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広角から望遠までこれ1本でOK!

卒業式・入学式の撮影に便利な高倍率ズームレンズ7選

もうすぐ卒業式・入学式シーズン。一大イベントに合わせてデジタル一眼レフカメラやミラーレスカメラの購入を検討している方も多いことでしょう。カメラを購入する際には、カメラのボディだけでなく、用途にあわせて最適なレンズを選ぶことも重要です。本特集では、卒業式・入学式の撮影にピッタリな「高倍率ズームレンズ」を厳選して紹介します。

※本記事中の価格表記は2019年2月7日時点での価格.com最安価格(税込)を参考にしています。

高倍率ズームレンズのメリットとデメリット

高倍率ズームレンズは、その名の通りズーム倍率が高いレンズのことです。レンズによってスペックは異なりますが、35mm判換算で広角端は28mm程度、望遠端は200mm以上の焦点距離に対応しています。一般的なレンズキットに同梱されている標準ズームレンズと望遠ズームレンズを組み合わせた画角を1本でまかなえるので、レンズを交換することなく、撮りたいと思ったときにズームを活用してシャッターを切れるのが高倍率ズームレンズの便利なところです。取り回しのいい“便利ズーム”と言えるでしょう。

ただし、高倍率ズームレンズを選ぶ際には注意しておきたい点もあります。まず知っておいてほしいのは、レンズキットに同梱されている標準ズームレンズと比べると大きくて重いこと。最近はコンパクトなものが増えてきていますが、それでもレンズキットに同梱されている標準ズームレンズと比べると大柄です。軽いものでも500g台の重量があります。

加えて、ズーム倍率が高いため、レンズの描写力がやや落ちることも押さえておきたい点です。最新モデルであれば、画面中央部の描写はあまり気にならないのですが、周辺部は解像感が落ち、歪みも大きくなります。ズーム倍率の高さと描写力はトレードオフになると理解してください。

また、高倍率ズームレンズは、APS-Cサイズの撮像素子を搭載する一眼レフ/ミラーレスやマイクロフォーサーズミラーレス用の製品はそれなりに数が用意されていますが、フルサイズ一眼レフ/ミラーレス用になると現時点ではどのメーカーも純正品が1本、サードパーティー製が1本あるかないかで選択肢が少ないことも理解しておいてください。高倍率ズームレンズの利用を前提にフルサイズ機を選ぶと、後で「思っていたようなレンズがない」ということにもなりかねないので、あらかじめレンズのラインアップをしっかりと調べておきましょう。

とはいえ、高倍率ズームレンズは非常に便利なので1本は持っておきたいレンズです。レンズを交換して使えるのが一眼レフやミラーレスの魅力ですが、状況によってはそれがわずらわしいこともあります。その最たる例が卒業式・入学式など子どものイベントの撮影ではないでしょうか。一生に一度しかないイベントの撮影で、「レンズを標準ズームから望遠ズームに交換していたらシャッターチャンスを逃してしまった」ということは絶対に避けたいところ。標準ズームレンズや望遠ズームレンズで撮れないということはないですが、高倍率ズームレンズであれば、レンズを交換することなく、広角で全体を写す記念写真を撮りながら、望遠で子どもをズームアップして切り取ることもできます。予測していない状況になってもすぐに対応できるので、運動会やお遊戯会なども含めて、子どものイベントの撮影にピッタリのレンズと言えるでしょう。

【APS-C一眼レフ用】
望遠400mm対応の人気モデル
タムロン「18-400mm F/3.5-6.3 Di II VC HLD」

1992年に「AF 28-200mm F/3.8-5.6 Aspherical」を発売して以降、タムロンの代名詞となっているのが高倍率ズームレンズ。これまで数多くの高倍率ズームレンズを開発してきましたが、その中でももっともインパクトのあるスペックを持つのが、このAPS-C一眼レフ用レンズです。一眼レフ用レンズとして世界初となる22.2倍という高いズーム倍率を実現し、望遠端の焦点距離はなんと400mm(35mm判換算:ニコン用600mm相当、キヤノン用640mm相当)に達しています。

さらに、独自開発のAF駆動システム「HLD (High/Low torque-modulated Drive)」を採用するなどして、18mmから400mmの広い焦点距離をカバーするレンズとしてはコンパクトなのも特徴。レンズキットに付属する標準ズームレンズよりは重いですが、重量は705g(ニコン用)に抑えられています。

価格面も魅力で、6万円程度で手に入れることが可能。望遠のズーム倍率にこだわって高倍率ズームレンズを選ぶなら選択肢として外せない1本です。キヤノンEF-Sマウント用とニコンFマウント用が用意されています。

●主なスペック
対応マウント:キヤノンEF-Sマウント、ニコンFマウント
対応撮影画面サイズ:APS-C
焦点距離:18〜400mm(35mm判換算27〜600mm ※ニコン用)
開放絞り:F3.5-6.3
レンズ構成:11群16枚
最短撮影距離:0.45m
最大撮影倍率:1:2.9
絞り羽根:7枚(円形絞り)
手ブレ補正:〇(2.5段分)
フィルター径:72mm
サイズ(最大径×長さ):79×123.9mm(キヤノン用)、79×121.4mm(ニコン用)
重量:710g(キヤノン用)、705g(ニコン用)

【APS-C一眼レフ用】
マクロにも強いハイコスパレンズ
シグマ「18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM」

シグマはタムロンと並ぶレンズのサードパーティーで、これまでに多彩なレンズを数多く開発してきています。写りのよさやスペックに特徴のある単焦点レンズならびに広角/望遠ズームレンズへの注目度の高いメーカーですが、高倍率ズームレンズでも魅力的な製品をラインアップしています。

本レンズはAPS-C一眼レフ用で、高倍率ズームレンズとして非常にバランスのよいスペックを実現しているのが特徴。望遠端の焦点距離は300mm(35mm判換算:ニコン用450mm相当、キヤノン用480mm相当)で、望遠撮影性能は十二分です。最短撮影距離が39cm(最大倍率1:3)と比較的短いうえ、別売のクローズアップレンズ「AML72-01」を利用すれば、光学特性をほとんど劣化させずに最大倍率1:2のハーフマクロ撮影が行えるのもユニークなところです。

さらに、蛍石と同等の性質を持つ「FLD(“F” Low Dispersion)ガラス」4枚と、「SLD(Special Low Dispersion:特殊低分散)」ガラス1枚を採用するなど、高倍率ズームレンズとしては光学性能に優れるのも特徴。重量585g(シグマ用)と比較的コンパクトなサイズに収まっているのも、このレンズの外せない魅力です。

これだけの機能を持ちながら価格は5万円を切っており、非常にコストパフォーマンスの高いレンズと言えるでしょう。キヤノンEF-Sマウント用、ニコンFマウント用、ペンタックスKマウント用、シグマSAマウント用が用意されています。

●主なスペック
対応マウント:キヤノンEF-Sマウント、ニコンFマウント、ペンタックスKマウント、シグマSAマウント
対応撮影画面サイズ:APS-C
焦点距離:18〜300mm(35mm判換算27〜450mm ※ニコン用)
開放絞り:F3.5-6.3
レンズ構成:13群17枚
最短撮影距離:0.39m
最大撮影倍率:1:3
絞り羽根:7枚(円形絞り)
手ブレ補正:〇(約3.5段分)※ペンタックス用は手ブレ補正なし
フィルター径:72mm
サイズ(最大径×長さ):79×101.5mm(シグマ用)
重量:585g(シグマ用)

【キヤノンAPS-C一眼レフ用】
爆速AFを実現した純正モデル
キヤノン「EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USM」

キヤノンの純正品となる、APS-C一眼レフ用の高倍率ズームレンズ。焦点距離は広角18mm(35mm判換算29mm相当)〜望遠135mm(同216mm相当)に対応しています。

焦点距離だけを見ると、タムロンやシグマのサードパーティーレンズと比べて望遠端の画角で見劣りしますが、このレンズは純正品ならではのよさがあります。それは、キヤノン独自の超小型モーター「ナノUSM」を搭載しており、高倍率ズームレンズとしては非常に高速なAFを実現していること。「高倍率ズームレンズはAFが遅い」というのが一般的ですが、このレンズに関してはそうしたネガティブな印象はありません。“爆速”と言ってもおおげさではないくらいの高速かつ静寂なAFを実現しています。

さらに、望遠側の焦点距離を欲張っていないので、ズーム全域でより高い描写力を発揮するのと、コンパクトなサイズに収まっているのも特徴。重量は約515gとなっています。価格も62,000円程度でコストパフォーマンスも十分。「EOS Kiss」シリーズなどキヤノンのAPS-C一眼レフユーザーで、より軽快なAF撮影を求める場合に選びたい1本です。

●主なスペック
対応マウント:キヤノンEF-Sマウント
対応撮影画面サイズ:APS-C
焦点距離:18〜135mm(35mm判換算29〜216mm)
開放絞り:F3.5-5.6
レンズ構成:12群16枚
最短撮影距離:0.39m
最大撮影倍率:0.28
絞り羽根:7枚(円形絞り)
手ブレ補正:〇(約4.0段分)
フィルター径:67mm
サイズ(最大径×長さ):77.4×96.0mm
重量:約515g

【ニコンAPS-C一眼レフ用】
トータルバランスに優れた純正レンズ
ニコン「AF-S DX NIKKOR 18-200mm f/3.5-5.6G ED VR II」

広角18mm(35mm判換算27mm相当)〜望遠200mm(同300mm相当)の焦点距離をカバーする、ニコン純正のAPS-C一眼レフ用・高倍率ズームレンズです。今回紹介するレンズの中では比較的古い製品(2009年発売)になりますが、45,000円程度というコストパフォーマンスのよさで選んでみました。発売当初の希望小売価格は11万円(税別)だったので、それと比べると半額以下のバーゲンプライスとなっています。

機能面では、約4段分の補正効果を発揮する手ブレ補正機能「手ブレ補正(VRII)」や静粛性に優れたAFが可能な超音波モーター「SWM」を搭載しているのが特徴。EDレンズ2枚、非球面レンズ3枚採用するなど光学性能にも定評があります。手ブレ補正、AF、描写力のトータルバランスに優れた高倍率ズームレンズと言えるでしょう。

タムロンやシグマと比べて特筆してスペックが高いわけではないですが、評価の高いニコンの手ブレ補正VRを利用できるなど、純正ならではの安心感をお買い得に手に入れられるのが魅力です。

●主なスペック
対応マウント:ニコンFマウント
対応撮影画面サイズ:APS-C
焦点距離:18〜200mm(35mm判換算27〜300mm)
開放絞り:F3.5-5.6
レンズ構成:12群16枚
最短撮影距離:0.5m(ズーム全域)
最大撮影倍率:0.22
絞り羽根:7枚(円形絞り)
手ブレ補正:〇(3.5段分)
フィルター径:72mm
サイズ(最大径×長さ):約77×96.5mm
重量:約565g

【フルサイズ一眼レフ用】
フルサイズ対応としては唯一の高倍率ズーム
タムロン「28-300mm F/3.5-6.3 Di VC PZD」

広角28mm〜望遠300mmの焦点距離に対応する、フルサイズ一眼レフ用の高倍率ズームレンズ。キヤノンEFマウント用、ニコンFマウント用が用意されています(※発売当初はソニーAマウント用もラインアップされていましたが、現在は価格.comの登録ショップには在庫がない状況です)。ニコンとキヤノンのフルサイズ一眼レフは、広角から望遠、単焦点など、サードパーティーを含めて多彩なレンズ選べるのも大きな魅力です。ただし、望遠端の焦点距離が200mmを超える、フルサイズ対応の高倍率ズームレンズはモデル数が少なく、本レンズを含めて3本(うち純正品が2本)しかありません。

特徴としては、LD(Low Dispersion: 異常低分散)レンズ4枚、ガラスモールド非球面レンズ3枚などによる光学設計を採用し、高い描写性能を実現したことや、シンプルな構造の超音波モーター「PZD」を採用し、重量540g(ニコン用)の軽量化を実現したことなどが挙げられます。タムロンの高倍率ズームレンズらしく、描写力が高く、かつコンパクトなレンズに仕上がっています。

加えて、コストパフォーマンスも高く、価格は6万円程度。ニコン、キヤノンのフルサイズ一眼レフ用の高倍率ズームレンズとしては、もっとも手に入れやすい製品となっています。

●主なスペック
対応マウント:キヤノンEFマウント、ニコンFマウント
対応撮影画面サイズ:35mmフルサイズ
焦点距離:28〜300mm
開放絞り:F3.5-6.3
レンズ構成:15群19枚
最短撮影距離:0.49m(ズーム全域)
最大撮影倍率:1:3.5
絞り羽根:7枚(円形絞り)
手ブレ補正:〇
フィルター径:67mm
サイズ(最大径×長さ):96×74.4mm(ニコン用)
重量: 540g(ニコン用)

【マイクロフォーサーズ用】
描写力に優れた高性能レンズ
オリンパス「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」

非常に高い評価を得ている、マイクロフォーサーズミラーレス用の高倍率ズームレンズです。焦点距離は、広角12mm(35mm判換算24mm相当)〜望遠100mm(同200mm相当)をカバーしています。

最大の特徴は、「DSA(Dual - super Aspheric Lens)」レンズを含む非球面レンズ4枚を効果的に配置するなどして、非常に優れた光学性能を実現していること。ズーム全域で解像力が高いうえ、周辺部で目立ちやすい収差もかなり抑えられており、ほかの高倍率ズームレンズとは一線を画する描写力を誇っています。また、ズーム全域で開放F4通しなのも、ほかにはない特徴です。

加えて、ボディ側の5軸手ブレ補正と組み合わせる5軸シンクロ補正時に、6.5段分という非常に高性能な手ブレ補正を利用できるのも魅力。「OM-D E-M1 Mark II」と組み合わせた場合は、広角端であれば1秒を超える長いシャッタースピード(場合によっては数秒)でも手ブレのない写真を撮れるという、驚異的な性能を誇っています。

高い防塵・防滴性能を持つプロフェッショナル向けの「M.ZUIKO PRO」シリーズということもあり、価格は13万円程度。今回紹介する高倍率ズームレンズの中ではもっとも高額な製品になりますが、その価値は十分にあります。

●主なスペック
対応マウント:マイクロフォーサーズ
対応撮影画面サイズ:4/3型
焦点距離:12〜100mm(35mm判換算24〜200mm)
開放絞り:F4
レンズ構成:11群17枚
最短撮影距離:0.15m(広角端)/0.45m(望遠端)
最大撮影倍率:0.3(広角端)/0.21(望遠端)
絞り羽根:7枚(円形絞り)
手ブレ補正:〇(5段分)※5軸シンクロ補正時6.5段分
フィルター径:72mm
サイズ(最大径×長さ):77.5×116.5mm
重量:561g

【ソニーEマウント用】
Eマウント唯一のフルサイズ対応高倍率ズーム
ソニー「FE 24-240mm F3.5-6.3 OSS」

ソニーEマウント用の純正レンズです。フルサイズ対応で、焦点距離は広角24mm〜望遠240mmに対応しています。

大きな特徴と言えるのは、非球面レンズ5枚とEDガラス1枚を採用した光学設計により、広角24mmスタートを実現していること。広角24mmは、28mmと比べるとひとまわり広いため、よりワイドに風景を切り取りたい場合に使いやすいです。望遠端も240mmまで伸びるので、広角から望遠までさまざまなシーンに活用できるレンズになっています。

価格は若干高く、10万円程度。ソニーの純正レンズは、描写力に優れたズームレンズや単焦点レンズが多数用意されているので、それらに比べるとインパクトの少ないレンズかもしれません。ただし、Eマウント用レンズでフルサイズ対応の高倍率ズームはサードパーティーから用意されておらず、現時点ではこの1本のみ。ソニーのフルサイズミラーレスに、フルサイズ対応の高倍率ズームレンズを組み合わせたいなら、このレンズを選択する必要があります。

なお、ソニーのEマウントミラーレスはAPS-Cレンズを装着しても利用できるので、画素数は減りますが、本レンズとあわせてAPS-C用の高倍率ズームレンズを選択肢に含めてもいいかもしれません。

●主なスペック
対応マウント:ソニーEマウント
対応撮影画面サイズ:35mmフルサイズ
焦点距離:24〜240mm
開放絞り:F3.5-6.3
レンズ構成:12群17枚
最短撮影距離:0.5m(広角端)/0.8m(望遠端)
最大撮影倍率:0.27
絞り羽根:7枚(円形絞り)
手ブレ補正:〇
フィルター径:72mm
サイズ(最大径×長さ):80.5×118.5mm
重量:約780g

価格.comマガジン編集部

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