X-T4に相応しい標準ズームレンズについて考察した。フジノンズームレンズにはレッドバッジと呼ばれる高性能モデルがある。XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WRを除いて開放絞り値がF2.8固定のモデルばかりだ。標準ズームではXF16-55mmF2.8 R LM WRになる。型番から絞りリング付き、リニアモーター、防塵防滴仕様であることがわかる。光学手ブレ補正非搭載なのでボディ側に手ブレ補正があるX-T4との相性はいい。いっぽうの設計の新しい「XF16-80mmF4 R OIS WR」は5倍ズームで440g、開放絞り値はF4固定、絞りリング付き、光学手ブレ補正、防塵防滴仕様となる。X-T4に装着した場合、手ブレ補正効果は6.0となる。
小平氏が愛用しているXF16-55mmF2.8 R LM WRは持ってみるとズシリと重い。重量は655gでフィルター径は77mmの大口径レンズだ。ワイド端は24mm相当、テレ端は84mm相当である。これ1本で24mm、28mm、35mm、50mm、85mmの5本分の働きをしてくれ、開放絞り値はF2.8。表参道には鮮やかな色があふれていた。X-T4のVelviaモードがよく似合った。
ほぼ完璧と思える大口径標準ズームに足りない手ブレ補正機能を持つX-T4との相性はよかったのだが、今回のような散歩がてらのスナップにXF16-55mmF2.8 R LM WRは少々大きすぎた。ボディとレンズを合わせると約1.3kgという重さがネックストラップに掛かってくる。歩き続けると開放絞り値F2.8よりも軽いレンズを選びたくなる。
※初出で重量を誤って掲載しておりました。お詫びして訂正します。[2020年6月16日 16:55]
堂々とした大型標準ズーム。絞りリングのクリック音はXF16-80mmF4 R OIS WRより大きめ。フードのデザインと質感がイマイチなのが惜しい
梅雨入り前に華やぐ表参道をノーファインダーでスナップ
X-T4、XF16-55mmF2.8 R LM WR、16mm(35mm判換算24mm)、ISO160、F8、1/180秒、絞り優先AE
撮影写真(6240×4160、13.7MB)
壁面の黄色と描かれた花のコントラストが目に飛び込んできた
X-T4、XF16-55mmF2.8 R LM WR、16mm(35mm判換算24mm)、ISO160、F5.6、1/52秒、絞り優先AE
撮影写真(6240×4160、16.5MB)
夜の歓楽街を思わせるネオンサインが昼間の裏通りで輝く
X-T4、XF16-55mmF2.8 R LM WR、16mm(35mm判換算24mm)、ISO160、F5.6、1/110秒、絞り優先AE
撮影写真(6240×4160、12.5MB)
とっさにクラシッククロームに切り替えて撮ったレトロなコーラの販売機
X-T4、XF16-55mmF2.8 R LM WR、55mm(35mm判換算83mm)、ISO160、F5.6、1/110秒、絞り優先AE
撮影写真(6240×4160、2.51MB)
開放絞り値F2.8を使えば、いつでもキレイなボケが得られる
X-T4、XF16-55mmF2.8 R LM WR、55mm(35mm判換算83mm)、ISO200、F2.8、1/3200秒、絞り優先AE
撮影写真(6240×4160、12.2MB)