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徹底的な改善でライバル車に挑む!

めちゃよくなった新型「スペーシア」「スペーシアカスタム」!イカついだけじゃない新型モデルを徹底解説

スズキの軽スーパーハイトワゴン「スペーシア」が、2017年12月14日にフルモデルチェンジを受けた。

スズキ 新型「スペーシア」(左)と新型「スペーシアカスタム」(右)のフロントイメージ

スズキ 新型「スペーシア」(左)と新型「スペーシアカスタム」(右)のフロントイメージ

スズキ 新型「スペーシア」(左)と新型「スペーシアカスタム」(右)のリアイメージ

スズキ 新型「スペーシア」(左)と新型「スペーシアカスタム」(右)のリアイメージ

初代スペーシアが発売されたのは2013年。「パレット」の後継モデルとして両側スライドドアなどの特徴を受け継いでおり、今回のフルモデルチェンジで2代目となる。

近年の軽スーパーハイトワゴン市場は、ホンダ「N-BOX」や日産「デイズルークス」など強力なライバルたちがひしめき合っている。そんな中でフルモデルチェンジが施される新型スペーシアは、外観や内装、細部の使い勝手に至るまで「ユーザーの声」をもとに徹底的な見直しが図られた。

さらに、初代スペーシアには不足していたといえる、ワクワク感や所有欲を満たせるような“個性”が新型スペーシアへと与えられている。

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新型スペーシアのグレード、価格、スペックについては以下の通り。

【スズキ 新型スペーシア/新型スペーシアカスタムのグレードラインアップと価格】

−新型スペーシア−

HYBRID G:1,333,800円
HYBRID X:1,468,800円

−新型スペーシアカスタム−

HYBRID GS:1,576,800円
HYBRID XS:1,690,200円
HYBRID XSターボ:1,787,400円

※衝突被害軽減ブレーキ非装着車はメーカーオプションとなり、車両本体から-59,400円

【スズキ 新型スペーシアのスペック】
全長×全幅×全高:3,395×1,475×1,785mm/ホイールベース:2,460mm/最低地上高:150mm/車重:870kg(2WD)/最小回転半径:4.4m/JC08モード燃費:28.2km/L/最高出力(エンジン):38kW(52PS)/6,500rpm/最大トルク(エンジン):60N・m(6.1kg・m)/4,000rpm/最高出力(モーター):2.3 kW(3.1PS)/1,000rpm/最大トルク(モーター):50 N・m(5.1kg・m)/100rpm

【スズキ 新型スペーシアカスタムのスペック】
全長×全幅×全高:3,395×1,475×1,785mm/ホイールベース:2,460mm/最低地上高:150mm/車重:900 kg [2WD・HYBRIDターボ] 890kg [2WD・HYBRID] /最小回転半径:4.6 m/JC08モード燃費:25.6 km/L [2WD・HYBRIDターボ] 28.2km/L [2WD・HYBRID] /最高出力(エンジン):47kW(64PS)/6,000rpm [2WD・HYBRIDターボ] 38kW(52PS)/6,500rpm [2WD・HYBRID] /最大トルク(エンジン):98N・m(10.0kg・m)/3,000rpm [2WD・HYBRIDターボ] 60N・m(6.1kg・m)/4,000rpm [2WD・HYBRID] /最高出力(モーター):2.3 kW(3.1PS)/1,000rpm/最大トルク(モーター):50 N・m(5.1kg・m)/100rpm

新型スペーシアのモチーフは「スーツケース」

スズキ 新型「スペーシア」のフロントイメージ

スズキ 新型「スペーシア」のフロントイメージ

スズキ 新型「スペーシア」のリアイメージ

スズキ 新型「スペーシア」のリアイメージ

新型スペーシアは、ワクワクするような楽しさを感じるデザインへと刷新されている。新たなデザインコンセプトは“スーツケース”。さまざまなところへ一緒に出かけ、たくさんの思い出をつくり、使うたびに愛着の湧くスーツケースが、新型スペーシアのモチーフとなっている。

スズキ 新型「スペーシア」のサイドイメージ

スズキ 新型「スペーシア」のサイドイメージ

スズキ 新型「スペーシア」のフロントフェイス

スズキ 新型「スペーシア」のフロントフェイス

新型スペーシアは、ボディサイドにスーツケースの表面のような凹凸がデザインされているのが特徴的だ。また、フロントフェイスには、グリルにスーツケースのジッパーのようなデザインが、グリル下の開口部にはスーツケースハンドルのようなデザインが施されている。

新型スペーシアの14インチホイール仕様には、スーツケースのキャスターのようなホイールキャップデザインが施されている

さらに、新型スペーシアの14インチホイール&タイヤ仕様車には、スーツケースのキャスターのようなホイールキャップがデザインされているなど、さまざまな個所でスーツケースのイメージが表現されている。

歴代「スペーシア」を画像で比較。左上が新型「スペーシア」、中央が先代「スペーシア」、右下が「パレット」

新型スペーシアを、先代スペーシアやパレットの画像と比較すると、先代スペーシアはパレットを汲むようなデザインであったが、新型スペーシアはガラリと変わって、ポップで個性的なデザインへと変更されていることがわかる。

スズキ 新型「スペーシアカスタム」のフロントイメージ

スズキ 新型「スペーシアカスタム」のフロントイメージ

スズキ 新型「スペーシアカスタム」のリアイメージ

スズキ 新型「スペーシアカスタム」のリアイメージ

また、新型スペーシアをドレスアップした「スペーシアカスタム」は、サイドこそ新型スペーシアと同様にスーツケースを模した凹凸がデザインされているものの、フロントフェイスは新型スペーシアとは全く異なる。

スズキ 新型「スペーシアカスタム」のフロントフェイス

スズキ 新型「スペーシアカスタム」のフロントフェイス

先代スペーシアカスタムの外観は、近年の軽カスタムモデルとしてはややおとなしめの印象で、その後に派手なマスクを持つ「スペーシアカスタムZ」がラインアップされて話題となった。

歴代「スペーシアカスタム」を画像で比較。左上が新型「スペーシアカスタム」、中央が先代「スペーシアカスタムZ」、右下が先代「スペーシアカスタム」

だが、新型スペーシアカスタムは、スペーシアカスタムZと比べても“イカつく”なり、高級ミニバンであるトヨタ「アルファード」や日産「エルグランド」のような迫力あるフロントフェイスとなった。新型スペーシア、スペーシアカスタムともに、先代と比べて「個性」が強調されたといえるだろう。

個性を表現しつつスタイリッシュになった新型スペーシアの「インテリア」

スズキ 新型「スペーシア」のインパネ

スズキ 新型「スペーシア」のインパネ

スズキ 先代「スペーシア」のインパネ

スズキ 先代「スペーシア」のインパネ

新型スペーシアのインテリアは、先代と比べてかなりスタイリッシュになった。先代では全体的に軽自動車っぽく、少し野暮ったいインパネという印象が拭えなかったが、新型スペーシアでは水平基調のデザインとなり、特にカーナビやエアコンスイッチ、エアコンルーバーなどが配置されているインパネ上部を主に、大きく改善されている。

助手席側インパネにある「インパネ収納ボックス」。画像は閉じた状態

助手席側インパネにある「インパネ収納ボックス」。画像は閉じた状態

助手席側インパネにある「インパネ収納ボックス」。画像は開いた状態

助手席側インパネにある「インパネ収納ボックス」。画像は開いた状態

インパネの特徴としてあげられるのが、助手席側にあるスーツケースを模した「インパネ収納ボックス」だ。このインパネ収納ボックスは上部に開けることができ、大きめの財布などさまざまな小物をしまっておくことができる。ドライバーや助手席に座る乗員にとって、使い勝手のいい便利な収納となるだろう。

さらに、アッパーボックスの下のシルバー部分は引き出し式の収納となっており、ボックスティッシュがすっぽりと入る大きさになっている。その左にあるドリンクホルダーは、500mlのペットボトルを入れることができる。これらの収納は、使わないときは格納できるので、見た目もすっきりとしていて、利便性が高い。また、アッパーボックスのカバー部分(画像ではホワイト)は、ディーラーオプションでカラーリングを変更することができるなど、遊び心にもあふれている。

スズキ 新型「スペーシアカスタム」のインパネ

スズキ 新型「スペーシアカスタム」のインパネ

新型「スペーシアカスタム」では、ステアリングとシフトノブに本革が採用され、どちらも赤ステッチが施されており、高級感のあるインパネをいっそう引き立てている

いっぽう、新型スペーシアカスタムのインパネは、新型スペーシアとは印象が異なり、黒基調で高級感が漂う。ブラックパールのカラーパネルとメッキ加飾で飾られたインパネによって豪華さが演出され、さらに本革のステアリングやシフトノブにはレッドステッチが入れられるなど、特別なモデルを所有する喜びを得られる工夫も施されている。

新型「スペーシア」のメーター

新型「スペーシア」のメーター

新型「スペーシアカスタム」のメーター

新型「スペーシアカスタム」のメーター

ちなみに、新型スペーシアと新型スペーシアカスタムではメーターのデザインが異なる。新型スペーシアのメーターは、シンプルな一眼メーターに液晶が付いているデザインだが、新型スペーシアカスタムでは中央のスピードメーター以外に、左にタコメーター、右にガソリン残量メーターをもつ3連メーターが採用されており、新型スペーシアのメーターに比べて高級感が高められている。

新型「スペーシア」のフロントシート

新型「スペーシア」のフロントシート

新型「スペーシアカスタム」のフロントシート。新型スペーシアカスタムのフロントシートは、サイドサポートがしっかりとした専用シートとなっている

もうひとつ、新型スペーシアと新型スペーシアカスタムの違いとしてあげたいのが「フロントシート」だ。新型スペーシアカスタムのフロントシートでは、肩まわりを強調した迫力あるデザインの専用シートが採用されていることも、特徴のひとつだ。

「新プラットフォーム」採用で広がった新型スペーシアの居住空間

新型「スペーシアカスタム」のインパネ&フロントシート

新型「スペーシアカスタム」のインパネ&フロントシート

新型スペーシアでは、先代と比べて室内高を35mm高くして、前席のヒップポイントを+30mm、後席のヒップポイントを+15mm上げることによって目線が高くなり、見晴らしがよくなっている。さらに、フロントガラスを立ててインパネの圧迫感を軽減させることなどによって開放感も高められており、快適に運転できるような工夫が施されている。

また、新型スペーシアではスズキの新プラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」が採用されている。これによって、前席と後席の距離が10mm広げられているほか、室内幅も前席の左右の距離が30mm広がるなど、室内スペースが広がった。さらに、後席はヘッドクリアランスが拡大されているなど、居住性もアップしている。

乗り降りしやすくなった新型スペーシアの「スライドドア」

新型「スペーシア」のスライドドアの開口部は、縦横それぞれ20mm広げられている

新型「スペーシア」のスライドドアの開口部は、縦横それぞれ20mm広げられている

新型スペーシアでは、乗降性も向上している。スライドドアの開口高と開口幅は、それぞれ20mm広がった。さらに後席左右Bピラーへ乗降グリップを設置したり、ステップとフロアの段差を少なくするなどの改善によって、後席の乗り降りがしやすくなっている。

また、パワースライドドアが閉まる動作中にドアロックを予約できる新機能が搭載された。これにより、スライドドアが全て閉まるまで施錠操作を待たずにクルマから離れても、自動で施錠される。これは、スズキ車で初採用となる機能だ。

開口部を広げ段差を少なくするなど改善が施されたラゲッジルーム

新型「スペーシア」のラゲッジルーム。画像は、リアシートを畳んだ状態。ラゲッジルームは縦が50mm拡大、地上高は25mm下げられて荷物の出し入れが楽になった。また、先代スペーシアではリアシートを畳んだ際に段差ができてしまっていたが、新型スペーシアでは段差はなく、ゆるやかなスロープ状になる

新型スペーシアのラゲッジルームは、荷室の開口の高さが50mm拡大した。さらに、荷室の地上高が25mm低くなり、荷物の積載がしやすくなっている。

また、先代ではリアシートを倒すとラゲッジルームとのあいだに段差ができてしまっていたのだが、新型スペーシアではシート形状を工夫してラゲッジ面の段差が抑えられている。

また、シートアレンジにも使いやすくするための工夫が施されている。ひとつは、リアシートに「ワンタッチダブルフォールディング機構」が採用されていること。これにより、軽い力でリアシートを畳んだり戻したりすることができるようになった。

また、先代では荷室側からリアシートを畳んだり、スライドさせたりといったことが難しかったが、新型スペーシアではリクライニングレバーの位置を変更することなどにより、荷室からリアシートをスライドさせて畳むことができるようになっている。

乗員全員が車内で快適に過ごせる機能もスズキ車で初採用

スズキ初の装備として新型スペーシアに搭載される「スリムサーキュレーター」。車内の空気を循環させることで車内温度を均一に保つ装備だ

スズキ車初の機能として、「スリムサーキュレーター」が新型スペーシアに導入されている。スリムサーキュレーターは、小風量の高速気流を後席へ吹き出すことで、前席から後席へ空気の流れを誘引させるもの。たとえば、後席にエアコンの風が直接届かないために、後席の同乗者が寒かったり暑かったりといったことを解消する役目を果たす。

軽自動車で初の装備となる、エアコンの風を拡散させることのできる「エアコンルーバー」が新型スペーシアへ採用されている

新型スペーシアでは、前席中央にエアコンの風を拡散させることのできる「エアコンルーバー」が設置されている。エアコンルーバー中央のノブを回せば、エアコン風量を調節できるだけでなく、風を集中させたり拡散させることで、たとえばエアコンの風が直接身体に当たっていたとしても、風を拡散させることによって当たり方をソフトにすることができる。

新型スペーシアで大型化された「サンバイザー」

新型スペーシアで大型化された「サンバイザー」

そのほか、サンバイザーが大型化されており、小柄な女性でも手が届きやすく直射日光をさえぎりやすくなるなどの改善が施された。

新型スペーシアは全車「マイルドハイブリッド」を搭載

新型「スペーシア」のエンジンルーム

新型「スペーシア」のエンジンルーム

新型スペーシアでは、新型スペーシアカスタムと合わせて全グレードが「マイルドハイブリッド」搭載車となっている。同社の「ワゴンR」と同じく、高出力化されたISG(Integrated Starter Generator=モーター機能付発電機)と、大容量化されたリチウムイオンバッテリーを新型スペーシアに搭載。それにより、モーターによるクリープ走行(最長10秒間)や、モーターアシスト(最長30秒間)を可能としている。

新型スペーシアで新たに装備された「パワーモード」機能

新型スペーシアで新たに装備された「パワーモード」機能

新型スペーシアでは、「パワーモード」機能も装備された。エンジンに加えて、ISGがモーターアシストすることによって力強く加速することができ、坂道や高速道路などの加速力が必要な場面で快適に走行することができる。パワーモードへの切り替えは、ステアリングにあるボタンを押すことで可能となる。

また、新型スペーシアでは、新プラットフォームにあわせて専用にチューニングされたサスペンションが採用されており、高剛性化や軽量化、乗り心地を向上している。また、エンジンに遮音カバーが追加されていたり、エンジンフードやカウル、ダッシュパネルにサイレンサーが追加されるなどで、静粛性も向上している。

軽自動車初の「後退時ブレーキサポート」など安全機能は充実

人も検知できる「デュアルセンサーブレーキサポート」や軽自動車初の「後退時ブレーキサポート」、「誤発進抑制機能」「車線逸脱機能」「標識認識機能」など充実した安全装備を持つ新型「スペーシア」

新型スペーシアでは、安全装備も充実している。「デュアルセンサーブレーキサポート」によって、前方のクルマや歩行者に対して自動ブレーキが働くほか、新たに「後退時ブレーキサポート」も装備された。これは、軽自動車初の装備となり、超音波で後方の障害物を検知、衝突が避けられないと判断された場合には自動ブレーキが作動するというもの。

新型「スペーシア」には軽自動車初の装備として、フロントガラス投影式でカラータイプの「ヘッドアップディスプレイ」が採用されている

また、もうひとつ軽自動車初の装備として、フロントガラス投影式のヘッドアップディスプレイが採用された。スズキでは、「ワゴンR」にも軽自動車初の装備としてヘッドアップディスプレイが採用されていたが、あちらはダッシュボード上にあるパネルに投影させるもの。フロントガラスに投影させるヘッドアップディスプレイは、今回の新型スペーシアが初となる。

「ヘッドアップディスプレイ」の操作スイッチ。表示内容の変更や表示位置の調整、明るさの調整などが行える

「ヘッドアップディスプレイ」の操作スイッチ。表示内容の変更や表示位置の調整、明るさの調整などが行える

ヘッドアップディスプレイの表示内容は、車速に加えて「シフトポジション」「瞬間燃費」「エンジン回転数」「エネルギーフロー」「交差点案内」「エアコン設定」を切り替えて表示させることができる。また、新型スペーシアには標識の認識機能も搭載されており、標識を認識すると都度ヘッドアップディスプレイ上に表示される。

徹底的な改善でライバル車へ挑む新型スペーシア

スズキ 新型「スペーシアカスタム」イメージ

スズキ 新型「スペーシアカスタム」イメージ

より個性あるエクステリアへと生まれ変わり、インテリアの質感は大きく向上。さらに、顧客からあがっていた要望や改善などに対して徹底的に取り組むことでライバル車との距離を縮め、軽自動車初の機能など多くの魅力を備えた新型スペーシアと、新型スペーシアカスタム。

いま、新型スペーシアの最大のライバルであり、目下の販売台数は絶好調といえるホンダ「N-BOX」にどこまで対抗できるのかに注目したい。

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桜庭智之(編集部)

桜庭智之(編集部)

PC、AV家電を中心に幅広く担当。クルマ好きのため、週末はフラフラと1000km超を運転する長距離ドライバーと化します。

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