NUARL/エム・ティ・アイブースでは、今後発売を予定しているディスクリート構造を採用したアナログ接続専用のポータブルアンプとBluetooth接続に対応したポータブルアンプの2機種が参考展示されていた。いずれも、胸ポケットに収まるほどのコンパクトなデザインで、金属筺体を採用したモデルながら非常に軽量なボディに仕上がっていた。ディスクリート構造を採用したアナログ接続専用のポータブルアンプは2万円を切るくらい、Bluetooth接続に対応したポータブルアンプは2万円台中盤くらいの価格帯になるという。
また、NUARLブランドのハイレゾイヤホンの試作機もあわせて展示されていた。こちらは「NE01」をベースに、オーディオ向けのサウンドチューニングを行ったモデルという位置付けで、ハイレゾ対応の10mm径ダイナミック型ドライバーやステンレスと樹脂のハイブリット筺体、銀メッキ銅線ケーブルなどを採用。NE01にも搭載されている音響技術「HDSS(High Definition Sound Standard)」を搭載したモデルと非搭載モデルを用意し、ユーザーからの意見を集めていた。NUARLブランドのイヤホンといえば、比較的購入しやすい価格帯の製品が多いが、こちらの試作機についても、製品化の際にはそれほど高くない価格帯になるということだ。
xiaomi(シャオミィ)のイヤホンやヘッドホンなどを手掛けることで知られる1MORE。日本にも本格参入し、自社ブランドのイヤホンやヘッドホンを多数発売している。そんな同社のブースには、今春発売のイヤホンのフラッグシップモデル「E1010」が発売に先駆けて展示されていた。ダイナミック型ドライバーの前方に3基のバランスド・アーマチュア型ドライバーを配置したクアッドドライバー構成を採用。トリプルドライバー採用の「E1001」を上回る、同社製イヤホンでもっとも多いドライバー構成となっている。価格は25,000円前後になる予定だ。
ネディアが立ち上げたオーディオブランドn+um(エニューム)のブースは、n+umブランドの第1弾製品として1月に発売されたハイブリッドイヤホン「NUM-E1000」の展示がメインとなっていた。NUM-E1000は、10mm径のダイナミック型ドライバーに、セラミック素材を振動板に使用したオーツェイド独自のツイーターユニット「VST(Vertical Support Tweeter)」を組み合わせたハイブリッドドライバータイプの製品で、価格は48,000円(税別)となっている。VSTを採用した製品としては、オーツェイドが立ち上げたオーディオブランドのintimeから「碧(SORA)」という低価格な製品がすでに登場しているが、NUM-E1000では、高剛性のステンレス筺体を採用したり、碧(SORA)よりもハイグレードなVSTを採用することで、音質をさらに高めているという。現在はリケーブルや4極バランス等には対応していないが、今後、そういった要望があれば検討していきたいということだ。
NuForceやERATOのオーディオ製品を展開するバリュートレードブースブースには、同社取り扱いの既発売の製品に加え、NuForceの未発表イヤホン「HEM1」が展示されていた。同製品は、フルレンジのバランスド・アーマチュア型ドライバーを1基搭載したカナル型イヤホンで、半透明とメタリックを組み合わせたおしゃれな樹脂製筺体を採用。付属のケーブルは、リケーブルにも対応している。なお、ケーブルのコネクター形状は独自タイプのなっており、サードパーティ製のリケーブル製品はまだないが、今後リケーブル製品も展開していきたいとのことだ。発売時期は未定だが、価格は12,000円〜13,000円前後を想定しているという。
ハーマンインターナショナルブースには、イベント前日に発表されたばかりのAKGの最新のハイブリッドイヤホン「N30」「N25」が展示されていた。N30は8mm径のダイナミック型ドライバーとバランスド・アーマチュア型ドライバーを組み合わせたハイブリッド構成を、N25は5.8mm径と9.2mm径のダイナミック型ドライバーを組み合わせたデュアルダイナミックドライバー構成を採用したモデル。N30は、ハイブリッド構成を採用した上位モデルN40同様、メカニカルチューニングフィルターで音の特性を変えられるのが特徴となっている。ブースには、N40も試聴機として用意され、それぞれ聴き比べできるようになっていた。
七福神商事のブースでは、同社が取り扱いを開始するLZ Hi-Fi Audioのユニークなイヤホン「LZ-A4」が展示されていた。同製品は、ダイナミック型ドライバー×1とバランスド・アーマチュア型ドライバー×2を組み合わせたハイブリッド型イヤホンで、付属のフィルター7種類の組み合わせることで、1台で合計18パターンの音響特性を楽しめるのが特徴。MMCXタイプのリケーブルにも対応しているのもポイントだ。なお、ポタ研会場では先行販売が行われたが、今後、量販店等での販売も予定しているとのこと。価格は25,000円前後になるという。
カスタムIEMなどを手掛けるくみたてLabのブースでは、今春発売予定のカスタムIEMの試作機や、ハイブリットドライバー構成のユニバーサルイヤモニ「TRIO」のカラーバリエーションモデルなどを展示。また、1本で2.5mm4極と3.5mm4極をカバーできるというユニークなリケーブルの試作機も参考展示していた。まだ試作段階というところで、プラグ部分がやや大きいなどの課題はあるが、今後さらに改良していき、将来的に製品化を目指していくといことだ。昨今のハイレゾブームを追い風に、プラグ形状が2.5mm、3.5mm、4.4mm、6.5mmと増え続ける中、今後こういった製品に注目が集まるかもしれない。