2017年10月27日〜11月5日にかけて開催された「東京モーターショー2017」では、カーグッズについてもさまざまな展示が行われており、最近注目を集めるドライブレコーダーに関連する新技術や新製品の展示も見られた。それらをまとめてレポートしよう。
「東京モーターショー2017」で展示されていたドライブレコーダーに関する新技術では、ドライバーのモニタリングを行う“ドライバーレコーダー”として、オムロンが「ドライバー安全運転管理サービス」を、デンソーテンが「安全運転管理テレマティクスサービス」をそれぞれ展示していた。いずれもドライバーの運転状況を常にチェックすることで、居眠り運転や集中力の低下に対して警告する。こうしたドライバーのモニタリング技術には、表情の解析のためのAI技術や、安全運転データを蓄積する通信技術やクラウド技術が使われる。タクシー、バス、トラックといった運輸業からのニーズが高く、意外と早く実用化されそうな気配だった。
このほかの注目技術として、デンソーテンの駐車監視機能「リモートマルチアングルビジョン」もあった。これは、4台のカメラを使ってクルマから少し離れた視点の映像を合成し、駐車中のクルマの様子を監視するというもの。通信機能を備えており、異変が起こると自動で自分のスマートフォンに映像が配信される。車上狙いやクルマに傷を付けるイタズラの対策として期待できそうだ。
オムロンのドライバーモニタリング技術「ドライバー安全運転管理サービス」。車外と車内それぞれの様子を記録する計2台のカメラ、GPSアンテナ、本体で構成される
「ドライバー安全運転管理サービス」は、新車にビルトインすることも想定されている。これはそのサンプル
「ドライバー安全運転管理サービス」のカギとなるカメラは。矢印の先の部分に設置され、ドライバーをモニタリングする
こちらはデンソーテンのドライバーモニタリング技術「安全運転管理テレマティクスサービス」。社員証などのIDカードで個人を認証し、クラウドデータに保存されたドライバー個人の運転ログを参照。より緻密なモニタリングを実現する
こちらはデンソーテンの「リモートマルチアングルビジョン」。4台のカメラでクルマの周囲の状況を監視。通信機能を使ってスマートフォンへ映像を配信する
「リモートマルチアングルビジョン」は、写真のようにクルマから離れた視点で周囲の様子を監視できるので、状況の変化がより把握しやすくなる
ドライブレコーダーの新製品もいくつか展示されていた。パイオニアの「ND-DVR40」や、デンソーテンのドライブレコーダー付きカーナビ「AVN-D8」のように、設置や配線をシンプルに行えるものの展示が目立った。
12月に発売予定のパイオニアのドライブレコーダー「ND-DVR40」。小型のボディでフロントガラスに貼り付けて設置できる
カーメイトが発売している車載360°カメラ「d'Action 360」。1台で前後左右を記録できるため、後方からのあおり運転や追突などの様子も記録できる
11月上旬に発売されたデンソーテンのドライブレコーダー付きカーナビ「録ナビ」シリーズの2018年モデル「AVN-D8」。同梱のカメラを設置するだけで、ドライブレコーダーとして利用できるのが特徴。別売りのバックカメラで後方の記録にも対応する