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リアカメラ付きでこの価格なら安いかも!?

360度&リアカメラで16,800円! KEIAN「KDR-D360」ドラレコを試す

2020年9月15日、KEIAN(恵安)はドライブレコーダーの新製品「KDR-D360」を発売しました。KEIANと言えば、おもにパソコンやPC周辺機器などを販売しているメーカーですが、ドライブレコーダーも取り扱っています。

KDR-D360の特徴は、360°(水平方向)撮影可能なフロントカメラに、フルHD(1,920×1,080ピクセル)で撮影できるリアカメラがセットになっていることです。フロントカメラにリアカメラが同梱されていて、前後同時に撮影できるドライブレコーダーがいま人気ですが、KDR-D360のような360°カメラにフルHDのリアカメラがセットになっている製品は、あまり見かけません。

360°カメラは、前方の撮影に加えて側方や後方、車室内も撮影することができます。それによって、たとえば左右から追突されたときや車室内でトラブルになったときなどに、その状況を録画することができるのです。

撮影範囲の広さがメリットの360°カメラですが、欠点もあります。本体をフロントガラスに設置するため、後方の映像が小さすぎて見えにくいということです。ですが、KDR-D360ではそれを補うため、リアカメラがセットになっています。さらに、価格は税込で16,800円(2020年10月22日時点の価格.com最安価格)と、安さで知られるKEIANらしく、手ごろな価格なのも魅力です。今回、そんなKDR-D360を使って実際に走行映像を撮影するなど、いろいろ試してみました。

まず、KDR-D360に同梱されている付属品は、以下になります。

・ドライブレコーダー本体(フロント)
・リアカメラユニット
・リアカメラ延長コード(5.5m)
・シガープラグコード(3.5m)
・両面テープ式取付ブラケット
・リアカメラ取付用両面テープ
・吸盤式取付ブラケット
・取扱説明書(本書)
・保証書

両面テープなどを含めて、設置に必要なパーツはひととおり揃っていますが、映像を録画するために必要なmicroSDカードは同梱されていませんので、別途用意する必要があります。また、リアカメラのレンズの角度を調整、固定するのにプラスドライバーが必要になります。

上の画像がレンズを正面に向けた状態で、下の画像が真下よりすこし手前に向けた状態。手で動かすと、カチカチとしっかりとした手応えとともに9段階でレンズの角度を調整できます

上の画像がレンズを正面に向けた状態で、下の画像が真下よりすこし手前に向けた状態。手で動かすと、カチカチとしっかりとした手応えとともに9段階でレンズの角度を調整できます

ドライブレコーダー本体は、大きな360°カメラのレンズが本体下部に備えられているのが目立ちます。このレンズは、正面から真下の少し手前まで、手動で縦方向に調整(9段階)することができます。レンズを真下へ向ければ、側方や後方、車室内を撮影できる「球面モード」になり、レンズを正面に向ければフロントをメインに撮影する「ワイドアングルモード」になります。

上は「設定画面」、下は映像を前後左右の4分割で表示する「マルチウィンドウモード」。発色は鮮やかで見やすく、タッチパネルの反応もすばやく良好です

上は「設定画面」、下は映像を前後左右の4分割で表示する「マルチウィンドウモード」。発色は鮮やかで見やすく、タッチパネルの反応もすばやく良好です

本体には、5インチのタッチパネルディスプレイが備えられています。このディスプレイは、ドライブレコーダーとしては大きめで発色も鮮やかなので、撮影した映像を再生するときなどに見やすく便利です。また、再生映像を選んだり、各種設定する際のタッチパネルの反応なども早くて、操作感は良好です。

ドライブレコーダー本体を上から見たところ。赤丸で囲った部分の左から「microSDカードスロット」「リアカメラ接続ポート」「電源ポート」になります

ドライブレコーダー本体を上から見たところ。赤丸で囲った部分の左から「microSDカードスロット」「リアカメラ接続ポート」「電源ポート」になります

本体の上部には、電源ポート、リアカメラとの接続ポート、microSDカードスロットが備えられています。microSDカードは、前述のとおり別途用意する必要がありますが、ひとつ気になったのが、対応しているmicroSDカードの最大容量についてです。

マニュアルには、「Class10以上かつ容量が8GB〜32GBまでのmicroSDHC規格のmicroSDカードを使用してください」と記載されていますが、最大容量が32GBまでしか対応しないというのがやや少ないように感じます。今回のレビューで、実際に撮影したファイルの容量を確認すると、フロントカメラの映像が1分で約86MB、リアカメラの映像が1分で約100MBでした。そこから計算すると、32GBであればおよそ172分、2時間52分しか撮影できないことになります。KDR-D360は、フロント、リアともに映像の解像度やフレームレートなどが固定されているため、映像の容量を軽くするような変更ができません。microSDカードの容量が少ないと、ひんぱんに上書きが発生することからmicroSDカードの寿命が短くなることなども懸念されます。そのため、もう少し容量の大きなmicroSDカードが使えたほうがよかったのではと思います。

ドライブレコーダーの設置に関しては、「道路運送車両の保安基準」にしたがって設置していきます。まず、同基準では「フロントガラスの実長の上部20%以内にはり付けること」と定められています。今回、テストのために用意した日産「ノート」のフロントガラスの全長は約83cmでしたので、その20%になるフロントガラスの上から16.6cm以内に設置します。なお、今回のノートには安全運転支援システムのためのカメラが備えられていなかったので問題ありませんでしたが、同カメラが備えられている車両の場合には、道路運送車両法とは別途、ドライブレコーダーなどの取り付け位置が制限されることがあります。それに関しては、車両ごとに設置位置の制限が異なりますので、くわしくは自動車のマニュアルをご確認ください。

なお、KDR-D360は5インチディスプレイが搭載されていることもあって本体がやや大きく、運転時の死角を少なくしたかったことから、本体は助手席側に設置しました。

本体を設置したあとは、本体にシガープラグコードとリアカメラ延長コードを接続します。シガープラグコードは、天井からAピラー、ダッシュボードの下部にケーブルを隠しながら這わせて、シガーソケットに挿入します。

そして、リアカメラ延長コードは、天井、Aピラーから床下を這わせてリアまで引き、Cピラーを通してリアウィンドウまで配線しました。今回は一時的なテストということもあって、ピラーカバーはあまり外さずに作業したのですが、本来はピラーカバーなどをしっかりと外して這わせたほうがケーブルなどに傷がつきにくく、確実に配線できます。また、配線の引き回しについてはクルマごとに異なります。もし、ご自分で配線するのが難しいと思われる際には、カー用品店や専門業者に依頼したほうがいいでしょう。

リアカメラ本体は、両面テープで取り付けるのですが、プラスドライバーでリアカメラの角度を上下に調整することができます。

今回、フロントカメラとリアカメラの映像を、昼夜それぞれ撮影してみましたので、以下の動画にてご覧ください。

「KDR-D360」撮影テスト/昼の都内、東京駅周辺 [フロントカメラ/球面モード]

フロントの360°カメラのレンズを真下に向けた「球面モード」では、前方だけでなく左車線からクルマが追い抜いていく様子や、対向車線のクルマが後方へと走り去っていく様子が映像から確認できます。車室内は、黒基調ということもあって少し暗めに映っていますが、ドライバーの動作などはしっかりと確認できます。また、テスト車両はコンパクトカーのノートなので全長は短いのですが、リアガラスを通して映る後方は小さくしか映っておらず、後続車の状況を確認することはほとんどできません。

「KDR-D360」撮影テスト/昼の都内、東京駅周辺 [フロントカメラ/ワイドアングルモード]

次に、360°カメラのレンズをフロントに向けた「ワイドアングルモード」で撮影してみました。ワイドアングルモードでは、フロントガラス全体が映像に収まっており、前側方まで少し見えているので死角が少なく、映像そのものもきれいに撮影できています。ただ、実際よりも映像は少し暗めに映っている点が少々気になりました。

「KDR-D360」撮影テスト/昼の都内、東京駅周辺 [リアカメラ]

続いて、昼のリアカメラの映像です。リアカメラは、実際よりもかなり明るく撮影できている印象です。

テスト車両にはスモークフィルムが貼られていたうえ、当日の天気はくもりで太陽の光もそれほど差し込んではいなかったのですが、映像はかなり明るめに撮影されている印象です。一部、ビルの上層階などが少し白飛びしているのが気になるところですが、おおむねきれいに撮影できています。

「KDR-D360」撮影テスト/夜の都内、銀座周辺 [フロントカメラ/球面モード]

夜の映像を、東京の銀座周辺で撮影してみました。まず、フロントカメラの球面モードの映像ですが、少々ノイズが入ってクルマの輪郭がボケていますが、市街地であれば周囲の状況がわからないというほどではありません。

「KDR-D360」撮影テスト/夜の都内、銀座周辺 [フロントカメラ/ワイドアングルモード]

続いて、夜のワイドアングルモードです。こちらも少しノイズがありますが、比較的きれいに撮影できていると思います。

「KDR-D360」撮影テスト/夜の都内、銀座周辺 [リアカメラ]

最後に、夜のリアカメラの映像になります。フロントカメラと同様、ノイズはややありますが、後続車両のナンバーは確認できていますので、状況証拠として記録する分には十分かと思います。

画像は、パソコン用のビューワーアプリ「VeSeeGo」による録画映像の再生画面です。4分割再生などは、ドライブレコーダー本体の液晶画面でもできるのですが、やはり細かな個所の確認などは画面が大きいパソコンのほうがかなり見やすいです

画像は、パソコン用のビューワーアプリ「VeSeeGo」による録画映像の再生画面です。4分割再生などは、ドライブレコーダー本体の液晶画面でもできるのですが、やはり細かな個所の確認などは画面が大きいパソコンのほうがかなり見やすいです

KDR-D360では、ドライブレコーダー本体を使って撮影した映像を再生する以外に、付属の「VeSeeGo」と呼ばれるビューワーアプリケーションを使って、パソコン上で再生することもできます。VeSeeGoの動作環境は、対応OSがWindows10(64bit推奨)で、CPUはインテル Core i5以上、メモリー4GB以上を満たすパソコン上で使用できます。なお、Macには対応していませんのでご注意ください。

VeSeeGoのアプリケーションは、microSDカードをドライブレコーダー本体で初期化した際に、カード内にインストールファイルが保存されます。そのファイルを、パソコンにコピーしてインストールすることで、VeSeeGoを使うことができます。

VeSeeGoでは、ドライブレコーダー本体で見るよりも映像を大きく表示することができますし、360°カメラならではの分割表示などもできますので、動画の細かなところなどを確認する際には便利でしょう。

今回はテストできなかったのですが、KDR-D360には「駐車監視機能」も搭載されています。同機能は、エンジンが止まっている状態で衝撃を感知すると、感知後の20秒間の映像を録画してくれるもの。また、このときに録画されたファイルはロックされますので、上書きされることはありません。

さらに、KDR-D360では駐車監視機能以外に、「エコ監視機能」と呼ばれる機能も搭載されています。この機能は、エンジン停止中に、設定画面で設定した秒数(1秒、3秒、6秒)ごとに撮影した静止画をつなげたタイムラプス動画を生成してくれるという機能で、常時監視の簡易版的なもの。ちなみに、このエコ監視機能が作動している最中にも衝撃を感知すれば、駐車監視機能が働いて20秒間の録画が行われます。

ちなみに、KDR-D360にはバッテリーが内蔵されているので、駐車監視機能やエコ監視機能はその内蔵バッテリーで動きます。監視機能を使うのに、別途配線する必要がないというのは手間が省けて助かりますね。

まとめ

KDR-D360は、360°カメラとリアカメラがセットになっていながらも、価格が安いのが最大の魅力でしょう。画質は、夜の映像でフロントカメラ、リアカメラともにややノイズが入ることが気になりましたが、証拠能力は十分に発揮してくれると思われます。

KDR-D360は、「前方や後方だけでなく、側方や車室内の映像も録画したい。でも、価格はできるだけ抑えたい」という方にマッチするドライブレコーダーだと思います。360°カメラ搭載のドライブレコーダーが欲しかったという方は、選択肢のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。

桜庭智之(編集部)

桜庭智之(編集部)

PC、AV家電を中心に幅広く担当。クルマ好きのため、週末はフラフラと1000km超を運転する長距離ドライバーと化します。

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