モノ系ライターのナックル末吉です。
今回はマンフロットのミニ三脚「PIXI EVO」をご紹介します。マンフロットとは、イタリアのカメラアクセサリーメーカー。特に同社の三脚は剛性や信頼性が高く、多くのプロカメラマンからの支持を得ています。
PIXI EVOは、そのマンフロットが出したミニ三脚。脚の長さが固定されていた前モデルの「PIXI」を改良し、長さが調節可能になりました。まさに「EVO」って感じですね。
パッケージです。カラバリはホワイト、ブラック、レッドの3色展開
そもそも三脚とは、意図した高さや角度にカメラを固定するアイテムです。たとえば集合写真を撮るとき、三脚を使いセルフタイマー撮影すれば、誰かにシャッターを押してもらう必要はなくなります。また、夜景など手ぶれしやすい暗所での写真撮影や、定点カメラで動画を収録するときにも活躍。シャッタースピードを遅くしたい夜景撮影では、手持ちだと手ぶれが起きやすくなるため、三脚はもはや必須アイテムといえます。
ほかには、同じ場所から長時間にわたって撮った写真をつなげた動画、タイムラプス。これも三脚があると大変便利です。プロカメラマンは、重くがっしりとした三脚を使っていますが、一般のアマチュアにとって大きくて重い三脚は扱いが大変。そこで便利なのが本品のようなミニ三脚なのです。
PIXI EVOは、小さいながら「さすがマンフロット」というべき工夫が各所に散りばめられています。そのうえで、長年培った三脚作りのノウハウを惜しみなく投入し、三脚としての基本性能がきちんと担保されています。
本体です。何となくSF映画やアニメに出てくる敵メカっぽいですね
マンフロットのエンブレムがあしらわれているダイヤルはボール型雲台(カメラを載せる部分)の固定および解除用
ダイヤルを回してボールの固定を緩めると自由なアングルで可動します。自由雲台ってやつですね
このスイッチは脚の開く角度を調節するものです。開脚角度は2パターン。画像のように右側に合わせると…
標準的な角度で開きます
左に合わせるとここまで開脚します
脚に付いているボタンを押すと、脚の長さが5段階で調節可能
最大に伸ばしてみました
重量は260g。とにかく軽く持ち運びが苦じゃありません
脚はアルミ製。高剛性と軽量を両立しています
脚の裏はラバー素材で滑り止め
デジカメやビデオカメラであれば、三脚穴が設置されているので、そのままPIXI EVOに装着できますが、メルカリやYouTubeのユーザーであれば、スマホで撮影することも多いはず。PIXI EVOにスマホを装着して使用する場合は、「スマホアダプター」も併用します。
別にマンフロット製じゃなくてもいいのですが、どうせならってことで。マンフロット スマートフォン用アダプター「MCLAMP」
上下に引っ張ることで多種多様なスマホを挟める仕様
MCLAMPにiPhone Xを装着してみました
雲台を寝かせて縦位置のアングルもOK
この手の三脚は動画撮影で本領発揮します。YouTuber御用達!
推奨はしませんが、脚をすぼめて高さを稼ぐことも可能。ただし自己責任で
筆者が普段からブツ撮りなどに使用しているSONY α7IIとSEL2470GMレンズを装着してみたところ、合計で約1.6kgでしたが、倒れるようなことはなく安定していました。ただし、ショックを与えると多少たわむので、レリーズボタンを押したときの振動は要注意。
レンズの重量が約900gで、フロントヘビーなのにもかかわらず、倒れる気配はありません
筆者は格安のミニ三脚を数多く使用した経験がありますが、この製品は、安定感、軽さ、使いやすさ、どれをとっても別格です。格安ミニ三脚のようにグラグラせず、気軽にいい作品が撮れるのがメリットです。
スマホ用にしては少々高額に思えますが、デジカメやビデオカメラで動画を撮るならば買って損はしないと思います。特に、手元の作業風景を撮影するような、料理やプラモデル作成、イラスト作成などの動画は、本モデルを机の上に置いてカメラを固定するときなどに威力を発揮します。
また、ミニ三脚とはいえ「マンフロット」製。ほんの少しでもプロっぽい気分を味わえる点も高評価です。
スマホ、パソコン、家電などのガジェット系記事を執筆するモノ系ライター。それ以外にもハイレゾオーディオや文房具、バイク、食レポなどについても執筆するため「節操がないのが持ち味」と豪語する。