特別企画

Lレンズvs.普及レンズ! キヤノン「RFレンズ」の超望遠ズーム2本を徹底比較

高性能なLレンズとコストパフォーマンスにすぐれる普及レンズ。比較的よく似たスペックの両者ですが、使い比べてみてわかった違いをお伝えします

高性能なLレンズとコストパフォーマンスにすぐれる普及レンズ。比較的よく似たスペックの両者ですが、使い比べてみてわかった違いをお伝えします

キヤノンのミラーレスカメラ「EOS Rシリーズ」用の交換レンズ「RFレンズ」。2018年に登場して以来、着実にその数を増やし、今では超広角から超望遠まで充実のラインアップを誇ります。

そのラインアップの中で、ちょっと気になるのが「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」と「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」という2つの望遠ズーム。かたやキヤノンの誇る高性能Lレンズで、かたやお値段もやさしい普及レンズ。比較的よく似たスペックの両レンズ、実際のところ、性能や使い勝手にどれほどの違いがあるのでしょう? 試してみました。

それぞれの特徴と違い

1.サイズと重量の違い

まずはサイズ感の違いから見ていきましょう。「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」はさすがLレンズといった堂々たる作りで、持つとズッシリとした重みが手にのしかかってきます。Lレンズはやっぱりこうでなくちゃ!という信頼感を覚えるところですが、ひと昔前の一眼レフ用のLレンズと比べると、これでもかなりの小型・軽量化がなされているのです。

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」のサイズは93.8(最大径)× 207.6(長さ)mmで、重量は約1370g(三脚座含まず/三脚座約160g)。「EOS R5」と組み合わせてみました

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」のサイズは93.8(最大径)× 207.6(長さ)mmで、重量は約1370g(三脚座含まず/三脚座約160g)。「EOS R5」と組み合わせてみました

対する「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」は普及レンズらしく小型・軽量を重視した設計。手にした第一印象は「軽い!」で、これが本当に400mmまで届く望遠ズームなのかと驚くほど。これほどの軽さなら超望遠撮影もグッと身近に感じられるというものです。

「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」のサイズは79.5(最大径)× 164.7(長さ)mmで、重量は約635g。同じく「EOS R5」と組み合わせてみました

「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」のサイズは79.5(最大径)× 164.7(長さ)mmで、重量は約635g。同じく「EOS R5」と組み合わせてみました

2.望遠端の画角の違い

似たようなスペックと言っても、望遠端の焦点距離は異なっています。「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」の望遠端が500mmなのに対し、「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」の望遠端は400mm。超望遠域における焦点距離100mmの違いを見てみましょう。

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」の望遠端500mmで撮影

EOS R5、RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM、500mm、ISO1600、F9、1/320秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード撮影写真(8192×5464、14.3MB)

EOS R5、RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM、500mm、ISO1600、F9、1/320秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード
撮影写真(8192×5464、14.3MB)

レッサーパンダを撮ってみました。動物園での撮影は距離に制限がありますが、さすがに500mmもあると、距離の離れた動物も画面いっぱいに写すことができます。

「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」の望遠端400mmで撮影

EOS R5、RF100-400mm F5.6-8 IS USM、400mm、ISO1600、F11、1/160秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード撮影写真(8192×5464、14.4MB)

EOS R5、RF100-400mm F5.6-8 IS USM、400mm、ISO1600、F11、1/160秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード
撮影写真(8192×5464、14.4MB)

同じ位置からのレッサーパンダです。500mmに比べると被写体は小さく写っていますが、思ったよりも画角の違いは大きくないように見えます。

500mmと400mmは焦点距離の数値上では100mmの差がありますが、倍数にすれば1.25倍程度です。100mmと200mmの差は大きいですが、400mmと500mmは、実はそれほどの差はありません。

とは言っても撮影距離に制限があると、「あとちょっとだけ寄りたい」ということはよくあることです。いざというとき400mmより500mmまで望遠端が伸びたほうが有利なことは間違いないでしょう。でも、そうした「もっと寄りたい」といった望みも、後述のエクステンダー(テレコンバーター)で解決できるのが、今回の2本のレンズのイイところだったりします。

3.操作性の違い

続いて、2本のレンズの操作性をチェックします。「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」はプロユースを考慮したLレンズだけに、豪華な仕様。スイッチ類は豊富で、「撮影距離範囲切り換えスイッチ」「フォーカスモードスイッチ」「手ブレ補正スイッチ」「手ブレ補正モード選択スイッチ」がズラリと並んでいます。スイッチ類の前方にはズームリングの作動の重さを調節する「調整リング」も装備。あらゆる撮影シーンに対応できるよう、万全の操作性が施されています。

ズラリと並んだスイッチは、さすがプロユースを想定したLレンズです

ズラリと並んだスイッチは、さすがプロユースを想定したLレンズです

いっぽう、「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」はというと、スイッチ類は「フォーカスモードスイッチ」と「手ブレ補正スイッチ」の2つが並ぶのみ。ただし、こと細かな設定を必要としない撮影では、このくらい潔いほうがかえってわかりやすいので、スイッチの数が少ないことが、即、操作性の悪さにつながるとは言えないでしょう。むしろ、普及レンズとしては、必要最低限のスイッチを省略せずに搭載してくれている、ととらえることもできます。

スイッチ類は2つだけが並びますが、クラスを考えるとよく搭載してくれているなと感じます

スイッチ類は2つだけが並びますが、クラスを考えるとよく搭載してくれているなと感じます

また、Lレンズの「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」は、防塵・防滴構造のほかにも、高温下での使用による温度上昇を防ぐための遮熱塗装や、前玉のフッ素コーティングなど、高性能レンズにふさわしい高い剛性感を備えています。これも普及レンズとの大きな違いです。

しかし、そうした非常に高い剛性感を必要としないシーンでは、「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」にある、手軽さや気軽さにありがたみを感じ、ひとつの操作性のよさとなるのです。

4.付属品にも違いがある

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」には三脚座が付属していますが、「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」にはありません。また、それぞれの専用レンズフードにも、価格差なりの違いがあります。

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」に同梱のレンズフード「ET-83F」を装着したイメージ

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」に同梱のレンズフード「ET-83F」を装着したイメージ

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」のレンズフードにはロックボタンがあります。普及レンズだと省略されがちですが、ロックボタンは、フードをシッカリと装着でき、それが使用中にズレることがないという確実性をもたらしてくれます。

レンズフードのロックボタンは確実な装着に欠かせません

レンズフードのロックボタンは確実な装着に欠かせません

さらに「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」はフィルター調整窓も装備。PLフィルターや可変式NDフィルターなどを操作するときに、いちいちレンズフードを外さなくてよいので便利です

フィルター調整窓を装備したレンズフード

フィルター調整窓を装備したレンズフード

対する「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」にも、レンズフード「ET-74B」が用意されていますが……、何と別売。しかも希望小売価格は5,280円となかなかのお値段です。

「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」にレンズフード「ET-74B」を装着したイメージ。別売品です

「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」にレンズフード「ET-74B」を装着したイメージ。別売品です

「ET-74B」はロックボタンを装備するなど、造り自体はシッカリしていますが、別途購入する必要があるのが少々手間です。このレンズフードに関しては、普及レンズらしい割り切りのよさを感じてしまいました。

ロックボタンも装備され、なかなか実用性の高いレンズフードですが……

ロックボタンも装備され、なかなか実用性の高いレンズフードですが……

究極画質のLレンズと大健闘の普及レンズ

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」はLレンズなりに、「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」は普及レンズなりに、小型・軽量化が図られています。

では、肝心の画質はどうでしょう? 小さく軽くなったことで、描写性能に悪影響があったらがっかりしてしまいます。というわけで、風景を撮影して解像性能を確認してみました。

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」の広角端100mm/絞り開放で撮影

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」の広角端100mmで撮影。被写体が風景なので「ピクチャースタイル」を風景にして撮影しましたEOS R5、RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM、100mm、ISO100、F4.5、1/30秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:風景撮影写真(8192×5464、30.9MB)

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」の広角端100mmで撮影。被写体が風景なので「ピクチャースタイル」を風景にして撮影しました
EOS R5、RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM、100mm、ISO100、F4.5、1/30秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:風景
撮影写真(8192×5464、30.9MB)

まずは、「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」の広角端100mmで撮影。当然の結果というか、さすがLレンズというか、画面全体ですばらしい解像感を得ることができました。画面中央部はもちろん、周辺部にいたっても像の乱れは見られず、高い解像性能を維持しています。

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」の望遠端500mm/絞り開放で撮影

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」の望遠端500mmで撮影。広角端時の画面中央にある木を撮っていますEOS R5、RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM、500mm、ISO100、F7.1、1/13秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:風景撮影写真(8192×5464、19.3MB)

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」の望遠端500mmで撮影。広角端時の画面中央にある木を撮っています
EOS R5、RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM、500mm、ISO100、F7.1、1/13秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:風景
撮影写真(8192×5464、19.3MB)

望遠端500mmでも、解像性能の高さはまったく衰えません。植物の質感描写も大変良好で、非常にシャープで心地よい写真を撮ることができます。このクラスの望遠ズームは、どうしても開放絞り値は暗くなってしまいがちで、絞り開放での撮影が多くなりますので、この描写性能の高さはありがたいです。

「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」の広角端100mm/絞り開放で撮影

「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」の広角端100mmで撮影。同じく、被写体が風景なので「ピクチャースタイル」を風景にして撮影しましたEOS R5、RF100-400mm F5.6-8 IS USM、100mm、ISO100、F5.6、1/20秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:風景撮影写真(8192×5464、26.5MB)

「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」の広角端100mmで撮影。同じく、被写体が風景なので「ピクチャースタイル」を風景にして撮影しました
EOS R5、RF100-400mm F5.6-8 IS USM、100mm、ISO100、F5.6、1/20秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:風景
撮影写真(8192×5464、26.5MB)

次は、「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」での広角端100mmです。Lレンズの実力を見た後ということもあって、比べてしまうと解像感の甘さがどうしても気になってしまいます。また画面周辺部では、若干ではあるものの、さらに解像感が低下しています。

「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」の望遠端400mm/絞り開放で撮影

「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」の望遠端400mmで撮影。500mmと400mmで画角に違いがあるため、少し構図を変えていますEOS R5、RF100-400mm F5.6-8 IS USM、400mm、ISO100、F8、1/10秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:風景撮影写真(8192×5464、22.2MB)

「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」の望遠端400mmで撮影。500mmと400mmで画角に違いがあるため、少し構図を変えています
EOS R5、RF100-400mm F5.6-8 IS USM、400mm、ISO100、F8、1/10秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:風景
撮影写真(8192×5464、22.2MB)

望遠端400mmでの撮影。400mmと500mmという焦点距離の違いがありますので厳密ではないものの、やはり「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」との解像性能の差を感じ取ることができます。さすがにLレンズとの比較は酷というもので、ちょっと厳しい結果になってしまいました。

ただし、これはあくまで、有効約4500万画素の「EOS R5」との組み合わせで、Lレンズと普及レンズを比較した場合の結果です。「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」を単独で見た場合、普及クラスの望遠ズームとは思えないほど高画質なレンズ、というのが筆者の素直な感想。「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」の画質が低いのではなく、「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」の描写性能が高すぎるというのが実際のところでしょう。

エクステンダー使用で焦点距離がさらにアップ

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」と「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」の2本のレンズは、ともにエクステンダー(テレコン)が使用できるのも特徴です。

「EXTENDER RF1.4x」。焦点距離を1.4倍に伸ばすことができますが、開放絞り値は1段分暗くなります

「EXTENDER RF1.4x」。焦点距離を1.4倍に伸ばすことができますが、開放絞り値は1段分暗くなります

「EXTENDER RF1.4x」は、装着レンズの焦点距離を1.4倍に伸ばすことができます。「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」に装着した場合の最大焦点距離は700mmで、「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」に装着した場合の最大焦点距離は560mmです。

「EXTENDER RF2x」。焦点距離を2倍に伸ばすことができますが、開放絞り値は2段分暗くなります

「EXTENDER RF2x」。焦点距離を2倍に伸ばすことができますが、開放絞り値は2段分暗くなります

「EXTENDER RF2x」は、装着レンズの焦点距離を2倍に伸ばすことができます。「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」に装着した場合の最大焦点距離は1000mmで、「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」に装着した場合の最大焦点距離は800mmです。

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」に「EXTENDER RF1.4x」を装着したイメージ。ズーム操作の範囲が300mm以上になるため鏡筒が伸びたままになります

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」に「EXTENDER RF1.4x」を装着したイメージ。ズーム操作の範囲が300mm以上になるため鏡筒が伸びたままになります

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」とエクステンダーの組み合わせでは、ズーム操作の範囲が300〜500mmに限定されてしまうため、携行性が著しく落ちてしまうのが難点。エクステンダー装着時でも、近距離の被写体を撮影したいという場合はあるので、使い勝手という点でも残念に感じてしまいます。

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」に「EXTENDER RF2x」を装着したイメージ。同じく300mm位置より縮めることができません

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」に「EXTENDER RF2x」を装着したイメージ。同じく300mm位置より縮めることができません

しかし、ズームを縮めることができないのでエクステンダーは使えない、となったほうがもっと残念ですので、設計上やむを得ないこととして納得するしかありません。

「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」に「EXTENDER RF1.4x」を装着したイメージ

「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」に「EXTENDER RF1.4x」を装着したイメージ

Lレンズの「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」がエクステンダーを使えるのは、まあ当然と言えますが、普及レンズの「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」もエクステンダー装着可能というのは、実はすごい話。

「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」に「EXTENDER RF2x」を装着したイメージ

「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」に「EXTENDER RF2x」を装着したイメージ

エクステンダーは画面の中央部分を光学的に拡大するものなので、マスターとなるレンズの光学性能が低いと、画質のよくない部分まで拡大されてしまいます。普及レンズの「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」でエクステンダーが使えるということは、拡大しても問題がないだけの光学性能があるということになります。

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」+「RF1.4x」で撮影

EOS R5、RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM+EXTENDER RF1.4x、700mm、ISO1600、F10、1/250秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード撮影写真(8192×5464、11.4MB)

EOS R5、RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM+EXTENDER RF1.4x、700mm、ISO1600、F10、1/250秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード
撮影写真(8192×5464、11.4MB)

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」に「EXTENDER RF1.4x」を組み合わせて撮影した写真がこちら。焦点距離は700mmになりますので、この時点で相当な超望遠レンズです。なかなか近づけない被写体を画面いっぱいに写せる快感はなかなかのものです。

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」+「RF2x」で撮影

EOS R5、RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM+EXTENDER RF2x、1000mm、ISO3200、F14、1/100秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード撮影写真(8192×5464、10.3MB)

EOS R5、RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM+EXTENDER RF2x、1000mm、ISO3200、F14、1/100秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード
撮影写真(8192×5464、10.3MB)

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」に「EXTENDER RF2x」を装着して撮りました。「RF1.4x」でも感動していたのですが、ちょっと想像を超えた凄まじい引き寄せ効果に感動してしまいます。焦点距離は驚きの1000mmです。

「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」+「RF1.4x」で撮影

EOS R5、RF100-400mm F5.6-8 IS USM+EXTENDER RF1.4x、560mm、ISO1600、F11、1/125秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード撮影写真(8192×5464、12.7MB)

EOS R5、RF100-400mm F5.6-8 IS USM+EXTENDER RF1.4x、560mm、ISO1600、F11、1/125秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード
撮影写真(8192×5464、12.7MB)

「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」に「EXTENDER RF1.4x」を組み合わせて撮影。焦点距離は560mmと、「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」+「RF1.4x」の700mmを見た後だとインパクトが薄くなってしまいますが、前述の「もっと寄りたい」を簡単にかなえてくれるアイテムとして重要だと思います。

「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」+「RF2x」で撮影

EOS R5、RF100-400mm F5.6-8 IS USM+EXTENDER RF2x、800mm、ISO3200、F16、1/50秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード撮影写真(8192×5464、10.3MB)

EOS R5、RF100-400mm F5.6-8 IS USM+EXTENDER RF2x、800mm、ISO3200、F16、1/50秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード
撮影写真(8192×5464、10.3MB)

「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」+「EXTENDER RF2x」で撮りました。焦点距離は800mm。ここまでくると「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」+「RF2x」の1000mmに迫るくらいの引き寄せ効果を感じます。今まで撮ることができなかった遠くの被写体を、手軽に大きく写すことができる力はすばらしいです。

エクステンダーを使うと開放絞り値が暗くなるのが心配でしたが、近ごろのデジタルカメラは高感度性能の進化が著しく、ISO1600やISO3200の使用も普通になってきているため、それほど問題を感じることはありませんでした。また、両レンズとも手ブレ補正機構を搭載しており、対応するボディと連携した協調ISが使えるので、手持ち撮影でもそれほど手ブレを心配せずに撮れます。カメラとレンズの性能が進化した現代において、エクステンダーの利用はかなり効果的だと実感しました。

最大撮影倍率の違いと画質をチェック

望遠レンズといえば、最大撮影倍率も重要になると思います。最大撮影倍率が高ければ、いわゆる望遠マクロ的な撮影ができます。

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」の望遠マクロで撮影

EOS R5、RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM、500mm、ISO400、F8、1/640秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード撮影写真(8192×5464、9.8MB)

EOS R5、RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM、500mm、ISO400、F8、1/640秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード
撮影写真(8192×5464、9.8MB)

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」の最大撮影倍率は0.33倍で、このときの焦点距離は望遠端の500mmになります。1/4倍を超えていますので、かなり寄って大きく撮れる部類と言ってよいと思います。何より、近距離撮影でもLレンズならではのすぐれた描写性能を維持しているところがすばらしい。まさに至近から遠景まで卓越した高画質が約束されたレンズです。

「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」の望遠マクロで撮影

EOS R5、RF100-400mm F5.6-8 IS USM、400mm、ISO400、F8、1/320秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード撮影写真(8192×5464、10.3MB)

EOS R5、RF100-400mm F5.6-8 IS USM、400mm、ISO400、F8、1/320秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード
撮影写真(8192×5464、10.3MB)

いっぽう、「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」の最大撮影倍率は0.41倍で、このときの焦点距離は望遠端の400mmになります。もう少しでハーフマクロに届きそうな近接撮影能力。「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」より寄って大きく写せますので、より効果的な望遠マクロ的な効果を得ることができます。しかし、近接撮影時には諸収差の影響なのか、合焦点の周辺にフレアのような滲みが見られます。正当な画質という観点からするとマイナスかもしれませんが、筆者のように、このほうが幻想的な柔らかさがあって好ましいと感じる人も多いと思います。

ここでも、究極の画質を追求するLレンズと、ある程度の割り切りをしながら実用性のバランスを考える普及レンズの違いがでました。どちらがよいかは人それぞれの好みだと思いますが、どちらかだけが決定的にすぐれているということはないでしょう。

望遠ズームを散歩のお供にするという選択

いずれも焦点距離400mm/500mmまで届く望遠ズームながら小型・軽量に作られていることから、本格的な撮影だけでなくスナップ撮影のような普段使いにも向いている。という考えが浮かびましたので、2本のレンズをもって散歩に出てみました。

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」で撮影

EOS R5、RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM、500mm、ISO400、F7.1、1/160秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード撮影写真(8192×5464、9.9MB)

EOS R5、RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM、500mm、ISO400、F7.1、1/160秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード
撮影写真(8192×5464、9.9MB)

公園の池で泳ぐカモを撮影。500mmもあると、スナップするには遠すぎて諦めていた被写体を簡単に大きく写せるので、被写体との出会いが新鮮に感じました。ただ、Lレンズとしては小型・軽量といっても、やはり手持ちでは重さを感じ、被写体を追っている間に構図が下がってしまうこともあって注意が必要でした。

「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」で撮影

EOS R5、RF100-400mm F5.6-8 IS USM、400mm、ISO400、F8、1/160秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード撮影写真(8192×5464、11.1MB)

EOS R5、RF100-400mm F5.6-8 IS USM、400mm、ISO400、F8、1/160秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード
撮影写真(8192×5464、11.1MB)

同じく「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」でカモを撮影。望遠端が400mmまでとはいえ、このレンズの軽快感は本当にすばらしく、スナップ撮影でも自由にカメラを構えて構図を作ることができます。超望遠レンズでの気楽なスナップ撮影という、新しいジャンルにハマってしまいそうです。

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」で撮影

EOS R5、RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM、363mm、ISO400、F8、1/160秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード撮影写真(8192×5464、12.2MB)

EOS R5、RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM、363mm、ISO400、F8、1/160秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード
撮影写真(8192×5464、12.2MB)

猫好きなので散歩で猫に会えば必ず撮ります。高い塀の上にいたのですが、焦点距離を調節してちょうどイイ感じの大きさで撮影できました(焦点距離363mm)。猫の毛並みがとてもシャープでキレイです。この写りのよさを見てしまうと、少し重いといってもLレンズには捨てがたい魅力を感じます。

「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」で撮影

EOS R5、RF100-400mm F5.6-8 IS USM、400mm、ISO400、F8、1/160秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード撮影写真(8192×5464、12.7MB)

EOS R5、RF100-400mm F5.6-8 IS USM、400mm、ISO400、F8、1/160秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード
撮影写真(8192×5464、12.7MB)

「眠り猫」がいましたので撮らせてもらいました。お昼寝中の猫を起こしてしまわない距離で撮影できるのも望遠ズームのイイところ。ローアングル撮影でしたので、バリアングルモニターを展開して撮影。不安定な姿勢の手持ち撮影でも、最大5.5段分という手ブレ補正効果のおかげで手ブレを起こすことなく撮れました。

「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」で撮影

EOS R5、RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM、500mm、ISO1600、F7.1、1/3200秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード撮影写真(8192×5464、13.3MB)

EOS R5、RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM、500mm、ISO1600、F7.1、1/3200秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード
撮影写真(8192×5464、13.3MB)

トンボが連結飛行をしていたので、すかさずシャッター速度が速くなるように設定して撮影しました。AFの速度や精度は申し分なく、正確にトンボの眼にピントを合わせてくれました。この写真は「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」で撮りましたが、同じく小型の超音波モーター「ナノUSM」を搭載する「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」でも同様の結果が得られるのではないかと思います。

「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」で撮影

EOS R5、RF100-400mm F5.6-8 IS USM、165mm、ISO400、F8、1/250秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード撮影写真(8192×5464、14.2MB)

EOS R5、RF100-400mm F5.6-8 IS USM、165mm、ISO400、F8、1/250秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード撮影写真(8192×5464、14.2MB)

かわいいリスの置きものを発見したので構図を工夫しながら撮影。望遠レンズならではの圧縮効果を効かせながら、手前の花を前ボケにして配置しています。スナップ撮影ではあまり使わない効果を応用できるところが、望遠ズームスナップの醍醐味だな、と楽しい気持ちになりました。焦点距離は165mmです。

まとめ いずれも小型・軽量で取り回しが良好。超望遠の世界を広げるレンズ

被写体との距離が遠いときに活躍してくれる望遠ズームレンズは、遠くの被写体を大きく写す「引き寄せ効果」だけでなく、遠くの被写体と近くの被写体の距離感を縮めて1枚の写真にする「圧縮効果」にも魅力があります。今回紹介した2本のレンズのように、400mmや500mmまでズームが伸びるものであれば、200mm程度の望遠レンズとは一味も二味も違ったダイナミックな写真を撮ることができます。

焦点距離が長くなればレンズのサイズも巨大化し、撮るときはもちろん、持ち運ぶのにもひと苦労というのが難点でしたが、2本のレンズはともに小型・軽量化が図られた、取り回しのよいレンズに仕上がっているところがポイント。特に普及レンズの「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」のコンパクトさはすばらしく、風景やネイチャー、動物の撮影はもちろん、超望遠レンズでのスナップという新しいジャンルも開拓してくれそうです。

また、2本のレンズはともに、エクステンダーが使用できることも特徴。装着の手間こそ増えますが、1.4倍や2倍に伸びた焦点距離は、さらなる可能性をユーザーに見せてくれることでしょう。「EOS R7」や「EOS R10」といったAPS-C機で使って、1.6倍相当に拡大する望遠世界を楽しむのもアリだと思います。

手に入れやすい「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」を購入してから、究極の高画質を求めて「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」にステップアップするにしても、画質重視ですでに「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」を所有している人が、カジュアルさを求めて「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」を追加しても、決してむだになることはないと思います。

曽根原 昇

曽根原 昇

信州大学大学院修了後に映像制作会社を経てフォトグラファーとして独立。2010年に関東に活動の場を移し雑誌・情報誌などの撮影を中心にカメラ誌などで執筆もしている。写真展に「エイレホンメ 白夜に直ぐ」(リコーイメージングスクエア新宿)、「冬に紡ぎき −On the Baltic Small Island−」(ソニーイメージングギャラリー銀座)、「バルトの小島とコーカサスの南」(MONO GRAPHY Camera & Art)など。

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