワイドな空間と解像度を実現する異方性振動板を採用したフルレンジウッドコーン

ワイドな空間と解像度を実現する異方性振動板を採用したフルレンジウッドコーン

「SX-WD7VNT」は、ウーハーとツイーターを採用した2Wayモデル。「SX-WD9VNT」と同じくチェリー材の異方性振動板を採用した110mmのウーハーを搭載。ツイーターには、エッジ素材にシルク繊維を採用。ボイスコイルワイヤには高純度99.9999%の6N OFC銅線材を使用している。また、磁気回路には「SX-WD9VNT」と同様、八角形のウッドブロックを備えた。定格入力は25W(最大入力は100W)で、定格インピーダンスは4Ω。再生周波数待機は55Hz〜50kHzで、クロスオーバー周波数は11,000Hz。出力音圧レベルは81dB/W・m。

本体サイズは149(幅)×262(高さ)×249(奥行)mmで、重量4.2kgのブックシェルフ型

本体サイズは149(幅)×262(高さ)×249(奥行)mmで、重量4.2kgのブックシェルフ型

振動板には「SX-WD9VNT」と同じ異方性振動板を採用している

振動板には「SX-WD9VNT」と同じ異方性振動板を採用している

銭袋秀明(編集部)

銭袋秀明(編集部)

編集部の平均体重を底上げしている下っ端部員。アキバをフィールドワークにする30代。2015年4月、某編集部から異動して価格.comマガジン編集部へ。今年こそ、結果にコミット!

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2017.6.21 更新
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