2017年、2018年と段階的な引き下げを実施

2018年「エコカー減税」縮小“新車購入”のタイミングにご注意を

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新車を買う基準は、ユーザーによってさまざまだが、使い方と好み、予算に応じて決まるのが一般的だろう。しかし今は、それにもうひとつ基準が加わった。それが、「エコカー減税」だ。

エコカー減税とは、自動車の購入時に納める「自動車取得税」、車検などの際に自動車の重量に応じて課税される「自動車重量税」が軽減される制度のこと。あわせて、「自動車税のグリーン化特例」として、毎年4月1日に自動車の所有者に対して課税される「自動車税」を軽減する制度も併用されている。

日本では自動車に関連した税金は高いが、エコカー減税の対象車であれば、効果的に節税できる。エコカー減税に該当するか否かは、「平成27年度燃費基準」「平成32年度燃費基準」の達成度合いで決まる。そのため、エコカー減税車は燃費性能がすぐれており、税金と燃料代の両方が安くなることから、エコカー減税車は人気が高いのだ。

別の理由としては、クルマの車種数が大幅に増えたこともあげられる。今は日本車だけでも200車種近くがラインアップされているから、効率よくクルマを購入するために、対象車種を絞り込みたいユーザーもいるだろう。この時に、エコカー減税が重宝する。減税の対象車を購入の候補にすれば、税金の安い車種を手っ取り早く選べるからだ。

軽やコンパクトカー、ミニバンはエコカー減税に有利

ただし、ひとつ問題がある。エコカー減税のベースとなる平成27年度/平成32年度燃費基準は、車重とJC08モード燃費の関係で決まるため、エンジンの排気量に対してボディが重い(言い換えれば車重の割にエンジン排気量が小さい)車種が有利になる。そのために、軽自動車やコンパクトカー、ミニバンはエコカー減税に該当しやすい。逆に、エンジンの排気量に対してボディが軽い(車重の割にエンジン排気量が大きい)セダンやクーペは、エコカー減税に合致しにくいのだ。

クルマが憧れの対象だった昔と違って、今やクルマは生活のツールとなった。そのために、軽自動車が新車登録台数の約35%を占め、コンパクトカーも20%前後に達する。エコカー減税と自動車税のグリーン化特例が、この販売傾向を加速させているひとつの要因と言えるだろう。

2017年度に続き、2018年度もエコカー減税が縮小

さて、そんなエコカー減税だが、2017年度、2018年度と段階的に見直されている。2018年度は、自動車取得税のエコカー減税は2018年4月1日、自動車重量税については2018年5月1日に、それぞれ変更される予定だ。(※自動車税のグリーン化特例については、2019年3月31日まで現在の基準が継続)

2017年度、2018年度と、「エコカー減税」の対象車種と減税率が段階的に引き下げられる。赤枠内が2018年度に変更される減税率(資料は国土交通省より抜粋)

注意したいのは、変更後はこれまでよりも“減税率が下がる”場合があることだ。具体的に見ると、「平成27年度 燃費基準+10%達成」の場合は、2017年度であれば自動車取得税が「20%」、同重量税が「25%」軽減されたのだが、2018年度の変更後は減税対象外となってしまう。

たとえば、税込価格を200万円とした場合、自動車取得税を全額納めるとすれば約「5万円」。自動車重量税は、車両重量が1,300kg程度であれば、購入時の3年分は「2万2,500円」になる。この場合、自動車取得税が20%減税なら「1万円」、自動車重量税が25%減税であれば「5,700円」になり、2017年度のエコカー減税であれば合計約「1万5,700円」の減税が受けられた。だが、2018年度にはこの減税が受けられなくなるわけだ。

「平成32年度 燃費基準達成」、「平成32年度 燃費基準+10%」あるいは「平成32年度 燃費基準+20%」に該当する車種については、2017年度に減税が縮小されたが、2018年度は2017年度の減税率がそのまま適用される。

また、「平成32年度 燃費基準+30%」を達成した車種も減税率が変わる。2017年度は自動車取得税が「非課税」、自動車重量税が「免税」とされ、税金を納めずに済んだが、2018年度は課税が生じる。この場合、自動車取得税は「80%」の減税、自動車重量税は「25%」の減税となる。

税込価格が200万円、車両重量が1,300kg程度の車種の場合、合計すると約1万5,700円の税金を納めなければならない。平成27年度燃費基準プラス30%達成車は、「ヴェゼル」など、一部のハイブリッド車に多いので、注意したい。

「平成32年度 燃費基準プラス40%」を達成した車種は、自動車取得税については2017年度と同様に非課税が継続される。自動車重量税も購入時の免税は維持されるが、最初の車検以降は対象外となる。従って、最初の車検の際に2年分(車両重量が1,300kgの車種で1万5,000円)の自動車重量税を納めねばならない。

このように2018年度になると、減税率と減税額が減り、納税額の増える車種が生じる。この時期にクルマを購入するのであれば、2018年3月31日までに登録(軽自動車は届け出)を済ませておきたい。税額は契約時期ではなく、登録時点で決まるから、商談のタイミングにも注意したい。

購入の狙いめは、2018年2月に販売会社が開催する決算フェアだ。2月に大幅な値引きで契約を行い、3月に登録して納車するスケジュールがいいだろう。

渡辺陽一郎

渡辺陽一郎

「読者の皆様に怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も大切と考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心掛けるモータージャーナリスト

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2018.1.16 更新
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