デジカメ初心者ライターである私、大木亜希子がカメラについて勉強していく本連載!今回も学生に戻ったつもりで、セーラー服を着て記事をお届けします!(いい歳してすみません……)
さて今回、「制服+札束」という怪しい広告感満載の写真からスタートしますが、これには深い理由があります。
それは、「そもそもデジカメの値段って高すぎじゃない?」という問題を解決するため。
たとえば、前回の記事で利用したパナソニックのミラーレス一眼「LUMIX DC-GF10」。
こちらのカメラはメイク機能やフィルター効果がとても魅力的ですが、カメラの本体とレンズを合わせて総額6万円以上するんです。
優秀な機能を考えればそれくらいのお値段になるのも仕方がありませんが、もっともっと、安いカメラも見てみたいと思いませんか?
私は見たいです!
そんな思いから、今回は老舗カメラ販売店『フジヤカメラ』本店の塩澤副店長にご協力いただき、「激安デジカメ」を探してみることにしました。
私も銀行口座から自腹で3万円をおろし、準備万端です。(ガチ)
入店すると、メーカーごとに区切られた棚の上に、さまざまなカメラがズラリ。
「3万円以下でボディとレンズを一式揃えるとすれば、中古品がいいですね。少し前の世代のミラーレスが選びやすくて、オリンパス、パナソニック、ソニーあたりが選択肢として出てきます」と、塩澤さん。
オススメ1台目は、オリンパス「PEN Lite EPL-3」。(税込8,640円/2011年9月発売)
約7年前に発売されたとは思えないスタイリッシュなデザイン。さらに1万円でお釣りがくる破格も衝撃的です。
こちらに、14,040円(税込)の別売りレンズを付けて総額22,680円でカメラセット一式が完成しました。
レンズは収納するとかなりコンパクトな印象ですが、ボディに装着して電源を入れると少し伸びてきます。このカメラで実際に写真を撮るとこんな感じ。
もう少し荒い写りになるかと思いましたが、想像以上にきれいな仕上がりでした。
ただ、チルト式タッチパネル(液晶モニター)の可動域に限りがあって、自撮りする際に自分の表情が確認できないのは不便に感じました。
2011年といえばインスタグラムも流行前だったので、仕方ないのかもしれません……。
ローアングルもハイアングルも撮影しやすく、本体が軽いのは大きな魅力ですね。
塩澤さんオススメ2台目は、それから1年後に発売された同シリーズの「PEN Lite E-PL5」。(16,200円税込/2012年10月発売)
こちらに11,880円(税込)のレンズを合わせて、総額28,080円で完成。PEN Lite EPL-3に装着したものと同じタイプのレンズですが、値段が安い理由は「中古ランク」が異なるため。
中古品は、使用されていた状態によって「A」「AB」「B」などのランクが設定されており、数百円〜数千円値段が変動するそうです。
このレンズは、ピントリングにちょっとした傷がありました。
私はあまり傷を気にしないタイプですが、気になる人は購入時に充分確認してくださいね。ちなみに、こちらのカメラで撮影するとこんな感じ。
PEN Lite EPL-3からPEN Lite EPL-5になって、大きく変わった点は……
・画素数が増えた(1230万画素→1605万画素)
・ISO感度が高まり、暗所でもシャッタースピードが稼げるようになった
(PEN Lite EPL-3は最大12800→PEN Lite EPL-5は最大25600)
・連写のスピードが上がり、動きの早いスポーツや動物も撮影しやすくなった
・液晶モニターの可動域が変わり、自撮りしようと思えば出来る角度になった
上記の点が挙げられます。液晶モニターの可動域が改善され自撮りしやすくなった点は、女子として嬉しい限り。
塩澤さんいわく、PEN Lite EPL-3とPEN Lite EPL-5はオリンパスのお家芸とも言える“手ぶれ補正”が付いており、軽くて小さいところがメリットだそう。
これで2万円台はお手頃に思いましたが、これらのカメラ最大の難点は「Wi-Fi機能」が付いていないところ。
外付けメモリカードリーダーなどで画像をPCに取り込む必要があるんです。
それってSNSに自撮り投稿したい女子にとっては、ちょっと面倒……。
そんなわけで今度は、塩澤さんオススメのWi-Fi機能付きカメラをピックアップしていただくことにしました。
パナソニックの「LUMIX DMC-GX7」(税込17,820円/2013年9月発売)。
このカメラに同じくパナソニックのレンズ(税込11,880円)を合わせて、総額29,700円でカメラのセットが完成しました。安い! ご覧の通り、Wi-Fi機能も付いています。
「チルト可動式」といって、電子ファインダーが90度まで自由に動くので、ローアングル撮影もしやすいのが特徴です。
今回の取材に同行したカメラマニアのライター・ゴン川野氏は、「この機能、一度はカメラからなくなったのですが、多くのユーザーからの要望で再度付け加えられたものなんですよ」と興奮気味。
たしかに、あまり見たことのない形で面白い……。ストロボも本体に内蔵しているため、たとえば夜の遊園地へ行ってもフラッシュが使えて便利そうです。
ちょっとレトロなデザインで、グリップが握りやすい点もよかったです。
でも、このカメラだと自撮りはできないですよね……。う〜ん、悩みどころ。
ちなみに、こうした中古カメラがなぜ安いのか塩澤さんに聞きました。
「人気シリーズのデジカメは、最新機種として発売された時から数多く市場に出回っており、発売後しばらくすると古品として大量に店舗に入ってきます。なので、お手頃価格で提供することができるんです。また、各メーカー、1年に1台は新機種が発売されるので、前の機種は自然と値段が下がっていくというわけです」
とのこと。新しい機能を重視して選ぶなら最新機種がいいですが、「自分が気に入った機能があれば充分」という方は、中古品も視野に入れてもよさそうです。
これまで3台のカメラを見てきました。新商品ではなくても、これだけお手頃な価格で優秀なカメラが手に入るということが分かって満足です。
でも、すべてのカメラにメリット・デメリットがあって、即決で「欲しい!」と思えるカメラには出会えていないのが現状……。
欲しいカメラに出会えるよう、後半も引き続き「3万円以下ハイスペカメラ」を調査します。
次回もお楽しみに!
ドラマ『野ブタ。をプロデュース』で女優デビュー数々のドラマに出演後、2010年SDN48として活動開始。2015年、しらべぇ編集部に入社しPR記事を担当する。2018年、独立。Twitterはコチラ。