レビュー

オリンパス「OM-D E-M1 Mark II」と600mmで総火演を撮った!

ミラーレスの利点をとことん生かすマイクロフォーサーズ

オリンパス「OM-D E-M1 Mark II」と600mmで総火演を撮った!

ミラーレスのために生まれたデジタル専用フォーマットがフォーサーズシステムである。センサーサイズを4/3型と小型化。2008年、さらにフランジバックの短縮により、レンズマウントを小口径化したマイクロフォーサーズシステムが登場して、ボディだけでなく交換レンズの小型軽量化も実現した。カメラボディはオリンパスとパナソニックから発売され、交換レンズの互換性もほぼ保たれている。またレンズ専業メーカーのシグマやフォクトレンダー、中一光学、KIPONなどからも交換レンズが発売されている。デジタル専用の豊富な交換レンズがそろった小型軽量のカメラシステムがマイクロフォーサーズなのだ。

イメージセンサーのサイズはフルサイズの約半分であり、焦点距離を2倍にすると35mmフルサイズと同等になる。つまり、望遠撮影においては圧倒的に有利なのだ。センサーが小さいことのデメリットは高感度撮影でノイズが増えることと、被写界深度が深いためボケが少ないことである。高感度に関しては、暗所では感度を上げずにスローシャッターが切れるようにカメラボディ内に強力な手ブレ補正機能を搭載することで対応している。LUMIXはレンズ内手ブレ補正だったが、途中からボディ内にも手ブレ補正機能を搭載してダブルで効かせる方法を採用。オリンパスも「M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO」ではレンズにも手ブレ補正を入れボディとシンクロさせることで6段の手ブレ補正を実現した。ボケに関しては開放絞り値F1.2の大口径単焦点レンズで対応している。

今回は望遠に強いメリットを生かして富士総合火力演習を撮影した。カメラは、オリンパスのマイクロフォーサーズ機フラッグシップモデルの「OM-D E-M1 Mark II」を使用。交換レンズはM.ZUIKO PROシリーズから、「M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO」と「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」の大口径ズームに加えて「M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO」をチョイス。14mmから600mmまでをカバーしている。

4/3型イメージセンサー採用でボディとレンズの小型軽量化を実現した。レンズの電気接点は11点ある

4/3型イメージセンサー採用でボディとレンズの小型軽量化を実現した。レンズの電気接点は11点ある

オリンパスの誇る5軸手ブレ補正機能。うまくいけばシャッター速度1秒以上でも手持ちで撮れる

オリンパスの誇る5軸手ブレ補正機能。うまくいけばシャッター速度1秒以上でも手持ちで撮れる

多機能を使いこなすためのカスタマイズ

「OM-D E-M1 Mark II」はフラッグシップモデルだけあって、多くの機能を搭載。使いたい機能が階層化されたメニューの深い所にあったりすると、結局、面倒で使わなくなり宝の持ち腐れというケースがあるが、本機の場合はファンクションボタンが多数あってカスタマイズの自由度が高い。よく使う機能はFnボタンに登録すれば素早く使えるのだ。さらにすべての設定を1度に変更できるカスタム設定がモードダイヤルで3パターン切り換えられる。これを使えば自分好みの設定ができるというわけだ。

ボディは小型だがグリップは大型

「OM-D E-M1 Mark II」のグリップ部

「OM-D E-M1 Mark II」のグリップ部

「OM-D E-M1 Mark II」の発表会に行ったときに展示されていたのがシリコンで作られたグリップ部分のみの試作品の数々。手ブレ防止のためにも、グリップにはかなりこだわったに違いない。パワーバッテリーホルダーがなくても小指までホールドできる高さがあり、フィンガーグルーブも深く片手でもしっかりホールドできるグリップに仕上がっている。さらに一眼レフでは定番の前後にあるダイヤルも一部が露出したデザインではなく、滑り止めのギザギザがあるダイヤルを丸出しで配置。これがとても回しやすいのだ。

左側はダイヤルではなくメインスイッチと切り換えボタンを2個配置。EVFをのぞいたままでも操作しやすい

左側はダイヤルではなくメインスイッチと切り換えボタンを2個配置。EVFをのぞいたままでも操作しやすい

メディアはSDメモリーカードのダブルスロット仕様。2枚同時記録にしておけば安心。プロには欠かせない仕様といえる

液晶モニターはタテ位置に強いバリアングル方式を採用。EVFを見たままタッチでAFポイントの移動に対応

液晶モニターはタテ位置に強いバリアングル方式を採用。EVFを見たままタッチでAFポイントの移動に対応

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