発表は2017年末、発売は2018年頭が濃厚!?

発売直前!スズキ 新型「スペーシア」独自調査で徹底解説!

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先ごろ開催された「東京モーターショー2017」のスズキブースには、「スペーシアコンセプト」と「スペーシアカスタムコンセプト」の2台が出品されていた。参考出品車ではあるが、内外装の完成度は高く、ほぼそのままスズキ 新型「スペーシア」「スペーシアカスタム」として市販されると考えて良いだろう。

「東京モーターショー2017」のスズキブースでは、最も手前の目立つ場所へ「スペーシア」「スペーシアカスタム」の2台が展示されていた

新型スペーシアの詳細な発売時期は今のところ不明だが、おそらく12月中には発表されるはずだ。なぜなら、現行スペーシアのメーカーに向けた販売店からの発注は11月上旬の現時点ですでに終了しており、今は在庫販売になっているからだ。スペーシアは、スズキにとって売れ筋の軽自動車だから、生産や受注の停止期間を長引かせることは考えにくい。スズキ販売店も詳細なスケジュールは把握していなかったが、「おそらく12月中でしょう」という。

スズキは毎年、1月3日から「初売りフェア」を開催している。正月のTVCMでよく流れるので、読者の皆さんもご存知だろう。2018年の初売りでは、新型スペーシアを主力商品に位置付けるねらいもある。現行のスズキ「スイフト」も、発表は昨年末の2016年12月27日、発売は年明けの2017年1月4日だった。そのため、ユーザーは1月3日の初売りフェアで、スイフトの展示車を見ながら、商談することができた。新型スペーシアも、スイフトと同様のパターンになりそうだ。

>>「新型スペーシアカスタムはアルファードに似ている」「カスタムZも生産終了」新型発売間近で様々な意見が飛び交う価格.comの「スペーシア」クチコミを見る

新型スペーシアが現行より全高が「50mm」も高くなった理由

スズキ「スペーシアコンセプト」(新型「スペーシア」)

スズキ「スペーシアコンセプト」(新型「スペーシア」)

スズキ「スペーシアカスタムコンセプト」(新型「スペーシアカスタム」)

スズキ「スペーシアカスタムコンセプト」(新型「スペーシアカスタム」)

新型スペーシアは、前述のように標準ボディとカスタムに大別される。軽自動車だから全長が3,395mm、全幅が1,475mmとサイズは同じだが、全高は1,785〜1,800mmに達する。現行スペーシアに比べて背が50mmも高い。

スズキ 現行「スペーシア」

スズキ 現行「スペーシア」

背を高くする理由は、ライバル車に対抗するためだ。これまでのスペーシアは、ホンダ「N-BOX」、ダイハツ「タント」、日産「デイズルークス」など、スライドドアを装着したライバル車の中では背が低かった。室内高に不足はなく、背が少し低いことで低重心になったりボディを軽くできたりといったメリットもあるのだが、外観の存在感が弱まってしまう。これが、販売面でライバル車に差を付けられる原因になっているから、天井を持ち上げたというわけだ。

新型スペーシアのモチーフは「スーツケース」

スズキ 新型「スペーシア」

スズキ 新型「スペーシア」

エクステリアデザインも異なり、ボンネットは傾斜を弱めてN-BOXのような水平基調に近付ける。この形状に改めることでボックス感覚が強調され、フロントマスクにも十分な厚みを持たせた。前後のピラー(柱)の角度を立てて、直立した形状に見せるなど、新型スペーシアはさまざまな部分で存在感やインパクトを強めている。

これらの特徴はN-BOXやタントと同じだから、外観も似通りそうだが、デザインの工夫によって個性を演出している。特徴があるのはボディサイドで、上側と下側に水平基調のラインを入れた。これはスーツケースをモチーフにしたという。

フロントマスクは標準ボディとカスタムで大きく異なり、前者は柔和な顔つきだ。それでも先代スペーシアに比べると、下側に装着されたグリルの開口部が強調されて骨太に見せている。

カスタムのフロントマスクは「ルーミー」や「アルファード」に似ている

スズキ 新型「スペーシアカスタム」

スズキ 新型「スペーシアカスタム」

トヨタ「ルーミー」

トヨタ「ルーミー」

エアロパーツを備えた「スペーシアカスタム」は、トヨタ「ルーミー」に似ている。現行「スペーシアカスタムZ」との共通性もあるが、それ以上にルーミー風といえるだろう。さらに、トヨタ「アルファード」との共通点も垣間見える。今は迫力の伴ったデザインが人気だが、迫力を持たせながら個性を演出するのが難しい。

インパネも「スーツケース」風でよりスタイリッシュに

スズキ 新型「スペーシア」の内装、インパネ

スズキ 新型「スペーシア」の内装、インパネ

内装を見ると、インパネは水平基調のデザインで、助手席の前側に特徴を持たせた。収納設備のフタをテーブルのように張り出させ、ボディサイドと同じく表面をスーツケースのように仕上げている。現行型はこの部分にトレイがあり、開口部を設けて下側のボックス内部に置いたティッシュボックスのペーパーを取り出せるが、新型スペーシアには採用されていない。車内は天井が高まったことで、従来以上に広々としている。

前後シート間隔とスライドドアの開口幅が広くなった

スズキ 新型「スペーシア」のサイドイメージ

スズキ 新型「スペーシア」のサイドイメージ

プラットフォームは、「ワゴンR」と同タイプに刷新されるので、ホイールベースが2,460mmに伸びた。これは、現行スペーシアよりも35mm長くなる。それに伴い、前後シートの間隔が10mm拡大されている。それ以上に広げてしまうと、後席のスライド位置を後端にセットして背もたれもリクライニングさせた時、乗員の頭部がリヤウィンドウに近づきすぎてしまう。ミニバンの3列目にも当てはまる話だが、足元空間を広げるために後席を極端に後退できる設計では、追突時の安全確保に心配が伴う。新型スペーシアはそこに配慮した。

スズキ 新型「スペーシア」フロントドアとスライドドアを開けた状態

スズキ 新型「スペーシア」フロントドアとスライドドアを開けた状態

スライドドアの開口幅も25mmほど広がり、605mmくらいになる。現行スペーシアでは開口幅が少し狭く感じるが、新型スペーシアでは改善される。

ラゲッジルームはフラットになって、より使いやすくなった

スズキ 新型「スペーシア」のリアシートをたたんだ状態。床面がフラットになる方式へと変更された

スズキ 新型「スペーシア」のリアシートをたたんだ状態。床面がフラットになる方式へと変更された

新型スペーシアでは、後席の格納方法も変更される。現行スペーシアではタントなどと同様、床面へ落とし込むように格納するが、新型はワゴンRなどと同じく、背もたれを前側に倒すと座面も下がってフラットにする方式だ。荷室の床面積は少し短いが、実用的に不満はなく操作も簡単に行える。

スズキ 新型「スペーシア」の内装、フロントシート

スズキ 新型「スペーシア」の内装、フロントシート

また、前席と燃料タンクの間にシートを押し込む必要がなくなったので、シートのサイズも拡大されている。座ると、床と座面の間隔も最適化されており、新型N-BOXと同様に座面の柔軟性も増している。座り心地が総合的に向上した。

車重や燃費は据え置きだがライバル車よりも優れる

スズキ 新型「スペーシア」フロントイメージ

スズキ 新型「スペーシア」フロントイメージ

エンジンはワゴンRと同様に「マイルドハイブリッド」を搭載しており、「ターボ」も選択できる。

スペーシアは、現行型ですでに軽量化が進められており、N-BOXの車重が売れ筋グレードで「890kg」、タントが「930kg」となるのに対して現行スペーシアは「850kg」と軽い。従って、新型スペーシアの車重については、ほぼ据え置きとなりそうだ。

JC08モード燃費も同様で、現行スペーシアの「32km/L」前後になるだろう(現行ワゴンRが33.4km/L)。それでも、27〜28km/LのN-BOXやタントよりははるかに優れている。

このほか、プラットフォームが刷新されるので走行安定性が向上し、現行スペーシアでは少し硬めに感じられる乗り心地も改善するだろう。

安全装備では、「デュアルセンサーブレーキサポート」が採用され、「後退時ブレーキサポート」も新たに装着される。インパネの上部に各種の情報を表示する「ヘッドアップディスプレイ」は、ワゴンRでは半透明の表示版が持ち上がるが、新型スペーシアはフロントウィンドウに投影する方式だ。視認性がさらに良くなる。

ライバル車にとって、新型スペーシアが脅威となるのは間違いない

スズキ 新型「スペーシアカスタム」リアイメージ

スズキ 新型「スペーシアカスタム」リアイメージ

新型スペーシアは、一見すると外観デザインの存在感やインパクトを強めたことが注目されるが、実はシートの座り心地、荷室のアレンジのしやすさ、安全装備、情報の表示方法など、各種の機能を幅広く向上させているのだ。

そして、ライバル車と比べた時のメリットは、現行スペーシアと同じく、機能のバランスが優れていること。車重は、天井を高くしたり安全装備を充実させたりしてもライバル車より軽く、走りに軽快感が伴う。ホイールベースの拡大によって、乗り心地は現行スペーシアより向上するだろう。そして、燃費もライバル車に比べて良好だ。背の高い軽自動車にありがちな欠点が改善されている。

価格は未定だが、背の高い軽自動車はライバル同士の競争が激しいため、値上げすると売れ行きを下げてしまうことは明白だ。従って、価格と機能のバランスも現行スペーシアを維持するだろう。

新型スペーシアは、さらに安全で便利になり、買い得感は間違いなく強まる。軽自動車を買うならば、新型スペーシアをチェックした上で判断するのが良いと言えそうだ。

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渡辺陽一郎

渡辺陽一郎

「読者の皆様に怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も大切と考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心掛けるモータージャーナリスト

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2017.11.18 更新
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